ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.25(2014/10/25〜26) B

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(Update:2014/10/30)

  

【雪渓下部】

それでは、ここからは雪渓下部の様子をお伝えします。

 

先週の大雪渓入口
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.24(2014/10/18〜19) B
今週の大雪渓入口
積雪はもうありません
先週の大雪渓入口
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.24(2014/10/18〜19) B
今週の大雪渓入口
積雪はもうありません

先週と同様に、今週も降雪はありましたが、降雪量はそれほど多くなく、ご覧のように積雪が残っている場所はほとんどありません。

 

石碑の岩 中日新聞社の取材機「若鷹号」墜落のレリーフ

さて、大雪渓では雪解けと共に最も早く頭を出すのはモーグルコースの岩ですが、こちらは南側に100メートルにある石碑の岩、モーグルコースに続いて2番目に頭を出す岩です。先週の段階で雪解けが完了しましたので、雪解け状況をお伝えするわけではありませんが、大雪渓内の一つのランドマークとしてご紹介します。

その岩の頭にご覧のようにレリーフが埋め込まれています。

 

遠方の稜線が右画像と同じ − この近くで墜落 当時の墜落現場画像
(昭和31年3月)

そのレリーフには、「昭和31年3月23日南極観測隊耐寒訓練取材の中日機「若鷹」号乗員4名 ここに霊をとどむ」と記されています。右は当時の昭和31年3月の墜落現場写真で、2つの画像の遠方に映る稜線を見比べてもらうと、まさにこの付近で墜落したことがわかります。(画像を精査すると、実際の場所は石碑の岩よりも標高が高く 北寄りに位置する所で、摩利支天岳の東斜面あたりと思われます。)

 

石碑の岩からの南アルプス(仙丈ケ岳〜北岳)
=詳細は次ページの蚕玉岳から撮影の画像と比較=

さて、話が変わりますが、石碑の岩から望む南アルプス。仙丈ケ岳と北岳の部分を撮影したもの...ここでは詳しく述べませんが、次のページで蚕玉岳から仙丈ケ岳〜北岳を撮影したものを掲載しておりますので、そちらをご覧ください。

 

【雪渓上部 − 秋スキー最終日、最後まで通い切りました!】

雪渓上部全景

それでは雪渓上部の様子をお伝えします。

 

雪渓上部左側 − 上級者限定

こちらは雪渓上部左側。大雪渓の中でも急斜面のバーンが広がり、シーズン終盤まで積雪の残るエリアです。

大雪渓エリアの中でも最も遠方に位置することから、他のエリアが滑走可能なこの時期は訪れる方は少ない状況です。しかし、他のエリアが滑走できなくなって、雪渓上部左側しか滑走できなくなる8月下旬頃になると、冷え込みの影響からバーンは硬くなってきて、スプーンカットのほか、大きな氷の柱が一面に現れ、初心者の滑走は困難な状況になって行きます。さらに、雪渓上部左側は他のエリアよりも急斜面であることに加え、バーン下部は全面岩場であるため、滑落すれば大怪我となる可能性もあります。

したがって、8月下旬以降になって雪渓上部左側しか滑走エリアがなくなるとノリクラデビューは出来ませんので、初めての方は雪渓下部や雪渓上部右側が滑走できる8月中旬までにお越しになったほうが良いでしょう。

 

昨年の下端部分
2013ノリクラ 雪渓カレンダーVol.25(2013/10/26〜27) B
先週の下端部分
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.24(2014/10/18〜19) B
今週の下端部分

下端部分は落書きの岩から40メートルほどのところに位置し、今週は2メートル長くなりました。降雪があっても雪解けが進んでいることを示しています。

 

北寄り箇所の下端部分 - 何とか滑走可能

こちらは北寄り箇所の下端部分。岩が目立つ状況ですが、滑走困難というレベルではありません。ただし、今日は訪れる方はいませんでした。

 

南寄りの下端部分

こちらは南寄りの下端部分。先ほどの北寄り箇所よりも幾分ウェーブが小さい状況です。

 

表面はフィルムパック 下端部分はやや硬い

全体的に新雪がフィルムパック状態になっていて、下端部分はやや硬い状況。それでも例年なら下端部分は1〜2メートル程度のアイスバーンが帯状に広がっていますので、今年は日中の融解と夜間の再氷結が少ない状況と考えられます。

 

やっぱり雪の上での練習はプラスノーよりも断然いい!

昨年は9月には終了されていたものの、「今年は来る事が可能であれば最後まで来ます。」と、常々おっしゃっていましたが、本当に最後まで来ちゃいましたね!

 

「固めのバーンで夏よりも条件としては良いですよ。」

「固めのバーンで夏よりも条件としては良いですよ。」 かなりの技術レベルがあるからこそのコメントですが、硬いことは硬いです...(笑) また、毎週通い続けていると雪渓の雪質や形状に慣れて滑りやすくなる部分があるかと思います。

 

アルペンボーダー バーンが日陰になってきた

こちらも毎週通い続けているアルペンボーダー。時刻は14時を回り、バーンが日陰になってきました。

 

陰ると一気に硬くなる − 時間との勝負

こうなると一気にバーンが硬くなります。「午前中は下半分がカチカチで全然滑られませんでした。」時間を惜しむように急いでボードを装着して1ターンを大切にしながら滑ります。リフトがないからこそ、良く考えて緻密な練習を心がけようとするもの...さらには太陽が陰るというタイムリミットが迫っていますからなおさらのこと...来週からは、早期にオープンするスキー場でトレーニングが始まり、まさにシーズン通して切れ目なく滑り続けます。

それでは上端部分の積雪量を確認します。

 

昨年の雪渓上端
2013ノリクラ 雪渓カレンダーVol.25(2013/10/26〜27) B
先週の雪渓上端
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.24(2014/10/18〜19) B
今週の雪渓上端−昨年より2週間遅い雪解け

上端の位置は先週よりも2メートル程度、下方へ移動しています。また、昨年と比べて2週間ほど遅い雪解けで、こちらは先週と変わらない状況です。

 

上端から−下端部分まで77メートル
昨年より短いが例年より長い

雪渓上部左側の上端から下端までの距離は77メートル、2013年は86メートル、2012年は降雪により上端・下端が不明瞭で測定不能。2011年は21メートル、2010年は49メートル、2009年は74メートル、2008年と2007年は降雪により測定不能でした。昨年より短いものの、計測記録のある過去年度と比べると、例年よりも長い状況です。

 

取材二日目 − もちろん今日も

取材2日目、10月26日(日)も、もちろん、お越しになっていました。

 

ノリクラシーズン最終日曜日 − 最後まで通いきりました! また来年お会いしましょう!

今日はノリクラシーズン最後の日曜日。どんなに雪があっても、これ以上ノリクラにやってくることはできません。本当に最後の最後まで通いきりました。次回お会いするのは、おそらく来年の7月。また来年も「皆勤賞」を目指してお越しください...お待ちしております!

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