ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版

Vol.3(2015/04/04) B

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(Update:2015/04/09)

 

【ツアーコースT − 入口急斜面】

ツアーコース入口急斜面へ

ツアーコースは標高2000メートルの入口から、標高2500メートルの位ヶ原までの約2kmの樹林帯を切りとおして作られたバックカントリーコースです。ツアーコースの全容については、ノリクラガイドマップ冬スキー版 をご覧ください。

 

昨年のツアーコース入口急斜面
2014ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.3(2014/04/05) B

先週のツアーコース入口急斜面
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.2(2015/03/28) A

今週のツアーコース入口急斜面
積雪量は昨年より若干少なくなる

こちらは入口急斜面の全景です。左上は昨年の様子、右上は先週の様子です。これまでは昨年と比較して、積雪量の差がほとんどありませんでしたが、今週は昨年よりも若干少なくなっているようです。

 

雪解けが進む − これまで見られなかったブッシュが... シールのグリップが抜ける感覚

これまでは見られなかったブッシュが数か所で見られるようになり、この様子から雪解けが進んでいることがわかります。また、バーンは春雪そのものですが表面だけがやや硬く、シールのグリップが抜けるような感覚がありました。ただ、これも日が差し込むと完全に緩んでしまいました。

 

きれいな雲海が眼下に広がる

入口急斜面を登っている最中はあまり振り返ることをしませんが、今日は背後の山麓に雲海が広がっています。県内では日中になっても曇ったままの地域がありましたが、ご覧のように雲海の下であれば終日曇りということで、ノリクラでも夏場などでは、雲海の下にある乗鞍高原では、今にも泣きだしそうな低い雲が垂れ込めているにも関わらず、雲海の上に出た森林限界より上部では、雲一つない快晴ということも珍しくありません。

 

ツアーコースの下山滑走は5月中旬ごろまで
(積雪情報は当WebSiteで随時発信)

さて、ツアーコースの滑走可能時期は、例年5月中旬頃までです。雪解けが最も早いのはこちらの画像の入口急斜面ですが、雪解けが進むと雪の下に横たわっていたブッシュが起き上がり、人の背丈以上の密林状態になってしまします。とても歩いて下山できる状態ではありません。そうかといって、ここから再び登り返すわけにも行きません。

そのため、当WebSiteでは、4月下旬ごろからツアーコースやその下部のかもしかゲレンデの積雪状況をお伝えしておりますので、入山時にご覧くだされば参考になるかと思います。なお、ツアーコースでの下山滑走ができなくなった後は、位ヶ原山荘より乗鞍岳春山バス下り便に乗車して下山してください。

 

【ツアーコースU − 1〜6番標識付近】

入口急斜面を登りきった先のツアーコースは、比較的なだらかなルートが続きます。

 

初めてスノーシューを購入しノリクラへ

気温は12℃。額からは大粒の汗が...今シーズン初めてスノーシューを購入し、スノーシューで歩くことができる山を選定して、今日は初めてノリクラにお越しになったとのこと...スノーシューにもいくつか種類がありますが、斜面を登るにはクランポン(歯の部分)以外に、スノーシュー全体にエッジがあるものを選び、また、ヒールをリフトアップできるタイプが良いでしょう。

 

雪面の汚れが目立つようになってきた

先ほど、シールの汚れについてお伝えしましたが、ツアーコースの雪面は、ご覧のように汚れが目立つようになってきました。

 

ほぼ無風で暑さにばてる

雲間から山頂方面が確認できるようになってきました。雲は激しく流れるものの、ツアーコース内はほとんど風はなく、暑さに慣れていない体には、結構つらく感じるものです

 

先週の高天ヶ原
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.2(2015/03/28) B
今週の高天ヶ原
尾根筋のハイマツ帯がはっきりと

その雲間から確認できる高天ヶ原は、先週と比べて尾根筋のハイマツ帯がしっかりと確認できる状態で、雪解けがかなり進んでいることがわかります。

 

先週の1番標識付近
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.2(2015/03/28) B
今週の1番標識付近
先週より30〜50センチも雪解け

また、ツアーコース内でも同様で、1番標識では先週より30〜50センチも雪解けしています。

 

雪解けに影響するのは雨

気温が高くなり、日差しも強くなった春は、雪解けが進んで当然ですが、大きく影響するのは雨です。この時期の雪は表面が柔らかく、雨がしみこみやすいため、夏の大雪渓よりも雪解けしやすい状況と考えられます。

 

「いつも会社の同僚にWebSiteを宣伝しているんですよ!」 「ノリクラでリフレッシュできたらいいなぁ〜と思います」

「いつも会社の同僚にWebSiteを宣伝しているんですよ!」と、おっしゃるこちらの方(中央)。ノリクラだけでなく各地のバックカントリーにも出かけ、「最近は山の本も読んで勉強しています。」とのこと...

そして、汗だくになって登ってきた左の方は、今日初めてノリクラにお越しになったとのこと。「ノリクラでリフレッシュできたらいいなぁ〜と思います。」

 

山頂でカップラーメンとビールで乾杯!

日常では味わうことのできない風景を目の前にすれば、気分も高揚するもの...「今日は山頂目指します。山頂でカップラーメンとビールで乾杯です。」と、言い残して再び出発です。

 

昨年の3番標識
2014ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.3(2014/04/05) B

先週の3番標識
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.2(2015/03/28) B
今週の3番標識
先週より30センチ減少
昨年より10センチ少ない

こちらはツアーコース中間付近にある3番標識。左上は昨年同時期で右上が先週のものです。先週より30センチ減少して、昨年より10センチ少ない状態です。これまでは昨年より多い状態が続いていましたが、今年初めて、昨年よりも少ない状態になりました。

 

今日は午後になってもバーンが緩んだまま

今日は午後になっても気温が低下することなく、バーンが締まることはありません。

 

下山滑走はストップスノーに悩まされる ボードは全く滑らず − サポートを受けて...

緩斜面部分でもバーンが締まってくれば下山滑走に問題はありませんが、緩んだままの状態だと板が滑りません。

今日は午後になっても雪質はストップスノー状態のままで、スキーはかろうじて滑走できても、ボードの方は完全に止まってしまい、ご覧のようにスキーの方がサポートしながら下山滑走する様子も見られました。

ただ、午後の冷え込みで、過度にバーンが締まると、今度は表面がパックされた状態になり、これはこれでかなり滑りにくい状態です。そのため、「苦行」を味わいたくなければ、適度な時間帯(日のよって大きく異なりますが、おおむね13〜14時位)までに下山滑走されることをお勧めします。

 

昨年の5番標識
2014ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.3(2014/04/05) B
先週の5番標識
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.2(2015/03/28) B
今週の5番標識
先週より40センチ減少
昨年とほぼ同じ

こちらはツアーコース上部付近の5番標識。3番標識の画像と同様に、左上は昨年同時期で右上が先週のものです。先週より40センチ減少して、昨年とほぼ同じ状態です。ツアーコースの最大積雪期は3月中下旬で、今後はさらに積雪量が減少して行くこととなります。

3番標識では、今年初めて昨年よりも積雪量の少ない状態となりましたので、次週末には5番標識でも昨年より少なくなってしまう可能性があります。なお、今年の最大積雪量は3週間前の3月中旬(取材日3月14日(土))に計測でき、5番看板が80センチも埋没しました。もちろん、これが過去最高の積雪量でした。

 

青空でも雲の動きはめまぐるしい

しっかりとした青空が見られるものの、なぜか雲の動きはめまぐるしいものがあります。

 

周囲の山には厚い雲が ノリクラだけ青空 − 「あぁ〜、ホントだ!」

周囲をよく見ると、南の空や東の空は厚い雲が横たわり、ノリクラだけが青空に恵まれています。そんな様子に「あぁ〜、ホントだ!」と改めて気づくもの。空に近いノリクラだからこそ、そんな様子も手に取るようにわかるものです。

 

昨年の6番標識手前の谷
2014ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.3(2014/04/05) B
今週の6番標識手前の谷

5番標識を過ぎて6番標識付近に差し掛かると、ウェーブ状になった箇所があります。この画像を見る限り、ウェーブになっていることは全くわかりませんが、積雪がまだ少ない1月までは、往来するのに苦労するほどの谷になっています。この谷が埋まるのは2月以降で、春スキーにしかお越しになったこののない方が初めて厳冬期のツアーコースにやってくると、必ず閉口する場所で、特に年末年始ごろはここを通過するだけでかなりの時間を必要とするほどです。

しかし、今年は積雪量が増加するのが早くて、1月中下旬には、ほとんど問題ない状態になりました。

 

そして、6番標識を過ぎれば、ツアーコース最後の位ヶ原急斜面へと向かいます。

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