ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.2(2015/05/15〜17) A

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(Update:2015/05/21)

 

【シャトルバス、乗鞍スカイラインを行く】

平湯峠 −ここから乗鞍スカイライン、マイカー規制

それでは、ここからは乗鞍スカイラインの様子をお伝えします。こちらは乗鞍スカイライン基点の平湯峠。ほおのき平駐車場から約6kmほど進んだ所にあり、この先は2003年からマイカー規制の対象区間とされ、バス・タクシーや自転車など限られた車両のみの通行となります。

平湯峠まではマイカーの走行は可能ですが、ここにはシャトルバスのバス停はありません。畳平へ向かうにはほおのき平駐車場に戻る必要があります。

 

昨年の平湯峠付近
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.2(2014/05/15・17・18) A
今週の平湯峠付近
積雪は昨年・例年より少ない

標高1684mの平湯峠ゲートから乗鞍スカイラインを進むと山肌に残雪が見られるようになってきます。例年よりもやや少ない状況です。

 

両社のバスが一緒に走るのはオープン初日だけ

今日の来賓用のバスはほおのき平駐車場から3台、平湯温泉から2台の合計5台が連なって走行します。花輪をつけての走行は、乗鞍スカイラインオープン初日だけのことですから珍しいシーンですが、共同運行しながらも濃飛乗合自動車とアルピコ交通の各車両が一緒に走ることは、実際の運用ではありませんので、そういう意味からも珍しいシーンでしょう。

 

昨年お盆に発生した落石対応の防護壁 道幅が狭く、何度も切り替えして通過

平湯峠から約2km地点で、ご覧の大きな壁が設置されています。昨年お盆に道路上部の法面が崩落し、落石対応のために設置された防護壁です。昨年のお盆に設置された時には問題はありませんでしたが、除雪などの都合から撤去・再設置されたものとみられ、昨年よりも道幅が狭くなってしまい、全長12メートルの大型バスは、何度も切り替えししながらすり抜けていました。

 

山肌に残雪

標高が高くなって山肌に残雪が見られるようになってきました。

 

昨年の乗鞍スカイライン(4kmポスト付近)
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今週の乗鞍スカイライン(4kmポスト付近)
例年と比べて1週間ほど早い雪解け

夫婦松駐車場を1kmほど進んだ4kmポスト付近の様子。積雪量は昨年より若干少なく、例年と比べて1週間ほど早い雪解け状況です。

 

濃霧で遠景の山並みは全く確認できません

晴れた日ならば、笠ヶ岳や槍・穂高などの北アルプス方面。そして、加賀の白山が一望でき、また、遠くには御嶽山も確認できます。遠景の山並みが一望できるのが乗鞍スカイラインの特徴ですが、今日はどの山の全く確認できません。

 

昨年の猫の小屋跡地
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今週の猫の小屋跡地
昨年より1〜2週間早い雪解け

さらに進んで、こちらは標高2200m付近の猫の小屋跡地。道路の左側の積雪を見ると、昨年より明らかに少ない状況で、1〜2週間程度早い雪解けです。また、道路右側の積雪は除雪作業の影響からか、年によって大きく変化していますが、それでも、昨年より明らかに少ない状況です。

 

濃霧で視界不良 ランナーの姿が

さて、この付近から周辺に霧が立ち込めるようになってきました。そして、道路わきを走っているランナーの姿があります。自転車のヒルクライムの様子がよく見かけるものの、乗鞍スカイラインを走るランナーはあまり見かけません(→こちらのお二人、どうしてランニングされているのかは、このページの最後でご紹介します)。

なお、長野県側の県道乗鞍岳線では、6月に天空マラソンが開催されます。そのため、少しずつではありますが、ランナーの姿が増えてきています。

 

森林限界を超えると、視界がほとんど効かなくなる

平湯峠から8kmポスト付近の森林限界を超えたあたりから、視界がほとんど効かない濃霧に覆われるようになってきました。

 

昨年の烏帽子岳
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今週の烏帽子岳
昨年より2〜3週間早い雪解け

森林限界を超えて最初に見られる山は23ある乗鞍の峰の一つである烏帽子岳(えぼしだけ標高2550m)。昨年より2〜3週間早い雪解けです。山麓側よりも森林限界以降のほうが雪解けスピードが速い様子が見られます。

 

四ッ岳カーブ

さらに進んで10kmポストを越えると乗鞍スカイラインの中で最も雪の壁が高くなる四ッ岳カーブに差し掛かってきます。

 

昨年の四ッ岳カーブ
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今週の四ッ岳カーブ
昨年よりも3週間早い雪解け

四ツ岳カーブ付近は昨年よりも3週間も早い雪解け状況。これほどまでに雪解けの早いシーズンは過去にはありません。

 

桔梗ヶ原 − すでにハイマツの絨毯が広がる

さらに進むと、桔梗ヶ原に出ます。例年なら、雪に覆われて白一色の銀世界ですが、すでにハイマツの絨毯が支配権を強めています。

 

昨年の鶴ヶ池雪渓
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今週の鶴ヶ池雪渓
昨年より2〜3週間早い雪解け

畳平に到着する手前に鶴ヶ池雪渓が広まります。岐阜県側で唯一滑走が認められているエリアです。畳平から歩いてすぐの場所にあることから、初めてお越しになったスキーヤー・ボーダーの方にも安心してお勧めできる場所です。例年6月下旬まで滑走可能です。

昨年と比べて2〜3週間早い雪解けですので、例年通り6月下旬まで滑走できない可能性がかなり高いです。鶴ヶ池雪渓での滑走ができなくなった場合は、長野県側の大雪渓に移動する必要があります。

 

畳平に到着

鶴ヶ池雪渓を過ぎると、乗鞍スカイライン終点の畳平に到着です。

 

【畳平−乗鞍岳山開き祭】

畳平 − 気温5℃、濃霧

バスが到着した10時の畳平の気温は5℃、ご覧のように濃霧が立ち込めていて、やや強めの風が吹いています。

 

天候が悪く、神事は乗鞍本宮内に変更

例年なら、屋外にテントを張って安全祈願神事が行われますが、今日は畳平バスターミナル隣の乗鞍本宮内に変更されました。

 

安全祈願神事

こちらの神社では剣ヶ峰山頂の神社も管理していて、サマーシーズンは、畳平から山頂の神社まで毎日通っていらっしゃいます。

 

山頂に向かって

昨年も天候が芳しくない中での安全祈願神事で、宮司が山頂に向かって玉串をふるうと同時に山の霧が晴れあがりました。しかし、今回は残念ながら晴れあがりませんでした。

 

乗鞍岳が安泰で観光客の安全を願って乾杯

最後の宮司様より、「国立公園乗鞍岳がどうか安泰であり、山を愛する観光客が安全に入山されますことを祈って乾杯します。」との挨拶をいただき、全員で乾杯を行います。

 

畳平バスターミナルへ移動

この後、会場を畳平バスターミナル内に移動し、樽開きを行います。

 

実行委員長の挨拶 高山市長の挨拶

実行委員長からは、「今年から長野県側・岐阜側の観光協会を中心とした実行委員会を立ち上げさせていただきましたが、今日の山開き祭のみならず、今後、山岳観光のあり方、様々な問題点、情報交換などをしながら、今後、実行委員会を敢行したいと思っております。」とのメッセージに続いて、高山市長からの挨拶です。

「今から12年ほど前にスカイラインはマイカー規制になりました。それは環境が非常に悪化して生態系に悪い影響を与えてきたからであります。しかし、マイカー規制をさせていただきましたら、ようやく植生も回復してまいりまして元の自然豊かな乗鞍岳に戻りつつあるところでございます。皆様方には本当に都合が悪い面もあるかもしれませんが、私どもは自然を大切にして自然を保護し、そして、次の世代・次の世代に届けて行きたい。そのために環境をきちっと守りながら、そして、観光・山岳の登山の皆様方に楽しんでいただける、この両方を狙って13年間続けてきたわけでございます。昨年は天候不順もあって、かつてなく低い来場者でありました。8月11日が山の日に決まり、来年からは国民の祝日になります。そういう意味で、これから山を愛する方々が非常に多くなると思います。その中で、自然を守りながら、観光を楽しんでいただく。これからも山岳観光を続けてまいりたいと考えております。」

 

樽開き 樽酒の振る舞い(高山市長)

そして、恒例の樽開きが行われ、高山市長自らが観光客の方々へ樽酒がふるまっていらっしゃいました。

 

最後に獅子舞が披露 ランナーの姿が

最後に獅子舞が披露されて、山開き祭は終了いたしますが、その直前、会場に入り込んできたランナーの姿があります。

 

濃霧で自転車を断念し、ランニングで畳平に 今シーズンもがんばるぞ!

朝一番、ほおのき平駐車場でお会いした自転車の方々。やはり、濃霧で自転車通行止のため断念し、ランニングシューズに履き替えて乗鞍スカイラインを走ってお越しになりました。バスの車窓からランニングしている様子が確認できましたが、それがこちらの方々です。皆さん、霧でずぶ濡れになってしまったものの、よきノリクラシーズンが迎えられて何よりです。7月には乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム、8月には全日本マウンテンサイクリングin乗鞍が開催されます。出場する方もされない方も、足しげくノリクラに通っていただきたいと思います。また、お会いしましょうね!

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