ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.3(2015/05/23〜24) E

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(Update:2015/05/28)

 

【第44回すもも祭(乗鞍高原)】

44回すもも祭 − 安全祈願

さて、今日は乗鞍高原一の瀬園地で第44回すもも祭が開催されました。

 

実行委員長の挨拶(のりくら観光協会長) 樽開き

すもも祭はのりくら観光協会などを中心とする実行委員会が開催し、10時30分から安全祈願神事が行われ、実行委員会長の福島真氏(のりくら観光協会長)は「今年はすももの開花も非常に早く、すもも祭りを待たずに終わってしまい、今は小梨が咲いています。また、冬は雪が多すぎて捨て場に困るほどでしたが、春になり急激に減少してしまいました。また、そのため、乗鞍岳春山バスが早期に大雪渓まで開通して、より高い雪壁を皆さんに楽しんでいただきたいと思います。その先には7月の県道乗鞍岳線全線開通が待っていて、例年開通がずれ込んでいますが、いち早く開通できることを期待しています。」との趣旨の挨拶をされて樽開きが行われました。

 

一番人気は手打ちそばと山菜天ぷらのコーナー

そして、なんといっても一番人気は手打ちそばと山菜天ぷらのコーナー。今年から山菜フェスタと同時開催となり、400枚のチケットはすぐに完売になるほどの人気ぶり。

 

手打ちそばのコーナー − 大釜で蕎麦ゆで

手打ちそばのテントの中では、打ち立てのそばが大釜でひっきりなしに茹でられています。

 

冷水で締めてこれでおよそ10人前

茹であがったらすぐに冷水で締めて、大体これで10人前の量です。チケットは400枚販売されてますからこれを何十回も繰り返します。

 

乗鞍高原で採れた山菜の天ぷら − ハンゴンソウ、ココミ、フキノトウ

その隣では、山菜の天ぷらが提供されました。ハンゴンソウ、ココミ、フキノトウなどの乗鞍高原で採れた山菜です。

 

すごい勢いで天ぷらが揚げられる − すべて地元の方々の手による

こちらでもすごい勢いで油の中に山菜が投入され、カラッと上がった山菜の天ぷらが作られます。先ほどの蕎麦ゆでも、こちらの天ぷら揚げも、すべて地元の方々が行っています。また、天ぷらにする山菜そのものも、地元の方々が山に入って採ってきたものばかりです。

 

松本市蟻ケ崎高校書道部のパフォーマンス − ダンスのテンポに合わせてダイナミックな筆さばき

会場を盛り上げてくれるのが、松本市蟻ケ崎高校書道部のパフォーマンス。ダイナミックな筆さばきとダンスのテンポの良さは、見ていて気持ちの良いもの...

 

乗鞍アルプホルン愛好会 − 軽快なアコーディオン

そして、乗鞍高原らしさという点で、乗鞍アルプホルン愛好会によるアルプホルンと軽快なアコーディオンの演奏は欠かせないものでしょう。このほかにも、観光協会女性部の舞踊、ヨーデルチロリアンの演奏、地元大野川小中学校の児童生徒による龍神太鼓の演奏など数多くの催し物が続きます。

 

山菜天ぷらと手打ちそばに舌つづみ

今年は残念ながらスモモはすでに終わってしまいましたが、例年通りの人出がみられ、無事にすもも祭は終了しました。

 

【昨年の今ごろは?】

2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.3(2014/05/24〜25) @

5月15日に岐阜県側の乗鞍スカイラインが開通しましたが、その後、森林限界を超えた標高2300メートル付近から上部で積雪に見舞われ、積雪通行止めが続きました。また、長野県側の乗鞍岳春山バスは、5月中は標高2350メートルの位ヶ原山荘が終点となっていますので、運行区間は降雪ではなく雨だったようで、通常通り運行されました。
乗鞍スカイラインが通行止めなのに、乗鞍岳春山バスはどうして運行しているのかと不思議に思うかもしれませんが、運行区間の標高のちょっとした違いで、このような結果となりました。

平日はそんな状況でも週末になるとよい天候に恵まれる状況がこの数週間繰り返され、そろそろ、梅雨入りが近くなってきましたので、この晴天を十二分に楽しまなければいけません。

5月24日(土)は、快晴の朝を迎えます。くっきりとした青空ではなく、少し淡いパステル調の青空。今朝は冷え込みがほとんどなく、昨日まで3日連続で通行止めだった乗鞍スカイラインも、7時の開門時間から通常通り通行できる状況となりました。日中になってもパステル調の青空が続き、稜線付近は風があっても寒さを感じさせない状況。しかも、ほぼ6℃前後で一定の気温が保たれて、暑くも寒くもない状況のなか、昨日までの降雪が程よい柔らかさになって、どのスキーヤー・ボーダーも稜線からダイブする様子があちこちで見られました。

5月25日(日)は、曇り空の一日でした。でも、位ヶ原山荘から出発する時点では、やや蒸し暑さを感じる状況です。しかし、大雪渓付近に到達すると、暑くもなく寒くもない状況に落ち着きました。また、除雪が完了した大雪渓駐車場は、雪原が広がる中、唯一の休憩ポイントとなり、稜線を目指す登りの方々も、また、稜線から滑り降りてきた方々も、大雪渓駐車場に集まって、のんびり休憩される様子があって、まさに春山を存分に楽しめる一日となりました。

 

<編集後記>

「雪の壁・新緑を見に行こう!...」

ツアーコースでの下山滑走が難しくなり、ノリクラの春山は完全に山頂方面のみというイメージになってきました。少なくとも、スキーヤー・ボーダーの方々にとって、滑走エリアという意味ではそれで間違いないと思います。

標高が上がるにつれて、見る景色の表情が変わって行くのはノリクラだけの話ではありませんが、位ヶ原山荘から屋根板を登り、森林限界を超えた位ヶ原に到達すると、一面銀世界で圧倒されるものです。また、さらに稜線付近まで上り詰めると、空のグラデーションが上空に向かって遠くまで深く澄み渡り、眼下には位ヶ原の雪原や遠方山並みが同一視界に収まるように俯瞰できますから、さらに一層圧倒されるものです。

確かに高いところから見る風景は、人の心を魅了するものがあります。しかし、それとは違った趣のノリクラも存在ます。この時期としては、新緑の明るさがそれを代表するのではないでしょうか?「浅緑、浅葱、萌葱(萌黄)」など、新緑を表現する言葉が多数存在するように、微妙にその色合いが変化していく様子が美しいものです。新緑の移り行くさまは里山でも見られますが、標高の高いノリクラでは、残雪の白と針葉樹の深緑をバックに、明るい新緑が力強く光って行く様子は、非常にコントラスト豊かな光景です。

乗鞍岳春山バスの大雪渓延長運行が5月27日(水)より始まります。そうなれば、これまで以上に高い雪の壁が現れます。山麓から位ヶ原山荘付近までの新緑の美しさを通り過ぎると、今度は森林限界を超えた雪原に達し、さらに雪の壁へと場面変化が楽しめます。そんなバリエーション豊かな光景を体験していただきたいと思います。

 

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