ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.5(2015/06/06〜07) A

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(Update:2015/06/11)

 

【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景】

三本滝レストハウス前駐車場

それでは乗鞍高原から大雪渓に向かう様子をお伝えします。春山バスの車窓からの眺めを想像しながらご覧ください。こちらは観光センターから7km先の三本滝レストハウス前駐車場。マイカーは3台と閑散とした状態。

 

バス停には人影なし 「雪がある限りは通い続けますよ!」

バス停に並ぶ人影もありません。それでも「雪がある限りは通い続けますよ!」と、頼もしい限りの常連の様子があって安心します。

 

ダイナミックに湧き上がる雲 − 山全体が燃え上るような躍動感

早朝から続くどんよりとした天候に青空が広がり始め、ご覧のようにダイナミックな雲が朝日を浴びて、まるで山全体が燃え上っているかのような躍動感が魅了します。このような光景は出会えそうでなかなか出会えないもので、しっかり瞼に焼き付けたいところです。

 

先週の29号カーブ上直線箇所
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2015/05/30〜31) @
今週の29号カーブ上直線箇所
緑の濃さが際立つ

標高2000メートルの摩利支天バス停の先の直線部分(29号カーブ上直線箇所)。左の先週の様子と比較すると、緑の濃さが際立っている様子がうかがえます。日に日に変化する新緑は見ていて飽きないものです。

 

荒田沢橋のムラサキヤシオツツジ − このあたりが今週の最前線

さらに進んで、荒田沢橋手前の石垣の隙間からビビッドなピンクが目に飛び込んできます。先週もお伝えしたムラサキヤシオツツジ。ちょうどこのあたりが今週の「ムラサキヤシオツツジ前線」のようです。

 

冷泉小屋と冷泉

さらに登ると標高2230メートルの冷泉小屋に到達します。

 

沿道の残雪とダケカンバの芽吹き

このあたりから沿道の残雪が見られるようになってきます。そして、先週まではこの付近のダケカンバはまだ丸坊主でしたが、ようやく芽吹きが始まってきました。

 

冷泉小屋〜位ヶ原山荘のヤマザクラ − このあたりが今週の最前線

もう一段登ると見事なヤマザクラ。今週の「ヤマザクラ前線」はちょうどここです。ヤマザクラは森林限界を超えた位ヶ原でも分布していますので、まだしばらくは楽しめそうです。

 

位ヶ原山荘

そして、標高2350メートルの位ヶ原山荘。5月26日までは春山バスの終点は位ヶ原山荘でした。5月27日以降は大雪渓まで運行されるようになりました。春山バスが大雪渓へ延長運行されるのは、例年5月下旬〜6月上旬ですが、位ヶ原山荘〜大雪渓間の除雪状況に左右され、直前にならないと日程が確定されません。

除雪が完了して安全確認の試運転が実施された後、延長運行開始となりますが、当WebSiteでは決まった段階で、即時お知らせしておりますので、来年以降は参考になさってください。

 

山荘よりも山麓は雪解け、山荘より山頂はまだ積雪

位ヶ原山荘周辺から望むと、山荘より山麓側ではかなり雪解けが進んでいて、山荘より山頂方面はまだかなり雪が残っている様子がみられます。

 

濃霧

今日は残念なことに、位ヶ原山荘を過ぎるとご覧のように霧が立ち込め、山頂方面は姿を確認することが全くできません。

 

雪壁の高さは5.5メートル(大雪渓手前4号カーブ)

位ヶ原山荘から大雪渓までの3.5kmにはいくつもの雪の壁が巡ってきます。こちらは大雪渓手前の4号カーブ。雪壁の高さは先週より30センチ減少して 5.5メートル。昨年の8.8メートルを大きく下回っていますが、まだまだ、バスの背丈以上の雪の壁が続きます。

 

大雪渓へ

そんな雪壁を縫うように走りながら大雪渓へと向かいます。

 

【乗鞍岳春山バス、大雪渓に到着】

気温4℃ − 冬の気候

春山が到着した8時過ぎの大雪渓の気温は4℃。完全に冬の気温で、アウターとグローブがないと長時間は耐えられないところです。

 

出発の準備 結合部分が固着

さて、早々に出発の準備をしているのは冬の常連のお二人。しかし、ストックの結合部分が固着して思うように伸ばせません...

 

「1ヶ月使わなかったので錆びちゃって...(笑)」 気を取り直して出発

「1ヶ月使わなかったので錆びちゃって...」と、苦笑い。日常のメンテナンスの重要性は大事なところですが、毎週のようにお越しになっていた時は、錆びる暇もなかったのでしょう。気を取り直して出発です!

 

スキーシーズン最後はノリクラで − 稜線目指して出発!

こちらの方々もスキーシーズン最後はノリクラで締めようとお越しになりました。稜線目指して一斉に出発です。

 

トイレは先週から利用可能に 大雪渓から県境方面は立入禁止

さて、先週から大雪渓のトイレが利用可能になりました。また、右の画像のように大雪渓駐車場にはご覧のようなバリゲートが設置されています。落石の危険性と除雪作業の支障となることから、このような措置がとられていますので、立ち入らないようお願いいたします。

 

避難小屋へ 「この濃霧、晴れないかなぁ...」と腰が重い

そして、その隣にある避難小屋には、春山バスを降りてすぐ直行された方々がいらっしゃいます。天候不順と寒さから待機されているようで、「この濃霧、晴れないかなぁ...」と、重い腰がなかなか上がりません。最も無理をして登らなくっちゃいけない訳なんてありませんし、気が向かなければ次のバスで帰ってもいいわけですから、しばらくは様子見という状況のようです。ここに避難小屋ができたおかげで、バスの待ち合わせ時間に待機するなど、多くの方々にとって有用な場所になっています。

また、最近は稜線まで登るスキーヤーでも、春山バス始発便ではなく2便でお越しになる方も結構いらっしゃり、ゆっくりと一日を過ごされるようです。特に遠方からお越しの方の場合、乗鞍高原に早朝到着するのは負担が多いことから、2便の利用客が徐々に増えています。

 

【大雪渓下部】

ここからは大雪渓下部の様子をお伝えします。

 

昨年の大雪渓入口
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.5(2014/06/07〜08) A
先週の大雪渓入口
ノリクラ 雪渓カレンダーVol.4(2015/05/30〜31) A
今週の大雪渓入口
昨年より1週間早い雪解け − 雪解けは先週より少ない

こちらは大雪渓入口付近の様子。左上が昨年、右上が先週の様子で、下が今週の画像。昨年・先週よりも50センチ少なく、昨年より1週間ほど早い雪解けです。雪解けスピードは先週より遅くなっています。

おそらく、今週は他のエリアでも雪解けが遅くなっている傾向が見られます。

 

大雪渓入口の看板 大雪渓入口の道路法面

左の画像では大雪渓入口右側にある「高山植物などの採取は禁止...」の看板は足元まで完全に見えるようになりました。右の画像では道路の法面が確認できる状況になってきました。

 

昨年同時期より1週間遅い大雪渓入口
2014ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2014/06/14〜15) A

こちらは2枚ともに昨年同時期より1週間遅い画像。今週の雪解けとほぼ同じであることがわかります。そのため、今週は昨年よりも1週間早い雪解けで、先週より雪解けスピードが幾分遅くなっています。

 

昨年同時期の2週間後のトイレ付近
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.7(2014/06/20〜21) D
先週のトイレ付近
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2015/05/30〜31) A
今週のトイレ付近
昨年より2週間早い雪解け

こちらは大雪渓とは車道の反対側に位置する場所で、雪面が道路よりも1..5メートルほど低くなっています。左の画像は昨年同時期の2週間後の様子、右の画像が先週で、下段が今週のものです。昨年よりも2週間早い雪解けです。先週と雪解けスピードは変わりません。

 

昨年同時期の2週間後の登山道入口
2014ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.7(2014/06/20〜21) D
今週の登山道入口
標識が現れる

大雪渓入口から北へ50メートルほどの所に肩の小屋への登山道入口があります。今週に入って登山道を示す標識が姿が現れるようになって来ました。昨年と比べると2週間ほど早い雪解けです。

 

昨年のモーグルコースの岩
2014ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2014/06/07〜08) A
今週のモーグルコースの岩 − 昨年よりやや多い積雪
=全エリアで積雪が少ない中、昨年より多いのはここだけ=

岩場がゴツゴツとしている大雪渓も、厳冬期以降はすべてのものが雪に閉ざされてしまいます。春になって雪解けが進んで最初に姿をあらわすのが画像の中央に写るモーグルコースの岩です。そのためモーグルコースの岩は、大雪渓の積雪量・雪解け状況を最も早く観測できるバロメーターとなります。7月になるとこの付近にモーグルコースが作成され、多くのスキーヤーが集まることから、モーグルコースの岩と呼称させていただいております。

先週より雪解けスピードが遅くなって昨年よりやや多い積雪量。他のエリアが昨年より2〜4週間も早い雪解けを見せる中、昨年より積雪量が多い箇所はここだけです。

 

昨年の石碑の岩
2014ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2014/06/07〜08) A
今週の石碑の岩 − 姿が現れる、昨年並み

そして、モーグルコースの岩から南へ約100mほどのところに、大雪渓で二番目に姿をあらわす岩があります(石碑の岩)。今週になってようやく姿が現れました。昨年とほぼ同じ出現時期で、例年並の状況です。

 

【大雪渓に集まる夏スキーヤー・夏ボーダー】

夏スキーヤー・ボーダーのシーズン開幕が今年は早い(大雪渓)

大雪渓での夏スキー・夏ボードの季節は、例年7月からスタートします。しかし、今年は積雪量が少ないため、シーズン開始時期を早める様子が先週あたりから見られるようになり、今週の雪渓下部のエリアには、夏スキー本番並みの賑わいになっています。

 

モーグルコースにはライン2本

大雪渓入口付近にはすでに2本のラインがあって、果敢にコブにアタックする様子がみられます。

 

コブを練習するボーダーの方々

そして、その隣にはボーダーのグループがコブを作って滑走されています。さらにその隣には、先週ご紹介したゲートを設置したボーダーの方々がが多数お越しになっていました。

 

今日からノリクラシーズン開始 − 雪さえあれば10月まで!

その横にはショートポールを設置してアルペンスキーのトレーニングが。こちらのコーチも今日からノリクラ入りされていて、予定としては雪さえあれば昨年と同じく10月まで通い続けたいとのことでした。

 

お昼休み以外は滑りっぱなしの一日

こちらのジュニアも昨年に引き続きノリクラ通いをスタート。春山バス始発便が到着した8時過ぎから滑り始め、途中のお昼休み以外は滑りっぱなし...若干重そうな足取りで何とかスタート地点にたどり着いた状態にもかかわらず、すぐにスキー板を履いて滑走開始...めげずに へこたれずにトレーニングを続けます。この調子で今シーズンを乗り切ってもらいたいものです。

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