ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.5(2015/06/06〜07) B

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(Update:2015/06/11)

 

【6月7日(日)、ほおのき平駐車場】

ほおのき平駐車場

こちらは取材2日目の6月7日(日)、早朝6時のほおのき平駐車場。
岐阜県側のシャトルバス乗り換え駐車場は、かつては平湯温泉から車で約5分、徒歩で約8分のところにあるあかんだな駐車場(有料)も利用可能でした。しかし、最近はシャトルバスの始発が、あかんだな駐車場ではなく、平湯温泉からの運行となってしまいましたので、乗り換え駐車場としては、実質的にはこちらのほおのき平駐車場(無料)のみとなっています。

 

きれいな青空の朝

気温は12℃、ご覧のとおり、きれいな青空の朝を迎えます。

 

ほおのきタスターミナル

天候に恵まれ、バスターミナルにはシャトルバス始発便に乗車しようとされる方が早々に並んでいます。ノリクラの来場者数は、他の地域よりも天候に大きく左右されるとよく耳にしますが、アウトドア寄りの観光地の特色でもあり問題点でもあります。

 

畳平の天候 −今日はAダイヤで運行

6時の畳平の天候は晴れで気温マイナス1℃。風速5メートル程度と穏やかなため、乗鞍スカイラインはバス・タクシーのほか自転車も本日は通行可能です。また、シャトルバスは通常時のAダイヤで、今日は休日のため、1時間に2本の運行です。シャトルバスのダイヤは天候に応じて、正常時のAダイヤと悪天候時のBダイヤがあります。前日の午後2時の時点の翌日6〜12時の降水確率が40%を超える場合はBダイヤが適用されます。

 

ヒルクライムの準備 − 畳平に向けて
=下山用の防寒着・グローブは忘れずに!=

さて、こちらではヒルクライムに向けて出発の準備。ほおのき平駐車場を出た国道158号線は結構な交通量があり、その先の国道分岐から平湯峠まではまずまずの劇坂であるため、多くの方が平湯峠からスタートしますが、お話をお聞きするとノリクラは初めてとのこと。「そんなに劇坂なんですか...」

「20kmものヒルクライムって初めてなんですよ。どんな装備があったほうがよいでしょうか?」
標高差が1500メートル近くあって、山麓のほおのき平駐車場とゴールの畳平では天候・気温が全く異なるため、登ってきた格好のまま下山するとかなりの寒さが襲ってきます。そのため、風除けの防寒着(ウインドブレーカーやレインウェア)とフルフィンガーのグローブは最低限必要で、また、登りにおいて、乗鞍スカイラインは途中で水分補給する場所が全くないため、ボトルは2本は用意されたほうがよいでしょう。それらの装備を持参するには、ジャージのポケットでは対応が難しいと思いますので、ザックに背負う必要があります。

 

シャトルバス始発便 − 畳平へ

そして、シャトルバスは定刻通り始発便が到着しました。乗鞍スカイラインより畳平へ向かいます。

 

【乗鞍スカイラインを行く】

平湯峠−ここから乗鞍スカイライン、マイカー規制

それでは、ここからは乗鞍スカイラインの様子をお伝えします。こちらは乗鞍スカイライン基点の平湯峠。ほおのき平駐車場から約6kmほど進んだ所にあり、この先は2003年からマイカー規制の対象区間とされ、バス・タクシーや自転車など限られた車両のみの通行となります。

平湯峠まではマイカーの走行は可能ですが、ここにはシャトルバスのバス停はありません。畳平へ向かうにはほおのき平駐車場に戻る必要があります。

 

昨年の平湯峠付近
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.5(2014/06/07〜08) B
今週の平湯峠付近
緑にボリューム感が

 標高1684mの平湯峠ゲートの新緑は、先週の段階でかなり鮮やかな状態になり、今週はさらにボリューム感が感じられます。昨年より1週間早い状態です。

 

自転車の方が多い

今日は自転車のヒルクライム方の姿に頻繁に出会います。いろいろなタイプの自転車がありますが、折り畳み式やいわゆる「ママチャリ」だとかなりつらいはずです。

 

ヒルクライム 今年は早く練習始めたかったので乗鞍スカイラインを

さて、途中で声をかけてくださったこちらの方。「いつもセンパイがWebSiteに掲載されていて、よく拝読しています。今年は早く練習を始めたかったので、長野県側(県道乗鞍岳線)の冬季閉鎖解除を待たずに、こちらの乗鞍スカイラインに通っています。」とのこと。 センパイが...? ああ〜あの方ですね!すぐにわかりましたよ...ぜひとも次回はセンパイと一緒にお会いできることを楽しみにしてますよ!

偶然のできことですが、このようにどこかでつながっているという事は、何か今日一日楽しく過ごせそうな気分にさせてくれるものです。トレーニング中にもかかわらず、足を止めてくださりありがとうございました。

 

昨年の夫婦松付近の新緑
2014ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2014/06/07〜08) B
今週の夫婦松付近の新緑

こちらは平湯峠から3kmほど進んだ夫婦松付近の新緑。先週の段階では昨年よりも進捗が早い状態でしたが、今週は若干ボリュームが増えた感じがあるものの、ほとんど変化はない様子です。

 

昨年の乗鞍スカイライン(4kmポスト付近)
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.5(2014/06/07〜08) B
先週の乗鞍スカイライン(4kmポスト付近)
ノリクラ 雪渓カレンダーVol.4(2015/05/30〜31) B
今週の乗鞍スカイライン(4kmポスト付近)
昨年と同等かやや多い積雪量

夫婦松駐車場を1kmほど進んだ4kmポスト付近の様子。積雪量が先週よりも少なくなっていますが、昨年より多い箇所もあり、昨年と同等かやや多い状態になっています。

 

ウラジロナナカマドの新緑は目立つ

夫婦松駐車場を過ぎると少しずつ広葉樹が少なくなって来ますので、新緑の芽吹きが感じられなくなります。そんな中、森林限界でも自生するウラジロナナカマドの芽吹きは、緑の蛍光色を放ちかなり目立ちます。

 

遠景の山並みは雲に飲み込まれる

天気の良い日なら、北アルプスが一望できる絶好のロケーションが乗鞍スカイラインの特徴ですが、今日は雲量が多く、遠方の山々は完全に雲に飲み込まれています。しかし、雲の動きはダイナミックで、青空に変幻自在に流れる様子はそれだけで楽しいものです。

 

昨年の猫の小屋跡地
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.5(2014/06/07〜08) B
先週の猫の小屋跡地
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2015/05/30〜31) B
今週の猫の小屋跡地
昨年より1週間早い雪解け

さらに進んで、こちらは標高2200m付近の猫の小屋跡地。道路の左側の積雪を見ると、昨年より明らかに少ない状況で、1週間程度早い雪解けです。雪解けスピードは先週と同じです。

 

森林限界を超えて

8〜9kmポストを超えると森林限界に到達しますますが、今日は低く垂れこめる雲に覆われてしまっています。山麓側で天候が良くても、森林限界を超えると急激に悪化することはよくあります。また、逆に山麓で天候が悪く、森林限界を超えると雲海の上に出て、見事な晴天という事もあります。

 

昨年の烏帽子岳
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.5(2014/06/07〜08) B
今週の烏帽子岳
昨年より1週間早い雪解け
昨年の四ツ岳カーブ
2014ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2014/06/07〜08) B
今週の四ッ岳カーブ
昨年より1週間早い雪解 − 先週より雪解けが遅くなる

上段が森林限界を超えて最初に見られる山で、23ある乗鞍の峰の一つである烏帽子岳(えぼしだけ標高2550m)。昨年より1週間早い雪解けです。下段はその先にある乗鞍スカイラインの中でもっとも積雪量の多い箇所を通過する四ッ岳カーブ。先週は昨年より2週間早い雪解けでしたが、1週間ほど早い状況となり、先週よりも雪解けスピードが遅くなっています。

 

めまぐるしく変わる天候

雲が抜けるときれいな青空が全面に広がり、再び雲がかかるめまぐるしい天候。

 

桔梗ヶ原 − 晴れればこれ以上のロケーションはない

さらに進んで桔梗ヶ原。晴れればこれ以上のロケーションはないでしょう...ほおのき平駐車場のコーナーで、「ノリクラはアウトドアの観光地」と申し上げましたが、このロケーションに勝る景勝地はそれほど多くはないはずです。

 

昨年の鶴ヶ池雪渓
2014ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2014/06/07〜08) B
今週の鶴ヶ池雪渓
昨年より1週間早い雪解 − 先週より雪解けが遅くなる
=例年通りの6月下旬までの滑走はできない可能性が=

畳平に到着する手前に鶴ヶ池雪渓が広まります。岐阜県側で唯一滑走が認められているエリアです。畳平から歩いてすぐの場所にあることから、初めてお越しになったスキーヤー・ボーダーの方にも安心してお勧めできる場所です。例年6月下旬まで滑走可能です。

昨年と比べて1週間早い雪解けで、先週よりもさらに雪解けスピードが遅くなっています。週を追うごとに雪解けが遅くなっている状況から、6月第3週目あたりまでできる可能性が考えられます。

 

滑走禁止は赤丸部分の雪解けによって判断

鶴ヶ池雪渓の滑走エリアは画像の青線の矢印の先にあり、手前から青線のようにハイマツ帯を迂回して滑走エリアに向かいます。今後、雪解けとともに赤丸の部分が狭くなって積雪部分が分断されると、滑走エリアに向かうことができなくなり、滑走禁止の措置が取られます。

 

畳平に到着

鶴ヶ池雪渓を過ぎると、乗鞍スカイライン終点の畳平に到着です。

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