ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.5(2015/06/06〜07) D

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(Update:2015/06/11)

 

【稜線へ】

それでは肩の小屋から稜線に向けて出発します。

 

先週の登山道
ノリクラ 雪渓カレンダーVol.4(2015/05/30〜31) D
今週の登山道
先週の登山道(積雪箇所)
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2015/05/30〜31) D
今週の登山道(積雪箇所)
先週よりも20メートル短くなる

この先、大雪渓につながる朝日岳直下のバーンに到達するまで、ほとんど雪がなく、細く残っている程度に過ぎない状況です。その細くなった部分は左の先週の画像では40メートルほどで、右の今週では20メートル程度となっています。

 

ここから雪の上へ − 慣れていない方はアイゼンを

実際に雪上を歩く必要が出てくるのはさらに20メートルほど先からで、先週と比べると実質的に積雪区間は40メートルほど短くなり140メートルです。この先は朝日岳直下のバーンを歩くことになりますが、急斜面のため下山時にスリップ転倒される方が結構いらっしゃいました。慣れてない方はアイゼン着用をお勧めします。

 

【稜線】

こちらは蚕玉岳(こだまだけ)〜朝日岳の稜線。画像の左側が蚕玉岳山頂(標高2979メートル)に続き、画像右側が朝日岳山頂(標高2975メートル)に続いています。

 

積雪部分は朝日岳直下のみ(140メートル)
=積雪は6月中旬から下旬並み=

現在、雪の上を歩く必要があるのは、朝日岳直下の赤線部分のみで、雪上の距離は140メートルです。積雪は6月中旬から下旬並みの状況です。また、その下のバーン狭小箇所で積雪が途切れると上部からの下山滑走が不可能になり、朝日岳からの滑走はできなくなりシーズン終了となります。おそらく次週末前後には途切れる可能性があります。(お断り:画像は6月7日の速報で掲載したものを使用しており、画像のB・Cは本文とは無関係です。)

 

ルート上はステップがあって登山靴でも登行可能
=下山に慣れてない方はアイゼンを=
シールも問題なく登行可能

先ほどの赤で示した積雪区間はステップが切ってあり、登りは登山靴だけでも問題はありませんが、下山に慣れていない方はアイゼン着用をお勧めします。また、バーンそのものは表面が緩んでいますので、シールでももちろん問題なく登行可能です。

 

朝日岳直下

冒頭の全体画像でもお伝えしたように蚕玉岳〜朝日岳稜線の下はすでに積雪はありませんので、滑走されるスキーヤー・ボーダーの方々は朝日岳直下まで直登します。

 

「少なくともあと2週間は滑りたいなぁ〜」 滑走準備完了!

雪が少なくなって滑走エリアが少なくなってきたため、多くのスキーヤーが集まっています。左の常連の方は「少なくともあと2週間は滑りたいなぁ〜」とおっしゃっています。前述でも申し上げたように、大雪渓につながる狭小箇所が次週末前後で途切れて滑走不能になる可能性がありますが、摩利支天岳から大雪渓への急斜面はもうしばらく滑走可能です。

そして、右のグループは今シーズン最後のスキーのためにノリクラにお越しになりましたが、何とか無事に今シーズンが終われそうです。

 

朝日岳直下はフォールラインにねじれがない

すでに積雪がなくなっていますが、積雪がまだ多い時期には、隣の蚕玉岳〜朝日岳稜線から滑り出すのが一般的です。しかし、こちらの朝日岳直下はフォールラインにねじれがなく、滑りやすいバーンといえます。

 

蚕玉岳〜朝日岳稜線 − 積雪はありません

ちなみにこちらが蚕玉岳〜朝日岳稜線です。ご覧のとおり、積雪がないことが確認できます。

 

昨年同時期の蚕玉岳〜朝日岳稜線
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.5(2014/06/07〜08) D
昨年同時期2週間後の蚕玉岳〜朝日岳稜線
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.7(2014/06/20〜21) B
今週の蚕玉岳〜朝日岳稜線
昨年より2週間以上早い雪解け

こちらが稜線部分。手前が朝日岳方面で、画像に写るなだらかなピークが蚕玉岳、それに続く奥のピークが主峰の剣ヶ峰です。左上は昨年同時期の画像。そして、右上は昨年同時期の2週間後の画像。そして、下段は今週の画像です。昨年よりも2週間以上早い雪解けです。

 

昨年同時期の権現ヶ池
2014ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2014/06/07〜08) D
昨年同時期の2週間後の権現ヶ池
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.7(2014/06/20〜21) B
今週の権現ヶ池
昨年より2週間以上早い雪解け

御岳の二ノ池に次いで国内2番目の標高に位置する権現ヶ池(ごんげんがいけ、標高2845m)。先ほどの稜線部分の3枚と同様に、左上が昨年同時期の画像、右上が昨年同時期より2週間早い画像。そして、下段は今週の画像です。昨年よりも2週間以上早い雪解けを示していますが、先週よりも雪解けスピードが遅くなっています。

 

昨年同時期の朝日岳
2014ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2014/06/07〜08) D
昨年同時期の2週間後の朝日岳
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.7(2014/06/20〜21) B
今週の権現ヶ池
昨年より2週間以上早い雪解け

こちらが朝日岳山頂から続くバーンで、先ほど申し上げたように、画像手前にある稜線は積雪がありませんので、滑走は稜線からこちらに移動する必要があります。左上が昨年同時期の画像、右上が今週と同じ積雪状態の昨年同時期の2週間後の画像。そして、下段は今週の画像です。昨年よりも2週間以上早い雪解けで、先週より雪解けスピードが遅くなっています。

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