ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.6(2015/06/13〜14) C

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(Update:2015/06/18)

 

【畳平に到着、畳平お花畑の除雪】

畳平バスターミナル − 営業開始は9時ごろから

8時の畳平の気温は7℃、天候は薄曇り。現在の畳平バスターミナルの営業は9時ごろだったと思いますが、7月になってご来光バスの運行が始まるようになると、営業開始が繰り上げられるはずです。

 

出発の準備 ザックに入れる位置を決めて忘れ物防止を

そして、いつものように出発の準備を...ゲレンデとは異なり、飲料水やお昼のお弁当、さらには防寒着やレインウェアなど様々なものを持参しなければなりません。忘れ物をしないように、ザックに入れる位置はあらかじめ決めておくことも大切です。

 

大雪渓へ、鶴ヶ池雪渓へ

今日も大雪渓に向かう方々と、鶴ヶ池雪渓に向かう方々に分かれます。

 

畳平お花畑 遊歩道の雪解けが進み、高山植物の芽吹きが始まる

さて、こちらは畳平お花畑。遊歩道の周回部分の大半の雪解けが完了していて、最も雪解けの早かった一番奥では、高山植物の芽吹きが始まって、遠目で見ても緑が濃くなって行く様子が捉えられます。

 

手前の入口付近はまだ積雪に閉ざされる 遊歩道の除雪が実施

しかし、入口付近のお花畑手前部分は、ご覧のように例年通りの積雪があり、雪解けが完了した部分と積雪箇所では大きな開きがあります。ただ、このまま入口付近の自然融雪を待っていると、すでに雪解けの完了した奥の部分では高山植物の開花が終わってしまうため、昨日から遊歩道の除雪が始まりました。

 

雪掻き機で除雪 − 深いところで1メートル

積雪は深いところで1メートル前後もあって、家庭用の小さな雪掻き機では、固く締まった雪には歯が立たず、思うように除雪が進みません。

 

雪解けの完了した遊歩道周回部分

高山植物の開花は例年より2週間早い − ハクサンイチゲ(左)、ミヤマキンバイ(右)
=6月15日(月)に一般開放が始まりました=

さて、雪解けがすでに終わっている周回コースの部分はご覧のようにハクサンイチゲやミヤマキンバイが咲き始めています。例年よりも2週間も早い状況です。畳平お花畑の除雪は終日続けられ、明日6月15日(月)にはお花畑を一般開放させるとのことでしたが、予告通り 6月15日(月)から一般開放が始まりました。

 

不動岳 鶴ヶ池

ここからは畳平周辺及び畳平から肩の小屋方面へ向かう道路周辺の様子をお伝えします。左の画像は畳平の南にある不動岳。そして、右の画像は、畳平の東にある鶴ヶ池。

 

昨年同時期の2週間後の不動岳
2014ノリクラ雪渓カレンダーVol.7(2014/06/20〜21) A
昨年同時期の2週間後の鶴ヶ池
2014ノリクラ雪渓カレンダーVol.7(2014/06/20〜21) A

こちらは昨年同時期の1週間後の画像ですが、それよりも今週の画像ではさらに積雪が少なく、不動岳・鶴ヶ池ともに2週間以上早い雪解けと考えられます。なお、昨年同時期の2週間後と3週間後は濃霧のため、同一画像を撮影することができませんでした。

 

お花畑 お花畑遊歩道部分

こちらはお花畑の様子。先ほどお伝えしたように、雪解けが進み遊歩道の一部が出ていて、遊歩道の奥にある周回部分の大半で雪解けが完了しています。雪解けが終わった箇所はハクサンイチゲやミヤマキンバイが開花しています。

 

昨年同時期の1週間後のお花畑
2014ノリクラ雪渓カレンダー Vol.7(2014/06/20〜21) A

こちらは前年同時期の1週間後の画像。今週はこれよりも雪解けが進んでいますが、昨年同時期の2週間後と3週間後は濃霧のため画像がありません。おそらく、先週同様に昨年より3週間早い状況です。

 

不消ヶ池 富士見岳

不消ヶ池、富士見岳においても、昨年より雪解けが早い状態です。

 

【肩の小屋へ】

肩の小屋・コロナ観測所分岐点
昨年より2〜3週間も早い雪解け

畳平から専用道を1.2km進んで、肩の小屋・コロナ観測所分岐点に到着します。正面が魔利支天岳の頂上で、左に進むと肩の小屋、右に進むとコロナ観測所です。昨年より2〜3週間も早い雪解けです。

 

分岐点から肩の小屋方面 − 先週除雪されました

分岐点から肩の小屋方面は、先週除雪が完了しましたので、急斜面をトラバースする必要がなくなり、肩の小屋やその先の登山道は、アイゼンの必要はなくなりました。積雪はさらに先の朝日岳直下までありませんので、かなり先まで登山靴のみで行くことができます。積雪箇所の様子は次のページでお伝えいたしますが、登りは問題なくても、下りで苦労される様子が多数見られますので、ストックは必ず持参し、アイゼンの携行をお願いいたします。

これからの時期は、ストック・レインウェアや飲料水などを全く持参せずに手ぶらで登る観光客の方が多くなってきますが、天候変化などに対応できるだけの最低限のものは持参してください。なお、傘の使用は混雑した登山道では厳禁ですのでご注意ください。

 

大雪渓 位ヶ原

分岐点に差し掛かると剣ヶ峰・蚕玉岳・朝日岳の各稜線から大雪渓や位ヶ原方面まで展望が一気に開けます。

 

昨年同時期の1週間後の大雪渓
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.7(2014/06/20〜21) A
昨年同時期の2週間後の位ヶ原
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.8(2014/06/28〜29) D

こちらは、ほぼ今週と同じ積雪状態の昨年の画像。左の大雪渓は昨年同時期の1週間後で、右の位ヶ原は昨年同時期の2週間後のものです。つまり、大雪渓は昨年より1週間早い雪解けで、位ヶ原は昨年より2週間早い雪解けを示しています。先週では、どちらも昨年より2週間ほど早い状態でしたが、大雪渓では雪解けスピードが遅くなっています。

なお、ここ数週間は全体的に雪解けスピードが遅くなる傾向が続いています。

 

【肩の小屋】

昨年同時期の肩の小屋周辺
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.6(2014/06/14〜15) C
今週の肩の小屋周辺

ここからは肩の小屋周辺の様子をお伝えします。

 

昨年同時期の肩の小屋東側
2014ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2014/06/14〜15) C
今週の肩の小屋東側
積雪量は昨年よりも3メートル以上少ない
昨年同時期の肩の小屋西側
2014ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2014/06/14〜15) C
今週の肩の小屋西側
昨年との違いが最も激しい場所

他のエリアと同様にこの付近も積雪量が少なく、小屋の東側では昨年よりも3メートル以上少ない状況で、昨年の7月上旬と同じ状況です。また、小屋の西側は先週の段階で完全に雪解けが完了しました。おそらく、全エリアの中で、肩の小屋周辺は昨年との差が激しい個所です。

 

キバナシャクナゲが開花

肩の小屋周辺だけでなく、登山道などでも見返るようになってきたキバナシャクナゲの開花。

 

キバナシャクナゲ開花状況は少し足踏み状態 コケモモも咲き始める

まだ、つぼみのままのものも多く、開花は少し足踏み状態です。そして、コケモモもすでに咲き始めています。場所によって開花の時期は大きく異なりますので、一概に言えませんが、やはり早めの開花状況が見られます。

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