ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.10(2015/07/10〜11) @

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(Update:2015/07/16)

 

今回は7月12日(日)に開催された 第12回乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムの取材のため、一日前倒しして、7月10日(金)〜11日(土)の様子をお届けします。なお、第12回乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムの特集は7月下旬に掲載予定ですので、そちらもぜひご覧ください。

7月10日(金)は、晴天の朝を迎えますが、山頂方面は絶えず雲が流れる状況。大雪渓付近は気温は高くないものの、とにかく暑さを感じ、さわやかさは一切ありません。それでも、お昼近くになると時折青空が広がるようになり、湧き上がる雲は夏の雰囲気を感じさせるもの。午後も曇りと青空が交互に流れる状況でしたが、15時ごろからきれいな快晴となり、夜は満天の星空が広がりました。

7月11日(土)は、雲一つない快晴の朝を迎えます。気温は9℃とこの時期としては冷え込みました。時間が経過してもきれいな快晴が続き、遠景の山並みは水墨画を思わせるような雰囲気。要所要所でカメラを取り出すヒルクライマーは、なかなか前に進めません。大雪渓にもたくさんのスキーヤー・ボーダーの方が訪れ、本格的な夏山シーズンの到来です。午後は明日開催される第12回乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムの大会会場である殿下平総合交流ターミナルに向かいます。気温は25℃と暑い中、訪れた選手は今年こそは晴天の下での大会開催を願いたいと 一様におっしゃっていました。

稜線方面の登山道の積雪は、おそらく、9日(木)の大雨で雪解けが進んだ影響からほとんどなくなり、登山道上には積雪区間はなくなりました。また、大雪渓の積雪状況は、この1週間の雪解けが少ない状況がみられ、先週までは昨年より1週間、場所によっては2週間早い雪解け状況がみられたものの、今週は昨年とほぼ同じ状況の箇所もあって、例年と遜色ない積雪量と考えて差し支えないレベルに落ち着いて来たといってよいでしょう。また、バーンコンディションは再氷結による氷柱がこの時期としては少ないため良好です。

それでは、2日間の様子をご覧ください。

◎ 今回の目次

Page-1 : 【7月10日(土)、観光センター前駐車場】       【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景 T(乗鞍高原〜三本滝ゲート)】
Page-2 : 【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景 U(三本滝〜大雪渓)】       【大雪渓に到着】
Page-3 : 【雪渓下部 T】       【雪渓下部 U、モーグルコース】
Page-4 : 【雪渓上部 T】       【雪渓上部 U、基礎キャンプ】
Page-5 : 【肩の小屋の様子】       【山頂までの登山道(肩の小屋〜稜線)】
Page-6 : 【畳平、お花畑】       【昨年の今ごろは?】       <編集後記>
 
●参考資料●
(マイカー規制・シャトルバス・乗り換え駐車場) − 乗鞍岳マイカー規制・乗り換え駐車場・シャトルバス情報 〜2015シーズン版〜
(周辺地図) −  ノリクラ ガイドマップ (春〜夏スキー 大雪渓・山頂版) 
(各種情報) − 2015シーズンの道路交通・各施設の営業再開予定と乗鞍岳春山アクセス方法

  

 

【7月10日(土)、観光センター前駐車場】

観光センター前駐車場

早朝6時の観光センター前駐車場。ご覧のとおり、雲一つない快晴の朝をむかえます。

 

見事な晴天 すでに60台のマイカー − 7月に入って最も多い台数

まだ、梅雨の最中だというのに、これほど見事な快晴の朝は珍しいこと。そんな晴天に誘われて、観光センター前駐車場にはすでに60台ほどのマイカーがお越しになっています。もし、梅雨明けしてこの晴天なら、もう少し多くのマイカーがお越しになっていてもおかしくないものの、梅雨の最中とあっては、晴天と発表されていてもそれほど台数の伸びはありません。しかし、7月に入って、最も多い台数となり、久しぶりの賑わいを感じさせてくれます。

 

タクシー − 今日も朝一番でお客様をお待ちしています。

こちらの常連のタクシー運転手さん。今年も朝早く毎日お越しになっています。雨の続くこの時期の平日は、全く乗客のない場合もありますが、「タクシー乗り場があってタクシーがないっているのは困りますからね。」と、おっしゃっていました。

 

タクシーに乗って − 快晴の朝はいち早く撮影に行きたい

今日のような快晴の日は、シャトルバスよりも早く行きたいというお客様もいらっしゃり、特に途中で停車して撮影したい方は、利用されるケースが多く見られます。また、山野草や高山植物の説明を聞きたいとか、岐阜県側の乗鞍スカイラインまで足を延ばしたいという方はお勧めです。

 

シャトルバス乗り場

こちらはシャトルバス始発便を待つ停留所。朝一番ではバーンが硬いため、スキーヤーの姿は少ないものの、朝の天候の良いうちに山頂登山に向かう登山者の姿は多く見られます。

 

シャトルバス始発便が到着 − 登山はアサイチが定番

夏山の天候は朝一番は快晴でも、すぐに雲がわいて視界が妨げられることもあり、登山は朝一番から開始というのは、おそらく、常識に近いものになっていると思います。

 

今日は乗鞍→平湯→上高地のロングラン − 自転車三昧の一日を

そして、やはり7月を迎えると畳平まで全線開通するため、健康センター駐車場にはヒルクライムの方々が準備する様子があちこちで見られます。こちらのお二人は、なかなか天候と都合が合わず、三年越しでやっと初めてノリクラにお越しになったとのこと。今日は畳平から平湯温泉に抜けて、さらには上高地まで足を延ばして、再び乗鞍高原に戻ってくるという予定とのこと。終日天候が保障された今日のようなにもってこいのロングランです。

 

ノリクラに「早く来い、早く来い」とせかされる

こんな快晴を目の当たりにすると、まるで「早く来い、早く来い」とノリクラにせかされるようで、朝一番でみなさん出発です。

 

【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景 T(乗鞍高原〜三本滝ゲート)】

それでは、ここからは大雪渓に向かう沿道の様子をご覧ください。

 

今年はアヤメが長持ちしている − 開花から2週間も経過 ハナアブ

先週・先々週もお伝えしたアヤメ。例年だと、1週間程度しか見頃は続きませんが、今年は2週間も続いています。そして、昆虫たちも忙しい時期になってきました。しかし、どういうわけか、こちらのハナアブは何をするわけでもなく、花弁にしがみついていています。

 

アカセセリもやってくる 花の付け根から蜜を吸う

ひらひらと舞いながらあちこちのアヤメの中を飛び交うのはアカセセリ。花の付け根に止まったと同時に、吸収管を突き刺して、蜜を吸い始めます。

 

鈴蘭橋 Mt乗鞍 第3駐車場

さらに進んで鈴蘭橋手前のMt乗鞍 第3駐車場付近。

 

ハナツバキが昨年より1ヶ月も早く咲き始める

よく見ると、白いナツツバキがもう咲き始めています。昨年よりも1ヶ月も早く咲き始めました。寒椿などでは冬もしっかりと葉をつけていて、ツバキの仲間の多くは常緑樹ですが、ナツツバキは落葉樹で、冬になると花はもちろんのこと、葉もありません。

 

休暇村を過ぎると森の中へ

そして、休暇村を過ぎると、沿道はうっそうとした森林の中を進みます。

 

白と紅色の二色の花を見つける

少し見つけにくいかもしれませんが、赤丸の部分には白と紅色の二色の花を見つけることができます。

 

ニシキウツギ − 白から紅色に変化するから「二色空木」

ニシキウツギ(スイカズラ科 タニウツギ属)。初めは白で次第に紅色に変化することから、「二色空木」と命名されています。「ニショク」ではなく「ニシキ」ですから、「錦空木」と想像してしまいますが白と赤だけで、それ以上のカラフルな色合いはありません。

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