ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.10(2015/07/10〜11) E

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(Update:2015/07/16)

  

【畳平、お花畑】

お花畑の開花は奥から入口へ(右から左へ)

ここからは畳平お花畑の様子をお伝えします。お花畑の開花は雪解け状況に左右され、雪解けは画像右の周回コースの右奥からはじまり、徐々に左へと移って行き、最終的には一番左の入口部分と続きます。

そのため、開花の進捗もそれに合わせて進んでいきます。

 

入口付近 − ハクサンイチゲが見頃

こちらは入口部分。先ほど申し上げたように、一番雪解けが遅い箇所ですので、全体の中で最も開花が遅い場所です。今週に入ってハクサンイチゲが見頃になってきました。

 

ハクサンイチゲの間にミヤマキンバイ

花茎が短く、まだ咲き始めという事がわかります。そして、ミヤマキンバイも一斉に咲き始めました。ハクサンイチゲと比較すると、花そのものも小さいし、高さもハクサンイチゲよりもはるかに低いことがわかります。

 

不消ヶ池経由剣ヶ峰方面 − 案内看板が設置

遊歩道の途中から不消ヶ池経由で肩の小屋方面から剣ヶ峰に向かうことができますが、今週に入って、ご覧のような看板が設置されました。ほかにも大黒岳などでも同様に設置されていて、大黒岳の看板にはすでにクマの目撃日時が記されていました。

畳平、お花畑でも不消ヶ池方面からクマが移動してやってくることはしばしばあって、そのたびに、お花畑の遊歩道への入山規制が行われます。入山規制の情報は畳平バスターミナル内の案内所にて掲示されています。

 

周回コース

そして、周回コースが始まり、ここからが高山植物本番です。

 

ミヤマキンポウゲ − ハクサンイチゲと同じくらいの大きさ

さて、先ほどの黄色い花はミヤマキンバイでしたが、こちらはミヤマキンポウゲ。ハクサンイチゲと同じ高さか、もしくは高い場合もあります。花や葉の形で判別しますが、見慣れていない方には難しく、ご覧のように花の高さで見れば、少なくともミヤマキンバイとミヤマキンポウゲは見分けることが可能でしょう、

 

周回コース北側 − ハクサンイチゲがまだつぼみ

咲き始めてから1ヶ月近くたち、そろそろハクサンイチゲも終わりに近いかと思うものの、雪解けが遅かった周回コース北側ではまだつぼみが残っています。

 

周回コース奥 − ミヤマクロユリが満開

周回コース奥では、先週に引き続き、ミヤマクロユリが満開。

 

ハクサンイチゲはそろそろ終わりに

ご覧のようにハクサンイチゲは、このエリアでは終わりになり、ミヤマクロユリ一辺倒という状態になっています。なお、入口付近のハクサンイチゲで花茎が短く咲き始めと申し上げましたが、こちらの画像では花茎が長く伸びています。

 

周回コース北側 − ミヤマクロユリはまだつぼみ

そろそろ、ミヤマクロユリも終わりに近いと思いますが、周回コース北側付近ではつぼみの物も多数見られ明日。

 

全体的に昨年より2週間早い状況

昨年よりも2週間ほど早い状況が見られますが、ヨツバシオガマやミヤマダイコンソウなど、時期の遅い高山植物はまだ少ない状態です。そのため、種類を変えながらも長い時期楽しめるかもしれません。

 

【昨年の今ごろは?】

2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.10(2014/07/11〜12)

今回は、7月13日(日)に第11回乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムが開催された都合から、1日前倒しして11日(金)と12日(土)の様子をお届けします。なお、第11回乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムの特集は、7月下旬に掲載を予定しています。

さて、各地で甚大な被害をもたらした台風8号の影響が心配されましたが、乗鞍地域においては風雨共にそれほど強いものではなく、台風の通過した7月10日(木)も、通過後の7月11日も、岐阜県側の乗鞍スカイライン、及び、長野県側の県道乗鞍岳線共に、通常通りの通行ができました。

7月11日(金)は、霧雨の朝を迎えます。まだ、台風の余波が残っている状況で、大雪渓付近の午前中を中心に濃霧に見舞われます。また、県道乗鞍岳線沿線では、普段は流れのない小さな沢や滝が勢い良く流れているものの激しい濁流ではなく、想像よりも雨量は少なかったようでした。その後、雨は次第に収まりますが、台風の雨の影響でバーンはやや固めの状況。とても整備しなければ滑走できないほどで、モーグルコースでは整備にかなりの時間を費やす様子が見られました。午後になって台風の影響がなくなると、急激に青空がひろがって天候が回復しました。

7月12日(土)は、台風一過の快晴の朝を迎えます。空気感もさわやかな感じで、日が高くなっても一向に暑さを感じさせません。8時の大雪渓は8℃しか気温がありませんが、風に吹かれる感覚が非常に気持ちよいもので、今日の大雪渓は暑さ知らずの一日となりました。先週に引き続きポールが林立し、また、モーグルバーンもいつもの盛況振りが見られ、雰囲気的にも天候的にも、完全に夏本番の状況が見られました。午後から、明日開催される第11回乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムの大会会場である殿下平総合交流ターミナルに向かいます。気温が27℃と高めの状態ですが、ジリジリと照りつけるほどの暑さではなく、日陰に逃げ込まなくてはならないほどではありません。選手の方々も続々と到着して受付を済ませて計測チップの取り付けや、自転車関連の商品を展示するブースを散策する様子が夕方まで続きました。

 

<編集後記>

剣ヶ峰登山は、お昼過ぎには下山できるように...

乗鞍岳の主峰 剣ヶ峰は3000メートル級の高山にも関わらず、夏山シーズンになると、畳平までバスで乗り付けることができるため、初心者でも登りやすい山であることは間違いありません。そのため、登山道上の積雪がなくなる梅雨明け以降は、天気がよければ登山の装備がなくても登ることが可能なほどです。

そのため、午後になっても登りの登山者は結構多く、14時以降に登り始める登山ツアーも見られます。おそらく、タイトな日程の都合からそのような計画のもとでお越しになっているものと思いますが、それにしても、16時になってもまだ下山できていないという状況は、いかがなものかと思ってしまいます。全員が健脚ならそれでも良いものの、団体の場合、レベル差があることもあって、それがツアー全体のスケジュールを左右しますので、時には途中うで引き返すなどの対応も必要かと思います。以前、見かけたケースでは、16時過ぎの稜線付近のことですが、下りになれていないツアー客を二人の添乗員二人が付き添っていました。かなり疲労していた感じはありましたが、添乗員が声をかけて励ますわけでもなく、無言で黙々と降りて行く様子はちょっとかわいそうに感じました。

登山経験が豊富な方が来る山では大きな遭難が起こりがちですが、初心者が来る歩きやすい山であっても、気をつけなければならないことはたくさんあります。

 

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