ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.12(2015/07/25〜26) A

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(Update:2015/07/30)

 

【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景 U(三本滝ゲート〜大雪渓)】

三本滝ゲート 毎年の季節の移り変わりって、一様じゃないんですね。

さらに進んで、観光センターから7km先の三本滝ゲート。この先はマイカー規制で、バス・タクシー・自転車のみ通行可能です。ゲートの警備員の方は、「毎年の季節の移り変わりって、一様じゃないんですね。早く進んだり遅れたり...春から夏までの大雪渓の雪の状態を見ていてそう感じました。」

確かに今年の大雪渓の雪の状態は5〜6月の春の雪解け状況と7月の雪解け状況が、例年と極端に異なっていました。これまでに例のない状況であったことは間違いありません。(ただし、現時点の大雪渓の積雪状況は、ほぼ例年並みになりました。)

 

こちらは三本滝ゲート隣のかもしかゲレンデ。赤丸のところに咲くピンクの花を見つけます。

 

ハクサンフウロ ニッコウキスゲ

赤丸の花はハクサンフウロ(白山風露、フウロソウ科フウロソウ属)。フウロソウの茎は不安定なため、夜露がついた花弁はわずかな風でも揺れて、花弁の球状の梅雨が揺れ動く様子から命名されています。右はゲレンデ一面に見られるニッコウキスゲ。咲き始めから3週間が経過し、まだまだ見頃が続きます。

 

かもしかゲレンデ中間部 ヤナギラン

そして、かもしかゲレンデ中間部でも所々にピンク色の群生があって、ヤナギランの本格的なシーズンは間もなくです。

 

大きな葉の群生 マルバタケブキ

さらに進むと、沿道に大きな葉が見られます。マルバタケブキ(丸葉岳蕗、キク科メタカラコウ属)。一般的に植物の名前は、花の特徴を表すことが多いのですが、この名前関しては花の姿かたちについては全く言及していません。大きな丸い葉がフキに似ていて、フキよりも標高の高いところに自生することから命名されています。

 

ダケカンバの林床にはゴゼンタチバナ

1週間もするとガラッと様子が変わる高山植物の世界...こちらは先週も紹介したゴゼンタチバナ。

先週のゴゼンタチバナ− 中心に花が咲く
ノリクラ 雪渓カレンダーVol.11(2015/07/18〜19) A
今週のゴゼンタチバナ − 実が大きくなる

先週は本物の花が咲き始めた様子をお伝えしました。そして、今週は雌しべがかなり大きくなって結実の様子が分かります。実ができても、4枚の総苞片はまだ3枚残っていて、外見的にはまだ花が咲いているように見えます。

今後はさらに実が大きくなって赤くなると、緑の葉が額縁となって赤いオブジェが配置される様子は、登山道でもかなり目立つ存在になります。

 

待ちに待った梅雨明け − 多くのヒルクライマーがお越しになる

今日はとにかく自転車が多い!梅雨明けを迎えて最初の週末という事もあって、梅雨明けを待ちわびながらこの週末にお越しになったという方も多いかと思います。

 

沿道の湧き水 − 【地図表示】

さて、摩利支天バス停のカーブの一上にご覧のように水が絶えず流れている場所があります。年中枯れることなく流れ続けているため、その上の段の道路との間のわずかなが場所で湧水しているかと思われます。

飲用可否については断定的なことは申し上げられませんが、どうしても、ボトル枯渇という不測の事態の場合、「自己責任」で飲用されることになるかと思います。

 

ニガナ 棘のある葉が茎を抱いて

ニガナ(苦菜、キク科ニガナ属)、茎を追ってなめてみると、苦い乳液が出ることから命名されています。花だけでは判別が難しいところですが、棘のある葉が茎を抱いている様子が大きな特徴です。

 

緑が濃くなり、落葉樹・針葉樹の区別がなくなる

6月の新緑の頃は、芽吹きだした若い緑と、針葉樹の深い緑のコントラストが美しいものでしたが、落葉樹の芽吹きも濃くなって、ご覧のようにどちらも判別できません。

 

冷泉小屋前で休憩 − 毎年、この時期と決めてお越しになる

さて、冷泉小屋前で休憩されているこちらのグループ。毎年7月最後の週末と決めてお越しになっているとのこと...畳平まで登った後、トレッキングシューズに履き替えてさらに登るとのことでした。

今日のような天気なら、ヒルクライムだけですぐに下山するのはもったいないでしょう...

 

そして、標高2350メートルの位ヶ原山荘。

 

森林限界を超えて

森林限界を超えて、ここから景色が一変します。

 

爽やかな風の中 − ヒルクライムに最適なコンディション

日差しは思ったほど強くなく、さわやかな風が流れる中のヒルクライムは最高に楽しいもの。梅雨明けからお盆までは、最も適した季節と言えるでしょう。

 

3年前のリベンジに!

さて、道中で休憩されているこちらの方は、先ほどピースサインを送ってくれた方ですね...「3年前に冷泉小屋で写真撮ってもらったんですよ。でも、その時は、リタイアして帰ってしまいました。ですから、今日はリベンジです。」

今日はリベンジ成功できるといいですね。ノリクラの思い出を刷新していただけたら幸いです。

 

11号カーブ、ツアーコース入口 位ヶ原お花畑

位ヶ原山荘から約1.5km先にある11号カーブ、ツアーコース入口。積雪量は昨年・例年より若干少な目ですが、ほぼ同じ状態。さらに進んで位ヶ原お花畑の残雪状況は、ほぼ昨年ン実です。

 

5号カーブの積雪 登山道は雪解け

5号カーブの積雪も少なくなり、右の画像のように登山道が姿を現しました。

 

ヒルクライムもハイシーズンに突入

今日のヒルクライムの上り自転車は184台。先週の日曜日は222台には及びませんでしたが、これからの時期は自転車で埋め尽くされてるといっても過言ではない状態になるかもしれません。

ただ、やはりマナーを守ることが大事です。

@ 左側通行を守り、右側通行や蛇行走行は絶対にしないこと。クマに注意、クマ鈴携行。
A 下りはスピードを落とし、自動車運転と同様にカーブミラーで先方の様子をチェックしながら下ってください。
B 熱中症対策(飲料水など)は必ず実施し、体調不良に気付いたら、すぐに引き返すようお願いします。
C 防寒対策、どんなに山麓で暑くても、絶対に防寒着は必要、特に下山時のウインドブレーカー・レインウエアは常に持参するようお願いいたします。

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