ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.14(2015/08/08〜09) E

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(Update:2015/08/13)

 

【8月9日(日)、お盆休み目前、賑わう一日】

観光センター前駐車場 − 快晴の朝

取材二日目の8月9日(日)の6時の観光センター前駐車場。ご覧のとおり、雲一つない快晴の朝を迎えました。5時時点の気温は13℃、久々に冷え込んだ朝を迎えます。長袖のフリースがちょうどよい状態。各地で熱帯夜が続いていますが、朝晩に関しては寒さを覚えるほどの冷え込みとなっています。

観光センター前駐車場はすでに150台ものマイカーがお越しになり、昨日以上の賑わい。いつもなら、日曜日よりも土曜日のほうが人出が多いものの、すでにお盆休みに入っている方もいらっしゃり、渋滞などを避けて、今日からしばらくノリクラ入りというケースもあるようです。

 

ヒルクライマーは気温が上がる前に出発 シャトルバス − 続々と

朝晩の冷え込みが強くなったとは言っても、日差しは真夏そのものですから、日中はしっかり暑さがあります。そのため、ヒルクライマーの方々も気温が上がる前に続々と出発されています。遅くても9時、早い方だと6時には出発される様子がみられました。

そして、シャトルバスに乗車される方も、乗車券販売所に続々とお越しになっています。

 

観光センター前駐車場は7時30分に満車 隣接のシャレー跡地駐車場も9時に満車

観光センター前駐車場は7時30分には満車になりました。また、隣接するシャレー乗鞍跡地駐車場は9時前には満車...

 

満車の場合は2km先のすずらん橋駐車場へ − シャトルバス停留所もあります

観光センター周辺の駐車場が満車の場合は、2km先のすずらん橋駐車場へお越しください、こちらにもシャトルバスの停留所(すずらん橋停留所)がありますのでご安心ください。すずらん橋駐車場はシャトルバス乗換駐車場の中で最も大きく、400台もの収容台数がありますので、こちらが満車になることはまずありません。

 

乗鞍高原周辺のシャトルバス乗換駐車場  − 【地図拡大】

観光センター周辺駐車場とすずらん橋駐車場の位置はご覧のとおりです。このほか、観光センターから7km先の三本滝駐車場があり、こちらが乗換最終駐車場です。

なお、マイカー規制・シャトルバス乗換については下記のページもご参照ください。
    ● 乗鞍岳マイカー規制・乗り換え駐車場・シャトルバス情報
    ● ノリクラガイドマップ シャトルバス乗換駐車場

 

シャトルバスには長い列 上りは9時便、下りは14〜16時便が混雑

駐車場にお越しのマイカーの大半は、シャトルバスを利用される方ですから、シャトルバスも時間帯にはよっては長い列ができました。シャトルバス上り便で混雑する時間帯は8〜9時便で特に9時便が最も混雑します。乗客人数に合わせて運行台数を増車していますので、乗り残しという事態はまずありません。

また、帰りのシャトルバス下り便で混雑する時間帯は、畳平発14時05分便・15時05分便・16時05分便で、午前中の上り便で山頂方面に向かった方が、この3便に集中するため、かなりの混雑になり、お盆など繁忙期は乗り切れずに1時間後の次便になるケースもたまにありますので、時間には余裕をもって行動してください。

 

観光センター隣の旧料金所前駐車場 ヒルクライマー出発準備

こちらは観光センター隣の旧料金所前駐車場。こちらでもヒルクライマーの方が出発の準備をされていました。

 

総勢150名の走行会 30名程度で順次出発

ノリクラにヒルクライムにお越しの大半が個人単位でやって来ますが、時にクラブチームやサイクルショップなどが主催する競技会・走行会が開催されるケースもあります。今日は北陸方面のサイクルショップが主催する走行会が行われ、総勢150名もの方がお越しになりました。

 

【ヒルクライムの聖地は今シーズン一番の活気】

キープレフト、一列になって走行

県道乗鞍岳線は、国内最高標高地点の畳平(標高2702m)まで到達でき、三本滝〜県境・畳平までマイカー規制のため、安全に走行できることから、ヒルクライムの聖地と呼ばれています。しかし、三本滝までは一般車両の通行があり、その先はマイカー規制とはいえども、シャトルバスやタクシーの通行はありますので、他の通行の妨げにならないような配慮は必要です。

ヒルクライムにおける注意点などは、【ヒルクライマーへのアドバイス・お願い】(レインウェアの持参、熱中症と水分補給可能場所、走行上の注意点) に掲載掲載しておりますので、ご確認ください。

 

三本滝ゲート − この先マイカー規制

観光センターから7km先にある三本滝ゲート。この先からマイカー規制となります。

 

ヒルクライマーが続々と

三本滝ゲート以降は1時間に1便のシャトルバスとタクシー、および、許可車両のみですから、自動車の通行量はかなり少なくなります。

今回のように自転車のほうが圧倒的に多く数珠つなぎ状態になると、シャトルバスやタクシーはかなり運転しにくい状態となります。バス・タクシーが接近して来ましたら、キープレフトを守り、時には自転車を止めて、バスやタクシーを先に通行させる位の余裕度をもって行動して下さい。

 

この状態でもしあなたがクルマの運転手だったら...
=バス・タクシーが接近したら道を譲ってください=

もし、一般道であなたがクルマを運転しているとき、ご覧のようにたくさんの自転車が走行していたら、道幅が狭くて追い越すこともままならず、かなり運転しずらいと想像できるはずです。さらにカーブの先からフルスピードで下山の自転車が飛んでくることを想像したら...

ヒルクライムの聖地であっても、自転車優先道路ではありません。特に下山走行は安全にコントロールできるように減速するだけでなく、対向車両に脅威を感じさせないスピードが両者にとっての安全スピードです。また、自転車走行でも必ずカーブミラーで対向車両の存在など安全確認を取るようお願いします。下山走行時に目線を進行方向からカーブミラーに移したら危ないという方は、その時点ですでにスピードオーバーしています。

また、この日は夜泣峠付近で自転車転倒による救急搬送事案が発生しました。夜泣峠のカーブは上からの下山では、カーブ後半でカーブがきつく変化する変形カーブとなっていて、走り慣れていない方は、オーバースピードでなくてもカーブ出口付近で反対車線に飛び出してしまったり、慌ててバランスを崩す危険性のある箇所です。

【県道乗鞍岳線 − 過去の自転車事故の一例】

すべての事故を把握しているわけではありませんが、過去には下記のケースがありましたので、ご注意ください。カーブ番号の位置は、ノリクラガイドマップ 県道乗鞍岳線カーブ番号版をご覧ください。

● 大雪渓避難小屋上の駐車場前 − アスファルト路面が波打っていて、フロントから前転転倒。(下山走行時、スピードが出やすく、多くの方がバランスを崩す場所です。要注意!)
● 11号カーブ(位ヶ原) − 熱中症で意識混濁。(ヒルクライム時)
● 18号カーブ(位ヶ原山荘〜冷泉小屋間) − ヘアピンカーブで転倒し道路外に滑落。(下山走行時)
● 三本滝ゲート上 − ブレーキ握力が低下し、オーバースピードで転倒。ランナーとのすれ違いの際、バランスを崩して転倒。(下山走行時)
● 41号カーブ上(三本滝ゲート〜東大ヒュッテ間) − S字カーブでバスと接触。(下山走行時)
● 44号カーブ(夜泣峠) − 転倒事故((下山走行時、今回)。
● 46号カーブ(休暇村ゲート上) − カーブでバスと接触。(下山走行時)

 

本日の自転車走行台数は356台 − 過去最高

終日天候が安定していて、この日は356台ものヒルクライマーがお越しになり、今シーズン最高の台数をカウントしたばかりでなく、過去最高台数を更新しました。

 

位ヶ原山荘で休憩 湧き水 − 空のボトルはここで補充
=乗鞍スカイライン側は給水ポイントが全くないので要注意=

観光センターから15km先にある位ヶ原山荘。今日もたくさんの方が休憩に立ち寄っています。山荘の隣には湧き水が引かれていますので、空になったボトルはここで補充しましょう。給水できる場所は、このコーナーの冒頭でもお伝えした【ヒルクライマーへのアドバイス・お願い】(レインウェアの持参、熱中症と水分補給可能場所、走行上の注意点) に掲載していますので併せてご覧ください。岐阜県側の乗鞍スカイラインを走行する際には途中で補充することができませんので特にご注意ください。

 

「えっ!あそこまで登るの〜!!」

位ヶ原山荘から望む富士見岳方面の山腹を、これから登る県道乗鞍岳線が横切っています。「えっ!あそこまで登るの〜!!」と、遥か彼方の遠くにある道路を目を細めて眺めます。

 

山岳風景へ

位ヶ原山荘付近から森林限界を超えて、広々とした山岳風景が体験できます。

 

気温20℃ − 心地よい風が吹き抜ける

この日の気温は20℃。やさしいそよ風が吹き抜けて心地よさ抜群!

 

多くの方がマウンテン大会目指してトレーニング

この風景を目指して、夕方までヒルクライマーの姿が絶えず続き、今日は356台ものヒルクライマーが訪れましたが、おそらく、これを上回る状況は全日本マウンテンサイクリングin乗鞍の大会当日以外はないことと思います。

毎年、8月最終日曜日に開催される全日本マウンテンサイクリングin乗鞍乗鞍は、ヒルクライムレースの草分け的存在で、ヒルクライマー憧れの大会です。今回お越しのヒルクライマーの中には、この大会に出場するためにトレーニング目的でお越しになっている方が多く、8月中はこのような状況が続くものと考えられます。

 

【肩の小屋から山頂登山へ】

肩の小屋 − お昼休みはのんびりと

ヒルクライムがシーズン真っ只中であるわけですが、登山も同じくハイシーズンを迎えていて、山頂登山の中継地点にある肩の小屋は今日もたくさんの登山客でにぎわっています。

 

お客様の流れが絶えない − レジのスタッフ、お昼休みがまだ取れません...

ちょうどお昼時を少し過ぎたころ。軽食コーナーには人の波が絶えません。レジ係のスタッフもお昼休みが取れないほどの忙しさ。

 

ソフトクリームは人気! 「ソフトクリームいかがですか!」−ヤンチャ盛りの少年

この日の肩の小屋の気温は18℃、先週のような猛暑ではありません。それでも強い日差しに、ソフトクリームは人気です。そして、売店や軽食コーナーでお手伝いをしているこちらの少年。将来、肩の小屋を継ぐことが期待されていますが、ヤンチャ盛りでスタッフの手伝っているのか邪魔をしているのか...(笑)

 

山頂登山へ 日曜の午後 − 登る人はすでに少なくなる

...というわけで、今回はこの少年を山頂登山に駆り出しました。日曜日の午後とあって、上りの登山客はすでに少なく、下山の方が大半となっています。おそらく、午前中は渋滞も見られたはずです。

 

午後になってモクモクと夏雲 「あそこが竜の尻尾でこちらが頭」

午前中は快晴がつづきましたが、午後になって、モクモクとした夏雲が流れ始めます。「あそこが竜の尻尾でこちらが頭。2頭が合体しようとしているよ〜」

 

権現ヶ池 − 「あそこの水って飲めるの?」 これからたくさんのことを勉強して...

「あそこに湖があるよ〜。あそこの水って飲めるのかな〜」
 稜線まで登ると、剣ヶ峰の火口の権現ヶ池を目にすることができます。権現ヶ池は宇宙線観測所や肩の小屋・コロナ観測所の水源になっている訳ですが、そんなことを知る由もなく、「ウソだ〜い、あんなところの水、飲んだことないモン!」

標高2800メートルもの高所で、宇宙線観測所やコロナ観測所などの大きな研究設備が稼働できたのは、権現ヶ池という水源があったからこそ...かつての大型発電機は水冷式で大量の冷却水が必要でした。現在は空冷式で大量の冷却水は必要ありません。

 

剣ヶ峰山頂に到着

山頂神社に拝礼 − 山の子なら当然のしきたり

そして、乗鞍岳主峰 標高3026メートルの剣ヶ峰に登頂。山頂の神社に拝礼するのは山の子なら当然のしきたり。

 

下山はおっかなびっくり − 登山の難しさを少し実感
=登頂できただけでは登山ではない=

「おうちに帰るまでが遠足!」 登頂できただけでは登山ではありません。

頂上直下の下山ルートは岩の表面が滑りやすく、足を取られたり転倒する危険性があります。登るときははしゃぎ気味だった少年も、下山はおっかなびっくり、慎重そのもの...少年にとって、登山の難しさは下山にあることを少しだけ実感できた剣ヶ峰登山でした。

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