ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.14(2015/08/08〜09) F

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(Update:2015/08/13)

 

【畳平のヒルクライマーとお花畑】

畳平

こちらは夕方15時過ぎの畳平。

 

シャトルバス乗り場

ターミナル入口左側には長野県側 乗鞍高原方面のバス停がありますが、ちょうど5時05分が出発したところです。そして、画像奥のバス停車してる付近に岐阜県側 平湯・ほおのき平方面のバス停がありますが、15時25分発の改札がこれから行われようとしています。

両者のバス停は数十メートル離れていてしっかり確認すれば間違えることはありませんが、列が長くなって混在してしまうと乗り間違える方がいらっしゃいますので、どの列に並んでいるのか何度も確認するようにしてください。乗り間違えた場合、再び畳平に戻って来ないと帰る手段はありません。

 

平湯・ほおのき方面乗り場 − 7/18〜8/23は全日1時間2便

こちらが岐阜県側の平湯・ほおのき方面。平日は1時間に1便運行ですが、休日は1時間に2便運行されます(30分おき)。また、7月18日(土)〜8月23日(日)までは休日扱いとなり、全日1時間2便です。ただし、雨天時のBダイヤ適用が適用された場合は、1日6便の減便運行となります。

 

「調整が間に合うか不安ですが頑張ります!」(なおっき選手) 「何度でも練習に来たいですよ」(森本誠選手)

今日も多くのヒルクライマーが畳平に訪れ、全日本マウンテンサイクリングin乗鞍に出場する選手が数多くお越しになっています。「大会までの調整が間に合うかどうかちょっと不安がありますが頑張りますよ!」と、なおっき選手...

そして、ヒルクライム界では「山の神様」と称賛される森本 誠選手にもお会いできました。「もちろん、8月となれば、何度も練習に来たいですよ。」

 

梅雨明け以降、好天が続き、トレーニング日和

7月20・21日の梅雨明け以降、晴れた日が続き、どの選手にとってもトレーニング回数を重ねることができる条件が今年は整っています。また、昨年はお盆休み中の天候がほぼ全滅状態だっただけに、今年は多くの選手が絶好のコンディションで大会を迎えることができるようお祈りいたします。

 

畳平お花畑

それでは、ここからはいつものように畳平お花畑の様子をお伝えします。

 

入口階段付近 ハクサンイチゲ・ミヤマキンポウゲの群生
=群生状態が残るのはここだけ=

現在、最も状態の良いのは入口の階段付近。ハクサンイチゲやミヤマキンポウゲが見頃を迎えています。今年の畳平お花畑は例年よりも進捗状態が早く、群生状態が残っているのはこの付近のみです。

 

モミジカラマツ ウサギギクが目立ってきた

ハクサンイチゲが終わった後は、モミジカラマツへバトンタッチ。そして、今週あたりからウサギギクが目立つようになってきました。

 

まだ咲ききっていないウサギギク 完全に咲いたウサギギク
=中心の頭状部分の違いに注目=

左はまだ咲ききっていない未完全なウサギギク、そして、右が完全に咲いたウサギギク。キク科の植物は一般的に花びらと思われている周辺の舌状花は受精能力のない装飾花で、中心の頭状部分(頭状花序)にある無数の筒状花が本物の花です。

左のウサギギクは頭状花序の周辺部分の筒状花は咲いているものの、中心部分はまだ咲いていません。それに対して、右のウサギギクは周辺も中心も筒状花がすべて咲ききっています。この違いを見ると、咲き始めてから時間が経過しているかどうかが分かり、見頃がまだ続くのか そろそろ終わりに近づいているのかがある程度分かります。

 

チングルマは終了 − 綿毛状態に

大雪渓や肩の小屋周辺ではちょうど今が見頃のチングルマは、畳平お花畑では完全に終了して、綿毛状態になってしまいました。

 

遊歩道分岐点

遊歩道分岐点。右側のほうが幾分、花が多い状態です。

 

ミヤマキンポウゲは数多くみられる ハクサンイチゲが一部で残る

ミヤマキンポウゲは数多く見られます。また、ハクサンイチゲも一部で残っています。

 

いくつもの高山植物が混在

ハクサンイチゲやミヤマクロユリのような大群生はもうありませんが、このようにいくつもの高山植物が混在している様子がみられます。

 

ウサギギクが見頃 ミヤマアキノキリンソウはこれから
クロクモソウが見頃に ヨツバシオガマはそろそろ終わりに

この一角だけで4種類の高山植物が確認できます。ウサギギクやクロクモソウは今が見頃で、ヨツバシオガマはそろそろ終わりに、そして、ミヤマアキノキリンソウはこれからという事がわかります。

 

遊歩道折り返し地点 高山植物シーズンを締めくくるトウヤクリンドウ

そして、遊歩道の奥のほうへ向かうと、トウヤクリンドウが咲き始めています。例年よりも若干早い状況。このトウヤクリンドウが咲き始めると、高山植物のシーズンはもう終わりとなります。

 

イワギキョウ オトギリソウが間もなく開花

このほか、イワギキョウの見頃が続き、オトギリソウが間もなく開花といった状態です。

 

種類は少なくなってきましたが、まだ楽しめます

トウヤクリンドウが咲き始めましたので、高山植物のシーズンはもう終わりという事になり、今後はかなり種類が少なくなってきます。それでも、まだ咲いている花が数多くありますので、まだままだ楽しめます。

 

【昨年の今ごろは?】

2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.14(2014/08/09〜11)

先週は台風12号の影響で、天候の安定しない週末でしたが、今週は台風11号の影響から生憎の天候の週末となりました。7月末までにすでに12個の台風が発生するという事態が例年にないことで、また、各地では局所的に甚大な被害を及ぼしている点も注意しなければなりません。いつどこで大きな被害になるのか予想が付かない状況です。

8月9日(土)は、終日濃霧で午後から雨の降り方が強くなる天候でした。台風11号の目立った影響は夕方になってからで、午後になってもヒルクライマーが登ってくる様子も見られたほどです。しかし、人出としては、7月からの夏山シーズン始まって以来の少ない週末で、今日当たりからお盆の長期休暇に突入した方も多いはずですが、そんな雰囲気は全く感じられなかった寂しい一日でした。

8月10日(日)は、夜明け前から再び降り出した雨の朝を迎えます。人出は昨日以上に少ない状況ですが、8時ごろになって雲間から青空が広がり、夏スキーヤーやヒルクライマーの方も少しずつ動きが見られるようになります。ただ、台風11号の影響は次第に近づいていて、10時過ぎの大雪渓は濃霧と強風がだんだん激しさを増す状況。朝一番からお越しになった大雪渓のスキーヤーも足元をさらわれるほどの激しい暴風のため、午前中で撤退。午後はさらに雨が強くなり、場所によっては道路が冠水するほどで、岐阜県側の乗鞍スカイラインは15時10分に、長野県側の県道乗鞍岳線は17時15分に雨量規制通行止めとなりました。

8月11日(月)は、台風が日本海に過ぎ去ったものの、雨と風が続く朝を迎えます。その後雨は収まって、青空が広がる状況ですが、時折、霧雨が降って安定しない天候が続きます。乗鞍スカイラインは、規制値を大幅に超える累積雨量が観測され、少なくとも午前中の開通は出来ない状況で、県道乗鞍岳線は道路パトロール実施後に開通が予定されています。また、三本滝ゲート周辺では、通行止めを知らずにやってきたヒルクライマーは驚きを隠せない様子が見られ、山頂登山から三本滝散策に予定を変更した方が続々とお越しになっています。ぬかるんだ三本滝散策路を歩いて向かった先では、昨日の大雨で増水した三本滝は豪快な勢いが見られ、何度もカメラに収める方々の様子が続きます。そして、道路パトロールは14時40分に開始され、県道乗鞍岳線の通行止めは15時10分に解除されました。また、乗鞍スカイラインは15時に雨量規制が解除されたものの、法面崩落により、引き続き通行止めが継続され、復旧には時間がかかる状況となってしまいました。

 

<編集後記>

JTBが毎年7月にリリースしている夏休み(7月15日〜8月31日)の旅行動向を見ると、国内旅行は前年比+0.2%、海外旅行は前年比−1.9%となり、国内旅行は過去2番目の総旅行人数との予測で、消費増税の影響がなくなって夏季賞与が増加するなどの影響と考えられているようです。また、海外旅行は円安や感染症の不安から減少したと予測されています。

国内旅行の出発ピークは8月12(水)〜14日(金)で、帰省・温泉・自然や風景を楽しむが多いものの、帰省・温泉は昨年割れを見せています。、また、観劇・イベント参加・スポーツ観戦などが昨年よりも多く、北陸新幹線や来年のサミット開催地の伊勢志摩も人気とのこと。旅行日数は1泊2日が全体の45%を占め、昨年よりも増加したのは1泊2日と3泊4日です。

おそらく、ノリクラにおいても、12日(水)・13日(木)あたりからお盆休みのピークを迎えることと思います。昨年は13日以外はすべて天候が悪く、高山市内は洪水の被害に見舞われるほどでした。今年のお盆は13日(木)・14日(金)に雨に見舞われるようですが、それ以外はまずまずの天候のようですから、久しぶりに夏らしい連休を楽しみたいものですね。

 

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