ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.17(2015/08/28〜29) A

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(Update:2015/09/03)

 

【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景とヒルクライマー U(三本滝ゲート〜位ヶ原山荘)】

三本滝ゲート − ゲートへ不審者侵入!

観光センターから7km先にある三本滝ゲート。この先はマイカー規制のため、ゲートには警備員が常駐していますが、今日は何やら様子がおかしい...ゲートへ不審者の侵入があった模様...なんて申し上げると重大事件のように聞こえますが真相は...(笑)

 

不審者の正体は野生のタヌキ

ゲートへの不審者はこちら...タヌキの子供たち。この辺りでは特別珍しいことではありませんが、都会では犬や猫は見ることができても、野生のタヌキはなかなかお目にかかれません。また、動物園に行ってもタヌキは展示されていないことが多いため、間近に見るのは貴重な体験でしょう。

 

かもしかゲレンデ − 赤い実の木

三本滝ゲートから先に進み、こちらはかもしかゲレンデ。そのゲレンデわきにある木に注目...

 

実がぶら下っている − ツリバナの仲間 4つの翼がある − ヒロハツリバナと判明

この実を見ただけでツリバナの仲間であることがわかります。そこからどの種類なのかを見分けますが、こちらの実は4つの翼があって、実が熟すと4裂にはじけて中の実が釣り下がります。4裂ですからこれはヒロハツリバナです。

 

部分的な色づきが増えてきた

本格的な紅葉は1ヶ月近く先のことですが、このように部分的な色づきがあちらこちらに見られ、それが結構増えてきています。

 

こちらにもツリバナの仲間が 実は3裂 − クロツリバナと判明

そして、こちらにもツリバナが...すでに実がはじけています。こちらは3裂ですからクロツリナバ。先ほどのヒロハツリバナは4裂(4つの翼)、一般的なツリバナは5裂で、実の裂け方でどの種類なのかがわかります。

 

さらに登って冷泉小屋。

 

冷泉 紅葉が始まる(赤丸部分)

その冷泉周辺の木々を見ると紅葉が始まっています(赤丸部分)

7週間前の冷泉
ノリクラ 雪渓カレンダーVol.9(2015/07/10〜11) A
今回の上の部分で同じように紅葉
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.9(2015/07/10〜11) A

こちらは7週間前、7月上旬の冷泉の様子。ちょうど今回紅葉した部分の上のところが紅葉し、その後、枯れ落ちてしまいました。本格的な紅葉までまだ1ヶ月近くありますので、今回も7月上旬と同様に次週には枯れ落ちてしまうことと思います。

 

位ヶ原山荘

標高2350メートルの位ヶ原山荘。今日はこの付近から上部に濃霧が立ち込めています。位ヶ原山荘付近を境にその上下で天候が変化することが多く、ご覧のように上部で悪化していることもあれば、霧が抜けて天候回復することもあります。

 

11号カーブ − 霧が抜けて山頂方面が、手前のウラジロナナカマドに注目

位ヶ原山荘から1.5km先の11号カーブ付近までやってくると霧が抜け始め、山頂方面も確認できるまでになってきました。その手前のウラジロナナカマドを確認すると、こちらでも黄色く色づきが始まっています。

 

すでに紅葉が始まる − ここは毎年早いが、これだけ早いのはかつてない

先週あたりから確認できましたが、さらに色合いが進んでいます。冷泉小屋などでは部分的に色づきが始まっても1週間程度で枯れてしまいますが、こちらはこのまま紅葉の時期まで徐々に進行することが毎年観察されています。ただ、ここまで黄色く色づくことは例年9月に入ってからのことで、これほど早期に色づくことはこれまでには見られませんでした。

 

足元にコウメバチソウ

足元にはウメバチソウの姿があります。もう花が終わっているものからまだつぼみのものまで様々です。

 

こちらはごく一般的なコウメバチソウ 八重咲きのコウメバチソウ

通常、左のような花が一般的ですが、中にはごくまれに八重咲きのコウメバチソウも見つけることができます。

 

霧が抜けてきた − 標高が少し異なるだけで大きく違う

大雪渓が目線の高さまでやってきました。霧も徐々に薄くなってきました。標高が少し異なるだけで天候がこれだけ違うなんて、普段はなかなか経験できません。

 

【大雪渓に到着、野外活動は高山植物観察】

登山の集団に...

さて、大雪渓に到着すると、大勢の登山の集団に出合いました。

 

野外学習の高校生のみなさん 地元ガイドさん「今日は高山植物の名前を5つ覚えて...」

地元のガイドさんが引率する野外学習の高校生のみなさん。「さぁ〜、今日は高山植物の名前を5つ覚えてから帰りましょうね!これはハクサンボウフウ。こっちはミヤマアキノキリンソウ...」

畳平のお花畑では、花期が終了してしまった高山植物でも、大雪渓〜肩の小屋登山道周辺は、ちょうど今が見ごろを迎えていて、高山植物のオンパレードといった状態になっています。

 

ナナカマド − 7回かまどにくべても燃えないという意味です

「これナナカマドといいます。漢字で書くと『七竈』なんですが、この木は非常に燃えにくく、七回かまどにくべても燃えないという意味から、こんな名前になっています。」高山植物の名前の由来なども丁寧に説明され、生徒さんたちの興味を引き付けます。

 

大雪渓周辺は教材が豊富にある

それぞれのガイドさんは、みなさん地元の方々ばかり。大雪渓周辺は教材豊富で、おそらく、生徒さんたちは覚えきれないほど、盛りだくさんの野外学習になったのではないでしょうか?

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