ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.18(2015/09/05〜06) C

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(Update:2015/09/10)

 

【雪渓上部 T】

雪渓上部全景 −全体的に昨年より1〜2週間遅い雪解け

それでは雪渓上部の様子をお伝えします。雪渓上部は全体的には昨年より1〜2週間遅い雪解け状況です。

 

昨年の雪渓上部右側
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.18(2014/09/05〜06) B
先週の雪渓上部右側
ノリクラ 雪渓カレンダーVol.17(2015/08/28〜29) D
今週の雪渓上部右側

雪渓上部は中央部分で上部から尾根が延びてきて、バーンは左右に分離してくるようになります。こちらの画像は雪渓上部右側で、中斜面が続き、ポールレッスンが盛んに行われるエリアです。

昨年同時期の2週間前
2014ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.16(2014/08/23〜24) D
昨年同時期の1週間前
2014ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.17(2014/08/30〜31) D
=今週は昨年よりも1週間以上遅い雪解け=

こちらは昨年同時期の2週間前(左)と1週間前の画像(右)。上の今週の画像と比べると、左は今週よりも大きく、右は今週よりも小さい状態です。そのため、今週は先週と同じく、昨年よりも1週間以上遅い雪解けです。

 

昨年の鉄塔土台
2014ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2014/09/05〜06) B
先週の鉄塔土台
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.17(2015/08/28〜29) D
今週の鉄塔土台
昨年より1週間遅い雪解け

雪渓上部右側エリアの下部、ちょうど雪渓中段につながる位置にある鉄塔土台です。雪渓から土台まで35メートル。昨年同時期は53メートルで、その1週間前(左上画像)が38メートルでしたから、昨年より1週間遅い雪解けです。

 

広さはあるものの、実質の滑走距離が取れない

広さもまずまずあって滑走可能状態ですが、最長距離をとろうとするとフォールラインからずれてしまい、実質的にはあまり滑走距離が取れません。

 

雪渓上部右側上端

こちらは上端部分。いつもなら、左上が上端になりますが、今週は右上のほうが上端になっています。先週から30メートルほど下がっています。

 

上端から−雪渓下端まで165メートル
2013年に次ぐ長さ

こちらは上端部分。上端から下端までの距離は165メートルです。2014年は複数に分散し合計で55メートル、2013年は197メートル、2012年は20メートル、2011年は積雪がなくなり、2010年は30メートル、2009年は25メートル、2008年は複数に雪渓が分散してしまいましたが全部あわせて140メートルでした。

したがって、先週までは過去最長でしたが、2013年に次ぐ状況です。

 

【雪渓上部 U、モーグルコース・ポールセット】

雪渓上部左側 − 上級者限定

こちらは雪渓上部左側。大雪渓の中でも急斜面のバーンが広がり、シーズン終盤まで積雪の残るエリアです。

大雪渓エリアの中でも最も遠方に位置することから、他のエリアが滑走可能なこの時期は訪れる方は少ない状況です。しかし、今後、他のエリアが滑走できなくなって、雪渓上部左側しか滑走できなくなる8月下旬頃になると、冷え込みの影響からバーンは硬くなってきて、スプーンカットのほか、大きな氷の柱が一面に現れ、初心者の滑走は困難な状況になって行きます。さらに、雪渓上部左側は他のエリアよりも急斜面であることに加え、バーン下部は全面岩場であるため、滑落すれば大怪我となる可能性もあります。

したがって、8月下旬以降になって雪渓上部左側しか滑走エリアがなくなるとノリクラデビューは出来ませんので、初めての方は雪渓下部や雪渓上部右側が滑走できる8月中旬までにお越しになったほうが良いでしょう。

 

下端部分

今週は下端部分の雪解けが目立つ状況ですが、滑走に大きな影響を及ぼすものではありません。

 

一番右側 −モーグルコース

昨年までの状況だと、大多数がモーグラーでしたが、今年はアルペンレーサーのほうが目立つ状況。そのため、モーグルコースとアルペンのセットが互いに並んでいる状況で、下から見て左からアルペンボード→アルペンスキーのフリー→モーグルコース→アルペンのポールセット→モーグルコースとにぎやかな状況です。

こちらは一番右側のモーグルコース。7月下旬から作成されたラインで、すでに上部数コブは完全になくなり、ご覧のように右から岩が迫ってきていますので、さらに上部数コブは消滅する可能性が高い状態です。

 

ラインの長さは17コブ×85メートル

ラインの長さは17コブ×85メートル(ピッチ:5メートル)。

 

こちらはその左側のアルペンのポールセット。

 

いつものことながら、体力の限界まで今日も滑り続けます。

 

表面が柔らかく氷柱などない

今日はバーン表面が柔らかく、ほとんど整備する必要がなかったほど。これからはバーンが固くなって氷柱が出てきますので、すぐに練習に取り掛かることができなくなります。整備時間と練習時間を無駄なく使うことが肝心になります。

 

中央部分 − フリー滑走

さらに左側、雪渓の中央部分に位置しますが、こちらではフリー滑走。いつもシャトルバス始発便でお越しになり、バーン整備を丁寧に行った後、練習に取り掛かります。

 

例年だと落ち込みが激しく危険個所

整備したバーンだと安心して滑走できます。今年は下半分の積雪量が多いため、バーンの落ち込みがほとんどありません。そのため、このように今年は中央部分も安全に利用することが可能ですが、例年だと右側か左側しか滑走できません。

 

一番左側 − アルペンボード

一番左側はアルペンボードの練習。訪れたときはすでに練習は終わって、明日のためにバーン整備。

 

急斜面で歩いて下山が困難 ソフトブーツはさらに危険(アイゼン装着を)

整備を行った後、歩いて降りようとするものの、足元がグリップせず、鶴橋で足場をつくって一歩一歩慎重におります。アルペンボードのハードブーツですらこの状態ですから、フリースタイルのソフトブーツだと、これ以上バーンが固くなると、登りですら危険な状態になりますので、アイゼン装着などの安全対策が必要になってきます。

 

昨年同時期の1週間後の上端部分
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.19(2014/09/13〜14) C
先週の上端部分
ノリクラ 雪渓カレンダーVol.17(2015/08/28〜29) D
今週の上端部分
昨年より1週間早い雪解け

こちらは上端部分。左上は昨年同時期の1週間後、右上は先週です。先週より高さ1メートル程度雪解けが進み、左上とほぼ同じ状況が見られます。そのため、先週と同じく、昨年より1週間早い雪解けです。

大雪渓全エリアの中で、昨年より雪解けが進んでいるのはこの箇所だけです。

 

上端から−雪渓下端まで150メートル、過去最長

雪渓上部左側の上端から下端までの距離は150メートル。2014年は106メートル、2013年は125メートル、2012年は88メートル。2011年は111メートル、2010年は81メートル、2009年は96メートル、2008年は120メートル、2007年は85メートルでした。昨年より2週間以上遅い雪解けで、過去最長の長さとなっています。

春先は激しい雪解けにより、積雪量が例年より1ヶ月早く減少してしまいましたが、その後は雪解けスピードが徐々に遅くなり、8月上旬頃から逆転して昨年よりも多い状態になってきました。

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