ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.20(2015/09/19〜20) @

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(Update:2015/09/24)

 

今回のノリクラ雪渓カレンダーは通常通り、19日(土)・20日(日)の週末の模様をお伝えしますが、21日(月)〜23日(水)まで祝日が続くため、中には連続5日間のシルバーウィークになる方もいらっしゃることと思います。2006年以来9年目の大型連休のため、GW並みの混雑(もしくは、それ以上)が見込まれるとの報道が見られます。良い天候が続き、見頃を迎えた紅葉の散策、また、登山、ヒルクライムなど、何をやっても快適な秋の日が続きます。

話が少し変わりますが、8月30日に開催された第30回全日本マウンテンサイクリングin乗鞍特集を9月17日(木)に掲載いたしました。ヒルクライマーの方々はもちろんのこと、ヒルクライムに興味のある方はぜひともご覧ください。上位の有名選手から初めて出場する選手までさまざまな様子を盛り込んでいます。

9月19日(土)は、快晴の朝を迎えます。しかし、その後、すぐに山頂方面は北からの雲の帯がかかり、それが赤く燃える朝焼けは神々しいばかり。綺麗な青空に見頃に入り始めた紅葉が輝きますが、10時30分ごろより雲が流れ、11時の位ヶ原周辺は完全に雲に覆われる状態。それでも、しっかりと色づき始めた紅葉は日差しがなくなっても十分きれいな色合いを放ちます。周期的に山麓から雲が湧き上がりますが、大雪渓周辺まで届かず、午後には青空も戻ってきて、まずまずの一日となりました。

9月20日(日)は、雲が低く垂れこむどんよりとした天候で雲海の下になっている模様。連休二日目を迎え、観光センター前駐車場は夜明け前から満車状態でご来光バスは6台も運行されました。この雲は三本滝あたりから抜け始めるものの、しっかりとした青空になるのは大雪渓付近まで登らなければならず、紅葉が進んだ位ヶ原周辺は周期的に濃霧(雲海)に覆われるあいにくの状況で、日差しに恵まれない紅葉に輝きがほしかったところですが、今年は発色が良いため、曇った状況でもなかなかの色合いを楽しむことができました。

● 紅葉の概況 ●
紅葉は例年より例年より1週間程度早く、シルバーウィークに合わせるように見頃を迎えました(大雪渓・位ヶ原エリアと冷泉〜摩利支天エリア)。今年は葉の状態がよく、大雪渓・位ヶ原エリアのウラジロナナカマドの霜枯れなどなく発色もよい状態です。ピークは次の週末前後かと考えられます。最新の22日(火)の状況は、ピークには至っていないものの、若干、霜枯れのウラジロナナカマドがみられるとの情報もあり、今後の推移が気がかりです。なお、最新の22日(火)の画像は、速報(2015/09/22)にて掲載しておりますので、併せてご覧ください。

● 大雪渓の概況 ●
大雪渓は、全体的には雪解けがさらに遅くなって、昨年よりも積雪が多い状況になってきました。
雪渓上部左側が1週間以上早い雪解けですが、それ以外のところでは昨年より2週間程度遅くなっています。滑走可能エリアは、雪渓上部右側でかろうじて滑られますが、実質的には雪渓上部左側のみ一ヶ所だけ。この雪渓上部左側は過去最高の長さが続いています。雪渓中段と雪渓下部は雪解け終了です。また、雪渓上部左側は急斜面のため上級者・経験者限定で、これからノリクラデビューはお勧めできませんので、ご了承ください。

それでは、19日(土)〜20日(日)の様子をご覧ください。

◎ 今回の目次

Page-1 : 【観光センター前駐車場】      【観光センター前駐車場が満車なら...(9月20日)】         【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景 T(乗鞍高原〜三本滝ゲート)】
Page-2 : 【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景 U(三本滝ゲート〜大雪渓)】
Page-3 : 【雪渓下部 T】       【雪渓下部 U】
Page-4 : 【雪渓上部 T】       【雪渓上部 U、モーグルコース・ポールセット】
Page-5 : 【紅葉情報−大雪渓付近(標高2600〜2700m付近)】       【紅葉情報−宝徳霊神〜位ヶ原付近(標高2500m付近)】
Page-6 : 【紅葉情報−位ヶ原山荘付近(標高2350m付近)】       【紅葉情報−冷泉小屋〜摩利支天付近(標高2220〜2000m付近)】       【昨年の今ごろは?】       <編集後記>  


●参考資料●
(紅葉情報) − 紅葉総合INDEX
(マイカー規制・シャトルバス・乗り換え駐車場) − 乗鞍岳マイカー規制・乗り換え駐車場・シャトルバス情報     ノリクラガイドマップシャトルバス乗換駐車場
(周辺地図) − ノリクラガイドマップ(紅葉 上部エリア版)ノリクラガイドマップ(紅葉 下部エリア)  ノリクラ ガイドマップ (春〜夏スキー 大雪渓・山頂版)     ノリクラガイドマップ県道乗鞍岳線版  
(ヒルクライマー向け情報) − 【ヒルクライマーへのアドバイス・お願い】(レインウェアの持参、熱中症と水分補給可能場所、走行上の注意点)  【自転車事故多発地帯 − ここは気を付けて】

  

 

【観光センター前駐車場】

観光センター前駐車場

9月19日(土)、早朝6時前の観光センター前駐車場。

 

日の出とともに山頂に雲が流れ込む その雲が真っ赤に染まる朝焼け

夜明け前までは快晴だったものの、日の出とともに、山頂付近は北から雲が流れ込むようになり、右の画像のように富士見岳方面はその雲が真っ赤に染まる朝焼けを迎えました。

 

連休初日は出足が悪い、本番は明日かな 6時時点で50台 − 普段の週末以下

今日から最大五連休のシルバーウィーク。しかし、観光センター前駐車場は6時の時点で50台ほどしかマイカーがお越しになってません。普段の週末以下の状況です。シャトルバスの係の方は「初日だから、のんびりしているのかもしれないね。本番は明日かな?」

他の三連休でも同じように、初日は出足が遅い様子がみられます。それでも普段の週末より人出が少ないということはありませんでした。

 

そして、ご来光バスが返ってきました。乗務員の方は、「今日は浅間山の噴煙がはっきり見えて見事でした。」とのこと。この時期は浅間山の右方向(南方向)にある八ヶ岳の蓼科山付近から日の出を迎え、朝日に照らし出されていたことと思います。

 

こちらはシャトルバス乗車券販売所。ホワイトボードには今朝の畳平の天候が記されています。気温2℃はこの時期としてはふつうで、9月14日(月)には畳平(鶴ヶ池)で、初霜・初氷が観測されました。初霜は昨年より2日細遅く、初氷は7日早い記録でした。

 

そのため、シャトルバスで山頂方面に向かう場合は、防寒着を必ず持参してください 。これからの時期は日中でも冷え込むようになります。

 

【観光センター前駐車場が満車なら...(9月20日))】

翌日8月20日(日) − 夜明け前から満車

こちらは翌日8月20日(日)。早朝6時の観光センター前駐車場。夜明け前から満車です。昨日の予想通り、今日から連休本番の模様で、ご来光バスは6台も運行されました。右の画像をご覧になるとお分かりですが、周辺の山の頂が雲に隠れています。今日の乗鞍高原は低い雲に覆われどんよりとした状態。ご来光バスが向かった県境付近は低い雲(雲海)の上に出た模様ですが上部も曇り空で、今日は日の出は見られなかったとのことです。

 

シャトルバス − まずまずの賑わい タクシー運転手さん − やっぱりノリクラのほうがいい

ご来光バスに続いて、シャトルバスも始発便からまずまずの賑わい。ただ、高速道路で事故通行止めなどで足止めされた方も多かった模様です。普段は上高地で営業しているこちらのタクシー運転手さん、「やっぱり、ノリクラのほうがいい。バタバタせず落ち着いているからね。」と、介護施設などでボランティア演奏しているという沖縄の三線を爪弾いてくださいました。

 

観光センターが満車なら、1.7km先のすずらん橋駐車場へ

さて、観光センター前駐車場が満車の場合は、1.7km先にあるすずらん橋駐車場に向かってください。こちらは収容台数400台で観光センター駐車場の2倍もあり、混雑はありませんので、観光センター満車の場合はためらわずにこちらにお越しになったほうが良いでしょう。

 

すずらん橋駐車場からシャトルバス乗車可能 人数が多い場合は、直接配車もあります

その際、心配なのが途中バス停からシャトルバスに乗車できるかという点ですが、週末や繁忙期は係員が巡回して、観光センター以外の途中バス停(すずらん橋・休暇村・三本滝)での人数把握、乗車券販売を行っています。また、さらに人数が多くなってきた場合は、空き車両を始発の観光センターを経由せず途中バス停に直接配車しますので、観光センター前駐車場から乗車する場合の利便性と、何ら変わらないと考えられます。

 

【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景 T(乗鞍高原〜三本滝ゲート)】

鈴蘭バス停のカエデ

それでは、大雪渓までの沿道の様子をご覧ください。こちらは観光センターを出てすぐのところにある、鈴蘭バス停付近のカエデ。

 

昨年の鈴蘭バス停のカエデ
2014ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.20(2014/09/20〜21) @
今週の鈴蘭バス停のカエデ
若干色づきが薄い

昨年と比べて、若干色づきが薄い(遅い)状況。なお、このカエデは乗鞍高原の中でも、特に早く色づくもので、周辺にある他のカエデは10月に入ってから色づくのが普通です。

 

善五郎の滝駐車場

こちらは善五郎の滝駐車場付近。山頂方面を一望できるビューポイントの一つ。

 

山頂方面 − よく見ると赤や黄色が点在(紅葉)

山頂方面をよく見ると、所々で赤く変化がみられます。本格的な見頃を迎えると、赤や黄色が全体的に点在し、紅葉が始まったことがはっきり分かるようになります。

 

昨年の善五郎駐駐車場〜休暇村間
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.20(2014/09/20〜21) @
今週の善五郎駐駐車場〜休暇村間
昨年より色づきがやや遅い

いつも定点でお伝えしている善五郎の滝駐車場から休暇村までの沿道ですが、先週までは昨年よりもミズナラの黄色が早く進行していたものの、今週は逆転して遅くなっています。

 

乗鞍高原の紅葉は10月中旬が見頃 ミズナラの実 − いわゆる「どんぐり」

ただ、乗鞍高原の紅葉は10月中旬頃が見頃で1ヶ月近く先のこと...それでも早期から色づきが始まって、これから徐々に深まっていきます。山頂方面の「太く短い紅葉」と性質が異なっています。

 

秋のヒルクライム

初日の9月19日の観光センター前駐車場は終日満車にならず、土曜日としてはかなり人出が少ない状況でしたが、ヒルクライマーは、その割にはたくさんお越しになりました。これまでは夏がハイシーズンで、秋になると一気に少なくなってしまう状況でしたが、先週・今週に関しては、8月の週末に近い状況で、秋のヒルクライムの良さが認知されてきたのでしょうか...

 

道端の様子

さて、先週に引き続き、道端の様子...

 

ゲンノショウコは花が終わる オオバコ − こちらも漢方薬の原料

先週はゲンノショウコをご紹介しました。しかし、左の画像のようにもう花はほとんどありません。ゲンノショウコよりも地味で目立たないものの、人などの踏みつけに強く、日当たりのよいところに自生するオオバコ(大葉子、オオバコ科オオバコ属)。道端でよく見かけるため、別名「車前草(しゃぜんそう)」と呼ばれ、古くから漢方薬の原料としても用いられています。どちらもひっそり目立たなくても役に立つ薬用の山野草です。

 

さらに進んで休暇村。

 

ヤマボウシも赤くなり(左)、ズミも赤くなる − 秋はあらゆるものが色づく季節

先ほどのミズナラの実(どんぐり)もそうですが、秋は結実の季節。こちらのヤマボウシの実は真っ赤に染まり、ズミはこれから赤くなるところ。紅葉だけでなく、ありとあらゆるものが色づく季節です。

 

先週の鈴蘭橋
ノリクラ 雪渓カレンダーVol.19(2015/09/12〜13) @
今週の鈴蘭橋
先週よりも黄色味が進む
紅葉を迎えた鈴蘭橋(昨年10月中旬)
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.24(2014/10/18〜19) D

ノリクラの紅葉エリアは標高2700メートルの大雪渓から標高1500〜1400メートルの乗鞍高原まで広がり、9月中旬の大雪渓から、10月末の乗鞍高原まで、1ヶ月半もの長期間楽しむことができます。しかし、各エリアの紅葉は長くて2週間、本当に良い状態のピーク期間は1週間もない状態。そのため、事前にいつが良いのかどこが良いのか下調べしておく必要があります。

 

今週の休暇村〜三本滝間(カラマツ)
=カラマツが紅葉すると秋が終わる=
紅葉を迎えた休暇村〜三本滝間(カラマツ、昨年10月下旬)
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.25(2014/10/25〜26) D

乗鞍の紅葉情報をまとめた 紅葉情報INDEX から当WebSiteのすべての紅葉情報へアクセスできます。その中には、乗鞍の紅葉状況を大まかに把握できる乗鞍紅葉情報 があり、初めての方はぜひご覧ください。

また、紅葉の撮影ポイントを地図上で紹介する、ノリクラガイドマップ(紅葉 上部エリア版)ノリクラガイドマップ(紅葉 下部エリア) は改訂作業が終わり、公開いたしました。県道乗鞍岳線沿線のビュースポットが把握できるようになっております。また、撮影当時のノリクラ雪渓カレンダーにもリンクされていますので詳細な状況を知ることができます。紅葉撮影にお越しの際には一度ご確認ください。

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