ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.23(2015/10/10〜11) E

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(Update:2015/10/15)

 

【10月12日(月)三連休最終日、山麓は快晴】

10月12日(月)の位ヶ原山荘 − 早朝5時、快晴の空が赤く光利始める

三連休最終日の10月12日(月)。昨日は明け方になって雨が霙に変わり、乗鞍スカイラインが7時の開門時間直前に通行見合わせになってしまうほどの荒れた状況でした。

さて、一夜明けて、こちらは標高2350メートルの位ヶ原山荘の朝。早朝5時の気温はマイナス2℃、昨日の霙は夜には収まって、ご覧のとおり、快晴の朝です。路面凍結が心配されましたが、夜のうちに乾いてしまい、長野県側の県道乗鞍岳線はもちろんのこと、岐阜県側の乗鞍スカイラインも朝一番から通行可能となりました。

 

夜明け前に位ヶ原山荘を出発し撮影ポイントへ 稜線の雲の中からご来光

ご来光バスは9月で終了してしまいましたが、位ヶ原山荘に宿泊の方は、夜明け前からご来光スポットを探しながら道路を登ります。そして、5時54分、稜線にたなびく雲の中から今日の日の出を迎えます。

位ヶ原山荘の今シーズンの営業は10月末まで。なお、県道乗鞍岳線が冬季閉鎖になった場合は、その時点で営業終了となります。

 

朝日を浴びた山頂 − うっすらと雪化粧、山頂付近初雪・初冠雪

そして、山頂方面をよく見るとうっすらと白くなっている様子が確認できます。昨日の霙・雪が積もったものと考えられます。遠目には「うっすら」に見えますが、後ほど紹介する山頂付近の画像を確認していただくとお分かりのとおり、かなり積もっていて、山頂付近は初雪・初冠雪となりました。なお、9日(金)にも白くみられまたが、日の出とともになくなってしまい、霧氷だった模様です。また、「乗鞍岳で初雪」と新聞報道されるのは鶴ヶ池周辺での初雪で判断され、現時点ではまだ鶴ヶ池初雪は観測されていません。

なお、翌日の10月13日(火)は、広く降雪があって、畳平でも初雪を観測し、乗鞍スカイライン・県道乗鞍岳線は積雪通行止めとなりました。畳平での初雪は昨年より6日遅い観測です。

 

秋スキー&ヒルクライム もっと重たい荷物のヒルクライマーも

今日も秋のヒルクライムを楽しむ方が続々とお越しになっています。そんな中、スキー板を自転車に括り付けてやってきたのは秋スキー常連のお二人。いつもは秋スキーの帰りがけに大雪渓から近場の紅葉スポットを探索しながら楽しんでいましたがそれに物足らず、今日は本格的なヒルクライムに挑戦です。ザックにランチタイム用の鍋釜を満載してのヒルクライムですから、いつ大雪渓につくのか...と、その時、もっと多くの荷物を自転車のあらゆるところに括り付けて登場したヒルクライマーにビックリ!

 

一の瀬園地には大勢の観光客が 紅葉が見頃を迎える

さらに移動して、こちらは一の瀬園地。この周辺の紅葉が見頃を迎え、今日は朝からたくさんの方がお越しになっています。一の瀬園地が賑わうシーズンは大まかに分けて3回あり、4月下旬から5月上旬の水芭蕉。そして、6月上中旬のレンゲツツジ。そして、10月上中旬の紅葉です。その中でも、紅葉には数多くの方がお越しになります。

 

一の瀬大カエデ − ピークまであと一息の色合い、でも頭頂部で枯れ始め、今がチャンス

一の瀬の紅葉で一番人気は大カエデ。ピークまであと一息なんですが、頭部で葉が枯れ始めていますので、今がピークといってよいかと思います。落葉が始まるとボリューム感が乏しくなりますので、お早目にお越しください。

 

【10月12日(月)三連休最終日、山頂は積雪・ホワイトアウト】

大雪渓 − 濃霧気温0℃、完全に真冬

さて、快晴の乗鞍高原とは裏腹にこちらは真冬の大雪渓。視界は50メートル、気温0℃です。

 

剣ヶ峰登山へ 先ほどの二人組が到着 − 「クセになりそう...」

ここから乗鞍岳剣ヶ峰山頂に向かおうとしたその時、先ほどお会いした秋スキーヤーが大雪渓に到着。青息吐息でお越しになったにも関わらず、「クセになりそう...」と笑顔で。ヒルクライム特有の「禁断の実」ともいえるゴール直後の達成感を味わってしまったようです。

 

クロマメノキ・クロウスゴの鮮やかな紅葉が残る ハクサンボウフウが全身着雪 − 再び綺麗な花が咲く

登山道周辺はクロマメノキ・クロウスゴなどの高山植物の紅葉が色鮮やかに残っている一方。枯れ残ったハクサンボウフウが着雪で真っ白に輝き、再び綺麗な花を咲かせる様子も見られます。

 

営業終了の肩の小屋 − 物陰で休憩

こちらは肩の小屋。今シーズンの営業は先週で終了し、登山者は物陰に隠れ、風を避けて休憩されていました。

 

下山の方の記念撮影 真っ白な髪の毛
「山頂から『エビのしっぽ』をお持ち帰りしました〜」

乗鞍岳主峰の剣ヶ峰山頂から下山されてきた登山者。記念撮影での一幕に、「真っ白に着雪した髪の毛に「山頂から『エビのしっぽ』をお持ち帰りしてきました〜(笑)」と、笑顔で答えてくださいました。

 

霧氷状態

この先、西からの風が強く、ありとあらゆるものに着雪する霧氷状態。下山してきた方々全員が「白髪」になっていました。

 

登山道は完全に積雪 −スリップ注意 軽アイゼンを装着する登山者
=今後の山頂登山は冬山装備を=

さらに登ると登山道は完全に積雪におおわれます。登りは問題なくても、下りはかなり滑りやすい状況。そのため、途中で軽アイゼンを装着される様子も見られました。今後の山頂登山は、冬山装備を整えてお越しくださるようお願いいたします。

 

夏の常連スキーヤー 15年通っていて山頂は2回目だけ...

さて、その時、お会いしたのは夏スキー常連の方。「ノリクラに15年通っているけど、山頂は今日を含めてまだ2j回だけ...」と、おっしゃっていました。確かに夏スキーヤーの中には、大雪渓しかお越しになっていない方も多く、大雪渓以外のノリクラも知っていただけたら幸いかと思います。

 

夏のハイシーズン並みの人出

この天候にも関わらず、かなりの人出で、中にはスニーカーにジーパン姿という方もいらっしゃり、本当に夏のハイシーズンと全く変わらない状況でした。

 

乗鞍岳主峰の剣ヶ峰頂上 山頂鳥居には20センチのエビのしっぽ

そして、こちらが乗鞍岳主峰の剣ヶ峰。山頂の鳥居には北側に向いてびっしりと「エビのしっぽ」が着雪。大きさは20センチもあり、中にはそれ以上のものも見られました。厳冬期になるとエビのしっぽは珍しくありませんが、10月上中旬でこれほど大きなものは過去に例がないはずです。

エビのしっぽは風上に向かって成長しますので、昨日からの風雪は北風だったことがわかります。

 

この時期としては珍しい本格的なエビのしっぽ − 今後の山頂登山は冬山装備を!

そんな鳥居のエビのしっぽをバックにみなさんで記念撮影。本格的な冬山でしか見られない着雪現象に遭遇でき、非常に貴重な体験だったと思います。10月中旬以降になると、晴れていても気温が低くて、登山道の雪解けが進まないことが予測されます。先ほども申し上げましたが、今後の山頂登山は冬山装備(アイゼンなど)を整えてお越しください。

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