ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.24(2015/10/17〜18) @

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(Update:2015/10/22)

 

13日(火)に初雪を迎え、14日(水)は雲一つない晴天の下、真っ白な乗鞍岳をバックに三段紅葉となりました。乗鞍高原の紅葉はクライマックスシーズンへ。上部エリアと異なり、山麓の紅葉は紅葉に全身包まれる暖かさを感じるもの。「秋っていいなぁ〜」と、思わず口を突いて出てくるほどの雰囲気に満ち溢れています。

10月17日(土)は、快晴の朝を迎えます。長野県側の県道乗鞍岳線は凍結箇所は全くなく、通常通り7時より通行できるようになったものの、岐阜県側の乗鞍スカイラインは、5km地点より上部で霜凍結により通行止め。日が高くなればすぐに開通すると思ったものの、昼前(11時10分)になってようやく開通。シャトルバスも乗鞍スカイラインに合わせて運休となったため、タクシー乗り場は乗車待ちの列が絶えることなく続きました。天候は晴〜曇ですが、大雪渓方面は午後になって霰(あられ)が降り、夕方には雷鳴がとどろく不安定な様子を見せました。

10月18日(日)も、昨日と同じく快晴の朝を迎えます。そして、道路状況も昨日と全く同じで、長野県側の県道乗鞍岳線は通行可、岐阜県側の乗鞍スカイラインは凍結通行止め。シャトルバスは10時便まで運休でした。しかし、終日よい天候で、強い日差しが肌を突き刺すほど。陽気は9月並みの暖かさで、乗鞍高原内の紅葉散策にはちょっと暑すぎるほどの状況でした。

● 紅葉の概況 ●  (紅葉情報は6ページ目からご覧ください)
乗鞍高原周辺が見頃を迎え、一の瀬大カエデはピークとなり、やや落葉が始まりました。上部の大雪渓・位ヶ原エリア、中腹の摩利支天付近まで終了しました。

● 大雪渓の概況 ●
大雪渓は、全体的には雪解けがさらに遅くなって、過去最高の積雪量となっています。
現在積雪が残っているのは滑走可能な雪渓上部左側と、雪渓上部右側にごくわずか残っている程度です。雪渓上部左側の上端は昨年より2週間遅く、それ以外の箇所では昨年より6週間遅い状態で、過去最高の積雪量です。また、雪渓上部左側は急斜面のため上級者・経験者限定で、これからノリクラデビューはお勧めできませんので、ご了承ください。

それでは、17日(土)〜18日(日)の様子をご覧ください。

◎ 今回の目次

Page-1 : 【一日目の観光センター前駐車場、乗鞍スカイライン凍結通行止め、シャトルバス運休】       【二日目もシャトルバス運休、こんな日はヒルクライム】
Page-2 : 【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景 T(乗鞍高原〜三本滝ゲート)】
Page-3 : 【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景 U(三本滝ゲート〜大雪渓)】
Page-4 : 【雪渓下部】       【雪渓上部 T】
Page-5 : 【雪渓上部 U】       【初冠雪後の山頂登山】
Page-6 : 【紅葉情報−乗鞍高原、一の瀬園地(標高1500m付近)】       【昨年の今ごろは?】       <編集後記>


●参考資料●
(紅葉情報) − 紅葉総合INDEX
(一の瀬 大カエデ) − <その1>  【一の瀬大カエデへの行き方】        <その2> 【一の瀬大カエデへの行き方】
(マイカー規制・シャトルバス・乗り換え駐車場) − 乗鞍岳マイカー規制・乗り換え駐車場・シャトルバス情報     ノリクラガイドマップシャトルバス乗換駐車場
(周辺地図) − ノリクラガイドマップ(紅葉 上部エリア版)ノリクラガイドマップ(紅葉 下部エリア)  ノリクラ ガイドマップ (春〜夏スキー 大雪渓・山頂版)     ノリクラガイドマップ県道乗鞍岳線版  
(ヒルクライマー向け情報) − 【ヒルクライマーへのアドバイス・お願い】(レインウェアの持参、熱中症と水分補給可能場所、走行上の注意点)  【自転車事故多発地帯 − ここは気を付けて】

  

 

【一日目の観光センター前駐車場、乗鞍スカイライン凍結通行止め、シャトルバス運休】

観光センター前駐車場

7時の観光センター前駐車場。ご覧のとおりきれいな青空が広がり、気温は3℃まで冷え込み寒い朝です。

 

シャトルバス乗車券販売所 「ごめんなさい...運休なんですよ〜〜」

こちらはシャトルバス乗車券販売所。観光客の方が集まっていますが、乗車券を購入する順番の列ではなさそう...窓口のホワイトボードには「路面凍結のため現在運休」の文字が...お越しになっている方々が、シャトルバスの運行の目処を問い合わせるために訪れた模様。

今日は岐阜県側の乗鞍スカイラインが凍結通行止め。夫婦松駐車場の少し先の5kmポストから上部で霜による凍結がみられ、その影響から長野県側のシャトルバスも合わせて運休となっています。

 

タクシー乗り場には乗車待ちの列が

なお、長野県側の県道乗鞍岳線は、凍結箇所はなく通常通りの通行が可能で、タクシーは運行されています。普段はタクシーを待つ列はできたことがありませんが、今日は何人もの方が並び始めています。

タクシーは台数が限られているため、すべて出払ってしまった場合は、山頂から下山する車両が返ってくるまで待つ必要があります。

 

「あぁ..雲がかかって来ちゃった。」 「早く行きたい!今日は三度目のリベンジ!」

少し山頂に雲がかかってきました。右のお二人は「あぁ〜雲がかかって来ちゃったよ〜、タクシー早く来ないかなぁ〜。今日は三度目の正直なんです。前回は二回とも天気が悪くて、どうしてもきょうは山頂リベンジしたいんです。」と。そして、左の方は「5月に休暇村からハイクアップしましたが、山頂はとても無理でした。ですから今日はどうしても山頂に行きたいんです。」

天気の良いうちに早く山頂に行きたい...タクシーを待つ方々全員、同じ気持ちです。

 

タクシー到着 − 「行ってきます!」

8時前にタクシーが到着。弾けんばかりの笑顔でタクシーに乗り込み、いざ出発です。

 

タクシー乗り場には長い列

8時便も9時便も運休...タクシー乗り場には長い列ができるようになり、タクシー運転手も今日ばかりは忙しそう...

 

係の方もヤキモキと連絡待ち − いつ開通するのかなぁ〜 「初冠雪の大カエデいいね。見たよ」

シャトルバスの係の方も、ヤキモキしながら、開通の連絡を待つばかり...「こないだの初冠雪の大カエデはいいね。見たよ」と、10月14日の速報画面をチェック。一日中、乗車券販売所の中で各車両への指令を行っていますので、外の状況を把握するヒマなんてないんです。そんなところにも当WebSiteが役立てられれば幸いです。

 

「今日は遠足!遠足!」とピースサイン
(畳平ターミナルのスタッフ)
乗鞍スカイラン通行止なので、ぐるっと回って畳平へ
(畳平関係者でも通行できません)

おや〜「宿儺の湯(すくなのゆ)...」と書かれたワンボックスカー。
岐阜県側のシャトルバス乗場であるほおのき平にある温泉施設。乗鞍高原の湯けむり館に相当する施設です。窓からのぞいてみると、やっぱり...畳平バスターミナルの軽食コーナーの方でした。

「今日は遠足!遠足!」とピースサイン...畳平バスターミナルのスタッフは、通常、ほおのき平から乗鞍スカイラインで畳平に入山しますが、乗鞍スカイラインの開通の見込みがないため、ほおのき平から安房トンネルを通って乗鞍高原に入り、これから県道乗鞍岳線で県境まで向かう予定とのこと。畳平関係者といえども乗鞍スカイラインの通行はダメなんです。

「県境まで車で登ったら、ゲート前から歩いて畳平に入って開店準備です。」 いやいや〜〜ホントにこれは大変ご苦労様です。

 

登山客や観光客が絶え間なく訪れる 観光案内をするスタッフ

8時もダメ、9時もダメ、10時もダメ...凍結箇所が何か所もあって、自然融雪には時間がかかっている模様。乗鞍スカイラインは北向きに面していて、今回は5km地点とかなり山麓から凍結が始まっているため、簡単には溶けない模様です。

 

周遊バスで乗鞍高原内の観光へ切り替える

業を煮やして、乗鞍高原内を周回する周遊バスで周辺観光に切り替える方もいらっしゃいました。

 

11時10分、乗鞍スカイライン開通 シャトルバスは12時便から運行開始

そして、11時10分、乗鞍スカイラインがようやく開通し、シャトルバスは12時便から運行開始となりました。

 

シャトルバス乗場

乗客の方々もシャトルバスの係の方々も安堵の様子...

 

始発12時便は2台運行

始発の12時便は2台が運行され、畳平に向けて出発しました。10月も後半になると、このような状況が頻繁に発生します。特に20日以降は積雪凍結が連続するようになり、最終日の31日を待たずに道路閉鎖になることもしばしばあります。もし、早期に道路閉鎖が決まれば、シャトルバスもそれに合わせて、今シーズンの運行は終わります。

 

【二日目もシャトルバス運休、こんな日はヒルクライム】

二日目、10月18日(日)も快晴
乗鞍スカイラインは今日も凍結通行止 − シャトルバス運休

そして、二日目の10月18日(日)、今日もよく晴れた朝を迎えました。乗鞍高原の気温は4℃、ほぼ昨日並みの気温。そして、肝心なのは乗鞍スカイラインの状況...今朝の畳平の天候は晴、気温マイナス2℃、風速1m。風が弱くて晴れていて氷点下...これだけ条件がそろえば凍結は確実で、乗鞍スカイラインは7km地点より路面凍結のため、朝一番から通行止め。シャトルバスは運休となりました。

 

タクシー乗り場 − 常連運転手さんも忙しそう

そのため、タクシー乗り場はご覧の状況。常連の運転手さんも朝一番から忙しそうです。

 

筧 五郎さん − 今年は秋になってもなぜか来たくなっちゃたんですよ

...と、その時、筆者を呼ぶ声が...イナーメのジャージで颯爽とやってきたのは筧 五郎さん(56さん)でした。ヒルクライム界・自転車の世界でご存じない方はいないでしょう(2005年全日本マウンテンサイクリング優勝)。8月の大会(全日本マウンテンサイクリング)が終了すると、ノリクラでのトレーニングは終わりますが、今年は9月に入っても何度かお見かけし、先週もお越しになっていたとのこと。

 

キレイという言葉しかでない 単に走りに来る所だけでない良さがある

「いや〜、キレイですね...キレイっていう言葉しか出てきませんよ。今年はなぜか秋になってノリクラに来たくなっちゃんたんですよ...今までここは単に走りに来る所だけだったんですが、改めて良いところだということに気が付きました。」

第一線で活躍している選手の多くは「ノリクラ=大会コース」に過ぎないでしょう。しかし、タイムへの挑戦・克服ための道場に存在する「やさしさ・美しさ」が、どのように目に映るかは、それぞれの選手の気持ち次第...

ノリクラに魅了された選手のみなさんが駆け抜けるシルエットが、ノリクラの一つの風景となり、魅力をさらに際立たせてくれます。

 

昨日はマラソン、今日はヒルクライム 使い捨てカイロを手の甲に

「昨日はマラソンで三本滝まではしたんですが、あまりにも天気が良く、上に行きたい!!って思い。今日は自転車にしました。」
6月の天空マラソンでもお見かけし、さらに遡れば、5月15日の乗鞍スカイライン初日もマラソンで...本当にタフです。寒さ対策に手の甲に使い捨てカイロを...

 

来週も走りたいな...

「来週もノリクラ走りたいんですが、メンバーがそろわなくて...」 始めも終わりもノリクラ...ノリクラ尽くしの一年ですね。

 

メンバーを引き連れてノリクラへ 「自転車持ってるなら、ノリクラでしょ!」

さて、自転車を組み立てているこちらの方々。ほぼ全員初心者とのことで。右の画像の方が夏にノリクラにお越しになって以来、「自転車持ってるなら、ノリクラでしょ!」とメンバーにハッパをかけた模様。きれいな紅葉を目的にお越しになったようですが、すでに上部の紅葉は終わっていることをお伝えすると、「どうしよう〜みんなに絶対きれいだからと連れてきたのに...」と、焦り気味。

でも、大丈夫...今日のような快晴の日なら、その青空だけで感動できるものですから...絶対に。

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