ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版

Vol.6前編(2016/04/20・23) B

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(Update:2016/04/28)

 

【乗鞍岳春山バス試運転− 急峻なヘアピンカーブの連続と雪の壁】

一番の難所、26号カーブ

雪が少ないからといって、必ずしも問題がないわけではありません。荒田沢橋から冷泉小屋までは急峻なヘアピンカーブが連続する難所ですが、こちらの26号カーブはその中でも最も難しいヘアピンカーブ。7月からのグリーンシーズンになると、一般の観光バスなども入ってくるようになり、結構な頻度で真新しい脱輪跡がみられます...

 

再除雪を依頼

これは位ヶ原山荘からの下りのシーンですが、少し幅が狭く、カーブ内側の再除雪を依頼されていました。

 

2014年の試運転の様子 − この年もここで止まって...
2014ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.5(2014/04/24〜27) A

こちらは同じ26号カーブの2014年の試運転時の様子ですが、カーブ区間は今年以上に幅広く除雪が行われているものの...

問題はカーブの手前 修正箇所をマーキング
2014ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版 Vol.5(2014/04/24〜27) A

さらに修正を依頼されてました。それもカーブ区間ではなくカーブ手前の箇所...下りでカーブを抜けるのにアタマをせり出すスペースが必要とのこと...カーブ区間内ではありませんので、ベテランの運転手さんでないと気が付きにくい点です。

 

冷泉小屋を通過

そして、観光センターから約12km、標高2230メートルの冷泉小屋を通過。

 

ヘアピンカーブの連続 雪の壁がフロントガラスをかすめる

冷泉小屋から位ヶ原山荘までの区間もヘアピンカーブの連続。カーブを回り切るとき、雪の壁がフロントガラスをかすめるように、大きな車体を操ります。

 

報道機関のニュース映像やパフレット写真の撮

冷泉小屋から先は、雪の壁も高くなってきますので、景観の良い場面を選びながら、報道機関のニュース映像やパフレット写真などの撮影を行います。

 

昨年の冷泉小屋〜位ヶ原山荘間
2015ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.7(2015/04/28〜29) B
今回の冷泉小屋〜位ヶ原山荘間
昨年よりも雪壁は低い
昨年の冷泉小屋〜位ヶ原山荘間
2015ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.7(2015/04/28〜29) B
今回の冷泉小屋〜位ヶ原山荘間
雪景色は昨年と変わらない

昨年と比べると、上段のように確かに雪の壁は高くありません。しかし、下段のように全体的な雪景色としては、例年と同じく楽しめることがわかります。

 

雪壁は高さ2.3メートル

こちらは位ヶ原山荘の一つ下の18号カーブ付近。計測すると2.3メートルでした。冷泉小屋では1.5メートルでしたので、一段上がるたびに約0.5メートル増加しています。昨年は最も高いところで5メートルとのことでしたので、昨年の半分程度しかない状況です。

 

雪壁の迫力・広大な雪景色

それでも、いかに雪壁の迫力と広大な雪景色を映し出すかはカメラマンの腕の見せ所です。

 

撮影は続く

今年は各地で雪不足だった影響から、バックカントリーエリアのツアーコースは、3月以降は例年以上の入山状況がみられました。「雪が少ない」とはいえども、標高の高いノリクラは他よりも恵まれているほうだったといえます。

 

雪壁が低いため、遠景の山並みがはっきり見える

さて、もうバスの撮影に飽きてしまったのか...カメラは反対の方向に向けられています。実は、例年なら、雪壁が高くて外の様子がわかりませんが、今年は雪壁が目線よりも低いため、遠方の山並みがはっきりと確認でき、そちらを撮影されているようです。

 

位ヶ原山荘に到着

撮影を続けながらも、位ヶ原山荘に到着です。

 

【乗鞍岳春山バス試運転− 位ヶ原山荘に到着、4月23日(土)より運行開始決定】

晴天、気温4℃

位ヶ原山荘に到着した11時の気温は4℃、日差しもあって、程よい気候。

 

運転手さん、長靴に履き替えて まずチェックするのは山荘横の転回場所の除雪状況

到着後、トランクから取り出した長靴に履き替えるて向かった先は、山荘横の転回場所。路面状況や奥行きの長さなど除雪状況をチェックします。三本滝を過ぎると、大型バスが展開できる場所は摩利支天と位ヶ原山荘しかなく、転回場所の除雪状況も重要なポイントとなります。

 

ノリクラにおいてバス輸送は重要な存在 位ヶ原山荘先に広がる屋根板・山頂方面

ノリクラは3000メートル級の山でありながら、道路が山頂近くまで整備されていて、他の高山では見られない特徴があります。その中でバス輸送は現在のノリクラを担う重要な位置に存在しています。

 

インタビューに応じる松本市担当者

松本市担当者や地元の観光協会のなどが、報道からのインタビューを受けるなどが続けられます。これもPR活動には重要。今年は外国語対応のパンフレットを用意するなど、インバウンド対策にも目が向けられています。

 

意見交換会 − 予定通り4月23日(土)からの運行開始が決まる

そして、山荘内にて、今回の試運転を振り返っての意見交換会が行われました。その中では、「スキー場終了後、除雪作業を開始し、今年は積雪が少なく、位ヶ原山荘までは順調に除雪が完了したが、それより上部は、例年並みの積雪が見込まれるため、大雪渓開通は例年並みになる見込み。」との報告や、「運行前に実施する早朝パトロールの際には、路面凍結、落石などの通常の確認のほか、今回発生している土砂崩れの状況もよく確認してほしい」という意見等が交わされました。

そして、最終的にバス運行に問題はないという結果に至り、予定通り4月23日(土)から春山バスの運行開始が決まりました。

 

のりくら観光協会宣伝部の皆さん

こちらはのりくら観光協会宣伝部の皆さん。ホームページ・SNS・ブログなどを通じて、情報発信を行っています。中にはカメラ2台持ちで挑む方も...でも、普段は旅館の女将などの素顔を持ち、日常的にお客様との接点があるからこそ、ニーズに合った情報発信に取り組むことができます。

 

乗鞍岳春山シーズン − 昨年を上回る賑わいを期待

昨年の乗鞍岳春山バスの利用人数は6412名で、これまで右肩上がりが続いていたものの、一昨年の7286名を下回り、初めて減少してしまいました。今年はそれを挽回することができるか...今年はゴールデンウィークは三連休が2回もありますので、天候さえよければ、それなりの来場者になるのではと期待しております。

なお、乗鞍岳春山バスのダイヤ・運賃などは、お知らせ−2016シーズン 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘・大雪渓)の運行について をご覧ください。

 

前編はここまで...後編は運行初日4月23日(土)の様子をお伝えします(次週末掲載予定)。

■ 後編(4月23日(土)、乗鞍岳春山バス運行初日編)へ ■


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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