ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.3(2016/05/28〜29) D
【肩の小屋から稜線へ】
それでは肩の小屋から稜線に向けて出発します。
⇒ | ||
先週の肩の小屋〜山頂の登山道 |
今回の肩の小屋〜山頂の登山道 |
先週、積雪の始まった箇所からさらに雪解けが進み、登山道から稜線方面の積雪がかなり減少していることがわかります。
積雪が始まるところからアイゼン装着 |
今週、積雪の始まるのはさらに50〜100メートルほど進んだところ。登山者の多くはここでアイゼンを装着されていました。
⇔ | ||
今回と同じ積雪量の昨年画像(5月中旬) 2015ノリクラ 雪渓カレンダーVol.2(2015/05/15〜16) B |
今回の肩の小屋〜山頂の登山道 昨年より2週間遅く、ほぼ例年並み |
他のエリアが昨年よりかなり積雪の少ない状況を見せる中、肩の小屋から稜線への登山道付近は、昨年より積雪量の多い傾向が続き、昨年より2週間遅い雪解けを示していて、ほぼ例年並みの状態です。
登山道はまだ雪の下 | 軽アイゼンだと滑りやすい =前歯のある10本・12本爪のアイゼンをぜひとも= |
登山道はまだ雪の下ですが、どのあたりが登山道なのかがわかる状況になりつつあり、踏み跡が明瞭にあるため迷うことはありません。ただ、乱雑な踏み跡になっていて、足場としてはやや不安定な状況のため、軽アイゼンだと滑りやすい状況でした。
軽アイゼンは斜度があるところでは機能しませんので、シーズン中に使う場面が限られていたとしても、前歯のしっかりした10本・12本爪のアイゼンを自前で持っていると、どんな場面でも対応できます。
【稜線(蚕玉岳〜朝日岳)】
蚕玉岳〜朝日岳稜線滑走エリア(赤点線内) | 稜線付近 |
=バーンが途切れるのは例年6月中下旬、今年は1ヶ月近く早い状態= |
こちらは蚕玉岳(こだまだけ)〜朝日岳の稜線。画像左側のピークが蚕玉岳山頂(標高2979メートル)、画像右側のピークが朝日岳山頂(標高2975メートル)で、その間の稜線からが滑走エリアで、大雪渓へとつながります。
ご覧のとおり、大雪渓に滑り降りる箇所でバーンが途切れてしまいました。例年、この付近が途切れるのは6月中下旬ごろで、1ヶ月近く早い状態です。また、昨年と比べると1週間遅い状態です。
目の前の岩場 − 登山道のつづら折れ箇所 |
滑走エリアを左右の分断するように中央に岩の帯が大きくなってきました。この部分は登山道のつづら折れがある場所に当たります。
バーンが途切れた赤丸部分 − 板・スノーシューを外して登るスキーヤー・ボーダー |
ご覧のように大雪渓に滑り降りる箇所は途切れてしまい、大雪渓から登ってくるスキーヤー・ボーダーの方々も、スノーシューなどを一旦外して登ってくる必要があります。なお、その先は横幅が狭いため直登しなければならず、ジグを切る必要のあるシールでは登ることが困難で、スキーヤーの多くはツボ足・アイゼンで登る様子も見られました。
この箇所が途切れたのは昨年より1週間遅い状況でした。また、例年なら6月中旬頃です。
最後の力を振り絞って | 「もうここでやめようよ〜」 − 青息吐息... |
ほとんど直登せざるを得ない状況が続き、最後の力を振り絞って何とか稜線まで到着。最後に到着したメンバーは「もうここでやめようよ〜」と青息吐息...
絶景に背中を押されて... | 「もうちょっと登ってみよう!」 |
それでも、眼下に広がる絶景が「もうちょっと登ってみよう!」と背中を押してくれるもの...隣の蚕玉岳へと足を延ばします。
昨年の蚕玉岳〜朝日岳稜線 2015ノリクラ 雪渓カレンダーVol.4(2015/05/30〜31) D ↓ |
先週の蚕玉岳〜朝日岳稜線 ノリクラ 雪渓カレンダーVol.2(2016/05/20〜22) D ↓ |
今週の蚕玉岳〜朝日岳稜線 昨年とほぼ同じ、例年より1週間早い雪解け |
こちらが稜線部分。手前が朝日岳方面で、画像に写るなだらかなピークが蚕玉岳、それに続く奥のピークが主峰の剣ヶ峰です。昨年とほぼ同じ状態で、例年よりも1週間程度早い雪解けです。
昨年の権現ヶ池 2015ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2015/05/30〜31) D ↓ |
先週の権現ヶ池 ノリクラ 雪渓カレンダーVol.2(2016/05/20〜22) D ↓ |
今週の権現ヶ池 昨年とほぼ同じ、例年より1週間早い雪解け |
こちらは御岳の二ノ池に次いで国内2番目の標高に位置する権現ヶ池(ごんげんがいけ、標高2845m)。昨年とほぼ同じ状態で、例年より1週間程度早い雪解けです。
昨年の朝日岳 2015ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2015/05/30〜31) D ↓ |
先週の朝日岳 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.2(2016/05/20〜22) D ↓ |
今週の朝日岳 昨年とほぼ同じ、例年の6月中旬〜下旬並み |
朝日岳は昨年とほぼ同じで、例年の6月中旬〜下旬並みの積雪状態です。
■ 次のページは >> Page6 【乗鞍岳頂上小屋と剣ヶ峰頂上】 ■
Copyright (C) 乗鞍大雪渓WebSite |
|