ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.4(2016/06/04〜05) F

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(Update:2016/06/09)

 

【剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線】

剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線付近 剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線

こちらは剣ヶ峰〜蚕玉岳(こだまだけ)稜線。

 

昨年の蚕玉岳山頂付近
2015ノリクラ 雪渓カレンダーVol.5(2015/06/06〜07) E
先週の蚕玉岳山頂付近
ノリクラ 雪渓カレンダーVol.3(2016/05/28〜29) E
今回の蚕玉岳山頂付近
昨年より2週間遅く、例年の6月上旬〜中旬並み

蚕玉岳山頂付近は、先週から高さ1メートルほどの雪解けがみられ、昨年より2週間遅く、例年の6月上旬〜中旬並みの積雪状況です。

 

「雪があるうちは絶対に来ますよ!」 本日3本目の滑走

先ほどの常連テレマーカー。「雪があるうちは絶対に来ますよ!」と、言い残して、本日3本目を滑り始めます。

 

「いつもWebSite見てます。冬の速報もすべて見てます。」 後ろから来るお父さんをみて...思い出しました

「いつもWebSite見てます。冬の速報もすべて見てます。」と、おっしゃって下さったこちらの青年...最初は気が付かなかったのですが、後ろからやって来たお父さんの姿を見て、もう何年もお会いしていない息子さんがこんなに大きくなったのだと気付きます。

初めてノリクラにお越しになるきっかけにWebSiteがあって、しばらくお越しになれなかった期間もずーっとご覧下さっていたとのこと...そして、このように再会できたことは本当にうれしい限りです。

 

5年ぶりの再会 「今度は夏休みに自宅から自転車でノリクラに来ます!」

最初にお会いしてからすでに8年が経過し、お会いできなかった期間は5年間もありますが、今日はその5年間を埋めることができたように思います。「いつも見ていて、行った気分になっているんです...」それが5年のギャップをいとも簡単に乗り越える原動力になっているのでしょう。

「今度は夏休みに自宅から自転車でノリクラに来ます!」とおっしゃり、すでに計画中とのこと。ノリクラに到着するまで4日間かかるようですが、お会いできる日を楽しみ待っております。

 

「今日初めて来たんだ!」 急斜面・縦溝の難斜面を果敢にアタック

こちらの方は「今日初めて来たんだ!」と、おっしゃって、急斜面に飛び込んで行きました。かなり縦溝があって、多くの方がセーブしながら滑走するものの、雪飛沫を高く舞い上げながら果敢にアタック!

 

横幅は97メートル

稜線直下の横幅は北側部分の雪解けが進んで、先週の105メートルから97メートルに。それでも十分な横幅です。

 

昨年の位ヶ原
2015ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2015/06/06〜07) E
今回の位ヶ原
昨年とほぼ同じかやや早い、例年の6月中下旬並
昨年の剣ヶ峰直下の岩
2015ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2015/06/06〜07) E
今回の剣ヶ峰直下の岩
昨年とほぼ同じかやや早い、例年の6月中下旬並

上段の位ヶ原は昨年とほぼ同じ状況で、例年の6月中下旬の積雪状況。下段の剣ヶ峰直下の岩付近はも、昨年とほぼ同じかやや早い雪解けで例年の6月中下旬の積雪状況です。両者とも今週の雪解けスピードに大きな変化は見られません。

 

岩の頭の出現場所(赤丸箇所)

稜線から県道乗鞍岳線までの区間の約3分の1程度まで滑り降りたところ(赤丸部分)。先々週からバーン中央に岩の頭が出現しました。今後、ここでバーンが分断されると、稜線からの滑走ができなくなります。

 

先週のバーン分断場所
ノリクラ 雪渓カレンダーVol.3(2016/05/28〜29) E
今週のバーン分断場所
何とかつながっています

先週と比べると50センチ程度雪解けがみられますが、何とかつながっています。

 

横幅4〜20メートル − 昨年とほぼ同じ、例年より1週間早い
=おそらく今週いっぱいで途切れる=

問題となる横幅ですが、広いところで20メートル、狭いところで4メートルで、おそらく今週いっぱいでこの部分のバーンは途切れると予測されます。昨年とほぼ同じで、例年より1週間程度早い雪解け状況です。

 

稜線から約1kmすると(→) 県道乗鞍岳線に到達−高さ80センチ、過去最低

稜線から約1kmのバーンを滑り降りると県道乗鞍岳線に到達し、ここで終了です。道路はすでに除雪が終わっていますので、切り通しの雪の壁ができていて、その高さは現在80センチ。

2015年は1.3メートル。2014年は2.9メートル、2013は2.4メートル、2012年は3.4メートル、2011年は2メートル、2010年は2.5メートルで、過去最低です。

 

【昨年の今ごろは?】

2015ノリクラ 雪渓カレンダーVol.4(2015/06/06〜07) @

先月は気温の高い日が続き、梅雨入りが遅れるのではないかという報道もありましたが、今年も各地で続々と梅雨入りが発表されるようになってきました。天候不順の中でも「外遊び」を楽しく過ごせるような工夫ができれば、思ったほどの苦痛はありません。

6月6日(土)は、昨晩の雨が収まり、雲間に青空と山頂方面が見え隠れする朝を迎えます。しかし、大雪渓方面は終日濃霧で午前中は小雨の降る状況。昨日の乗鞍スカイラインは降雪のため、15時25分より通行止めとなりましたが、夜から雨に変わって路面の雪がとけたため、通常通り7時から通行可能になりました。大雪渓から山頂にかけての天候は、濃霧と冷たい西または北からの風が続き、冬に近い寒さです。午後になって雨と風は収まって、気温は若干高くなって寒さは和らぐものの、濃霧は相変わらず続き、山頂方面が姿を現すようになるのは15時以降で、あいにくの一日でした。

6月7日(日)は、快晴の朝から始まります。終日この天候を期待したいところですが、9時前には山麓から雲が湧き上がり、山頂付近は完全に雲に飲み込まれてしまいました。雲の動きや霧の流れ方は夏のノリクラそのもの。霧の流れの中入るとひんやりとした雰囲気があって、無風になるとやや蒸し暑さが戻ってくる感覚が周期的に繰り返され、山頂付近はほぼ終日濃霧が続きました。春山バスでお越しになる方々は、稜線まで登る山スキーヤーの方よりも、大雪渓で繰り返し滑走する夏スキーヤーのほうが多い状況となって、今年は早々に春山シーズンから夏スキーの季節へと移り変わって行く雰囲気が感じられました。

先月は昨年よりも2週間から1ヶ月程度早い状況が見られましたが、全体的に雪解けスピードが遅くなり、今週は山頂方面では昨年より2週間程度早い状況、大雪渓付近では昨年より1週間程度早い状況です。そのため、夏スキーのメインステージである大雪渓においては、例年と遜色ない積雪量と考えて差し支えないレベルに落ち着いて来たといってよいでしょう。

さて、6月8日は、岐阜県(東海地方)と 長野県(関東甲信地方)の梅雨入り平年日ですが、東海地方は6月8日の午前中に、そして、午後になって関東甲信地方の梅雨入りが発表されました。昨年よりも4日・3日早い状況です。これで岐阜と長野の両県にまたがるノリクラは完全に梅雨入りしました。梅雨明けの平年日は両地方とも7月21日ですので、海の日あたりまではぐずついた日々と仲良く過ごす工夫が必要でしょう。

 

<編集後記>

「今日はなぜノリクラに...?」

登山に訪れた方に取材をする際に、ノリクラ以外に登った山・登りたい山、ノリクラと比較した山などをお聴きすることがあります。その中で、結構多いのは富士山で、夏のハイシーズンに富士山に登りたいから、そのトレーニングのため、早期から3000メートル級を体験したいからという理由でノリクラを選ばれたケースが多いようです。

そのほかには、高尾山とか伊吹山といった低い山からステップアップして行きたいという方が、3000メートル級でありながら入山しやすい山ということでノリクラを選んだという方が多く見受けられました。

また、スキーヤー・ボーダーの方々で多いのが立山。ノリクラ以上に存分に春スキーを楽しめるエリアですから、一度は行ってみたいという方も多い模様。また、これもノリクラとよく似てますが、長野側・富山側双方からアクセス可能という点も特徴の一つでしょう。

そして、最も多いのは「この時期は毎年来ているから」という回答で、スキーヤー・ボーダーの方は、この時期はほぼ毎週というケースがかなり多いと思います。「毎週」というのが、ノリクラの大きな特徴の一つで、バスなどの交通が整備されているから実現可能なのでしょう。このほか、自転車のヒルクライムの方も「大会までは毎週来てます」とお聞きすることも多く、ノリクラは何度も通い続けるという方が、冬ならバックカントリー、春なら春山スキー、そして、夏なら夏スキーとヒルクライムと、季節ごとのそれぞれのジャンルでたくさんいらっしゃるのです。

このようにノリクラには、リピーターの方々がお越しになる土壌が備わっているわけですから、リピーターに居心地よいサービスがあれば、観光産業面でも良い効果が得られるのではないかと思います。仮に一回の客単価は低くても、リピートする回数が客単価の係数になりますから...

 

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