ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.10(2016/07/16〜17) D

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(Update:2016/07/21)

 

【雪渓上部U、モーグルコース】

雪渓上部左側 − 上級者限定

こちらは雪渓上部左側。大雪渓の中でも急斜面のバーンが広がり、シーズン終盤まで積雪の残るエリアですが、入口から最も遠く急斜面であるため、他のエリアが滑走できなくなる8月上旬以降にならないと、こちらで滑走するモーグラーはいません。今年は早々にコブ管理人がモーグルコースを作成し、滑走可能な状態に仕上げています。

現時点では、雪渓下部のモーグルコースがまだ滑走可能ですが、今後、他のエリアが滑走できなくなって、こちらのバーンしか滑走できなくなるころにはバーンが冷え込んで固くなり、急斜面を滑落の危険性があるため、初心者の方の滑走は困難ですのでご承知ください。

 

下端部分 − 落書きの岩(赤丸) 2013年の落書きの岩(9月中下旬)
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2013/09/21〜22) C
2014年の落書きの岩(9月上旬)
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.18(2014/09/05〜06) C
2015年の落書きの岩(10月上旬)
2015ノリクラ 雪渓カレンダーVol.22(2015/10/03〜04) C
=年によって雪解け状況が大きく異なる=

雪渓上部左側の下端部分。落書きの岩が姿を見せて来ました。左上が今回の画像で、他3枚が2013〜2015年の今回と同じ積雪状態の時の過去画像です。ご覧のとおり、年によって時期が大きく異なっていることがわかります(9月上旬〜10月上旬)。

3ページ目の【雪渓下部 U】の雪渓上部と雪渓下部の接続部分の積雪状況でも、年によって1ヶ月ほどの違いがあることを申し上げましたが、場所的にも近いことから、同じような傾向を示しているものと考えられます。

落書きの岩は20年ほど前に赤いペンキでいたずら書きされ、目印の乏しい雪渓内でのランドマークの一つになっています。現在ではペンキがかなり薄くなり不鮮明になっていますが、近づいてよく見ると文字が書かれている様子がわかります。

 

モーグルバーン

雪渓下部のモーグルバーンが滑走不能になり、モーグラーは雪渓上部のモーグルバーンに完全に移動され、今日も果敢にコブにアタックする様子がみられます。

 

コブ管理人がスキー板を − たまには滑ってみる?

普段はスコップしか手にしないコブ管理人が、スキー板を久々に持ってハイクアップされています。「たまには滑ってみよう」というわけでしょうか??

 

違います! デラ掛けの最終仕上げに

いや、そうではありません。今回は雪質が非常に柔らかく、また、モーグラーの人数も多かったことから、バーンがかなりえぐられ、定期的にデラ掛けが必要でした。もちろん、全員でデラ掛けするわけですが、最後にコブ管理人が仕上げるというわけです。

 

デラ掛け直後は雪が引っかかりやすい

デラ掛け直後は形状的にはきれいに仕上がっていますが、表面には引っかかりやすい柔らかい雪が残っているため、足を取られないように慎重に滑る必要があります。そのため、デラ掛けで形はきれいになったものの、初回滑走は多くのモーグラーが敬遠するんです...実は。

 

普段と変わらぬ安定した滑り

そんな中、普段と変わらぬ安定した滑りを見せてくれるのがこちらの選手。どんなバーンでも綺麗に滑られるのが誰もが求めるスキー技術...

 

雪飛沫を青空へ高く舞い上げながら

山麓には終日雲がかかる中、綺麗な晴天が広がり、梅雨明け間近と思わせる天候の一日。舞い上がる雪飛沫は夏スキーが本番を迎えた証拠です。

 

格別の風景 ここからの眺めが最高

雪渓上部から眺める風景は格別。山頂からの眺めとはちょっと異なって、こちらの方がよいとおっしゃる方もいらっしゃるのではないでしょうか?こうやって雪渓上端の縁に腰かけて、流れ行く雲をぼーっと眺めるのが正しい夏スキーの過ごし方でしょう...

 

上端付近の様子を確認します。

 

先週から1メートル近くの雪解けがみられます。

 

上端付近に岩(赤丸)
今回と同じ積雪量の一昨年画像(8月中旬)
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.15(2014/08/13〜16) D
今回と同じ積雪量の昨年画像(8月上旬)
2015ノリクラ 雪渓カレンダーVol.13(2015/08/01〜02) D

今週は、ご覧のとおり、上端付近に岩が出てきました。

右の画像の昨年は上端付近の雪解けがクレパス発生の関係から、正確に比較することが難しい状況ですが、左の画像の一昨年と比べると4週間ほど早い状況がみられ、例年の8月上旬〜中旬並みの状況です。4ページ目の【雪渓上部T】で雪渓上部右側上端は例年より1週間程度しか早くなっていませんでしたが、こちらでは、例年より2〜3週間早い状況です。それでも、他のエリアと比べると例年との差が小さい方でしょう。

 

上端から−雪渓下端まで117メートル
昨年より10週間も早い雪解け、例年の8月下旬並み

雪渓上部左側の上端から下端までの距離は先週の143メートルから117メートルに。先週の段階では昨年より8週間早い雪解けで、例年の8月中下旬の積雪状況でしたが、今週は大幅に進んで、昨年より10週間も早く、例年の8月下旬の積雪状況です。

 

大雪渓付近は雲の上 湧き上がる雲が抜けて行く

この日は大雪渓付近は雲の上で、山麓に雲が垂れ込めている状況が終日続き、位ヶ原付近では山麓から湧き上がる雲が青空に向かって抜け行く幻想的な様子が終始見られました。

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