ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.14(2016/08/13〜15) C

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(Update:2016/08/18)

 

【雪渓上部 T】

雪渓上部全景 残っているのは雪渓上部左側のみ − 上級者限定

現在、積雪が残っているのは、雪渓上部左側のみ。

今年は例年になく雪解けが激しく、他のエリアでの滑走が困難となり、モーグラーだけでなく、アルペンレーサーも多数お越しになり、雪渓上部左側のほぼ全域で滑走されていました。しかし、雪渓上部左側で安全に滑走できるのはモーグルコースのある右寄り部分と一番奥の左寄り部分で、中央付近は傾斜が強いため滑走には適しません。現時点では雪が柔らかく、滑走に問題ないところ状態で、これがお盆以降はバーンが硬くなり、バーン表面のギャップもひどくなって滑走困難な状況も考えられます。そのため、急斜面を滑落の危険性があるため、初心者の方の滑走は困難ですのでご承知ください。

 

今回の雪渓下端 − 雪渓まで55メートル
2011年の雪渓下端(9月中下旬、雪渓まで55m)
2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2011/09/22〜23) C
2012年の雪渓下端(9月中下旬、雪渓まで53m)
2012ノリクラ 雪渓カレンダー  Vol.20(2012/09/22〜23) C
53m

雪渓下端は落書きの岩よりも上方55メートルのところにあって、昨年は10月末の時点で、これよりも積雪が多い状態でしたので比較することができません。ここ3年間はこれ以上の雪解けがみられませんでしたが、2012年・2011年、および、それ以前は今回と同じ程度の雪解けがみられました。しかし、それでも9月中下旬の状況で、1ヶ月以上の開きがあります。

 

雪渓脇にたたずむ二人 − 今日は山頂登山に

そんな雪渓脇でたたずむ二人...先週まで雪渓に通い続けていたテレマークの二人で、バーン状態が厳しくなって来たことから、今年は滑走終了とのこと...でも、なぜかノリクラから離れられない模様で、先週までの「ヒルクライム&スキー」から、「ヒルクライム&登山」に切り替えて、ノリクラ通いは継続中です。

 

大雪渓に立ち寄る訳は...

山頂登山からわざわざ大雪渓に立ち寄ったのにはわけがあります。

 

@ 牛乳・バニラエッセンス・砂糖 A 「@」をジップロックに入れる B 「A」を雪渓の雪で冷やしてシェーク

取り出したのは、@牛乳パックとバニラエッセンス、そして砂糖。Aそれをジップロックに適量入れます。Bそれよりも大きなジップロックにAのジップロックと雪渓の雪を入れてシェークします。この時、Aのジップロックがしっかり締まっていないと、雪渓の雪が混入してしまいますので注意してください。

 

アイスクリームの完成 ここでお店できるんじゃない〜!

シェークして数分後、アイスクリームの完成!「ここでお店できるんじゃない〜!」って感じの完成度です。

 

滑走バーンレイアウト(A、B)
赤枠:アイスバーン、赤色部分:滑走不適

今回は @右側部分(滑走困難)、A新たに作成されたコブ、B先週作成されたコブ の構成になっています。また、下半分の赤枠部分は凍結していて、ハイクアップ時には滑落の危険性がありますのでご注意ください。また、中央の赤色部分は斜度が強すぎるため、滑走はお勧めしません。

 

@ の箇所 凍結部分との境がわかる

こちらは一番右の部分。はっきりと凍結部分との境がわかります。すでに滑走できる面積はありません。

 

今回の上端部分 − すでに昨年・一昨年以上の雪解け
2012年の上端部分
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.19(2012/09/15〜16) C
2013年の上端部分
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2013/09/07〜08) C

上端部分は、昨年・一昨年以上の雪解けとなっていて、それ以前では、2012年では9月中旬、2013年では9月上旬とほぼ同じ積雪状態で、3週間から1ヶ月ほど早い状況です。

 

上端から−雪渓下端まで83メートル
すでに過去3年間以上に短くなり、それ以前の9月下旬並み
積雪80センチ − 今後、面積はさらに小さくなると予測

雪渓上部左側の上端から下端までの距離は先週の75メートルから58メートルに。2015年・2014年・2013年はこれより短くならず、10月下旬よりも少ない状況です。さらに、もう少し遡ってみると、2012年・2011年・2010年の9月下旬並みの状況で、2000年以降最も短い状態です。

そして、積雪は80センチ程度しかなく、今後の雪解けで、面積はさら小さくなることが予測されます。

 

【雪渓上部 U】

Aのコブライン

それでは、各バーンの様子をお伝えします。最初にAのコブライン。

 

新たに作成されたコブ − 長さは9コブ×33メートル(ピッチ:3.7メートル)

Bの先週のコブラインはピッチが狭く、もう少し安心して滑走できるラインが欲しかった模様で、作成されました。長さは9コブ×33メートル(ピッチ:3.7メートル)で、コブラインは雪渓の上端から中間までで、凍結部分の上までしか滑走できません。

 

そして、Bの先週のコブライン。

 

黒くなっているのは凍結部分

黒くなっている凍結部分は雪渓の下地で、その上に柔らかい雪が残っている状況です。そのため、今後は黒い凍結箇所がさらに増えて行きます。

 

ステップ(階段)がないと登ることができません

黒い凍結部分はステップ(階段)がないと登ることができません。

 

ハイクアップの度にアイゼン装着

面倒ではありますが、ハイクアップの度にアイゼンを装着します。

 

、長さは13コブ×32メートル(ピッチ:2.5メートル)

ラインは2本あり、長さは13コブ×32メートル(ピッチ:2.5メートル)

 

「もう1本行けそうかな〜」と思ったところで止めることが事故防止

「お会いできるだけでも安心しますよ。」 これだけハードなバーンになると、滑走時の転倒はもとより、ボード・スキーの着脱時の転倒も多発しており、単独での滑走はできる限り避けた方がよい状態です。特にこれからは昼過ぎになるとバーンが急激に固くなる時期に入ってきますので、「もう1本行けそうかな〜」と思ったところでやめておいた方がよいでしょう。「もう1本、もう1本...」と、呑みすぎると、大変なことになるのは酒の世界だけではありません...

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