全日本マウンテンサイクリングin乗鞍2016

(2016/08/27〜28) F

 

 


 

【表彰式】

大会会場

レースが終わり、13時より表彰式。

 

表彰は各クラス1〜6位まで

表彰は各クラス1〜6位までの選手。ステージ近くにはそれぞれの選手がスタンバイ。

 

2位 清宮 洋幸選手 − ゴールで攻めきれなかった
=ヒルクライムにロードレースの風を送り込んだ=

2位の清宮 洋幸選手。初めての全日本マウンテンサイクリングin乗鞍に出場され、森本 誠選手との最後のバトルはすごかった!

 
曲がってすぐゴールだったので攻めきれなかった。やっぱり、コースを熟知していないと...空気の薄さは感じませんでした。ですから、ラスト5kmのところで一遍出たんですが、だれもついてこなくて、ちょっとペースを落としたら、兼松さん・森本さんがついてきてくれて、そのあとは、森本さんが引いてくれたんですが、後続がついてきちゃって...そのまま、ゴール直前まで、ずるずると行っちゃった。

−−ラスト5km地点で引きちぎるつもりはなかったのか...
あれだけ足が揃っているメンバーが6人もいると5kmでは早かった。もし2〜3人だったら振り切れたかもしれない。ただ、森本さん・兼松さん・矢部さんという最強メンバーがそろっているとなかなか抜け出せない。でも、優勝を狙える位置にいると思うので、来年は頑張りたい。

 

今回のレースはどの選手も「ロードレース並の展開」と、口をそろえておっしゃっていましたが、清宮選手の存在が、ヒルクライムレースをロードレースに仕立てて張本人かもしれません。

 

各クラスごとに整列 ロード女子の表彰者、おなじみの顔触れが

各クラスごとに整列。こちらはロード女子の表彰者。おなじみの顔触れが勢ぞろい。

「いや〜2秒でしたね。タイムレコードまで」 「2秒ぐらいじゃダメ、出せる時にドンと行かないと」

金子選手は歴代2位のタイムでしたが、歴代レコードタイムに名を刻む中込選手とこんなやり取りが。

 
(金子選手)「いや〜2秒でしたね。タイムレコード(※)に及ばなかった...みんなに「やらかしたね」って言われて。でも、その時はいっぱいいっぱいなんですよね。ゴールしてから立てないくらいでしたから...」と、レースが終わっても悔しそう...(※ タイムレコード:1時間08分10秒 第22回大会、矢沢みつみ選手)

(中込選手)「ちょっとくらい更新するんじゃなくて、出せる時にドンと出しちゃって...ちょっとくらいだとインパクトがないから...」
(金子選手)「ほかの人にも言われました。2秒ぐらいじゃってだめだって...(笑)」

−−最後にこんなことも...
(金子選手)「やっぱりライバルが欲しい..一緒にいってくれる人が、ペースが一緒の人が...」
(中込選手)「みっつも(矢沢みつみ選手)、その当時はもう一人でばーんと行っていたので、一人で行かないと...(全員笑)」と、激を飛ばします。

 

2位以下に7分以上の大差での優勝・5連覇を果たした不動の女王らしい悩み...解決の糸口が今後見いだせるか...

 

そして、チャンピオンクラスから表彰式が始まります。

 

チャンピオンクラス表彰式 森本選手 −大きくガッツポーズ

「初めて出てから10年以上たちますから...もうベテランの部類に来ちゃいましたよ。」 このチャンピオンジャージに袖を通したのは、もう何回目になるのでしょうか?

 

3位 兼松選手 4位 矢部 周作選手、5位 田中 祐士選手

3位の兼松 大和選手は振り返ってこのようなことをおっしゃっていました。

 
「ネットタイム方式だから、逃げ切ってもまた吸収されたりすると、タイム差が云々っていうことを考えちゃって、みんなできないんですよね(アタックかけられない)。マスドだとホンマの勝負ができると思う。たとえば、清宮さんがかけた後に、森本さんと吸収したんに行ったんですけど(この場面この場面)、普通のマスドやったら、僕、その時アタックかけるんですけど、かけなかったんですよ...森本さんのほうが僕よりも先にスタートしてるのを知っているから、ゴールスプリントになっても、森本んさんに1秒以上差が開けられることがないことはわかっていたけど、最後に清宮さんとあって(若干接車したこと)スプリントできなかった...その差がコンマ5秒ですわ...僕、思うには森本さんはすごい人ですわ。神様ですわ。(来年に向けて)またやらなかんこと増えてしもうた...」
 

 やはり、レースを面白くするには、「一番で到着した選手が一番早い」という単純明快な部分が根本的に必要ということでしょう...

 

男子Fクラス表彰式 4位 井原 徳幸選手

チャンピオンクラスの表彰に続いて、一般クラスも1〜6位の表彰が続きます。(男子F、4位 井原 徳幸選手)

 

ロード女子表彰式
競い合った仲間が来年の再会を約束 「また来年もよろしくお願いいたします。」

ロード女子表彰式。「また来年もよろしくお願いいたします。」と、競い合った仲間が来年の再会を約束しながらお別れします。

 

新設のジュニアクラスの表彰

最後に今回大会から新設のジュニアクラスの表彰。

中学生だけの戦い 初代チャンピンとなった小林 樹生選手

12歳から15歳の中学生だけのクラスで、わずか17名の出場でしたが、その初回に出場したという事実は、後にも先にもできないこと...そして、初代チャンピンとなった小林 樹生選手。

「来年はチャンピオンクラスだね。」と、再びお聞きすると、今度は「ハイ!」と力強く答えてくれました。

 

フルコース開催が実現でき無事終了

第31回 全日本マウンテンサイクリングin乗鞍2016が終わりました。通称「マウンテン」と呼ばれるこの大会が終わると、ノリクラの夏が終わります。ノリクラにとっても選手の皆さんにとっても、この大会が一年の大きな節目となっていることとでしょう。

一年が終わって、また、新たな一年が始まる...明日から2017年の「マウンテン」が始まります。大会の二日間だけではなく、一日一日の練習の積み重ねが、この大会の歴史に加わって行きます。

 

<取材後記>

4年振りのフルコース開催が無事にできたわけですが、今年のレースはすさまじいものでした。毎年先頭で撮影している長野放送の撮影クルーも「今年は久々にすごいものを見せてもらった。」と、おっしゃるほど...

かつてもプロレーサーが入ってきて旋風を巻き起こすことがありましたが、ヒルクライムという単調になりがちなレースに、緩急の激しい自転車レースらしい要素が加わって、さらにレベルの高いレースへと変化しつつあるように感じました。これも選手層の厚い本大会だからこそ、こんな展開ができるものだと思います。

これからの1年、選手の皆さんはトレーニングの積み重ねとともに、いろいろな戦略を考えて望まれることになるのかと思われます。


 

 

 

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