ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.24(2016/10/22〜23)  @

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(Update:2016/10/27)

 

乗鞍高原の紅葉がようやく見頃を迎えて秋本番...でも、10月後半に入り、グリーンシーズン終了まであとわずかという状況になってきました。例年、10月20日以降になると、乗鞍スカイライン・県道乗鞍岳線は、積雪路面凍結で通行止めの日が増えるはずですが、今年はそんな気配すらなく、最終日10月31日まで問題なく通行できるかもしれません。

10月22日(土)は、朝一番は青空でしたが、その後は薄曇りの天候。乗鞍高原周辺はようやく紅葉シーズンが訪れ、周囲を暖かな色合いが包んでくれます。一の瀬大カエデもピークに近い状態で、朝一番から数多くのカメラマンがお越しになっていました。全体が真紅に染まるまであと数日というところ。シャトルバスは17日(月)より1日6便の減便ダイヤでありますが、上りはすべて2台以上の運行で、下りは4台も運行される便がありました。午後の大雪渓は気温マイナス1℃と急激に寒くなり、それと同時に、小雪・霰が今期初めて降りました。

10月23日(日)は、どんよりと雲が低く垂れこめる朝。でも、山頂方面は快晴で、どうやら乗鞍高原は雲海の下ということの模様。通常、この状態は長続きしないものの、今日は終日変わらず続き、夕方の稜線では、斜光に照らされる雲海の躍動感が見事としか言いようのない光景でした。また、観光センターでは地元女将による「おやきときのこフェスタ」が開催され、一般参加者がおやき作りを体験されていました。

<大雪渓>
この1週間はかなり雪解けが進んで、先週の3分の1程度の大きさまで縮小してしまい「20世紀の雪」は瀕死状態。このまま雪解けが進むと、完全消滅の可能性がかなり高い状態です。

<紅葉>
紅葉については6ページ目でお伝えします。三本滝ゲート・かもしかゲレンデ付近の紅葉が終了し、乗鞍高原の紅葉が見頃になってきました。また、一の瀬大カエデも見頃でピークまであと数日という状態です。どちらも昨年より1週間以上遅い状況です。

それでは、二日間の様子をご覧ください。

◎ 今回の目次

Page-1 : 【10月22日(土) − 朝の観光センター駐車場】       【一の瀬園地と大カエデ】       【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景T(観光センター〜休暇村)】
Page-2 : 【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景U(夜泣峠〜大雪渓)】
Page-3 : 【雪渓下部・上部 − 「20世紀の雪」は瀕死状態】
Page-4 : 【10月23日(日) − 乗鞍高原はどんよりとした生憎の天気】       【雲海の下と雲海の上では、こんなに天気が違う!】       【山頂へ登山。稜線から見る雲海は壮大】
Page-5 : 【おやきときのこフェスタ】
Page-6 : 【紅葉情報−三本滝ゲート・かもしかゲレンデ(標高1900〜1800m付近)】         【紅葉情報−乗鞍高原、一の瀬園地(標高1500m付近)】         【昨年の今ごろは?】        <編集後記>


10月17日から10月31日の長野県側シャトルバスダイヤ   (Page-1)
■ 【長野県安全登山条例について】  (Page-3)
■  【一の瀬大カエデへの行き方】
【ヒルクライマーへのアドバイス・お願い2016年版】(レインウェアの持参、熱中症と水分補給可能場所、走行上の注意点)

●参考資料●
(紅葉情報) − 紅葉総合INDEX
(周辺地図) − ノリクラガイドマップ(紅葉上部エリア版)ノリクラガイドマップ(紅葉下部エリア)  ノリクラ ガイドマップ (春〜夏スキー大雪渓・山頂版)     ノリクラガイドマップ県道乗鞍岳線版  
(シャトルバス・マイカー規制) − 乗鞍岳マイカー規制・乗り換え駐車場・シャトルバス情報
(長野県安全登山条例) − 7月1日より長野県側登山道は登山届が必要です(長野県安全登山条例、指定登山道)。(2016/04/13)

  

 

【10月22日(土) − 朝の観光センター駐車場】

10月22日(土)、観光センター前駐車場

早朝6時30分の観光センター前駐車場。薄い雲がたなびくものの、綺麗な青空の朝を迎えます。気温は2℃、この時期らしい冷え込みです。

 

シャトルバスは1日6便の減便ダイヤ

シャトルバスは、今週から(10月17日(月)から)、1日6便の減便ダイヤが適用されています。

10月17日から10月31日の長野県側シャトルバスダイヤ(天候に関係なく適用)
上り便
(観光センター発)

始発7時00分、8時00分、9時00分9時30分10時00分、11時00分12時00分、
13時00分
14時00分、最終15時30分

下り便
(畳平発)

始発8時10分、9時05分、10時05分11時05分、12時05分
13時05分、
14時05分15時05分、16時05分最終16時30分

少しわかりにくいので、10月16日までのダイヤに消しこみを入れるとこのようになります。朝は1時間ごとですが、その後は、おおむね2時間に1便というダイヤ構成ですが、始発と最終の時刻はこれまでと変わりありません。岐阜県側のシャトルバスも、時刻は異なるものの、1日6便の減便ダイヤとなっています。今回も減便ダイヤになっていることを知らずにお越しになった方も多かった模様ですのでご注意ください。

 

乗鞍高原にも紅葉が訪れる

乗鞍高原にもようやく紅葉の便りが届くようになってきました。例年より1週間遅い状況です。

 

上部ではあまり見られない赤いカエデ類
=カエデは「蛙の手」、モミジは「紅葉する様子」 → 紅葉してないカエデはモミジじゃない=

上部エリアにはあまり見られないカエデ類がみられます。おそらく自生のものではなく植えられたものも多いと思います。それでも、鮮やかな赤は人の心を引き付けるもの。

「カエデ」と「モミジ」は同意語のように使われますが、「カエデ」はカエルの手から派生したもので、カエデ類の葉の形をあらわしています。また「モミジ」は草木が黄色や赤色に変化する「もみずる」という言葉が変化したもの。つまり、紅葉していない「カエデ」は「モミジ」ではないということですね。

 

ヒルクライマーは寒さが苦手 −極厚のダウンジャケット 今日が最後かな〜来週も天気が良ければ来たいなぁ〜

ヒルクライマーは寒さが苦手...右の方は極寒地用のダウンジャケットを着用。ノリクラでそこまで必要になる条件は、この時期においてはほとんどないと思いますが、冬季に星の撮影をされる方には、同様のジャケットを着用されるようです。ほとんど寝袋を来ているようなものでかなり暖かそう...でも、これを脱いでヒルクライム姿になるのはちょっと勇気がいりますね。

そして、右の方は「今日が最後のノリクラなので、ラン(マラソン)にしようかヒルクライムにしようか迷ういました。明日はおやきフェスタに行きます。でも、来週も天気が良く通行止めでなかったら走りに来ようかなぁ〜〜」と、今日でノリクラシーズンを終了されることをおっしゃっていました(↓)。

 

シーズンインは5月15日から...なのでシーズン終了は10月最終週?

いやいや〜〜ノリクラフリークなら、最後までお越しいただかないと...だって、乗鞍スカイライン初日の5月15日からシーズンインされているのですから、最後もしっかり最終週まで来なければ!(笑)

 

【一の瀬園地と大カエデ】

一の瀬園地入口

それでは紅葉が進んできた一の瀬園地と大カエデの様子をご覧ください。

 

一の瀬園地の紅葉

全ての木々が同時に紅葉するわけではなく、ヤマウルシから紅葉が始まり、シラカバへと移って行き、ミズナラなどの本格的な紅葉へと移り変わって行きます。紅葉が見頃の時期になると、ヤマウルシはまだ残っているものの、シラカバは落葉がかなり進みます。ですから、紅葉シーズンが本格的な時期になると、シラカバはちょっと寂しい雰囲気になっています。これは今年に限らず、毎年同じ傾向です。

 

大カエデには多くのカメラマンが

さて、大カエデはご覧のとおり、真っ赤に染まり、多くのカメラマンが取り囲んでいます。

 

遠くから撮影したい方 近くで撮影したい方
=それぞれの立場を尊重しあって撮影を=

遠方から全体の画像を撮影したい方、そして、接近してダイナミックな雰囲気を撮りたい方など、撮影手法は様々...遠くから撮影したい方にとっては、近距離の方が映り込んでしまうため、なかなかシャッターチャンスが訪れませんが、お互い譲り合って撮影しましょう。

ただ、最近は怒号が響き渡るような状態はなく、それぞれの立場を尊重しあう雰囲気があります。心穏やかでないとよい写真が撮れません。

 

先週の一の瀬大カエデ
ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.23(2016/10/15〜16) D
今回の一の瀬大カエデ

先週と比べると一気に全身が真っ赤に染まったことがわかります。

 

今回と同じ状態の昨年の一の瀬大カエデ
2015ノリクラ 雪渓カレンダーVol.24(2015/10/17〜18) A
その1週間後の一の瀬大カエデ
2015ノリクラ 雪渓カレンダーVol.25(2015/10/24〜25) F

こちらは昨年の模様、今年は昨年よりも1週間ほど遅い状況で、左の画像は今週とほぼ同じ状況です。その1週間後は右の状況。あっという間に落葉してしまいますから、ぜひとも早めにお越しください!

 

【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景T(観光センター〜休暇村)】

2015年の鈴蘭バス停のカエデ
2015ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.25(2015/10/24〜25) A

先週の鈴蘭バス停のカエデ
ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.23(2016/10/15〜16) @
今回の鈴蘭バス停のカエデ
ピークの状態になる

それでは、いつものように乗鞍高原から大雪渓に向かう沿道の様子をお伝えします。こちらは鈴蘭バス停のカエデ。先週の段階でほぼピークに達しましたが、今週はさらに色濃くなっています。左上の昨年同時期の画像をご覧になってもお分かりのとおり、今後は落葉がはじまってくると思います。

鈴蘭バス停のカエデは、例年8月中下旬ごろから、乗鞍高原内でいち早く色づきを始め、紅葉シーズンがピークを迎えた今日まで、約2ヶ月にわたって楽しませてくれました。かなり老木のようですが、来年も目を楽しませてくれることを期待しております。

 

休暇村

場所は変わって、こちらは休暇村。バス停にはシャトルバスに乗車の方々がお待ちになっています。どちらの画面にも見事な紅葉を見つけることができます。

 

ヤマボウシの紅葉 − カエデに引けを取らない美しさ

それはヤマボウシ。夏の初めには大きな白い花をつけ、その花が袈裟に似ているところがヤマボウシの由来になっています。そして、最後には見事な紅葉。カエデに引けを取らない美しさです。

 

今回の鈴蘭橋 紅葉を迎えた鈴蘭橋(昨年10月中旬)
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.24(2014/10/18〜19) D

ノリクラの紅葉エリアは標高2700メートルの大雪渓から標高1500〜1400メートルの乗鞍高原まで広がり、9月中旬の大雪渓から、10月末の乗鞍高原まで、1ヶ月半もの長期間楽しむことができます。しかし、各エリアの紅葉は長くて2週間、本当に良い状態のピーク期間は1週間もない状態。そのため、事前にいつが良いのかどこが良いのか下調べしておく必要があります。

 

今回の休暇村〜三本滝間 紅葉を迎えた休暇村〜三本滝間(カラマツ、昨年10月下旬)
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.25(2014/10/25〜26) D

乗鞍の紅葉情報をまとめた 紅葉情報INDEX から当WebSiteのすべての紅葉情報へアクセスでき、その中に、乗鞍の紅葉を大まかに把握するには、乗鞍紅葉情報 は初めての方にお勧めです。

また、撮影ポイントについては、ノリクラガイドマップ(紅葉上部エリア版)ノリクラガイドマップ(紅葉下部エリア) は改訂作業が終わり、公開いたしました。県道乗鞍岳線沿線のビュースポットが地図上で把握できるようになっております。また、撮影当時のノリクラ雪渓カレンダーにもリンクされていますので詳細な状況の把握も可能です。紅葉撮影にお越しの際には一度ご確認ください。

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