ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版

Vol.2(2017/04/08) B

 

 

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(Update:2017/04/13)

 

【ツアーコースU − 1〜6番標識付近】

入口急斜面を登り切る 雪面が汚れてきた − 春になって来た証拠

入口急斜面を登り切ると、なだらかな緩斜面が続きます。雪面をよく見ると、少し汚れてきている様子がわかります。黄砂や周囲に木々の枝葉ですが、木々のヤニでベタベタしていて、シールや滑走面がかなり汚れますので、これからの時期は帰宅後のメンテナンスが欠かせません。

 

昨年の1番標識付近
2016ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.4(2016/04/09) C
先週の1番標識付近
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.1(2017/04/01) A
今回の1番標識付近
=積雪量165センチ=
先週より40センチ減少、昨年より165センも多い

ツアーコース内は山麓側から順番に、1番から6番まで標識があります。こちらは1番標識付近。現在の積雪量は165センチで、先週より40センチも減少してしまい、画像でもその違いが分かるほどです。それでも、昨年より165センチも多い状態です。昨年は極端に雪不足の年でしたが、積雪量の多かった一昨年と比べても、70センチも多い状態です。

 

根明け・根回り穴 − 春の訪れといわれている
=実際は厳冬期でも多少窪んでいる=

1番標識の幹の回りだけ雪解けが激しくなって穴が開いています。春になるとみられる「根明け・根回り穴」と、呼ばれる現象です。原因はいろいろあるようですが、実際のところ、厳冬期でも全くないわけではなく、10〜20センチ程度は窪んでいます。そのため、積雪量の計測は周囲の積雪面を基準に計測しています。

 

ツアーコース内に霧 − 厳冬期には見られない

ツアーコース内に霧が立ち込めるようになってきました。厳冬期にはほとんど見られない現象です。これも春になった証拠といえるでしょう。

 

昨年の3番標識付近
2016ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.4(2016/04/09) C
先週の3番標識付近
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.1(2017/04/01) A
今回の3番標識付近
=積雪量140センチ=
先週より30センチ減少
昨年より90センチ多い

こちらはツアーコース中間付近にある3番標識。現在の積雪は140センチ、先週より30センチ減少です。積雪の少なかった昨年より90センチも多い状態です。また、積雪量の比較的多かった一昨年と比べても75センチも多い状態です。

 

こちらで休憩しているお二方。

久しぶりの再会 いつも土曜日の速報をチェックしてから日曜日に来てます

久しぶりの再会ですが、今シーズンのノリクラは今日が初めて...「来週は静かなノリクラが楽しめそうですね!」と、これからノリクラ通いが始まります。そして、右の方も久しぶりの再会。日曜日にお越しになることが多いとのことで、「いつも土曜日の速報をチェックしてから来ているんですよ。」とのこと。(いつもご覧下さりありがとうございます。)

 

お手製のフィーゲルスキー − 滑走面のステップソールもご自身で

そして、フィーゲルスキーのような小さなスキーでお越しのこちらの方。シールを装着せずに登っていらっしゃいます。滑走面を拝見させてもらうと、洗濯板のようなうろこが刻まれ、ステップソールになっています。お聞きすると、ウロコを彫るところからすべてお手製とのこと...

「今日はこの辺で下山します〜」と、おっしゃって、そのまま180度方向転換して、下山滑走を始められました。通常のシールの場合の下山滑走はシールを外して、ザックに収納するなどの手間がかかりますが、ステップソールだと、滑走も登行も全く同じ感覚なんですね。

 

昨年の5番標識付近
2016ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.4(2016/04/09) C
先週の5番標識付近
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.1(2017/04/01) A
今回の5番標識付近
=積雪量255センチ=
先週より30センチ減少
昨年より145センチ多い

こちらはツアーコース上部付近の5番標識。現在の積雪255センチ。先週より30センチ減少し、積雪の少なかった昨年より145センチ多く、積雪の多かった一昨年と比べても55センチ多い状態です。 

 

11時頃から本降り − レインウェア・ザックカバーを

先ほどまでの小雨が、11時頃から本格的な降り方に...レインウェアはもちろんのこと、ザックカバーも装着して完全な雨対策を!厳冬期は降るものが雪でしたから、濡れる心配がありませんでしたが、これからの時期は確実に雨ですので、濡れないための雨対策が重要です。冬場は雨対策がおろそかになっていると思いますから、もう一度再点検が必要ですね。

 

天候が悪くなり早めに下山 − 早く温泉に!

朝のツアーコース入口でお会いした方々が下山されてきました。位ヶ原急斜面まで登ったものの、天候が悪く早めに下山とのこと。下山後は温泉に直行したいとのことでした。乗鞍高原の温泉は硫黄泉が大半を占めていますが(のりくら温泉)、最近は新たな源泉が掘削され、硫黄ではない温泉の旅館もありますので、硫黄泉が苦手な方も、楽しむことができるはずです(すずらん温泉、安曇乗鞍温泉、わさび沢温泉の3種類)。

 

昨年の6番標識手前の谷
2016ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.4(2016/04/09) C
先週の6番標識手前の谷
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.1(2017/04/01) A
今回の6番標識手前の谷
例年2月頃には谷は埋まる

5番標識を過ぎて6番標識付近に差し掛かると、ウェーブ状になった箇所があります。左の昨年は積雪量が少なかったため、ウェーブが残っていますが、今年はほぼ完全に埋まっています。また、一昨年と比べても積雪量が多い状況です。

この谷が埋まるのは2月以降で、それまではこの付近を通過するだけでかなり時間を要する状況でした(画像以外に2〜3ヶ所ほど谷があります)。また、積雪の少なかった昨年は、この付近の下山滑走時にウェーブに対応できず、転倒して骨折負傷する事案が発生しており、特に曇って影のできにくい状況では、地形の状況が不明瞭になり、ウェーブの存在に気づかず、減速しないまま突っ込んでしまう場合があります。

 

そして、6番標識を過ぎれば、ツアーコース最後の位ヶ原急斜面へと向かいます。

 

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■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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