【速報バックナンバー 2011年3月分】

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◎ 3月

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■2011年3月26日(土)■       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.1

 (ご注意 : 今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします)

 

@ 2011/03/26 09:05
上部リフト運休のため、休暇村ゲレンデから出発
(休暇村ゲレンデ − 第二ペアリフト乗り場付近)
A 2011/03/26 11:20
季節外れの綺麗な新雪
(ツアーコース − 入口急斜面)

B 2011/03/26 12:10
晴れたり曇ったりの安定しない天候
(ツアーコース − 2番標識付近)

C 2011/03/26 14:10
マイナス14℃の吹雪 − 午後から厳冬期の様相に
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 10月末で2010シーズンのノリクラ雪渓カレンダーを終了いたしましたが、今回取材分より2011シーズン ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版の連載を解します。掲載は今週末予定です。

3月下旬だというのに、昨晩までのやわらかい降雪がツアーコース全面を覆い、午後からは厳冬期をおもわせるような吹雪に見舞われた一日となりました。

日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は、真冬のような軽く舞い降りる雪がゆっくりと降る夜が続いています。気温はマイナス2℃、風はなく寒さは全く感じません。周囲の木々は枝先まで完全に白く雪化粧が施され、街路灯にぼんやりと照らされる光景は少し幻想的な様相。ただ、いつもは乾いた雪の降る乗鞍高原では真冬にはこのような現象は起こりにくく、軽い雪が降っているものの、湿り気を伴った春先の雪へと変化を見せていることをうかがわせます。

そして、一夜明けた乗鞍高原は、夜明け前まで降っていた雪が収まりを見せ、東の空からは朝日の日差しが差し込むようになって来ました。7時の気温はマイナス6℃、上空は曇なのか晴れているのかはっきりしない状態。路面は10センチほどの積雪があり、除雪車がうなりをあげて走り回る様子が見られます。この天候ですからノリクラの峰々は雲の中で、その様子を伺うことができません。

乗鞍高原温泉スキー場は22日より上部エリアのリフトが営業終了となりました。そのため、ツアーコースに向かうために利用する国設第一クワッドリフト、国設第三ペアリフトが利用できず、今日は休暇村ゲレンデからのアクセスとなります。休暇村ゲレンデは第一トリプルリフトのみ運行されていて、リフト下車した先の第二ペアリフト乗り場付近からシールを装着してツアーコースに向けて出発します。9時を過ぎる頃になると、第一トリプルリフトを乗車した方々が集まり始め、シールやスノーシューの準備ができた方から順次出発します。

休暇村ゲレンデからさらにかもしかゲレンデを登り、その先のツアーコース入口まで向かいます。10時を過ぎる頃になると、雪の降り方が時折激しくなり、また、周期的に青空がのぞいたりと安定しない天候となってきます。かもしかゲレンデも営業が終了していて、圧雪処理がされていないため、20〜30センチ程度の積雪がありますが、下地がアイスバーンに近いところもあって、シールでの登行はやや滑りやすい状況です。

かもしかゲレンデの先のツアーコース入口付近の11時の気温はマイナス6℃。この頃になるとかもしかゲレンデから続々と登ってくる方々の様子が見られ、少しずつ春スキーの賑わいが戻ってきているように感じます。ツアーコース入口からその先の急斜面は所によって30〜50センチほどの積雪。完全に真冬の雪質です。

ツアーコース内を吹き抜ける風はやや冷たさを伴っているものの、登行している最中は背中がほこほこと暖かさを感じるほど。アウターを脱げば寒いし、着ていればやや蒸し暑さを覚える状況ですが、それも上部エリアに差し掛かるにつれて、気候は冬モードへと変化を始めます。

正午のツアーコース1番付近の気温はマイナス6℃。この頃になると太陽の日差しは完全になくなり、時折強く降る雪がまとまった降り方となってきて、天候は悪化傾向を見せるようになってきます。そして、ツアーコース最後の位ヶ原急斜面では50〜70センチほどの新雪が積もり、斜面の右上部では一部雪崩の跡が見られます。
真冬の雪質ではありますが、少し重たさがあって、登行でスキーのトップを浮かせるのに苦労するほどのラッセル状態となっています。

ツアーコースの先の上部エリアは風がうなりをあげていますが、午後になるとさらに天候は悪化し、ツアーコースの位ヶ原急斜面でもかなり激しい吹雪となってきます。14時の気温はマイナス14℃まで低下し、吹雪で目の前の視界が時折奪われるほど。完全に厳冬期の光景となり、これ以上先に進むことができないほどとなってきました。

ツアーコースの全体的な積雪状況は、先週よりも増えて、昨年とほぼ同じかやや多い状況となっています。。
3番標識付近では先週より30〜40センチ多くなり、昨年とほぼ同じ状況。そして、5番標識付近は先週よりも20センチ多く、昨年より20センチ多い状況。位ヶ原急斜面は先週よりも50センチ多く、昨年とほぼ同じかところによって20センチ少ない状況です。

明日までは休暇村ゲレンデ第一トリプルリフトを利用することができますが、次週は休暇村ゲレンデから全山登行することとなります。時間に余裕を持って行動されることをお勧めします。

なお、冒頭にもお伝えしたように、今回取材分の ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版  Vol.1 は今週末掲載予定です。今しばらくお待ちください。(2011/03/26 18:20更新)

【位ヶ原山荘の4月中の営業について】
位ヶ原山荘は2月5日(土)より連日営業しておりましたが、4月からは金・土・日・月の営業(宿泊は金・土・日が可能)となります。したがって、4月5日(火)〜7日(木)、12日(火)〜14日(木)、19日〜22日(木)はお休みで、4月22日(金)より再び連日営業となります。

【乗鞍高原温泉スキー場の営業終了と県道乗鞍岳線(休暇村〜三本滝ゲート)の開通について】
スキー場営業終了に伴い、ツアーコースへのアクセスは乗鞍高原から全ての区間が登行となります。下記の情報にご留意の上、計画してください。
<乗鞍高原温泉スキー場の営業 3月27日(日)まで>

● 3月27日(日)の営業リフト  :  乗鞍第1ロマンスリフト、乗鞍第3リフト、休暇村第1トリプルリフト
※ 国設第1クワッド、国設第3リフトが運休されていますので、休暇村第1トリプルリフトを利用して、その先は全工程を登行することとなります。
<県道乗鞍岳線(休暇村〜三本滝ゲート間 − 4月22日(金)冬季閉鎖解除)>
県道乗鞍岳線は休暇村より先の区間については冬季閉鎖となっていますが、スキー場営業終了に伴って除雪作業が開始され、4月22日(金)より休暇村ゲート〜三本滝ゲート区間が通行可能となります。

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■2011年3月19日(土)■

 (ご注意 : 今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします)

 

@ 2011/03/19 10:50
今日も綺麗な青空が広がる
(ツアーコース − 5番標識付近)
A 2011/03/19 11:45
先日の降雪でバーンは綺麗にグルーミング
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

B 2011/03/19 11:55
綺麗に見える雪面もパックされた手ごわいバーン
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2011/03/19 12:30
山頂には雲が激しく流れ行く
(位ヶ原)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 10月末で2010シーズンのノリクラ雪渓カレンダーを終了いたしましたが、12月より2011シーズンの速報を開始します。ノリクラ雪渓カレンダーはしばらくお休みです。

東北関東大震災及び長野県北部地震から一週間が経過し、被災された方々におかれましては、大変な苦悩な生活を送られていらっしゃるかと思います。その方々の中には、ノリクラにお越しになっていらっしゃった方もいらっしゃるかと思います。お見舞いを申し上げるとともに、ぜひ、また元気にノリクラ通いができることをお祈りいたします。

今日も春の日差しが終日降り注ぎ、ぽかぽか陽気が続きましたが、上部エリアは絶えず雲が激しく流れ、午後には五里霧中のホワイトアウトの世界に包まれた一日となりました。

日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は、満月に間近のまん丸の月が頭上に昇る夜を迎えます。気温はマイナス3℃。上空はうっすらと雲のベールがかかっていて、上空に昇る月もぼんやりと滲んでいて、はっきりとした月暈が広がっています。明るい満月の夜空にはノリクラの峰々が真っ白に輝く夜景を演出してくれるのですが、今日は空のコントラストがしっかりとせず、ノリクラの白肌も幾分トーンダウンしたような雰囲気が続いています。

そして、一夜明けた乗鞍高原は青空なのか曇り空なのかはっきりしないコンディションから始まります。もちろん力強い朝日が昇り、ノリクラの峰々もしっかりとしているのですが、空だけはまだ朝を迎えていないといった雰囲気。気温は0℃で西からやや強めの怪しげな風の吹く状態です。

乗鞍高原温泉スキー場のリフト営業が始まり、9時を回る頃のツアーコース入口にはいつもよりやや少なめではありますが、出発する方々が準備を始めています。気温は0℃。上空は絶えず雲が西から流れていますが、東の空は青空が続き力強い太陽の日差しが風の冷たさをかき消してくれます。
先日の降雪でツアーコース入口から急斜面にかけてトレースは全くありません。シールの足裏から新雪のやわらかさを感じる状態で、深いところで20センチ程度の積雪があります。入口急斜面を過ぎた先も完全に真っ白な新雪で、そろそろ黄砂の気のなる時期ですが、まだまだ冬の白さを保っています。

ツアーコース内でもやや風が吹いていて、周囲の木々もうなりをあげていましたが、11時を過ぎる頃になるとそれも収まりを見せ始めます。しかし、ノリクラの峰々には絶えず雲が激しく湧きあがり、上部エリアでは強い風が続いていることがわかります。

収まりを見せていた風も5番標識付近を過ぎると、冷たい風が再び吹き始めます。12時のツアーコース位ヶ原急斜面の気温は0℃。ここから望む急斜面上部には時折つむじ風が立ち上がっています。バーンは登行のトレース以外は全く手のつけられていない綺麗にグルーミングされた状態。しかし、上部から滑り降りてくるスキーヤー・ボーダーは一歩足を踏み入れた瞬間、足を取られないように板を操作するだけで精一杯なほどのパックされた手ごわいバーンであることを認識させられます。

ツアーコースの先の位ヶ原は前述のとおり、冷たい風が絶えず吹きぬけ、13時の大雪渓付近の気温はマイナス6℃。雪質はツアーコースと異なりやわらかい綺麗なものですが風紋がひどく、楽しく滑走できる状態ではありません。そして、13時を過ぎる頃に日は、山頂付近に激しく湧き上がっていた雲が周囲の視界を妨げるようになり、ホワイトアウト状態となってしまいました。一瞬のうちに視界が奪われる春の位ヶ原の恐ろしい世界が広がり、今日一日が終わって行きました。

ツアーコースの全体的な積雪状況は、場所によって状況が異なりますが、先週よりもほぼ同じかやや増えて、昨年よりやや少ない状況となっています。。
3番標識付近では先週とほぼ同じで、昨年より30センチ少ない状況。そして、5番標識付近は先週よりも30センチ多く、昨年より20センチ多いい状況。位ヶ原急斜面は先週よりも20センチ少なく、昨年よりより30センチ少ない状況です。

冒頭にも申し上げましたが、東北関東大震災・長野北部地震に被災された方、そして、生活状況の現状からとてもノリクラにお越しになれる状態ではないという方々もたくさんいらっしゃるかと思います。またいつかノリクラにお越しになれることを祈りつつ、それまでの間、ノリクラのことを忘れずに、ご愛読いただければ幸いかと思います。
そんな形で、当WebSiteは影ながらの支援を続けて行きたいと考えております。(2011/03/19 17:30更新)

【2011シーズン ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版の連載開始予定 − 3月26日(土)取材分から開始】
毎年、3月下旬からゴールデンウィークまでの期間、春スキーシーズンのツアーコース状況を中心にお届けする「ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版」の連載を今シーズンも行います。初回は次週末取材分(3月26日(土)取材予定)からです。現地でお会いいたしましたら、ぜひ、お声をおかけください。

【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】 
2010ノリクラ雪渓カレンダー正式版 の連載は、2010年10月26日掲載の Vol.24<最終版> 及び 今週末掲載予定の Vol.25<番外編> をもって 今シーズンの連載を終了させていただきます。連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

<速報>
2010年11月はお休みさせていただく予定です。ただ、ツアーコースなどの降雪状況によっては一時的にお届けする可能性もあります。
2010年12月から2011年3月までのウインターシーズンについては、週末に速報をお届けする予定です。ただし、天候状況などにより、掲載を実施しない週もあります。
2011年3月下旬以降の春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー(プレリリース版・正式版)の取材日に合わせて実施する予定です。

<ノリクラ雪渓カレンダー>
ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2011年3月下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪渓カレンダー正式版は2011年5月中旬頃を予定しております。

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■2011年3月12日(土)■

 (ご注意 : 今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします)

 

@ 2011/03/12 11:00
今日も青と白のコントラストの世界が続く
(ツアーコース − 2番標識付近)
A 2011/03/12 12:10
真冬のようなくっきりとしたロケーション
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

B 2011/03/12 13:00
春の力強い太陽光線が燦々と輝く
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2011/03/12 14:35
午後になってさらに風が収まり、穏やかな一日でした
(富士見沢)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 10月末で2010シーズンのノリクラ雪渓カレンダーを終了いたしましたが、12月より2011シーズンの速報を開始します。ノリクラ雪渓カレンダーはしばらくお休みです。

このところ天気のよい週末が続いていますが、今日も綺麗な青空に包まれ春を十分に感じさせてくれた一日となりました。

日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は、やや激しい降り方を見せる雪が続いています。気温はマイナス6℃。西からの風に斜めに舞い降りながら降る雪は冬のものというよりも、春先に見られる雰囲気の雪で、路面は次第に白くなって行きます。それでも上空にはぼんやりと滲む三日月が昇っていて、さほど天候の悪化は感じさせない状況です。

そして、一夜明けた乗鞍高原は快晴無風のくっきりとした天候の朝を迎えます。気温はマイナス14℃。吸い込む空気が鼻のなかでキーンと鳴る冷たい朝です。乗鞍高原周辺は昨日から続く東北地方太平洋沖地震や、早朝3時59分の新潟県中越地方で発生したM6.7の地震の影響はなく、電気・水道などのライフラインや周辺道路にも異常はなく、通常通りとなっております。
ただ、昨日14時46分の東北地方のM8.8の地震、そして、早朝3時59分の中越地方のM6.7の地震では、ノリクラ周辺でもかなりの揺れがあり、今回の地震との関連は不明ですが、真っ白に輝くノリクラの峰々をよく、見ると富士見沢に雪崩の跡が見られ、また、ツアーコース位ヶ原急斜面や昨年死亡事故のあった斜面でも雪崩が発生したとの情報もありました。

乗鞍高原温泉スキー場の第3駐車場は、通常の週末ならば、多くの車でにぎわう朝となるはずですが、今日は近郊のナンバープレートをつけた車がほとんどで、地震の影響が見られるものと感じます。スキー場のリフト営業は通常通り開始され、また、本日開催の乗鞍ダウンヒル大会も計画通り実施されました。

9時のツアーコース入口には数名の方が登行の準備をされる姿があります。若干の風を感じる状況ではありますが、気温は2℃まで上昇し、アウターをザックに押し込んで出発する姿が多く見られます。ツアーコース入口付近は20〜30センチ程度の新雪があり、その先の急斜面では深いところで50センチ程度あります。

時間とともに上空には薄い雲がたなびきますが、それ以上の天候の変化はなく、時折、ツアーコース周辺の木々が風でゆっくり揺れるものの、歩いていて暑さすら感じさせる状況が続き、春の力強い太陽から突き刺さる光線が肌を焦がす感触すら覚えるほどです。

正午のツアーコース位ヶ原急斜面の気温はマイナス2℃。バーンは全体的に30センチ程度の新雪があって、滑り降りるスキーヤー・ボーダーはこの時期としては上質のパウダーに満足そうな様子が見られました。

ツアーコースの先の位ヶ原では、いつものように冷たい風が吹き抜けています。13時の位ヶ原の気温はマイナス6℃。それでも午後には風がほぼ完全に収まり、若干薄い雲が上空を覆う面積が多くなってきたように見られますが、遠景の山々が霞むことなく、今日一日が穏やかに終わって行きました。

ツアーコースの全体的な積雪状況は、先週よりもやや増えて、昨年並みか、やや少ない状況となっています。。
3番標識付近では先週より5センチ多く、昨年より30〜50センチ少ない状況。そして、5番標識付近は先週よりも15センチ多く、昨年より15センチ少ない状況。位ヶ原急斜面は先週よりも50センチ〜1メートル増えて、昨年よりとほぼ同じ状況です。

本日の中越地方の地震では、揺れの強い地域で雪崩が発生しています。前述でも申し上げたように、ノリクラでも昨日は見られなかった雪崩が今日の朝には確認された箇所があり、関連は不明ではありますが、今後、地震で雪崩が発生することも念頭において、行動されることをお勧めします。(2011/03/05 18:25更新)

【雪崩に注意 − 2月17日(木)に屋根板などで雪崩が発生しています】
前述のとおり、屋根板などで雪崩が発生しています。雪崩はツアーコース内でも過去に発生しています。これからの時期は雪崩の発生しやすい時期です。過去の雪崩箇所は ノリクラガイドマップ(冬〜春スキー版) でご覧になれますので、お出かけの際にはご参考にしてください。

【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】 
2010ノリクラ雪渓カレンダー正式版 の連載は、2010年10月26日掲載の Vol.24<最終版> 及び 今週末掲載予定の Vol.25<番外編> をもって 今シーズンの連載を終了させていただきます。連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

<速報>
2010年11月はお休みさせていただく予定です。ただ、ツアーコースなどの降雪状況によっては一時的にお届けする可能性もあります。
2010年12月から2011年3月までのウインターシーズンについては、週末に速報をお届けする予定です。ただし、天候状況などにより、掲載を実施しない週もあります。
2011年3月下旬以降の春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー(プレリリース版・正式版)の取材日に合わせて実施する予定です。

<ノリクラ雪渓カレンダー>
ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2011年3月下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪渓カレンダー正式版は2011年5月中旬頃を予定しております。

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■2011年3月5日(土)■

 (ご注意 : 今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします)

 

@ 2011/03/05 10:15
3月を迎えて、訪れる方が次々と...
(ツアーコース − 2番標識付近)
A 2011/03/05 11:05
穏やかな青空にノリクラの峰々がくっきりと浮かぶ
(ツアーコース − 5番標識付近)

B 2011/03/05 12:55
冷たい強風で風紋が − 澄み渡るロケーション
(位ヶ原)

C 2011/03/05 14:10
ほぼ終日快晴 − でも上部エリアは冷たい一日でした
(大雪渓前)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 10月末で2010シーズンのノリクラ雪渓カレンダーを終了いたしましたが、12月より2011シーズンの速報を開始します。ノリクラ雪渓カレンダーはしばらくお休みです。

3月最初の速報をお伝えいたします。やはり3月ともなれば、春へ一歩近づく季節を迎える時期となります。今日はそんなことを先取った方々がたくさんお越しになり、ほぼ、終日快晴の穏やかな一日を楽しむことができました。

日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は、南からの乾いたつめたい風が周期的に強く吹きぬける快晴の夜を迎えています。気温はマイナス8℃。路面は所々で凍り始め、冬に逆戻りしたような雰囲気すら感じさせる状況です。

そして、一夜明けた乗鞍高原は真っ青な快晴の朝を迎えます。冷え込みは厳しく、7時の気温はマイナス14℃。久しぶりに寝具から抜け出すのが億劫と感じさせる朝です。風は全くありませんが、くっきりと青空に浮かぶノリクラの山頂付近には少し雪煙が北から南へ流れていて、上部エリアはやや強めの風が吹いていることがわかります。

明け方はキーンと冷え込んでいましたが、太陽の力強さはやはり春のもの。8時を回る頃には十分な暖かさを感じさせてくれます。リフト営業が開始されて、9時のツアーコース入口にはすでに20名以上の方が準備を始める様子が見られ、先月までとは比べものにならないほどの賑わいです。さすがに3月ともなればもう春スキーシーズンといったところでしょうか?

ただ、この付近から、やや冷たい風が吹き始め、かもしかゲレンデ上部では時折つむじ風が吹き抜けています。ツアーコース入口から望む急斜面もよく見るとほぼ全面に渡って細かな風紋の跡があり、風の影響がかなりあったことがわかります。
そのため、ツアーコース入口には新雪らしいやわらかい足裏感覚はあまりなく、むしろパックされた表面を割りながら進んで行くような状況から始まり、その先の入口急斜面では柔らかな積雪が薄く乗っている程度で、シールではやや滑りやすいコンディションとなっていました。

このバーン状況も1番標識付近に差し掛かるとやややわらかい足裏感覚を感じさせるようになってきます。そして、天候は相変わらず安定した穏やかな状況ですが、時折、周囲の木々がうなりをあげ、冷たさを伴った風が吹き抜けて行きます。それでも力強い太陽のおかげでアウターなしでも十分な暖かさ。むしろ吹き抜ける冷たい風に心地よさすら覚えるほど。そして、真っ青な空はいつまでも続き、目の前には絶えず高天ヶ原と剣ヶ峰が「早く来い!」と、言わんばかりに聳え立っています。

快晴の天候は全く変わらず安定して続いていますが、6番標識付近からはツアーコース内を流れる空気が急に冷たさを伴うようになってきて、アウターなしでは少し我慢できない状況となってきます。ツアーコース最後の位ヶ原急斜面では、さらに風の影響があって、普段はあまり見られない風紋が所々にあり、風で表面が吹き飛ばされた箇所ではシールではかなり苦労しながら登って行かなければならないところもあります。また、小規模ではありますが雪崩が発生した箇所が一部ありました。

正午のツアーコース位ヶ原急斜面の気温はマイナス2℃。アウターを着ていれば全く寒さを感じさせることはありませんが、その先の位ヶ原ではいつものように冷たい北風が絶えず吹きぬけ、気温は一気にマイナス8℃まで低下し、真冬のコンディションとなってきます。
位ヶ原のバーンコンディションはさらに風の影響を受けていて、大きな風紋ができている箇所と、風で表面が完全に吹き飛ばされている箇所がはっきりと分かれていて、シールで登行するときも雪つきのよい場所を選びながら進む必要があるほどです。

午後も天候は安定していて、14時頃に一旦雲が出てきますがそれも一時的で、その後も綺麗な青空の下、今日一日を楽しむことができました。

ツアーコースの全体的な積雪状況は、先週よりもやや増えて、昨年並みか、やや多い状況となっています。。
3番標識付近では先週20センチ多く、昨年より10〜20センチ多い状況。そして、5番標識付近は先週よりも15センチ多く、昨年より30センチ多い状況。位ヶ原急斜面は先週よりも30〜50センチ増えて、昨年よりもやや多い状況です。
バーンコンディションは全体的に硬い箇所が多く、その上にうっすらと新雪が乗っている状況で、箇所によってはややガタガタになっているところあり、滑走にはやや注意が必要です。

3月に入って気候的に穏やかになり、多くの方が訪れるようになりますが、これからさらに気温が上昇すると、雪質の変化が大きくなり、これまで発生が見られなかった箇所でも雪崩発生の危険性が多くなります。今後も細心の注意のもとで行動されることをお勧めします。(2011/03/05 17:45更新)

【雪崩に注意 − 2月17日(木)に屋根板などで雪崩が発生しています】
前述のとおり、屋根板などで雪崩が発生しています。雪崩はツアーコース内でも過去に発生しています。これからの時期は雪崩の発生しやすい時期です。過去の雪崩箇所は ノリクラガイドマップ(冬〜春スキー版) でご覧になれますので、お出かけの際にはご参考にしてください。

【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】 
2010ノリクラ雪渓カレンダー正式版 の連載は、2010年10月26日掲載の Vol.24<最終版> 及び 今週末掲載予定の Vol.25<番外編> をもって 今シーズンの連載を終了させていただきます。連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

<速報>
2010年11月はお休みさせていただく予定です。ただ、ツアーコースなどの降雪状況によっては一時的にお届けする可能性もあります。
2010年12月から2011年3月までのウインターシーズンについては、週末に速報をお届けする予定です。ただし、天候状況などにより、掲載を実施しない週もあります。
2011年3月下旬以降の春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー(プレリリース版・正式版)の取材日に合わせて実施する予定です。

<ノリクラ雪渓カレンダー>
ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2011年3月下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪渓カレンダー正式版は2011年5月中旬頃を予定しております。

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