【速報バックナンバー 2011年12月分】

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■2011年12月31日(土)■
 (ご注意 : 今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします)  
 

@ 2011/12/31 09:40
快晴無風の中を出発!
(ツアーコース入口)
A 2011/12/31 10:15
何とか登って行ける積雪状態になってきた
(ツアーコース − 入口急斜面)

B 2011/12/31 13:00
ブッシュが目立つものの登行可能に...
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2011/12/31 14:30
日没まで快晴無風の穏やかな一日でした
(位ヶ原 − 屋根板上)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 2011年最後の速報をお届けいたします。

日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は、三日月が西の空に沈もうとする中、満天の星空が輝く夜を迎えています。気温はマイナス10℃、西から東へゆっくりと流れる白い息がが長く尾を引く様子が見られます。一つ一つの星がはっきり見られ、夜空に目が慣れてくると、ノリクラの山肌の様子までぼんやりとした中でも良く確認できるほどまで澄み切った状態が続いています。

そして、一夜明けた早朝7時の乗鞍高原は、快晴無風の申し分ない朝を迎えます。気温はマイナス14℃と、放射冷却で冷え込んだ状態です。ノリクラの峰々を良く見ても雪煙が上がる様子はなく、今日は本当に安定した天候に恵まれ、空の青と雪の白さのコントラストが冴え渡っています。

Mt.乗鞍(旧 乗鞍高原温泉スキー場)が全面滑走になり、ツアーコース入口までリフトを利用してアクセスすることができるようになりました。
8時の第三駐車場には、スキー客の車が30台ほどお越しになり、8時30分のリフト営業開始が始まると、続々とリフトへ向かう様子があります。いつもなら、そんなゲレンデスキーヤーの中に、大きなザックやスノーシューなどの装備を持つバックカントリースキーヤー・ボーダーの方々の姿がありますが、今日はやや少なめ。やはり、ツアーコースの雪不足が影響しているのかもしれません。

夢の平クワッドリフト(旧 国設第1クワッドリフト)と、かもしかリフト(旧 国設第3ペアリフト)を乗り継ぐと、スキー場最上部のツアーコース入口に到達します。9時のツアーコース入口付近の気温はマイナス10℃。しかし、気温以上に日差しの暖かさが強く感じられ、風の全くないこともあって、ツアーコースに向かうスキーヤーの中には、着ていたアウターをザックに押し込む様子が見られるほど。実際にアウターなしで薄着の状態でちょうどよいほどのコンディションです。

ツアーコース入口付近はクマザサなどが完全に隠れていませんが、その先のツアーコース入口急斜面も含めて、登行、及び、滑走で若干の支障がある程度で、何とか対応可能な状態になってきました。ここ数日間はまとまった降雪がないこともあって、新雪は残っていますが、締まった状態です。そのため、ツアーコース入口急斜面を登りきる最後の斜面は、シールではかなり滑りやすい状態。若干迂回してアクセスしたほうが良いでしょう。

ツアーコース入口急斜面を登り切った先も、全エリアでブッシュが残っています。また、快晴無風がこの先も続き、アウターなしでの登行が気持ちよいほどです。
雪質は締まった状態から、少し柔らかめのコンディションとなり、深いところではシールで甲程度まで沈み込むほど。3番標識付近までは、ブッシュが目立つ状態です。それでも、登行・滑走にはそれほど大きな影響とはならないほどまで 積雪が増えています。

正午の5番標識の気温はマイナス8℃。今日は気温とは別に日差しの暖かさが十二分に感じられ、温度計の示す表示を疑ってしまうほどでした。この先も冷え込んだ空気に包まれた状態に変わりありません。

そして、ツアーコース上部の6番付近で連続する谷は、左右にコース取りしてゆけば、登行には問題はないものの、滑走には困難な状態といえるでしょう。また、ツアーコース位ヶ原急斜面のブッシュは、先週よりも少なくなり、若干の困難はあっても、登行、及び、滑走は可能な状態にようやくなってきました。

ツアーコースから先の位ヶ原は、いつもなら冷たい強風にさらされてしまいますが、今日はこれ以上ないほどの穏やかな状態。ただ、雪不足は否めず、ハイマツの頭が見えていたり、ギャップが所々あって、視界の悪いときはかなりの注意が必要です。

14時の位ヶ原の気温はマイナス10℃。若干、北からの冷たい風が気になりますが、アウターなしでも何とか過ごせるほどで、摩利支天岳東斜面にはいくつものシュプール後が見られ、今日ほど穏やかな冬のノリクラは、なかなかめぐり合えないともいえる一日でした。

ツアーコースは昨年と比べるとかなり雪不足が見られます。
3番標識付近で昨年より50センチほど少なく、5番標識付近では1メートル近く少なく、位ヶ原急斜面も1メートル以上少ない状態です。

今年も乗鞍大雪渓WebSiteをご覧くださり、ありがとうございました。来年も継続してリアルタイムな乗鞍の情報をお届けして行く予定です。ぜひ、ご愛読のほど、よろしくお願いいたします。(2011/12/31 17:20更新)

【2012シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開のについて】 
2011ノリクラ雪渓カレンダー正式版 の連載は、ノリクラ雪渓カレンダーVol.25<最終号> をもって 今シーズンの連載を終了いたしました。連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
●速報●
2011年12月より連載開始いたしました。毎週土曜日の掲載を予定していますが、厳冬期は天候状況によって、掲載日の変更や掲載できない場合があります。
●ノリクラ雪渓カレンダー●
2012年3月下旬頃より、ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版を再開し、2012年5月中旬頃より、プレリリース版に変わってノリクラ雪渓カレンダー正式版の再開を予定しています。 
  

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■2011年12月25日(日)■       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版、番外編<真冬のノリクラサミット>
 (ご注意 : 今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします)  
 

@ 2011/12/25 09:30
気温マイナス14℃ − 小雪の舞う中を出発
(位ヶ原山荘)
A 2011/12/25 10:00
新雪30〜50センチ − どこもかしこもラッセルを強いられる
(県道乗鞍岳線 − 位ヶ原山荘付近)

B 2011/12/25 10:45
ツアーコースはまだまだ雪不足
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2011/12/25 11:45
極上の新雪が50センチ − キッカーにはもってこいの条件
(屋根板)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ まだまだ雪不足の状態は解消されませんが、マイナス10℃を上回らない低い気温と、振り立て新雪に見舞われて、位ヶ原山荘周辺は柔らかなコンディションに包まれています。

早朝7時の位ヶ原山荘の気温はマイナス16℃。鉛色の空に包まれて小雪がちらちらと舞っています。視界は悪くはありませんが、ノリクラの峰々を確認することはできず、東の空からは眠そうな朝日がぼんやりと昇って、クリスマスの朝を迎えます。
昨晩からの降雪は30センチほど。位ヶ原山荘周辺は50センチほどの新雪に包まれ、ツボ足で膝付近まで踏み抜くほど。降ったばかりの柔らかな雪質ですが、さすがに深雪のラッセルは息が上がるほどです。

時間の経過とともに空は明るくなってきます。それでも鉛色の空に滲む太陽は変わらず、気温もほとんど上昇することはありません。
9時の位ヶ原山荘の気温はマイナス14℃。その後、ほぼ終日に渡ってこの気温は変わりませんでした。そんな中、位ヶ原山荘に宿泊したスキーヤー・ボーダーの方々はフィールドに向けて出発して行きます。

冒頭でお伝えしたとおり、位ヶ原山荘周辺はまだまだ雪不足が解消されていなく、山荘からツアーコース入口に向かう県道乗鞍岳線もガードロープの大半が見えているほど。それでも、新雪の中でのラッセルはかなり辛いものがあります。

県道乗鞍岳線11号カーブ付近から眺めるツアーコース位ヶ原急斜面は、全くブッシュが隠れていません。そのため、ツアーコース下部から登りきることが困難で、もし、なんとか登ることができても、ターンするスペースがないため、滑走することは不可能といえるでしょう。
また、屋根板では50センチ近い新雪に包まれています。しかし、こちらでもブッシュがかなり多く、シールで登ることができても滑走はやはり困難です。そのため、下地の凹凸が完全に隠れていない状況があちこちに見られ、そんな岩の形状を利用して、ワンメイクを決めるボーダーの姿があり、柔らかな新雪に身を任せるような着地をしても安心して楽しむことができる様子がありました。

正午の位ヶ原山荘の気温はマイナス14℃。午後になると、雪の降り方がしっかりとしてきて、ウェアに降り積もるような状況となってきます。
今回は、ツアーコースで下山することが困難なことから、位ヶ原山荘から三本滝ゲートまで車道を利用しました。しかし、降りたての新雪に覆われて、シールでも甲から脛程度の沈み込みがあって、スキー板を滑らせながら下山は不可能でした。大半の部分がラッセルを強いられるため、三本滝ゲートまでは長時間が必要です。
そのため、お昼過ぎには下山を始めるスケジュールで行動されることをお勧めします。

夕方になって、雪の降り方は激しくなり、積雪量の増加に期待できる降り方となってきました。この降雪により、Mt.乗鞍(旧 乗鞍高原温泉スキー場)の休暇村ゲレンデ、及び、夢の平クワッドの営業が開始され、かもしかペアリフト(旧 国設第三ペアリフト)の営業も明日から開始される予定とのことです。
上部エリアのリフト営業が開始されると、ツアーコースへのアクセスが容易になります。しかし、肝心のツアーコースの積雪の増加が予想以上に少なく、まとまった降雪があと1〜2回程度ほしいところです。

なお、今回は、ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版 番外編<真冬のノリクラサミット> を臨時掲載いたします。掲載は次週末頃を予定しております。真冬の雪景色のノリクラをぜひともご覧頂ければ幸いです。(2011/12/25 18:00更新)

【2012シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開のについて】 
2011ノリクラ雪渓カレンダー正式版 の連載は、ノリクラ雪渓カレンダーVol.25<最終号> をもって 今シーズンの連載を終了いたしました。連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
●速報●
2011年12月より連載開始いたしました。毎週土曜日の掲載を予定していますが、厳冬期は天候状況によって、掲載日の変更や掲載できない場合があります。
●ノリクラ雪渓カレンダー●
2012年3月下旬頃より、ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版を再開し、2012年5月中旬頃より、プレリリース版に変わってノリクラ雪渓カレンダー正式版の再開を予定しています。 
  

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■2011年12月24日(土)■       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版、番外編<真冬のノリクラサミット>
 (ご注意 : 今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします)  
 

@ 2011/12/24 09:15
晴、気温マイナス10℃ − 今日も休暇村ゲレンデから出発
(休暇村ゲレンデ)
A 2011/12/24 10:15
新雪30センチ − かもしかゲレンデが一番楽しい...
(かもしかゲレンデ)

B 2011/12/24 13:20
午後から小雪が舞う
(冷泉小屋付近登山道)

C 2011/12/24 14:20
気温マイナス10℃ − 雪の降り方がまとまってきた
(位ヶ原山荘前)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 全国的に今季一番の寒波が訪れる中、ノリクラでも終日に渡って、マイナス10℃をほとんど上回ることのなかった厳しい冷え込みの一日となりました。

日付が今日に変わる頃の乗鞍高原の気温はマイナス9℃。寒波で大荒れの天候が予測される中、綺麗な星空の輝く夜を迎えています。きらきらと瞬く状態ではなく、はっきりとした輝きが続き、澄んだ上空が広がっていることがわかります。しかし、西の空には雲がたなびいているようで、月のない暗い夜空であることもあって、ノリクラの輪郭は全くわかりません。

一夜明けた乗鞍高原は、綺麗な青空に包まれた厳しい冷え込みの朝を迎えます。気温はマイナス16℃。キーンとした冷え込みが脳の奥まで響くほどの状態で、手袋をしていても、指先の感覚が失われて行くほど。今季一番の冷え込みといっても良いのではないでしょうか?7時過ぎにはしっかりとした太陽が昇りますが、その太陽に暖かさを感じることはできません。

Mt.乗鞍(旧 乗鞍高原温泉スキー場)は、まだまだ雪不足で、山麓のリフトしか営業運転していません。そのため、先週と同様、休暇村ゲレンデからシールをつけて登って行くこととなります。雪不足といえども、今週は、ほぼ毎日に渡って降雪があり、休暇村ゲレンデもブッシュがかなり隠れてきました。それでも岩の頭が多く、滑走できる状況にはありません。また、休暇村ゲレンデから望むノリクラの峰々には絶えず薄い雲がかかっていますが、その姿ははっきりと見られます。しかし、その白い山肌には幾筋もの岩の頭が残っていて、上部エリアもとても滑走できる状況でないことが容易に推測できます。

現段階で最もパウダーが楽しめるのはかもしかゲレンデ。この先、位ヶ原山荘に向かう予定ですが、その前にかもしかゲレンデのパウダーを楽しんでからでないと、後悔してしまうとばかりに、何本かシュプールを刻むボーダーの姿がありました。
10時のかもしかゲレンデの気温はマイナス8℃。綺麗な青空と力強い太陽に、アウターを着て登行していると汗ばんでくるほど。かもしかゲレンデの新雪は30センチ程度で、シールで甲程度の沈み込みを感じる状態ですから、滑走するボーダーも笑顔がこぼれんばかりの状態でした。

本来なら、ツアーコースで位ヶ原山荘に向かうところですが、雪不足でブッシュが隠れていないことから、登行することがかなり困難なことが想定され、今回はかもしかゲレンデから車道(県道乗鞍岳線)、及び、登山道を使いながらアクセスすることとしました。

かもしかゲレンデから標高2000メートル付近の摩利支天(まりしてん)までの車道は積雪は10〜30センチ程度。所々アスファルトが見えているところもあります。
また、摩利支天から荒田沢橋までは登山道を行きます。こちらは積雪30センチほどで、地面の凹凸はかなり埋まっていてシールでもスノーシューでも問題なく登って行けます。ただ、その先の標高2200メートル付近の冷泉小屋以降の登山道は斜度がきつい箇所があり、シールでは途中でツボ足になったほうが良い場面もあります。

正午の摩利支天の気温はマイナス10℃。次第に青空がなくなり、小雪が舞い始めるコンディション。それでも、ほとんど無風である状態は朝から変わりません。
しかし、午後になると天候は明らかに悪化傾向を示し、14時の位ヶ原山荘付近では、まとまった降り方となってきました。

位ヶ原山荘周辺も積雪量は多くなく、例年よりも1メートル近く少ない状況と考えられ、屋根板周辺もブッシュが林立していて、滑走できる状況ではありません。

速報を書く現在の位ヶ原山荘付近では、小雪が真横に流れています。これから寒波が強くなり、まとまった降雪を期待したいところです。
なお、今回は、ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版 番外編<真冬のノリクラサミット> を臨時掲載いたします。掲載は次週末頃を予定しております。真冬の雪景色のノリクラをぜひともご覧頂ければ幸いです。(2011/12/24 16:30更新)

【2012シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開のについて】 
2011ノリクラ雪渓カレンダー正式版 の連載は、ノリクラ雪渓カレンダーVol.25<最終号> をもって 今シーズンの連載を終了いたしました。連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
●速報●
2011年12月より連載開始いたしました。毎週土曜日の掲載を予定していますが、厳冬期は天候状況によって、掲載日の変更や掲載できない場合があります。
●ノリクラ雪渓カレンダー●
2012年3月下旬頃より、ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版を再開し、2012年5月中旬頃より、プレリリース版に変わってノリクラ雪渓カレンダー正式版の再開を予定しています。 
  

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■2011年12月17日(土)■       
 (ご注意 : 今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします)  
 

@ 2011/12/17 08:50
晴、気温マイナス6℃ − 休暇村ゲレンデを出発
(休暇村ゲレンデ)
A 2011/12/17 11:00
新雪30センチ、パウダーが終日楽しめる
(かもしかゲレンデ)

B 2011/12/17 12:25
登ることができても、滑ることができない!
(ツアーコース入口)

C 2011/12/17 13:30
新雪30〜70センチ、ブッシュがかなり隠れてきた
(ツアーコース −入口急斜面上)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ まだまだ雪不足が続くものの、久しぶりに柔らかな新雪の足裏感覚を味わうことができた一日となりました。

日付が今日に変わる頃の乗鞍高原の気温はマイナス6℃。日中の降雪はほとんど収まり、頭上には星がくっきりと輝く夜を迎えています。冷たい風が西から東に絶えず吹きぬけ、真冬の冷たさが居座っています。綺麗に晴れ上がっているものの、西の空だけは雲に覆われ、ノリクラの峰々は姿を現さないばかりか、スキー場で作業を続ける重機のライトすら煙っている状態です。

そして、夜明け直前から時折強い風が吹き抜けるようになり、一夜明けた乗鞍高原は青空が足早に流れて行く雲で、空全体が白っぽく霞む様子の見られる朝を迎えます。気温はマイナス10℃。指先が引きちぎれそうな冷たさです。昨日の降雪で、観光センター前駐車場は数センチの積雪。しかし、この時期なら除雪でできた雪の壁に四方から囲まれる観光センター駐車場ですが、そんな雪壁もなく見通しのよい状態です。

今日のMt.乗鞍(旧 乗鞍高原温泉スキー場)の営業ゲレンデは、レストランやまぼうし前のパラダイスコースのみ。そのため、ツアーコース方面へは休暇村ゲレンデからスタートすることとなります。
休暇村ゲレンデではすでに何人かのスキーヤーがシールで登って行く姿が見られ、シールのトレースがオープン前の休暇村ゲレンデにありました。9時の休暇村ゲレンデの気温はマイナス6℃。しっかりとした太陽の日差しを受けて、早朝の冷たさから開放されるようになって来ました。

休暇村ゲレンデは下部では数センチの積雪ですが、第二ペアリフト付近に達するとブッシュもほとんど姿を消すほどのコンディションとなってきます。
そして、その先のかもしかゲレンデに達すると30センチほどの新雪があり、すでにパウダーを楽しんだシュプールが何本も見ることができます。雪質は申し分ない状態ですが、時折、板にブッシュが干渉することがあります。それでもほとんど問題とならない状態と言えるでしょう。ただ、かもしかゲレンデ下部以外のエリアでも同じように積雪がありますが、下地が岩場であったりするため、かもしかゲレンデ上部では、所によって50センチ程度の新雪があっても、スキー板へのダメージがあり、安心してパウダーを楽しめる箇所はかもしかゲレンデ下部のみと考えられます。

11時を過ぎる頃になると、青空の色合いもはっきりとしてきて、太陽の暖かさを感じ取れるようになってきました。それでも、朝から小雪が舞う様子は一向に収まることなく、終日に渡って小雪の中を行く状態が続きました。

かもしかゲレンデの先のツアーコース入口付近は、先週よりも明らかにクマザサの姿が少なくなり、雪質も落ち着いてきて、シールであれば入口急斜面を問題なく登って行くことができます。ただ、ツボ足ではクマザサまで踏み抜いてしまう箇所あって、スノーシューなどの装備を持参されることをお勧めします。
また、シールで登行することができても、ターンするだけのスペースを確保することが困難で、ツアーコース入口急斜面は、登ることができても滑走できない状態ですからご注意ください。

午後になると、風もかなり収まり、穏やかな状態となります。それでも気温は低く、13時のツアーコース入口急斜面上ではマイナス8℃。今日は終日にわたって氷点下の気温が続いた真冬日の一日でした。また、入口急斜面を登り切った先のツアーコースは、ブッシュがかなり少なくなり、登行には問題はほとんどありませんが、ツアーコースを登りきる位ヶ原急斜面は、まだまだ、ブッシュが林立していて雪不足の状態が続いています。

来週の三連休あたりからツアーコースに入山される方が多くなってくると考えられますが、この先もしばらくは雪不足の状態が続くと考えられますので、滑走を目的にツアーコースを目指す方は、積雪状態を入念にチェックされた上でお越しください。(2011/12/17 17:00更新)

【2012シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開のについて】 
2011ノリクラ雪渓カレンダー正式版 の連載は、ノリクラ雪渓カレンダーVol.25<最終号> をもって 今シーズンの連載を終了いたしました。連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
●速報●
2011年12月より連載開始いたしました。毎週土曜日の掲載を予定していますが、厳冬期は天候状況によって、掲載日の変更や掲載できない場合があります。
●ノリクラ雪渓カレンダー●
2012年3月下旬頃より、ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版を再開し、2012年5月中旬頃より、プレリリース版に変わってノリクラ雪渓カレンダー正式版の再開を予定しています。 
  

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■2011年12月10日(土)■       
 (ご注意 : 今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします)  
 

@ 2011/12/10 10:20
安全祈願祭、本日よりゲレンデオープン!
(Mt.乗鞍 − スキー場開き)
A 2011/12/10 11:00
気温マイナス4℃、豚汁サービスに温まる
(Mt.乗鞍 − スキー場開き)

B 2011/12/10 13:10
滑走面のダメージに注意!上部エリアはまだまだ雪不足
(休暇村ゲレンデ)

C 2011/12/10 14:30
クマザサが多く、まだまだ滑走不能...
(ツアーコース入口)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 終日にわたって、気温が氷点下の寒い一日となりました。

日付が今日に変わる頃の乗鞍高原の気温はマイナス6℃。頭上には明るい満月が煌々と輝いています。周辺の山々は真昼のようにくっきりと照らされて、雪化粧している様子、そして、完全に落葉の終わったカラマツの枝振りをも映し出しています。しかし、西の空にはどんよりと雲が垂れ込めて、ノリクラの峰々の様子をうかがい知ることができません。そんな中、オーブンを控えているゲレンデでは、夜通しで降雪作業を続けるスノーマシンのうなり声が静かな夜に響いています。

そして、一夜明けた6時の乗鞍高原の気温はマイナス10℃。夜明け前までは快晴の夜空が広がっていましたが、上空には薄い雲がたなびく朝です。東の空から登る朝日も薄い雲にはばまれてぼんやりとしていて、寒いを通り越して冷たい朝を迎えています。
先月までは、朝の車の往来は地元の方々に限られていましたが、今朝はスキーキャリアに板を載せた車が何台も登って行く様子が続きます。

本日はMt.乗鞍のオーブン初日です。昨日までの降雪で乗鞍高原一帯は白く雪化粧していて、観光センターより山麓側の車道は完全にドライでしたが、観光センターから上部の路面は圧雪状態で、滑り止めや冬用タイヤが必要な状況です。

8時を回る頃になると綺麗な青空に包まれ、リフト営業開始を待つ方々が第三駐車場で準備をされる様子があります。第三駐車場は5センチ程度の積雪で、乗鞍特有の軽い雪が積もっています。
本日滑走可能なゲレンデは、レストランやまぼうし前のパラダイスゲレンデ。8時30分のリフト営業開始とともに、スキーヤー・ボーダーが思い思いのシュプールを描いて行きます。ゲレンデの雪質は、天然雪の柔らかさにグリップの良いまずまずのコンディション。クローチングで二本のレールをくっきりと残しながら滑走して行くアルペンレーサーの様子が見られました。

ただ、綺麗な青空も、ものの一時間ほどしか恵まれず、9時頃には上空には鉛色の空が立ちこめ、小雪が降り始めます。そんな中、10時より安全祈願祭が始まります。例年通り、スキー場・地元関係者、並びに来賓の方々の参列のもとで神事が執り行われました。また、今シーズンよりスキー場の新社長の挨拶もあり、既存のパイの取り合いではなく、新たなニーズの開拓が必要であるという主旨のアピールもあり、新たなスキー場の歩みだしを期待したいところです。

午後からはいつものようにツアーコースに向けて出発します。
正午の休暇村ゲレンデは小雪が絶えず流れる状態。気温はマイナス4℃で、上空にはもう太陽の輪郭はありません。休暇村ゲレンデを第二ペアリフト付近まで登ると、ゲレンデの積雪が多くなり、ブッシュが目立たなくなってきます。そんな中、滑り降りてくるバックカントリースキーヤーの方々にお会いしますが、やはり、滑走中に石やブッシュを何度も踏みながら降りてこなければならない状態で、まだまだ、安全には滑走できる状況ではないようです。

休暇村ゲレンデの先にあるかもしかゲレンデに差し掛かると、雪質がかなり軽くなり、ツボ足で登っていても負担をほとんど感じさせないほど。そして、かもしかゲレンデの上部では、吹き溜まりに差し掛かると、ツボ足で膝くらいまで踏み抜いてしまうほどの状況です。
また、かもしかゲレンデの先のツアーコース入口は、先週よりも積雪が増えているものの根雪になっていないため、クマザサを踏み抜いてしまい、ツボ足ではとても登行くことができない状況でした。

今年は降雪量が少なく、このままの状況では年末になってもツアーコースを行き来することが困難な状況も予想されます。今後の寒波を期待したいところです。(2011/12/10 17:45更新)

【2012シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開のについて】 
2011ノリクラ雪渓カレンダー正式版 の連載は、今週末掲載予定の ノリクラ雪渓カレンダーVol.25<最終号> をもって 今シーズンの連載を終了させていただきます。連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
●速報●
2011年11月はお休みさせていただき、2011年12月より再開です。ただし、厳冬期は天候状況によって掲載できない場合もあります。
●ノリクラ雪渓カレンダー●
2012年3月下旬頃より、ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版を再開し、2012年5月中旬頃より、プレリリース版に変わってノリクラ雪渓カレンダー正式版の再開を予定しています。 
  

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■2011年12月3日(土)■       
 (ご注意 : 今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします)  
 

@ 2011/12/03 10:30
ゲレンデでは造雪作業が続く
(Mt.乗鞍 − パラダイスコース)
A 2011/12/03 10:10
12月10日(土)のオープンに向けて準備が進む
(Mt.乗鞍 − レストランやまぼうし)

B 2011/12/03 13:00
昨晩の雨で積雪がなくなる
(かもしかゲレンデ)

C 2011/12/03 13:50
ツアーコースのシーズンインは、まだまだ先...
(ツアーコース入口)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 2011シーズンのノリクラ雪渓カレンダー・速報の連載を10月末で終了いたしましたが、本日より2012シーズンの速報の連載を再開します。毎週末の掲載を行って行く予定ですので、ぜひともご愛読のほどよろしくお願いいたします。

12月最初の週末を迎えましたが、今日は冬とは思えないまとまった雨脚が続く一日でした。
日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は、周辺が霞がかった春先のような夜を迎えています。気温は0℃、小雨が降っていますが全く寒さを感じさせず、路面の凍結も全くありません。風もなく穏やかな夜が続いています。

そして、一夜明けた乗鞍高原は夜明け前からまとまった雨脚を見せるようになります。7時の気温は2℃。この時期なら寝具から這い上がるのに、かなりの決意がいる寒さが見られますが、そんな苦痛は全くありません。しかし、しとしとと降り続ける雨には、意を決して外に出なければいけない状況で、上空の雲も低く垂れ込めていて、鳥居尾根のゲレンデすら確認できないほどです。ほとんど無風ではありますが、吐く息が白く尾を引いて、その様子だけが12月の風景を醸しだしているといえます。

時間とともに雲が抜けて行き、雨脚も8時を過ぎる頃から弱まってきます。そんな雲間から望む鳥居尾根のゲレンデは、数日前まで真っ白に輝いていたものの、完全に地肌が出ていて、乗鞍高原周辺も積雪の残っているところは皆無の状態です。

Mt.乗鞍(旧 乗鞍高原温泉スキー場)は、12月10日(土)のスキー場オープンに向けて準備が進められています。オープン初日に滑走予定となっているゲレンデは、レストランやまぼうし前のパラダイスゲレンデ。降雪機による造雪が連日行われています。しかし、この雨で融雪が少しずつ見られ、あと一週間と迫った期日に間に合うか心配なところです。そして、レストランやまぼうしでも、スタッフの方々によって準備が進んでいます。

Mt.乗鞍は、今年から新体制となり、各施設の改装などが行われ、レストランやまぼうしでも、レンタルコーナー・キッズルーム・女性更衣室の新設が行われ、新たなシーズンに向けて前向きな取り組みが行われています。
また、12月10日(土)のスキー場開きの神事などは、昨年同様、レストランやまぼうし横のチケットセンター付近で行われる予定で、いつものように豚汁の振る舞いなどのサービスも実施予定されているとのことでした。

お昼近くになると雨はほとんど収まります。造雪が行われているパラダイスゲレンデ以外は、降雨によってほとんど雪の残っていない状況ですが、休暇村ゲレンデの中間あたりからは、うっすらと雪化粧している様子が見られ、この付近では昨晩の雨は雪であったことが想像できます。
それでも滑走できるほどの状況のゲレンデはどこにも見られないのが現状です。

正午の三本滝レストハウス前の気温は3℃。ほとんど雨はやみ、かもしかゲレンデからは遠景の山並みも確認できるほどの天候の回復があります。
かもしかゲレンデの先にあるツアーコース入口でも、コースの一部が雪に覆われている様子が確認できるものの、背の高いクマザサに阻まれて近寄ることさえ困難な状況。ツアーコースを行き来することのできる状況になるまでには、今後、まとまった降雪が数回程度は訪れることが必要でしょう。

午後になると雨具が完全に不要なほどになりますが、15時を過ぎたあたりから、時折、強風と横殴りの雨が断続的に見られるようになって来ました。これから冬型の天候となり、今晩は降雪が予測されています。現段階では、路面に積雪凍結箇所はありませんが、お越しの際にはスタッドレスタイヤなど、冬の装備を整えてお越しください。(2011/12/03 16:30更新)

【2012シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開のについて】 
2011ノリクラ雪渓カレンダー正式版 の連載は、今週末掲載予定の ノリクラ雪渓カレンダーVol.25<最終号> をもって 今シーズンの連載を終了させていただきます。連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
●速報●
2011年11月はお休みさせていただき、2011年12月より再開です。ただし、厳冬期は天候状況によって掲載できない場合もあります。
●ノリクラ雪渓カレンダー●
2012年3月下旬頃より、ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版を再開し、2012年5月中旬頃より、プレリリース版に変わってノリクラ雪渓カレンダー正式版の再開を予定しています。 
  

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