【速報バックナンバー 2012年5月分】

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■2012年5月27日(日)■       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.3
 (ご注意 : 今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします)  
 

@ 2012/05/27 10:40
気温8℃ − さわやかな風に吹かれる心地よさ
(大雪渓付近)
A 2012/05/27 12:20
みんなで登頂達成 − 遠景の山並みをバックに記念撮影
(蚕玉岳〜朝日岳稜線)

B 2012/05/27 13:20
新酒の蔵出し − 雪の中で熟成
(頂上小屋)

C 2012/05/27 14:50
ツアーコース下山滑走は無理−この先は藪漕ぎの覚悟で
(ツアーコース − 入口急斜面上)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 午後になって少し曇ってきたものの、午前中は綺麗な青空とさわやかな風に吹かれる心地よいコンディションが続き、昨日同様、春スキー日和の一日でした。

早朝6時の乗鞍高原は快晴無風の朝を迎えます。気温は4℃と少しばかり冷え込んでいますが、朝一番から力強い朝日が差し込んでほとんど寒さを感じさせない状況となって来ました。先週までは訪れるマイカーの少なかった観光センター前駐車場には、すでに40台ほどの車がお越しになっていて、乗鞍岳春山バスに乗車しようとするスキーヤー・ボーダーの方々が出発の準備に取り掛かっています。ツアーコースの下山滑走が難しくなってきて、三本滝レストハウス前駐車場よりも観光センター前駐車場を利用する方が増えてきたことによるものと考えられます。

そして、8時の三本滝レストハウス前駐車場は、予想通り25台ほどしかなく、先週までのにぎやかな様子がうそのような状況です。それでも、観光センター前駐車場と同様に、春山バスに乗車しようとするスキーヤー・ボーダーの方々の姿がいつものように見られます。この頃になると、少しばかりひんやりとした風が吹き抜けるようになります。寒さを感じるというものではなく、アウターを着なければならないような状況ではありません。

昨日から、大雪渓・肩の小屋口まで延長運行されるようになった春山バスですが、昨日同様、始発便は路面凍結のため、位ヶ原山荘までの運行となりました。道路の両脇に聳え立つ雪の壁からしみだす雪解け水が夜間凍結することが原因ですが、早朝の路面凍結は相当なもので、おそらくしばらくの間、始発便が大雪渓・肩の小屋口バス停まで運行できる状況には見込みが立たないようです。また、第二便からは昨日同様、大雪渓・肩の小屋口バス停まで運行されました。

今日の春山バス始発便は4台が運行され、終点の位ヶ原山荘に到着すると、いつものようにスキー板の搬出、春山入山計画書の記入提出を済ませ、一斉に屋根板入口へと出発します。春山バス始発便の到着した9時前の位ヶ原山荘の気温は6℃。快晴無風の天候に剣ヶ峰などノリクラの峰々が白と青のコントラストの世界に広がっています。

そして、9時を回る頃になると、青空に綺麗な青空が浮かぶようになってきます。シールで登る屋根板は先日の新雪の影響もあって、シールが若干滑りやすく、屋根板のあちこちで、スリップ転倒するスキーヤーの姿が見られるほどでした。

屋根板から位ヶ原に到達すると、大雪渓や剣ヶ峰が真正面に聳え立ちます。11時の大雪渓の気温は8℃。綺麗な青空と穏やかな気候が続きます。先日の降雪で真っ白に雪化粧した白肌に、山頂から山麓に向かって描かれ始めたハイマツの緑の帯がアクセントを与えて、厳冬期の白一色の山肌よりもダイナミックさを感じさせてくれます。それに真っ青な青空がバックに控え、これ以上のコントラストは見られないコンディションと言ってよいでしょう。そこに西からさわやかな風が絶えず流れ、風に吹かれる心地よさにも浸ることができ、まさにこれ以上ない至福のひとときを味わうことができました。

正午の稜線の気温は8℃。ほとんど無風の穏やかさです。しかし、午前中に見られた絶好のコンディションもここまでで、午後になると薄曇の天候。それでも、穂高連峰など遠景の山並みははっきりと見られ、稜線まで登り切ったグループの方々も、腰を下ろして休憩する前に、そんな遠景をバックに記念撮影されていました。

剣ヶ峰直下にある頂上小屋では、昨年小屋に貯蔵した新酒の蔵出しが行われていました。雪の中で越冬した日本酒は通常のものよりもまろやかになるとのことで、スノーダンプに載せて、稜線から雪の上を滑り下ろす作業が続けられていました。

午前中は昨日以上の良い天気で、午後も穏やかな状況でしたが、16時頃より突然雨が降り始め、速報を書く現在の乗鞍高原では、雷鳴が鳴り響いています。しかし、フィールドに滞在する時間中はまずまずの天候に恵まれ、春スキー日和の一日であったといえるでしょう。

なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダー正式版Vol3 は、次週末掲載予定です。今しばらくお待ちください。(2012/05/27 18:20更新)

【5月27日現在のツアーコースの状況と下山について、畳平への帰路ルート、トイレなど】
5月20日の速報でもお伝えしたように、ツアーコースでの下山はもう無理な状況になって来ました。位ヶ原から入口急斜面上まで滑走できるため、ツアーコースの大半の部分が滑走できる状況ですが、その先の入口急斜面はほぼ完全に雪解けが終わっていて、生い茂るブッシュが歩いて下山することを阻んでいます。ツアーコース脇の森林内に残る残雪上を歩くことも可能ですが、すでに雪の下には川の流れがあって、雪を踏み抜く危険性からお勧めしません。今後は位ヶ原山荘より春山バスでの下山を強くお勧めします。その際は春山バス下り最終便に間に合うようご注意ください。(春山バス下り最終便 大雪渓・肩の小屋口14時50分、位ヶ原山荘14時56分発)。
5月26日(土)より、春山バスは大雪渓・肩の小屋口まで延長運行が開始されましたので、大雪渓駐車場から春山バス下り便に乗車することが可能ですが、大雪渓方面から屋根板を経由して位ヶ原山荘への下山滑走し、位ヶ原山荘から春山バス下り便に乗車することも可能です。現段階においては、大雪渓→屋根板→位ヶ原山荘のルートは問題なく下山滑走可能です。

県道乗鞍岳線の除雪の先頭は県境まで進んでいるため、大雪渓駐車場から畳平方面への帰路では、急斜面をトラバースする箇所は完全になくなり、アイゼンの必要性は低くなっています。また、2号カーブの富士見沢付近は高さ5メートルほどの切り通しとなっていることから、富士見岳山頂付近から位ヶ原山荘方面への滑走ができない状態です。また、富士見岳山頂方面から滑走して、誤って切り通し箇所に滑落する危険性があります。切り通し箇所から車道部分に降りる箇所はなく、もし、富士見岳山頂方面から滑走した場合は、再び富士見岳山頂に登り返す必要があります。

また、乗鞍岳春山バスが大雪渓・肩の小屋口バス停まで延長運行されたことにより、大雪渓駐車場にあるトイレや避難小屋が利用できる状態となりました。現在、この付近で利用可能なトイレは、位ヶ原山荘と畳平駐車場、それに加えて今回より利用可能となった大雪渓駐車場の三箇所しかありませんのでご注意ください。
 
なお、県道乗鞍岳線カーブ番号は、 ノリクラガイドマップ県道乗鞍岳線カーブ番号 版 をご覧ください。

【ツアーコースの積雪量】
3番付近では、先週よりも50センチ少ない状態、5番付近では、先週より40センチ少ない状態、位ヶ原急斜面では、先週より60センチ少ない状態です。

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■2012年5月26日(土)■       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.3
 (ご注意 : 今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします)  
 

@ 2012/05/26 09:25
気温6℃ − 薄曇で暑くもなく寒くもなく程よい天候
(摩利支天岳直下 − 肩の小屋・コロナ観測所分岐点)
A 2012/05/26 11:50
稜線上も穏やかな気候 − 遠景の山並みはまずまずの眺め
(蚕玉岳〜朝日岳稜線)

B 2012/05/26 12:10
昨日降った新雪の食感がたまらない − プチパウダー
(蚕玉岳〜朝日岳沢筋)

C 2012/05/26 12:20
本日第2便より、大雪渓まで延長運行開始!
(大雪渓駐車場 − 大雪渓・肩の小屋口バス停)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 今日は高曇りの天候が終日続き、また、日差しもそこそこ降り注ぎ、そんな微妙な天候から、暑くもなく寒くもなく程よい春スキー日和の一日でした。

日付が今日に変わる頃のほおのき平駐車場は、闇夜に目が慣れてくると雲間に青空が広がり始めていることに気付きます。気温は8℃、南からの弱い風が吹き、日中に降った雨で濡れたアスファルトが乾き始めています。やや肌寒さを感じるものの、ほとんど温度感を感じさせない穏やかな夜です。

そして、一夜明けた早朝6時のほおのき平駐車場は、薄い雲のベールに包まれた高曇りの朝を迎えます。気温は4℃で少しばかりひんやりとした感覚があります。乗鞍スカイラインシャトルバスの乗り換え停留所となっているほおのき平駐車場には、この時点でまだ10台ほどしか車がお越しになっていません。
そして、昨日は日中から夕方にかけて畳平周辺は降雪に見舞われ、畳平駐車場では次第にシャーベット状になるほどでしたが、本日早朝の乗鞍スカイラインのパトロールでは、一部凍結部分があったものの、通行に支障となるようなものではなく、今日も通常通り7時に開門することが決まりました。

6時を回ると、ほおのき平駐車場には朝日が差し始め、日差しの暖かさを感じるようになります。そして、シャトルバス始発便が出発する6時55分が近づくにつれて、バス停に並ぶ列が次第に長くなって行きます。今日の乗鞍スカイラインシャトルバス始発便は1台、ほおのき平駐車場からは35名の方々を乗せて畳平へ出発しました。

乗鞍スカイイランの基点である標高1684メートルの平湯峠ゲートに差し掛かると、いつもならひんやりとした空気が流れるようになるものの、今日はさほどの冷たさを感じません。上空の高曇り状態も次第に青空の面積が増えてきて、車窓に望む穂高連峰や傘ヶ岳の真っ白の雪肌が青空に映える光景が間近に迫ってきます。そして、さらに進むんで、森林限界を超えると西の空には白山もはっきりと眺められます。そして、四ッ岳カーブを過ぎた土俵ヶ原や桔梗ヶ原では、昨日の降雪でハイマツ帯が凍り付いている様子が確認でき、そんな光景を楽しみながら畳平に到着します。

8時の畳平の気温は0.5℃。真冬の気温ですが、太陽の日差しを受けているため、それほどの寒さを感じません。そして、周辺の山々は新雪でホワイトパックされて、真冬並みの白さを輝かせています。

畳平から肩の小屋専用道を経由して山頂方面に向かいます。9時の肩の小屋・コロナ観測所分岐点の気温は6℃。天候は変わらず高曇りの状態。分岐点から広がる南側のロケーションには、主峰の剣ヶ峰や大雪渓、そして、位ヶ原の雄大な裾野が広がり、ここでアイゼンを装着する登山者も、大パノラマにしきりにシャッターを切る様子が続きました。また、肩の小屋・コロナ観測所分岐点から先の肩の小屋方面は、急斜面をトラバースする必要があり、一応、ルートが確保されているものの、アイゼンが必要な条件といえるでしょう。

肩の小屋から朝日岳・蚕玉岳方面は、まだハイマツ帯が少なく、登山道(夏道)も姿をあらわしていない状態ですから、肩の小屋から直登することが可能です。この付近に達すると、昨日の新雪は3センチ程度あります。しかし、先週のベタベタの新雪とは異なり、比較的サラサラしたもので、シールに着雪する感覚はなく、快適に登ることが可能です。

肩の小屋付近からはいつものように西風が流れています。少しばかりひんやりとした感覚があるものの、太陽の日差しとミックスして、暑くもなく寒くもない程よい状態。薄着で十分なコンディションが続きます。

11時の稜線の気温は4℃。この頃になると、位ヶ原山荘で春山バスを下車されたスキーヤー・ボーダーの方々が続々と到着します。稜線上は少しばかり風が強くなるものの、アウターなしでも堪えられないことはない状態です。もちろん、ここでゆっくりと過ごされる方々の様子もあって、のんびりと休憩することも、頂上目指して登って行くのも、どちらも本当に快適にな状況と言えます。

正午の蚕玉岳山頂付近の気温は4℃、剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線からは何人もの方がドロップインされて行きます。昨日の降雪が5センチ程度降り積もったバーンは快適そのもの。変な抵抗感がなく、程よい食感といえるでしょう。

乗鞍岳春山バスは、本日から大雪渓・肩の小屋口バス停まで延長運行される予定でしたが、路面凍結のため、始発便は位ヶ原山荘止まりとなりました。しかし、第二便より、大雪渓・肩の小屋口バス停まで運行され、春山バス第二便でお越しになった観光客の中には、大雪渓でそり遊びをする家族連れの様子もありました。

午後になっても天候は変わらず、大雪渓駐車場ではのんびりと昼下がりを過ごされるスキーヤー・ボーダーの方々の様子もあって、今日一日が穏やかに終わって行きました。

なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダー正式版Vol3 は、次週末掲載予定です。今しばらくお待ちください。(2012/05/26 18:35更新)

【5月26日現在の県道乗鞍岳線の除雪状況、畳平への帰路ルート、トイレなど】
県道乗鞍岳線は、乗鞍岳春山バスの延長運行実施に先立って、大雪渓駐車場まで除雪が完了しています。その先の2号カーブ(富士見沢)手前まで、アスファルトが見られる状態です。また、除雪の先頭は県境まで進んでいるため、大雪渓駐車場から畳平方面への帰路では、急斜面をトラバースする箇所は完全になくなり、アイゼンの必要性は低くなっています。また、2号カーブの富士見沢付近は高さ5メートルほどの切り通しとなっていることから、富士見岳山頂付近から位ヶ原山荘方面への滑走ができない状態です。また、富士見岳山頂方面から滑走して、誤って切り通し箇所に滑落する危険性があります。切り通し箇所から車道部分に降りる箇所はなく、もし、富士見岳山頂方面から滑走した場合は、再び富士見岳山頂に登り返す必要があります。
また、乗鞍岳春山バスが大雪渓・肩の小屋口バス停まで延長運行されたことにより、大雪渓駐車場にあるトイレや避難小屋が利用できる状態となりました。現在、この付近で利用可能なトイレは、位ヶ原山荘と畳平駐車場、それに加えて今回より利用可能となった大雪渓駐車場の三箇所しかありませんのでご注意ください。
 

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■2012年5月20日(日)■       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.2
 (ご注意 : 今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします)  
 

@ 2012/05/20 08:45
車窓には雪の壁が迫ってくる
(乗鞍岳春山バス − 位ヶ原山荘付近)
A 2012/05/20 08:55
今日の始発便は5台運行 − 乗客の安全を守ります
(乗鞍岳春山バス乗務員一同 − 位ヶ原山荘前)

B 2012/05/20 10:10
気温2℃ − 霰が時折降り、どんよりとした天候
(大雪渓付近)

C 2012/05/20 15:30
切り株を避けながら − ツアーコース下山滑走はもう無理!
(ツアーコース − 入口急斜面)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 昨日の好天は長続きせず、今日は時折あられが降るどんよりとした肌寒さすら感じる一日でした。

早朝、6時の乗鞍高原の気温は6℃。寒さを全く感じない朝を迎えます。そして、上空はどんよりとした曇り空ですが、日が高くなるにつれて雲間に青空がのぞくようになってきます。観光センターから望むノリクラの峰々は、早朝は何とかその姿を確認することができたものの、7時を回る頃になると、次第にその輪郭がぼやけてきて、雲の中に覆われるようになってきました。

岐阜県側の乗鞍スカイラインは、昨日から続く積雪凍結により、今日も終日通行止めとなりました。しかし、長野県側の乗鞍岳春山バスは始発便から通常運行が始まります。そのため、乗鞍スカイラインのシャトルバスで入山しようとしたスキーヤー・ボーダーの方々の中には、乗鞍スカイラインシャトルバスの停留所のある ほおのき平駐車場から三本滝レストハウス前駐車場へと、急遽移動されて来られたようです。

7時の三本滝レストハウス前駐車場は、アスファルト部分が3分の2程度埋まっていて、8時を過ぎる頃になると周辺の砂利スペースもほぼ満車に近い状態になりました。天候は相変わらず、時折、薄日が差す程度の曇り空。それでも、今日の春山バス始発便は5台が運行され、位ヶ原山荘へと出発しました。
残雪の残る県道乗鞍岳線を行く春山バスは、終点の位ヶ原山荘に近づくにつれて、車窓に雪の壁が迫ってきます。高いところではバスの車体と同じくらの積雪があり、観光客の方々は、その景色に圧倒されていた様子がありました。

春山バスが到着した9時前の位ヶ原山荘の気温は8℃。バスから降り立ったスキーヤー・ボーダーの方々は一斉に屋根板入口へと向かいます。雲は徐々に厚くなってきて、屋根板から望む富士見岳方面ははっきりしません。そして、多くの方が進む大雪渓方面も、剣ヶ峰などが雲の中に見え隠れする状態です。

今日は絶えず東から空気が流れていて、風がなくなるとやや蒸し暑さをおぼえるものの、風が吹き始めると登行していても肌寒さを感じる状態です。それでも、山頂目指す長い列が大雪渓から肩の小屋方面へと続いていました。

正午の肩の小屋の気温は2℃。この頃から山頂付近に雲がかかっている時間のほうが長くなり、風もさらに冷たさを増すようになってきました。薄着では耐えられない状態で、アウターをザックから引っ張り出します。シールで歩く雪面は、ザラメが少し大きいのか、シールのグリップが少し弱く感じます。ただ、しっかりと蹴りこみながら進めば問題はありません。また、昨日は、湿った新雪がストップスノーとなって滑りにくい状態でしたが、多くの方が稜線からの滑り込みやツアーコースでの下山滑走をされたこともあって、比較的滑りやすいコンディションとなっていました。

13時の稜線の気温は4℃。いつもなら西から強風が絶えず吹きぬけるものの今日は冷たい東風で、いつもと天候が異なっています。山麓から湧き上がる雲に視界を妨げられて、100メートル先も確認できない状態です。しかし、それも稜線から少し下山滑走すれば、位ヶ原方面がしっかり確認できるようになり、今日は山頂部分だけスポット的に雲に包まれていたようです。
昨日のような晴天には恵まれなかったものの、さほどの天候の悪化も見られず、まずまずの一日を送ることができたかと思います。

なお、ノリクラ雪渓カレンダー正式版Vol2 は、次週末掲載予定です。今しばらくお待ちください。(2012/05/20 18:15更新)

【5月20日現在のツアーコースの状況】
昨日よりも明らかに雪解けが進んでいます。ツアーコース入口急斜面の切り株がかなり大きくなっていて、ターンするのも苦労する状態。しかも、1番標識方面から入口急斜面に入る部分(入口急斜面上端部分)は、かなり雪解けが進んで、場所によってはスキー板1本分の幅しかない場所もあって、ツアーコースでの下山滑走は、この数日でほぼ終了と考えたほうが良いでしょう。そのため、今後は位ヶ原山荘より春山バスでの下山を強くお勧めします。その際は春山バス下り最終便に間に合うよう位ヶ原山荘まで下山滑走されるようご注意ください。(春山バス下り最終便 位ヶ原山荘14時56分発)。
大雪渓方面から屋根板を経由して位ヶ原山荘への下山滑走において、問題となる箇所はありません。

位ヶ原周辺の道路除雪は、大雪渓駐車場より先の3号カーブまで到達しています。そのため、山頂方面からツアーコースに滑り降りる際には、4号カーブまで南下して、それからツアーコース方面に進むようにしてください。また、山頂方面から位ヶ原山荘に滑り降りるときは、大雪渓避難小屋付近から5号カーブの北側を回って屋根板方面へと向かってください。それ以外の部分を滑走すると、除雪の切り通しの段差に転落する可能性がありますので注意してください。
なお、県道乗鞍岳線カーブ番号は、本日より掲載開始した ノリクラガイドマップ県道乗鞍岳線カーブ番号 版 をご覧ください。

【積雪量】
3番付近では、先週よりも20センチ少なく、昨年より1メートル多い状態。
5番付近では、先週より40センチ少なく、昨年より1.2メートル多い状態。
位ヶ原急斜面では、先週より30センチ少なく、昨年より1メートル多い状態。

【バーンコンディション】
<位ヶ原 → 3番標識>十分な積雪量があります。
<3番標識 → 2番標識>少しブッシュが目立つようになって来ましたが、十分な積雪量があります。
<1番標識 → かもしかゲレンデへ降りる急斜面手前>かなり切り株が目立つ状況で、次週末にはターンスペースを確保することが困難であると考えられます。
<かもしかゲレンデへ降りる急斜面>入口急斜面のブッシュ・切り株が目立つ状況で、ターンスペースを確保することがかなり困難になってきました。
<かもしかゲレンデ>完全に積雪がなくなりました。

 
  

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■2012年5月19日(土)■       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.2
 (ご注意 : 今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします)  
 

@ 2012/05/19 08:20
乗鞍岳春山バスは始発便から通常運行
(三本滝レストハウス前)
A 2012/05/19 10:10
下山滑走はここまで − 下山滑走は今週末が限界
(ツアーコース入口急斜面)

B 2012/05/19 12:05
歩いて登るのが楽しい
(ツアーコース − 5番標識付近)

C 2012/05/19 13:40
気温14℃、無風 − 穏やかな天候でのんびりとお昼休み
(位ヶ原)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 今日は昨日降った新雪でストップスノーに悩まされましたが、春スキーを楽しむには申し分ない一日を送ることができました。

日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は、綺麗な星空の広がる夜を迎えます。気温は1℃、この時期としては冷え込んでいます。そんな冷たい夜空に目を慣らすと、星の数が次第に増えて行き、月のない夜空は星に埋め尽くされていることに気付きます。そして、西の空にはぼんやりとノリクラの稜線がなんとなく見えるようになってきて、闇夜でも色々なものがちりばめられているいることを発見すると、寒さなんて忘れてしまうほどです。

そして、一夜明けた乗鞍高原は快晴無風の朝を迎えます。6時の気温は0℃。フロントガラスが少しばかり凍っていて、夜間の冷え込みの厳しさを物語っています。昨日は降雪のため、長野県側の乗鞍岳春山バス、そして、岐阜県側の乗鞍スカイラインは、双方とも終日運休・通行止めでした。そのため、乗鞍岳春山バスも運休が懸念されていましたが、路面凍結箇所はほとんどなく、始発便から通常通りの運行が決まりました。しかし、乗鞍スカイラインは10kmポスト(森林限界を超えた猫岳中腹付近)より上部で、10センチの積雪となっていて、除雪しなければ通行できない状態とのことで、通行止めが続いています。

7時の三本滝レストハウス前駐車場の気温は6℃。周辺には霜柱が立っています。レストハウス正面のアスファルト部分の駐車場はこの時間帯で8割ほどが埋まっています。続々とマイカーがお越しになりますが、周辺の砂利スペースの雪解けが進んで駐車できる台数がかなり多くなりましたので、8時を過ぎても満車になることはありませんでした。

春山バス始発便はいつものように8時過ぎには三本滝停留所に到着し、乗車券の販売・スキー板の搬入など手際よく進められ、観光センターから乗客を乗せた後続の車両と共に、今日は4台の春山バスがほぼ定刻通りに三本滝ゲートを通過して行きました。

春山バスを見送ったあと、いつこのようにツアーコースに向けてかもしかゲレンデを出発します。9時のかもしかゲレンデの気温は14℃。快晴無風の中を雪のなくなったゲレンデを歩きます。かもしかゲレンデはシーズン前に芝刈りが行われていますので、ブッシュに悩まされることなく、ツアーコース入口まで何の問題もなく登って行きます。

例年、ツアーコース入口付近から、人の背丈に近いクマザサが生い茂っていますが、かもしかゲレンデの芝刈りと同時に、ツアーコース入口から急斜面手前までクマザサも刈り取られているため、いつものようにクマザサの中を泳いで登る必要がなくなりました。そして、シールで登ることができるようになるのは、かもしかペアリフト降り場(山頂駅)から200メートル上部のところで、ザックからスキー板を下ろして、スキーを履いて雪の上を登って行きます。

ツアーコース入口急斜面は切り株がかなり分布するようになって来ました。それでも、まだ、積雪部分の面積のほうが広く、シールで登るにはほとんど問題はありません。しかし、急斜面上端部分で雪が途切れているところがあり、下山滑走時には注意が必要です。

ツアーコース入口急斜面を登りきってしばらく行くと、それまではあまり涼しさを感じなかった風に、雪面を流れてきた空気に入れ替わってきたこともあって、ひんやりと心地よい状態になってきます。そして、遠方の中央アルプスを眺めると、その頂が真っ白に輝いています。おそらく、先日の降雪で雪化粧されたものと考えられます。今日は綺麗な快晴に恵まれているものの、空気はこの時期の透明度しか持ってなく、その奥の南アルプスは若干霞んだ状態でした。それでも綺麗に雪化粧が施された中央アルプスはいつも以上に近く、また、大きく感じられるものでした。

正午のツアーコース5番付近の気温は16℃。お昼前から雲が湧き始めます。その雲はゆっくりと南から北へと流れて行きます。ツアーコース内を流れる風も南風。風に全身が包まれる心地よさはなんともいえない感覚で、季節を先取りするような楽しさがあります。そんなツアーコースを登ってこられた方々も、サイレントな世界を自分だけが楽しんでいるような味わいを感じていらっしゃったことともいます。

ツアーコースの先、森林限界を超えた位ヶ原も穏やかな状態。無数のシュプールが刻まれた山頂方面を眺めながら、のんびりとお昼休みを楽しむ様子がありました。

先週に引き続き、今日も穏やかな春スキーを終日楽しむことができ、何度も滑り返す方もたくさんいらっしゃったようで、三本滝レストハウスに戻ってくる時間帯もいつもより遅めの方も多かったようです。ただ、先日の新雪はストップスノーで滑走には若干苦労される様子が見られました。また、岐阜県側の乗鞍スカイラインは、お昼から除雪作業が行われましたが、結局終日通行止めでした。
なお、ノリクラ雪渓カレンダー正式版Vol2 は、次週末掲載予定です。今しばらくお待ちください。(2012/05/19 18:45更新)

【5月19日現在のツアーコースの状況】
先週と比べると積雪量的にはさほど雪解けが進んでいませんが、元々、積雪量が減少していたかもしかゲレンデやツアーコース下部では、雪解けが目立ってきました。下山滑走できるのは、ツアーコース入口付近で、かもしかペアリフト山頂側降り場から200メートル上部付近までです。位ヶ原周辺の道路除雪は、大雪渓駐車場より先の3号カーブまで到達しています。そのため、山頂方面からツアーコースに滑り降りる際には、4号カーブまで南下して、それからツアーコース方面に進むようにしてください。また、山頂方面から位ヶ原山荘に滑り降りるときは、大雪渓避難小屋付近から5号カーブの北側を回って屋根板方面へと向かってください。それ以外の部分を滑走すると、除雪の切り通しの段差に転落する可能性がありますので注意してください。
なお、県道乗鞍岳線カーブ番号は、本日より掲載開始した ノリクラガイドマップ県道乗鞍岳線カーブ番号 版 をご覧ください。

ツアーコースでの下山滑走は、前述のとおり、かもしかゲレンデとツアーコース入口までで、その先はかもしかゲレンデを歩いて下山することとなります。ただ、日に日に雪解けが進んでいますので、今後は位ヶ原山荘より春山バスでの下山をお勧めします。その際は春山バス下り最終便に間に合うよう位ヶ原山荘まで下山滑走されるようご注意ください。(春山バス下り最終便 位ヶ原山荘14時56分発)。

【積雪量】
3番付近では、先週よりも20センチ少なく、昨年より1メートル多い状態。
5番付近では、先週より40センチ少なく、昨年より1.2メートル多い状態。
位ヶ原急斜面では、先週より30センチ少なく、昨年より1メートル多い状態。

【バーンコンディション】
<位ヶ原 → 3番標識>十分な積雪量があります。
<3番標識 → 2番標識>少しブッシュが目立つようになって来ましたが、十分な積雪量があります。
<1番標識 → かもしかゲレンデへ降りる急斜面手前>かなり切り株が目立つ状況で、次週末にはターンスペースを確保することが困難であると考えられます。
<かもしかゲレンデへ降りる急斜面>入口急斜面のブッシュ・切り株が目立つ状況で、ターンスペースを確保することがすこし困難になってきました。
<かもしかゲレンデ>ほぼ完全に積雪がなくなりました。

 
  

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■2012年5月15日(火)■       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.1
 (ご注意 : 今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします)  
 

@ 2012/05/15 08:20
生憎の雨
(ほおのき平駐車場 − バスターミナル)
A 2012/05/15 09:40
乗鞍スカイラインシャトルバス運行開始
(乗鞍スカイライン − 四ッ岳カーブ)

B 2012/05/15 10:45
雨天のため、樽開きは屋内で
(乗鞍岳山開き祭 − 畳平バスターミナル)

C 2012/05/15 12:15
気温3℃ − 冷たい雨と風が続きます
(畳平バスターミナル)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 今日は乗鞍スカイラインの開通初日。しかし、雨が終日に渡って降り続き、生憎の一日でしたが、乗鞍スカイラインは通常通り開通し、シャトルバス発車式・安全祈願神事・乗鞍岳山開き祭など、初日に催される行事はすべて順調に執り行われました。

早朝6時のほおのき平駐車場の気温は6℃。小雨が降り続く朝を迎えます。シャトルバスの発着所になっているほおのき平駐車場は、多くのマイカーが訪れますが、今日は悪天候に加え平日であることから、シャトルバスを待つマイカーは皆無です。

雨は降ったり止んだりを繰り返す状況で、乗鞍スカイラインは畳平周辺など上部では濃霧に見舞われる状況です。しかし、雨量・風速などで通行に問題となる状況ではなく、予定通り7時に開門されることが決まります。そのため、シャトルバスも始発便が6時55分にほおのき平に到着し、畳平に向けて出発して行きました。例年なら、一番乗りを目指そうとする方々の姿がありますが今日は皆無で、ほおのき平駐車場から始発便に乗り込んだ方はゼロでした。また、この天候ですが、本日は晴天時に運用されるAダイヤ(1時間に1便)で運行されました。そして、上部エリアで強風が吹いていることから、自転車については夫婦松までの通行とされたようです。

乗鞍スカイライン開通初日は、例年、ほおのき平駐車場でシャトルバス発車式、畳平で安全祈願神事・乗鞍岳山開き祭が行われます。これらの行事に参列する来賓の方々がほおのき平駐車場に集まり始めます。しかし、8時45分から始まるシャトルバス発車式が近づくにつれて、雨はまとまった降り方となってきます。そして、シャトルバスの共同運行している濃飛乗合自動車とアルピコ交通の各車両の前でシャトルバス発車式がテープカットと共に行われました。その後、花輪で飾り付けられた3台の来賓用のバスは関係者を乗せて、ほおのき平駐車場を9時に出発します。

9時のほおのき平駐車場の気温は12℃。雨の降り方は一向に変わらず、バスは国道158号線から乗鞍スカイラインの起点の平湯峠への旧道に入ると、新緑が霧に霞みながら柔らかな光景を作っています。乗鞍スカイラインの平湯ゲートを通過すると、周囲には残雪が見られるようになってきます。森林限界を超える猫岳山腹付近までは、それほど寒さはないものの、10kmポスト以降から急激に風に冷たさを感じます。霧が濃くなってきたものの、車窓からは烏帽子岳からその奥にある四ッ岳カーブの雪の壁などが確認できる程度の視界は確保されていています。
さらに進んで、桔梗ヶ原に到達すると、大きなバスの車体が揺すぶられるほどの強風と濃霧に見舞われます。全く視界の効かない状況になり、畳平に到着します。

10時の畳平の気温は3℃。今日は山麓でもあまり気温が上がらなかったことから、大半の方が長袖姿でお越しになっていて、寒さで肩をすぼめるような様子は見られません。それでも、まとまった降り方を続ける雨の中、バスから降り立った方々は一目散にバスターミナルに逃げ込みます。

10時より安全祈願神事が行われました。例年なら、関係者のほかに一般の観光客の方も含めて、バスターミナル前で大々的に執り行われますが、この天候のため、今回はバスターミナル横にある乗鞍本宮内で関係者のみで行われました。
乗鞍本宮での安全祈願神事のあとに続き、会場を畳平バスターミナルに移して乗鞍岳山開き祭りが一般の方々を前に行われ、来賓の祝辞に続き、樽開きの高らかに木槌が打ち鳴らされると、待ってましたとばかりに振る舞い酒に駆け寄る方々の様子があり、そんな状況を見ると今年も無事に乗鞍スカイラインのシーズンインを迎えることができたことを実感します。

正午の畳平の気温は3℃。西からの風が強くなり、吐く息が白くなってきます。天候は相変わらずの状況で、今日は終日雨の一日で、乗鞍スカイライン初日が終わろうとしています。

長野県側の乗鞍岳春山バスに続いて、岐阜県側の乗鞍スカイラインシャトルバスの運行開始して、春山シーズンが本格的に始動いたしました。ただ、まだまだ冬の様相を見せる時期でもありますので、しっかりとした装備の下でお越しください。

なお、今回取材分より、ノリクラ雪渓カレンダー正式版の連載を開始します。ノリクラ雪渓カレンダー正式版Vol1 は、次週末掲載予定です。5月12日(土)〜5月13日(日)の取材分と合わせてお届けするため、いつもより掲載が遅れますので、ご了承ください。(2012/05/15 16:10更新)
 
  

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■2012年5月13日(日)■       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.1
 (ご注意 : 今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします)  
 

@ 2012/05/13 08:50
快晴無風 − 今日の春山バス始発便は4台運行
(位ヶ原山荘前)
A 2012/05/13 09:15
気温7℃ − 穏やかな気候の中を出発
(屋根板)

B 2012/05/13 13:00
後ろを振り返れば絶景...
(朝日岳直下)

C 2012/05/13 14:10
今日はまさに春スキー日和の一日でした
(剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線付近)

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▼ 午後になって少し雲がたなびき始めたものの、午前中は完全に快晴無風で、穏やかな陽気にまさに春スキー日和の一日でした。

早朝5時の位ヶ原山荘は、力強い朝日がまぶしいばかりに差し込む朝を迎えます。気温は3℃。雲ひとつない快晴の空にノリクラの峰々がくっきりと浮かんでいます。夜明けと共に、西から弱い風が吹き始めますが、それも風に吹かれていて心地よさを感じるほどで、昨日のような冷たさは全くありません。

位ヶ原山荘周辺の積雪を早朝は硬さがありましたが、強い日差しで7時過ぎには緩んできた感触が見えてきました。7時の気温は6℃。少し雲がたなびき始めましたが、天候には大きな変化はなく、小鳥のさえずりに四方八方囲まれています。
もちろん、この穏やかな天候ですから、路面状況にも問題となるところはなく、乗鞍岳春山バスは始発便から通常運行されます。今日の始発便は4台が運行され、ほぼ定刻どおりに位ヶ原山荘に春山バスが到着します。

位ヶ原山荘に到着した春山バスからは、スキーヤー・ボーダーの方々が一斉に降り立ち、いつものようにスキー板の搬出や春山入山計画書の記入・提出が行われ、準備のできた方から屋根板入口へと向かって行きます。

9時の屋根板の気温は7℃。バーンは適度に緩んで、シールでもツボ足でもどちらでも問題ないコンディション。力強い日差しに気温以上に暖かさを感じます。そのため、大半の方は、アウターをザックに押し込んでから屋根板を出発する様子が見られ、真っ青に輝く青空に富士見岳・大黒岳が聳え立つ屋根板からのロケーションを見渡すと、「今日は来て良かった〜」と、口々にされながら、一歩一歩屋根板を登って行きました。

屋根板はほとんど風がなく、登っていると少し蒸し暑さを覚える状況。そして、屋根板からとなりの大黒岳方面・富士見沢方面を見ると、黄砂に汚れた部分と新雪で白くなった部分が織り成す模様はコーヒーに落としたミルクを溶け込む瞬間のような勢いがあり、自然の作り出す描写には本当に美しさを感じさせます。

屋根板を登って位ヶ原に到達すると、たくさんの方が山頂方面目指して登って行きます。位ヶ原も大雪渓もほとんど風がなく、すこしバテ気味の方もいらっしゃった様子。
正午の肩の小屋付近の気温は12℃。このあたりから少しひんやりとした感覚にさせられます。

お昼時ということもあって、肩の小屋周辺では車座になって、のんびりと周囲の風景を見入っている方。そして、「今日はもうここで終了...」と、おっしゃりながらゆっくりランチタイムを過ごされる方もいらっしゃいました。いつもなら絶えず冷たい西風にさらされる肩の小屋も今日ばかりは本当に穏やかな陽気に包まれています。

肩の小屋から山頂方面に向かいますが、この先はハイマツ帯など全くなく、完全に真っ白な世界。どこを歩いても問題ない状態です。ただ、これから雪解けが進むとハイマツ帯が現れてきますので、雷鳥保護のためハイマツ帯には立ち入らないようお願いいたします。

この先、朝日岳や稜線付近まで、シールで全く問題ないバーンコンディションです。それでもシールに慣れていらっしゃらない方は、稜線付近の急斜面で転倒される様子もありましたので、冷え込んでバーンが硬いときなどは注意が必要です。

13時の稜線の気温は10℃。今日は本当に風がありません。上空には少し雲がたなびき始めますが、穂高連峰を初めとする北アルプスの山並み。そして、稜線を超えて、西側には白山の山並みもはっきりとしています。バーンは新雪と春雪が交互に現れて、若干滑りにくいところがあるものの、それをコントロールしながら滑るのも春スキーの醍醐味と言えるでしょう。

今日はこれ以上ない穏やかな一日を過ごすことができました。今日のような日が訪れるから、またもう一度ノリクラにやって来たいとおもってしまうものです。
なお、今回取材分より、ノリクラ雪渓カレンダー正式版の連載を開始します。ノリクラ雪渓カレンダー正式版Vol1 は、次週末掲載予定です。ただ、5月15日(火)の乗鞍スカイラインオープンの取材分も合わせてお届けする予定です。そのため、いつもより掲載が遅れますので、ご了承ください。(2012/05/13 17:15更新)

【5月13日現在のツアーコースの状況】
ツアーコース下部やかもしかゲレンデは、昨日と比べてかなり雪解けが進んでいます。また、大雪渓付近まで道路除雪が始まっていて、山頂方面からツアーコースに滑り降りる際には、4号カーブまで南下して、それからツアーコース方面に進むようにしてください。また、山頂方面から位ヶ原山荘に滑り降りるときは、大雪渓避難小屋付近から5号カーブの北側を回って屋根板方面へと向かってください。それ以外の部分を滑走すると、除雪の切り通しの段差に転落する可能性がありますので注意してください。

ツアーコースでの下山滑走は、前述のとおり、かもしかゲレンデとツアーコース下部の雪解けがかなり進んでいて、本日の滑走がぎりぎりといったところです。そのため、次の週末は滑走不能となることが予測されますから、位ヶ原山荘より春山バスでの下山をお勧めします。その際は春山バス下り最終便に間に合うよう位ヶ原山荘まで下山滑走されるようご注意ください。(春山バス下り最終便 位ヶ原山荘14時56分発)。

【積雪量】
3番付近では、先週よりも10センチ少なく、昨年より50センチ多い状態。
5番付近では、先週とほぼ同じで、昨年より50センチ多い状態。
位ヶ原急斜面では、先週より10センチ少なく、昨年より60センチ多い状態。

【バーンコンディション】
<位ヶ原 → 3番標識>多くの方が滑走して、バーンがうねっている箇所がありますが、十分な積雪量があります。
<3番標識 → 2番標識>こちらも一部バーンがうねっている箇所がありますが、十分な積雪量があります。
<1番標識 → かもしかゲレンデへ降りる急斜面手前>かなり切り株が目立つ状況で、次週末にはターンスペースを確保することが困難であると考えられます。
<かもしかゲレンデへ降りる急斜面>入口急斜面のブッシュ・切り株が目立つ状況で、次週末にはターンスペースを確保することが困難であると考えられます。
<かもしかゲレンデ>ほとんど雪がない状態です。滑走不能といっても良いほどです。
 
  

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■2012年5月12日(土)■       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.1
 (ご注意 : 今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします)  
 

@ 2012/05/12 08:15
今日の春山バスは始発便から問題なく運行
(三本滝レストハウス前)
A 2012/05/12 10:10
春山バスが運行してもツアーコースを登る
(ツアーコース − 入口)

B 2012/05/12 10:25
ツアーコースはここまで下山滑走可能
(ツアーコース − 入口付近)

C 2012/05/12 13:55
気温マイナス4℃ − 今日は冷え込んだ一日でした
(位ヶ原)

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▼ 今日は綺麗な青空に恵まれたものの、終日冷たい空気に包まれ、一時的に小雪の舞うこともあって、季節は冬に逆戻りしたような一日でした。

日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は、星が一つ一つくっきりと輝く快晴の夜を迎えています。気温はマイナス2℃。久しぶりに冷え込んでいます。真冬とまでは行かないものの、しばらく外気にさらされていると、キーンと頭の中からゾクゾクと来るほど。5月とは思えない寒々とした状況です。

そして、一夜明けた乗鞍高原は、山頂付近を激しく流れる雲が上空の青空をも多い尽くそうとする不安定な雰囲気の晴れた朝を迎えます。6時の気温は0℃。しっかりとした朝日が昇っているものの、暖かさはほとんど感じさせません。
7時を回る頃になると、東からやや強めの風が吹き始め、木枯らしのごとく、地面の埃を舞い上げるほどの勢いで、乗鞍高原でもこの状況ですから、とても山頂まで出向こうとは考えられない様子です。

観光センターから7km先の三本滝レストハウス前駐車場は、7時30分の段階で、アスファルト部分の駐車場はほぼ満車。周辺の砂利の駐車スペースは先週と比べて雪解けが進み、30台ほどの車が停められる状況で、こちらも8時くらいになるとほぼ満車の状態となりました。

昨日の乗鞍岳春山バス始発便は、路面凍結のため運休となりました。今日も冷え込んでいるものの、早朝の道路パトロールの結果、路面状況に問題はなく、通常通りの運行が実施されることが決まりました。そのため、三本滝レストハウス前の三本滝停留所には8時前からスキーヤー・ボーダーの方々が列を作り、8時過ぎには春山バスが到着します。今日の春山バスは観光センターからの後続を含めて5台が運行され、193名の乗客が位ヶ原山荘へと出発して行きました。春山バスへの乗客を待つ間、三本滝レストハウス付近では、風花とも小雪ともどちらともつかないような降雪がありましたが、それも一時的で、春山バスが出発する頃には収まってきました。

乗鞍岳春山バス始発便の出発を見送った後、ツアーコースに向けて出発します。かもしかゲレンデはかなり雪解けが進んでいるものの、シールで登る分には問題なく、ほとんどツボ足になることなく、ツアーコース入口まで到達できます。

10時のツアーコース入口の気温は6℃。冷え込んだ空気に包まれていることには変わりませんが、風が収まってきて、アウターを着ているとやや暑さを感じる状況。ガチガチに凍っていたバーンも緩んできて、シールのグリップがよくなってきます。春山バス始発便が問題なく運行され、雪が少なくなってきたことから、今日はツアーコースを登る方は皆無の状況。それでも、今シーズン最後のツアーコースを登るためにお越しになったグループもいらっしゃいました。

ツアーコース入口急斜面は雪解けにより切り株が目立つ状況となって来ました。それでも、ブッシュが林立してしまうほどの雪解けにはなっていないため、切り株への衝突さえ注意すれば、登行も下山滑走も問題ありません。
入口急斜面を登り切った先のツアーコースは、まだ切り株は多くなく、ほとんど問題となる箇所はありません。そして、2番標識付近に差し掛かると、再び強い風に見舞われ、薄手のウェアーではかなり寒さを感じ、インナーグローブだけでは手の感覚がなくなり始めます。

正午の3番標識付近の気温は2℃。相変わらず冷たい空気がやや強めに流れます。太陽は燦々と輝くものの、その日差しには全く暖かさを感じさせてくれません。そのため、 バーンは表面は緩んでいるものの、内部は硬い状態で、滑走においては最適なコンディション。そのため、上部から下山滑走されるスキーヤーも楽しそうにターンを繰り返す様子が見れます。

13時の位ヶ原急斜面の気温は0℃。山麓から登ってくるとさらに風が増して冷たさも厳しくなってきた感覚ですが、上部から下山されてきた方々は位ヶ原急斜面で腰を下ろしてのんびりと休憩されているほどで、話を聞くと「ここまで下山するとほっとする...」と、おっしゃって休憩されていました。この付近からバーンもフィルムパックされてきて、冷え込みが厳しくなってきたことがわかります。

ツアーコースから先の位ヶ原は、激しく雲が流れ、気温もさらに低下します。14時の時点でマイナス4℃。厚手の冬用のグローブでないととても耐えられないほどです。燦々と輝く太陽の前を激しくめまぐるしく変化しながら雲が流れ、バーンはガチガチのアイスバーンです。ほとんど真冬の位ヶ原と同じ状態といっても差し支えないほどです。それでも、時折、雲間に見られる剣ヶ峰の山肌には無数のシュプールが刻まれて、今日たくさんの方が山頂方面へと目指して行かれました。

また、県道乗鞍岳線の除雪も急ピッチで進められ、今日現在、大雪渓駐車場の約100メートル手前付近まで除雪の先頭が到達しています。上部エリアからツアーコースに下山滑走する際に、除雪箇所を横切る必要がありますが、切り通しの壁でさえぎられてしまいますので、浅めの箇所を探しながらルートを見つける必要があります。また、切り通しの壁への進入を防ぐロープなどの敷設はまだ行われていませんので、濃霧時などは道路への転落に注意が必要です。

明日は朝晩は冷え込むものの、日中は穏やかな陽気になる天気予報です。暖かな春スキーを楽しみたいものですね。
なお、今回取材分より、ノリクラ雪渓カレンダー正式版の連載を開始します。ノリクラ雪渓カレンダー正式版Vol1 は、次週末掲載予定です。ただ、5月15日(火)の乗鞍スカイラインオープンの取材分も合わせてお届けする予定です。そのため、いつもより掲載が遅れますので、ご了承ください。(2012/05/12 17:15更新)

【5月12日現在のツアーコースの状況】
雪解けが進んでいますが、現段階ではツアーコースの登行も下山滑走も問題となる箇所はありません。ツアーコースから先のかもしかゲレンデでは、下山滑走はそろそろ限界に近づいています。

【積雪量】
3番付近では、先週よりも10センチ少なく、昨年より50センチ多い状態。
5番付近では、先週とほぼ同じで、昨年より50センチ多い状態。
位ヶ原急斜面では、先週より10センチ少なく、昨年より60センチ多い状態。

【バーンコンディション】
<位ヶ原 → 3番標識>多くの方が滑走して、バーンがうねっている箇所がありますが、十分な積雪量があります。
<3番標識 → 2番標識>こちらも一部バーンがうねっている箇所がありますが、十分な積雪量があります。
<1番標識 → かもしかゲレンデへ降りる急斜面手前>一部ブッシュ・切り株がありますが、現段階では問題ありません。
<かもしかゲレンデへ降りる急斜面>入口急斜面のブッシュ・切り株が見えてきましたが、現段階では問題ありません。問題なく滑走できるのはツアーコース入口からかもしかゲレンデ上部付近までです。
<かもしかゲレンデ>上部エリアは(上から見て右側の)初心者コースを利用して滑走しますが、クマザサ・雪解け箇所を避けながら滑走する必要があります。かもしかゲレンデ下部でも雪解けが進んでかなり狭くなっています。滑走不能になるのも時間の問題です。
 
  

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■2012年5月5日(土)■       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  今回はありません )
 (ご注意 : 今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします)  
 

@ 2012/05/05 07:10
水芭蕉 − 乗鞍高原では今が見頃
(一の瀬 座望庵隣 − まいめの池)
A 2012/05/05 07:55
かもしかゲレンデを一斉の登り始める
(積雪凍結 − 春山バス始発便は運休)

B 2012/05/05 09:50
雪解けが進むがツアーコースはまだ下山滑走可能
(ツアーコース − 入口付近)

C 2012/05/05 12:35
山頂付近は激しく雲が流れる − 天候はやや不安定
(位ヶ原)

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▼ ゴールデンウィーク後半、こどもの日を迎えた今日は、ひんやりとした冷たい空気が流れ、晴れてはいるものの雲が激しく流れる不安定な天候の様相を見せた一日でした。

日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は、昨日の夕方から降り始めた雨が続いています。気温は6℃、薄着ではやや肌寒さを覚える状態です。この雨も次第に収まりを見せ始めるようになってゆきます。

そして、早朝6時の乗鞍高原の気温は4℃。ひんやりとした朝を迎えます。綺麗に晴れてはいるものの、雲は足早に北から南へと流れ、山頂付近は絶えず雲の帯に包まれて、その様子がはっきりしません。そして、ゴールデンウィーク真っ只中ということもあって、乗鞍高原の一の瀬一帯では見頃を迎えた水芭蕉が咲き乱れていて、多くのカメラマンがお越しになり、しきりにシャッターを切る様子が見られました。水辺に咲く水芭蕉と共に、その水面に青空を映し込めば、絶好の撮影ポイントとなります。

乗鞍高原をあとにして、三本滝レストハウスに到着すると、7時30分の段階で三本滝レストハウス前駐車場は完全に満車。先週と同様、アスファルト部分の駐車スペースしか除雪されてなく、周辺の砂利の駐車スペースには積雪がまだ残っているためで、収容台数が50台ほどしかない状態です。周辺の積雪が先週よりも少なくなってきたため、むりやり雪の上に進入するものの、タイヤがスタックして身動きできない車が続出する状態が見られました。ツアーコースで下山滑走されない方の春山バスご利用は、三本滝バス停より山麓寄りにある観光センターにマイカーを停めて、春山バスにご乗車されることをお勧めします。

昨晩、乗鞍高原で降った雨は上部エリアでは降雪となり、バス会社が実施した早朝の道路パトロールの結果、標高2230メートルの冷泉小屋から標高2350メートルの位ヶ原山荘までの区間で積雪凍結があって、今日の春山バス始発便は運休となりました。そのため、三本滝レストハウス前駐車場にお越しになった方は、早々にシールを貼ったり、スノーシューの準備をされて、かもしかゲレンデからツアーコースへと、次々に登り始めます。

8時の三本滝レストハウス前付近の気温は10℃。相変わらず綺麗な青空に足早に流れる雲が続きます。太陽は燦々と輝いているものの、風に冷たさがあって、中には寒さに腕組みをされる様子もありました。それでも、ツアーコースに向かって登り出せば、アウターが不要な状態で、むしろ薄着でひんやりとした風を受けていたほうが心地よいと感じさせるものでした。

9時のかもしかゲレンデの気温は12℃。バーンはほどよく締まっていて、かもしかゲレンデだけ滑走していても楽しいほど。実際、何度もここを往復されるスキーヤーの様子も見られました。そして、10時のツアーコース入口の気温は10℃で、この頃になると、バーンはようやく緩み始めます。それでも、踏み抜くほどではなく、ツボ足でも容易に歩くことができる状態でした。

ツアーコース入口急斜面を登りきり、1番標識付近に差し掛かると、吹き抜ける風がやや強くなってきます。1番標識付近では天気の良いときは、高天ヶ原と剣ヶ峰の二つの峰が左右に並ぶビューポイントですが、今日は剣ヶ峰はすっぽりと雲に包まれ、高天ヶ原だけが姿を現している状態で、片方しか見えないという現象も珍しいことです。

上部エリアでは昨晩は雨ではなく雪であったことを先ほども申し上げました。ツアーコースでは、3番標識付近から少しずつ湿った新雪に覆われるようになり、位ヶ原急斜面付近では黄砂で汚れた春雪と、昨晩の降雪が入り混じって、バーンはまだら模様になっていました。

正午のツアーコース位ヶ原急斜面の気温は8℃。しかし、急斜面を登り切った付近では6℃と気温が低下します。天候は相変わらずの晴天ですが、雲動きはさらに加速し、激しく、剣ヶ峰の頂に襲い掛かっています。

ツアーコースより先の位ヶ原では絶えず強めの風が吹き抜ける状態。それでも厳冬期のような過酷な冷たさはなく、アウターさえ着込めばしのぐことができる状態です。そして、今日も剣ヶ峰方面にはたくさんの方々の姿があり、思い思いのシュプールを刻む様子が続きました。

今日の春山バスは始発便は運休となりましたが、その後、気温の上昇で凍結箇所がなくなり、観光センター10時45発(三本滝11時発)の第二便から運行が開始されました。始発便が運休だった影響から、第二便としては珍しく、5台も運行されたようです。

明日も少し不安定な天候となる予報が出ています。本日と同様に路面凍結などにより、乗鞍岳春山バスの始発便が運休となる可能性がありますので、ツアーコースを登って行くことも視野に入れた装備と、突然の吹雪・ホワイトアウトなど天候が荒れた場合の対策を整えてお越しください。また、三本滝レストハウス前駐車場はかなり混雑しますので、できるだけ、早めにお越しいただくか、観光センター前駐車場を利用されることをお勧めします。(2012/05/05 17:15更新)

【5月5日現在のツアーコースの状況】
雪解けが進んでいますが、現段階では登行も下山滑走も問題となる箇所はありません。ツアーコースから先の、かもしかゲレンデも下山滑走可能です。

【積雪量】
3番付近では、先週よりも40センチ少なく、昨年より5センチ多い状態。
5番付近では、先週よりも40センチ少なく、昨年より20センチ少ない状態。
位ヶ原急斜面では、先週より30センチ少なく、昨年より20センチ少ない状態。

【バーンコンディション】
<位ヶ原 → 3番標識>多くの方が滑走して、バーンがうねっている箇所がありますが、十分な積雪量があります。
<3番標識 → 2番標識>こちらも一部バーンがうねっている箇所がありますが、十分な積雪量があります。
<1番標識 → かもしかゲレンデへ降りる急斜面手前>一部ブッシュがありますが、現段階では問題ありません。
<かもしかゲレンデへ降りる急斜面>入口急斜面のブッシュ・切り株が見えてきましたが、現段階では問題ありません。また、ツアーコース入口からかもしかゲレンデ最上部付近でクマザサが目立つようになって来ました。
<かもしかゲレンデ>上部エリアは(上から見て右側の)初心者コースを利用して滑走しますが、一部で幅5〜10メートルほどの箇所があります。かもしかゲレンデ下部でも雪解けが進んでいますが問題ありません。
 
【ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版の終了と、正式版の連載開始予定について】
2012シーズンノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版 の連載は次週末掲載予定の ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版 Vol.6 をもって終了させていただきます。5月5日(土)は、速報・ノリクラ雪渓カレンダーともに一旦お休みさせていただき、その次の週末より、ノリクラ雪渓カレンダー正式版のリリースを予定しております。
  

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