【速報バックナンバー 2014年3月分】

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◎ 3月

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■2014年3月29日(土)        (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版Vol.2
 
   ※ Mt.乗鞍営業終了以降(4月7日(月)以降)の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)を本日速報の最後に掲載しております。

 

@ 2014/03/29 09:00
ぽかぽか陽気 − 今日もたくさんの方がお越しになる
(ツアーコース入口)
A 2014/03/29 10:20
午前中は青空 − うだるような暑さにバテる
(ツアーコース − 1番標識付近)

B 2014/03/29 12:15
気温3℃、午後から曇り − 終日プラスの気温
(位ヶ原)

C 2014/03/29 13:35
ちょうど1年ぶりの再会 − 今年も4コマ目に!
(大雪渓)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 午後から曇りだしたものの、午前中は晴天の中、うだるような暑さにバテた一日となりました。

日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は、星の瞬く晴れた夜を迎えます。気温はプラス2℃、先週まではマイナスが当たり前の状況でしたが、夜でもプラスの気温となり、本当に暖かな夜です。それでも、星たちは厳冬期のようにしっかりと輝き、一つ一つが細かく点滅していて、「キラキラ輝く」とはまさにこのことだと実感するほどです。

そして、一夜明けた乗鞍高原は、綺麗に晴れ上がった朝を迎えます。
6時の気温は0℃。夜明け前は少し曇っていたものの、日の出と共に青空が広がり、一気に眩しい朝が始まりました。観光センター周辺の積雪も先週と比べるとかなり減少して、この一週間で空気の雰囲気がまるで異なってきました。

7時のMt乗鞍 第3駐車場の気温はプラス5℃。朝一番から寒さはほとんどありませんでしたが、急に日差しの強さが感じられるようになり、アウターが不要なほどの暖かさです。駐車場の路面や周辺道路にも積雪凍結箇所は全くなくなりました。ただ、天候状況によっては積雪凍結する日もありますので、冬用タイヤはまだ必要かと思います。
今週は3連休の翌週ということもあって、駐車場にやってくるマイカーは幾分少ない様子が見られます。それでも最終的にはほぼ満車に近い状況になりましたので、まずまずの人出だったのではないかと思います。

今日のリフト営業も通常通り8時30分から始まります。Mt乗鞍の今シーズンの営業は次週末の4月6日(日)までですから、リフトでツアーコース入口までアクセスできるのも今回と次回の2回のみです。リフト営業終了後のツアーコースや大雪渓方面へのアクセス方法は今日の速報の最後にまとめてお伝えしますのでご確認ください。

9時のツアーコース入口の気温はプラス5℃、もちろん綺麗な青空が広がっています。
リフト営業開始直後にもかかわらず、ツアーコース入口にはすでに50名以上の方がお越しになり、ツアーコース入山の準備を始めています。ゲレンデよりも多いくらいです。
燦々と降り注ぐ太陽の力強さは先週以上のものがあり、シールやスノーシューの準備を始める前にアウターをザック押し込む方が多く見られ、さらにもう一枚脱いで半袖で登ってゆく方もいらっしゃるほどでした。この時間帯になると、青空に雲がたなびき始め、上空を埋め尽くす鱗雲は、なかなか見事なものでした。

ツアーコース入口急斜面は、完全に春の雪質。新雪感は残念ながら全くなくなりました。
力強い日差しを受けて、表面は適度に緩んで、シールのグリップも悪くない状況です。また、ツボ足でもほとんど沈み込むことなく、歩きやすい状況だったと思います。
これからは新雪感のある雪質に出会うチャンスはかなり少なくなり、今日のような春雪がこれからのツアーコースの標準的な雪質となってきます。また、今後は積雪量が減少に転じると考えられますが、まだ、ゴールデンウィーク過ぎまでは問題なく滑走できることと思います。

入口急斜面を登り切った先に到達すると、木陰を求めて休憩するスキーヤー・ボーダーの方々が見られます。10時の気温は10℃まで上昇し、休憩されている方の額からは大粒の汗を吹き出していました。春を通り越して、いきなり初夏の気候を迎えてしまい、暑さに慣れていないのでいささかバテてしまう状況です。

それでも、入口急斜面を登り切った付近から、空気に幾分冷たさを感じるようになり、バーンも表面だけが緩んでいる程度にとどまり、ザクザクになるようなことはありませんでした。

11時の位ヶ原急斜面の気温は8℃、雲量が幾分多くなってきましたが、大きな変化は見られません。また、バーン状況もツアーコース下部とほとんど変わりありません。そして、位ヶ原急斜面を登り切ると、標高2500メートル付近まで達して森林限界を超え、位ヶ原に到達します。

12時の位ヶ原の気温はプラス3℃、今までは終日に渡ってマイナスの気温が続く日ばかりでしたが、今日は終日プラスの気温。いつものように風が流れている位ヶ原でも、今日は寒さはなく薄着で全く問題ない状況でした。ただ、バーンはパックされているというレベルではないものの、表面から少しずつ硬くなり始めてきました。

今日は山頂方面に向かう方々の様子が少し見られました。
山頂方面から滑り降りてきたスキーヤーの話では、肩の小屋から朝日岳下までは問題ないものの、それより上部はアイゼンが必要で、また、滑走においては、蚕玉岳直下の100メートルほどは比較的柔らかめのコンディションだったものの、それより下部(つまりほぼ全面)はひどいアイスバーンだったとのことでした。
この時期の山頂方面は、まだ、滑走には適さないバーンコンディションが続きますので、安全に滑走するには4月中下旬まで待ったほうが良いでしょう。

13時の大雪渓の気温は3℃。この頃になるとほとんど曇りに近い状況となります。
しかし、それ以上の天候の変化はなく、穏やかに今日一日を過ごすことができました。そんな中、大雪渓入口付近まで登ってきたボーダー・スキーヤーの方のお会いしました。ちょうど一年ぶりの再会で、昨年も同じ場所でお会いしました。そして、偶然にも昨年の速報も同じく4コマ目を飾ってくださりました。このようにお会いできるのはうれしいもので、また、来年の4コマ目もぜひとも飾って下さることを楽しみにしております。

残念ながら明日は雨の一日となりそうです。明日のツアーコースを計画されている方は天候状況に注意して入山してください。
なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版Vol.2 は、今週末掲載予定です。今しばらくお待ちください。 (2014/03/29 18:00更新)
 

【ツアーコースの積雪状況、雪崩状況】
→ ※ツアーコースの概要はノリクラガイドマップ (冬〜春スキー版 をご覧ください。
完全に新雪はなく、春の雪質なっています。ツアーコースはそれほど滑りにくい状況ではありませんが、午後になると少しパックされる傾向になりますのでご注意ください。また、山頂方面は稜線付近はアイゼンが必須な状況で、摩利支天岳東斜面(通称:すべり台)も上部はアイゼンが必要です。また、摩利支天岳の大雪渓側に滑り降りる急斜面は滑走可能なものの、コロナ観測所と肩の小屋の分岐点まで登りきらないと、スキーやボードを装着する場所がありませんので、ご注意ください。

    ・ 3番標識付近の積雪量は、先週より20センチ減少して、昨年より40センチ少ない状況。
    ・ 5番標識付近の積雪量は、先週より15センチ減少して、昨年より30センチ少ない状況。
    ・ 位ヶ原急斜面の積雪量は、先週より20センチ減少して、昨年より1メートル以上少ない状況。
    ・ 位ヶ原の積雪量は、先週とほぼ同じで、昨年より20センチ多い状況です。

なお、乗鞍高原周辺は、凍結積雪がほとんどなくなりましたが、朝晩はまだ凍結の懸念がありますので、冬用タイヤ、またはタイヤチェーンが必要です。
また、アルピコ交通 新島々駅付近にあったコンビニエンスストア(セブンイレブン波田赤松店)が2月14日に閉店しました。乗鞍地域の最終コンビニエンスストアでしたので、ご利用されていた方はご注意ください。 

【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)】
スキー場営業終了が4月6日(日)で終了します。それに伴い、ツアーコース等の上部エリアへアクセス方法が変わり、時期によっては乗鞍高原から全ての区間が登行となります。下記の情報にご留意の上、計画してください。

  スキー場〜三本滝ゲート
(標高1600〜1800m)
三本滝ゲート〜ツアーコース入口
(標高1800〜2000m)
ツアーコース入口〜位ヶ原
(標高2000〜2500m)
位ヶ原方面〜大雪渓
(標高2500〜2600m)
4月6日(日)まで リフト乗車 リフト乗車 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月7日(月)〜18日(金)11時 徒歩(休暇村G、スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月18日(金)11時〜25日(金) マイカー(県道乗鞍岳線) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月26日(土)〜5月下旬 マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) 徒歩(スノーシュー等)
5月下旬〜6月30日(月) マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m) ※6月22日(日)は天空マラソンのため運休
【岐阜県】5月15日(木)〜 乗鞍スカイラインシャトルバス(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m)

※ 乗鞍岳周辺の概要は、下記のノリクラガイドマップを参考にして下さい。
● ツアーコースなど − ノリクラガイドマップ冬〜春スキー版   ● 春山滑走エリアなど − ノリクラガイドマップ春〜夏スキー 山頂版
● 県道乗鞍岳線 − ノリクラガイドマップ県道乗鞍岳線カーブ番号


<Mt.乗鞍のリフト営業 −4月6日(日)で通常営業終了>

Mt.乗鞍の通常営業は4月6日(日)までです。4月7日(月)〜18日(金)の間は、休暇村ゲレンデより全山登行となります。
<県道乗鞍岳線(休暇村〜三本滝ゲート間)−4月18日(金)11:00冬季閉鎖解除>
県道乗鞍岳線は休暇村より先の区間については冬季閉鎖となっていますが、スキー場営業終了に伴って除雪作業が開始され、4月18日(金)11:00より休暇村ゲート〜三本滝ゲート区間が通行可能となります。乗鞍高原から三本滝ゲートまではマイカー通行可能ですが、路面状況により通行止めとなる場合があります。(4月中は夜間凍結の可能性があります。チェーンなど携行をお勧めします。)
<乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘)の運行−4月26日(土)運行開始予定>
今シーズンの春山バスの運行は4月26日(土)より開始される予定です。ただし、天候路面状況により、延期・運休となる場合があります。

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■2014年3月22日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版Vol.1
 

@ 2014/03/22 09:05
春本番 − 今日の入山者数は100名近くに上る
(ツアーコース入口)
A 2014/03/22 11:20
くすみのない真っ白な山肌と真っ青な空気
(ツアーコース − 5〜6番標識間)

B 2014/03/22 13:00
穏やか過ぎる位ヶ原は冬の終りを告げる
(位ヶ原)

C 2014/03/22 13:35
肌をも焦がす力強い太陽が終日輝く
(大雪渓)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 先週に引き続き、今日も終日快晴!空気の冷たさは冬の名残を感じさせるものの、強い日差しに肌がヒリヒリと感じるほどで、そろそろ、日焼け対策が本格的に必要な季節がやってきたようです。

日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は、日中の強風も収まり、夜空に星が瞬き始めます。気温はマイナス7℃、上空に少しばかり薄い雲がたなびいているせいか、気温ほどの寒さはありません。路面にはうっすらと柔らかな雪が降り積もり、足で踏み進めると「キュッキュッ」と鳴くほどの新鮮な雪です。この時期にこんな綺麗な雪が降ることは珍しく、パウダーの期待が高まるばかりです。

そして、一夜明けた乗鞍高原は、5時半くらいから空が明るくなり始めて、刻々と日の出が早くなってきました。6時の気温はマイナス9℃で、1時間ほど前はマイナス7℃でしたから、日の出直前に急激に気温が冷え込みました。雲ひとつない快晴無風の朝は放射冷却の影響を受けたのかもしれません。6時過ぎにはしっかりとした朝日が山頂を赤く照らし始め、空の青さもはっきりとしてきました。12月末の冬至の頃を考えると、日の出は1時間程度早くなり、朝日の力強さも厳冬期とは比べ物にならないほどの様子を見せてくれます。

昨日はお昼前から強風に見舞われて、Mt乗鞍のリフトは運休が相次ぎましたが、今日は快晴無風とあって、定刻どおり、8時30分から運行が始まりました。
スキー場最上部にあるツアーコース入口には、リフト営業開始と共に続々とバックカントリースキーヤー・ボーダー、そして、登山の方々が集まります。営業開始直後の9時の時点で、ツアーコース入口にはすでに60名近くの方が出発の準備を始めていて、今シーズン一番の人出ではないかと思います。また、いつもなら、バックカントリースキーヤー・ボーダーの方々が大半を占めますが、今日はほとんどが登山の方でした。また、天候が悪かった昨日の入山をあきらめて、今日に予定を変更された方が多かったようで、それが今日の人出に影響しているようです。

9時のツアーコース入口の気温は4℃。力強い日差しが差し込んで寒さは全く感じません。それどころか、少し動くと汗ばむほどで、出発段階から暑さを感じるほど...シールの装着と同時に、アウターをザックに押し込む様子もあちこちで見られました。

ツアーコース入口急斜面は、昨日の新雪が20センチ降り積もっていて、この時期とは思えない乾いた良質の雪で、シールのグリップには全く問題なく、また、ツボ足でもさほど沈み込みのないコンディションでした。

入口急斜面を登り切った先のツアーコースも同様の雪質が見られ、快晴無風のコンディションも変化の兆しすら見せません。それでも、山頂方面では雪煙がゆっくりと湧き上がる様子が見られるようになってきます。ただ、激しく巻き上がるという状況ではなく、軽い雪が舞い上がっているといった雰囲気で、昨日は上部エリアでも柔らかい雪が降り積もったものと思われます。

正午のツアーコース位ヶ原急斜面の気温はマイナス4℃、空気の冷たさに際立つものを感じますが、それを上回る力強い太陽があって、冬の名残を残す空気感と、確実に次の季節へと進む太陽とが、せめぎ合っているかのように感じられます。そのため、ツアーコースの雪質も幾分腐り始めて、滑走するスキーヤーも重くなった雪質に手こずる様子も見られました。

ツアーコースの先の位ヶ原では、吹き溜まりの部分とアイスバーンの部分が混在していて、シールで登るのも一苦労します。バーン状況を良く見て、アイスバーンを迂回しながら登ります。13時の位ヶ原はマイナス4℃、弱い風が流れるものの、厳冬期と比べるとほぼ無風といっても良いでしょう。今日は登山の方が多かったため、肩の小屋方面に向けて登る方々がかなりたくさんいましたが、摩利支天岳(まりしてんだけ)方面は、まずまずのコンディションだったようで、いくつものシュプールがたくさん刻まれました。

午後になっても、ツアーコースへ入山される登山の方々の姿が絶え間なく続き、そのほとんどは位ヶ原山荘に宿泊されるとのことで、おそらく、今日の位ヶ原山荘はかなりの賑わいとなっていることと思います。朝一番から夕方までに入山された方々は100名近くに及んだものと思われ、今シーズン一番の人出となりました。

明日も引き続き、よい天気になる予報が出ています。
今後、黄砂の影響で真っ白な雪山がくすんできますので、白と青のくっきりとした厳冬期の風景を今のうちに楽しんでおきたいものですね。
なお、本日取材分より、ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版の連載再開いたします。ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版Vol.1 は、今週末掲載予定です。今しばらくお待ちください。(2014/03/22 17:30更新)

 【ツアーコースの積雪状況、雪崩状況】 → ※ツアーコースの概要はノリクラガイドマップ (冬〜春スキー版 をご覧ください。
雪質的には新雪とアイスバーンが混在していて、滑りにくい状況です。また、今日の朝の段階ではツアーコースには新雪がありましたが、今日は入山者数が多かったため、ツアーコース内の新雪は午後の段階で皆無となりました。摩利支天岳方面には滑走しやすい場所も残っていますので、雪質の状況を見ながらルートを検討してください。

    ・ 3番標識付近の積雪量は、先週より10センチ増加して、昨年より30センチ少ない状況。
    ・ 5番標識付近の積雪量は、先週より20センチ増加して、昨年より20センチ少ない状況。
    ・ 位ヶ原急斜面の積雪量は、先週より40センチ増加して、昨年より1.2メートル以上少ない状況。
    ・ 位ヶ原の積雪量は、先週とほぼ同じで、昨年ともほぼ同じ状況です。

なお、乗鞍高原周辺は、路面の凍結積雪があります。特にスキー場前バス停(観光センターから数百メートル先のバス停)から、第3駐車場や休暇村方面は常時凍結していますので、冬用タイヤ、またはタイヤチェーンが必要です。
また、アルピコ交通 新島々駅付近にあったコンビニエンスストア(セブンイレブン波田赤松店)が2月14日に閉店しました。乗鞍地域の最終コンビニエンスストアでしたので、ご利用されていた方はご注意ください。 

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■2014年3月15日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンは雪渓カレンダーの更新はありません)
 

@ 2014/03/15 09:05
今日も50名以上が入山、春本番の賑わい
(ツアーコース入口)
A 2014/03/15 09:40
バーンは硬くシールが効かない−スリップで登行は四苦八苦
(ツアーコース − 入口急斜面)

B 2014/03/15 10:55
どこから見てもノリクラの峰々が美しい
(ツアーコース − 5〜6番標識間)

C 2014/03/15 11:55
登り切った達成感がノリクラの絶景に溶け込む
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 終日快晴に恵まれ、冷たい空気感に冬の名残を感じながら、眩しい春の日差しに暖かさを感じた一日を送ることができました。

日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は、満月近くの明るい月が煌々と夜空を照らす快晴の夜を迎えます。
気温はマイナス8℃、夜空を見上げると、明るい月に負けない位に綺麗な星屑が空いっぱいに広がっている様子があります。もちろん雲ひとつない透明感あふれる夜空ですから、西の空にはノリクラの峰々が月光に照らされてボーっと白く聳え立つ様子があって、おそらく、今シーズン一番の幻想的な夜といっても良いかもしれません。

そして、一夜明けた乗鞍高原は、もちろん快晴の朝を迎えます。
日の出時刻がそろそろ5時台に突入しようとするほど、日の出が早くなり、6時過ぎにはモルゲンロート共に、眩しい朝日が差し込みます。とにかく、日の出の力強さは真冬には感じられないものがあって、気温はマイナス12℃と冷え込んでいますが、朝日を見ているだけで暖かさを感じるといっても良いほどです。

今日もMt乗鞍のリフト営業は8時30分から通常通り始まります。
2日前の3月13日(木)には雨が降った影響もあって、ゲレンデも幾分硬めのコンディション。かもしかゲレンデもエッジをしっかりと食い込ませてカービングを楽しむスキーヤーの姿が朝一番から見られました。

朝一番のリフトに乗車すると9時過ぎにはツアーコース入口に到達することができますが、この時点ですでに30名ほどのバックカントリースキーヤー・ボーダーの方々が出発の準備を始めます。9時のツアーコース入口の気温はマイナス4℃、しかし、力強い日差しがあって、動き出すとすぐに暑さを感じることが容易に想像できる状況のため、準備をする方々の中には、あらかじめアウターをザックに押し込む様子が見られました。おそらく、最終的に50名以上の方が入山されたものと思われます。

この数日間は雨は降っても降雪はほとんどありませんでしたので、ツアーコース入口急斜面もかなり硬いコンディション。
シールがほとんど効かない箇所もあり、特に入口急斜面を登り切る上端部分はグリップの効く箇所が皆無と言っても良いほどで、滑落するスキーヤーも見られる程でした。

入口急斜面を登り切った先のツアーコースも、バーンコンディションはほとんど変わりません。
少しばかり風を感じるようになってきたものの、日差しの強さに変わりはなく、途中で休憩される方も木陰を求めて樹林帯の脇で一休みされる様子もあり、気候や天候の変動は三寒四温という言葉のように行ったり来たりしますが、太陽の力強さは確実に次の季節へと移り変わっています。

快晴の続くツアーコースはどこから見てもノリクラの峰々が大きく聳え立つ様子が続きます。
そんな中を登ってきたボーダーの方々には、「こんなに大きなノリクラがすぐ目の前にあって、このような体験ができたことがうれしい...」とおっしゃっていました。山麓から望むノリクラの峰々とは、まるでスケール感が異なるものがドカンと聳え立っていて、「その風景の中に実際にいるんだ!」という体験が、ツアーコースを登ることによって味わうことができ、それだけでも、ツアーコースを登る価値があるものだと思います。


 

D 2014/03/15 12:15
気温マイナス10℃ − 春の日差しが強くて寒さはもうない
(位ヶ原)
E 2014/03/15 13:00
車道方面は至る所で雪崩発生−入下山はツアーコースを!
(県道乗鞍岳線 − 位ヶ原16号カーブ付近)

F 2014/03/15 13:25
終日快晴 − 午後になっても安定した天候
(位ヶ原山荘 − 4月上旬まで連日冬季営業中)

G 2014/03/15 14:55
Mt.Norikura Snow Festa  〜高橋あず美 Live〜
(Mt乗鞍 第3チケットセンター横 特設ステージ)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ ツアーコース最上部の位ヶ原急斜面も全く新雪がありません。
11時の位ヶ原急斜面の気温はマイナス6℃、位ヶ原急斜面はほとんど風がないものの、上端付近ではつむじ風が発生している様子があり、やはり、森林限界の先はいつものように強風にさらされていることがわかります。また、この位ヶ原急斜面もシールのグリップが効かない状況がありますので、スキーアイゼンをお持ちの方は、装着して登ったほうが安全でしょう。

そして、正午の位ヶ原の気温はマイナス10℃。やはり、森林限界を超えた先は一気に気温が低下します。少しばかり強めの風があって、アイスバーンがむき出しになっているところもあります。そして、大雪渓から剣ヶ峰山頂方面を良く見ると、テカテカにバーンが光っている様子があって、大雪渓より先はシールではとても登ることのできない様子が見られました。

多くのスキーヤー・ボーダーの方々は摩利支天岳(まりしてんだけ)の東斜面にある「通称:すべり台」と呼ばれるゾーンや富士見沢、そして、大雪渓方面を向かったようですが、やはり、アイスバーンと吹き溜まりが混在していて、ターンコントロールがかなり難しい状況だったようです。

ツアーコースとは反対方向になりますが、屋根板から位ヶ原山荘方面に降りた県道乗鞍岳線方面は、いたるところに雪崩が発生しています。
発生したのは、雨の降った3月13日(木)で、位ヶ原山荘の先にある16号カーブ付近の雪崩多発箇所(2010年2月に死亡事故のあった雪崩箇所)では、Eの画像の通り、大規模な雪崩がありました。幅120メートル×長さ210メートルで、雪崩は車道を通り越してさらに下部まで達するものでした。また、冷泉小屋付近もいくつもの大きな雪崩が発生していますので、位ヶ原・山頂方面への入山・下山は車道(県道乗鞍岳線)を利用せず、ツアーコースへ向かうようお願いいたします。

また、Mt乗鞍では「Mt.Norikura Snow Festa」が行われ、宝探しやMt乗鞍のマスコットキャラクター「さんぞくっく」とのじゃんけん大会があり、第3チケットセンター横 特設ステージでは、乗鞍高原出身のシンガーソングライター 高橋 あず美 さんのライブが開催されました。ステージ前では、地元の方々を中心に多くの観客が訪れ、乗鞍天空マラソンのイメージソング「ココロノママニ」などを熱唱されました。

今日は終日快晴の一日を送ることができ、強い日差しに日焼けに気をつけなければならないと感じたほどでした。
明日は高気圧が移動して、午後から一時的に雨の予報が出ています。午前中は良い天候のようですので、早めの行動をされたほうが良いでしょう。
12月から3月までのウインターシーズンは、今回のように速報のみの掲載となっています。なお、次回取材分(3月22日(土)取材分)より、2014ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版の連載再開を予定しておりますので、ご愛読の程、よろしくお願いいたします。(2014/03/15 18:30更新)

 【ツアーコースの積雪状況、雪崩状況】 → ※ツアーコースの概要はノリクラガイドマップ (冬〜春スキー版 をご覧ください。
ツアーコースは積雪が増えているものの、バーンは硬く、シールが効きにくい状況です。また、冷泉小屋方面の県道乗鞍岳線では、雪崩が多発していますので、入下山はツアーコースを利用されることをオススメします。

    ・ 3番標識付近の積雪量は、先週より10センチ増加して、昨年より1メートル少ない状況。
    ・ 5番標識付近の積雪量は、先週より20センチ増加して、昨年より80センチ少ない状況。
    ・ 位ヶ原急斜面の積雪量は、先週より40センチ増加して、昨年より1.5メートル以上少ない状況。
    ・ 位ヶ原の積雪量は、先週より60センチ増加して、昨年より40センチ多い同じ状況です。

なお、乗鞍高原周辺は、路面の凍結積雪があります。特にスキー場前バス停(観光センターから数百メートル先のバス停)から、第3駐車場や休暇村方面は常時凍結していますので、冬用タイヤ、またはタイヤチェーンが必要です。
また、アルピコ交通 新島々駅付近にあったコンビニエンスストア(セブンイレブン波田赤松店)が2月14日に閉店しました。乗鞍地域の最終コンビニエンスストアでしたので、ご利用されていた方はご注意ください。
 


【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】 
2013ノリクラ雪渓カレンダー正式版 は、ノリクラ雪渓カレンダーVol.25<最終号> をもって今シーズンの連載を終了させていただきます。連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
●速報●
2013年11月はお休みさせていただく予定です。ただ、ツアーコースなどの降雪状況によっては一時的にお届けする可能性もあります。
2013年12月から2014年3月までのウインターシーズンについては、週末を中心にトップページの速報のみお届けする予定です。ただし、天候状況などにより、掲載を実施できない週もあります。
2014年3月下旬以降の春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー(プレリリース版・正式版)の取材日に合わせて実施する予定です。
●ノリクラ雪渓カレンダー●
ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2014年3月下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪渓カレンダー正式版は2014年5月中旬頃を予定しております。


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■2014年3月8日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンは雪渓カレンダーの更新はありません)
 

@ 2014/03/08 09:25
気温マイナス10℃ − 真冬に逆戻り
(ツアーコース入口)
A 2014/03/08 10:00
新雪40センチ − 軽い雪質、パウダーが楽しい
(ツアーコース − 1番標識付近)

B 2014/03/08 12:10
今週は上部エリアの積雪量増加が目立つ − 春の兆し
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2014/03/08 13:45
第47回 乗鞍ダウンヒルスラローム大会 表彰式
(エントリー数135名 ★リザルトは「新まつもと物語」★)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 3月だというのに、真冬に逆戻りしたような極寒の中を耐えざるを得ない状況でしたが、久しぶりに軽いパウダーを味わうことのできた一日でした。

日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は、西からの冷たい風が時折吹き抜ける小雪の夜を迎えています。気温はマイナス8℃、上空を見上げるとうっすらと星が輝いている様子が見られ、雪が降っているものの雲はそれほど厚くないようで、寒さが身にしみるというほどの冷たさでもありません。比較的穏やかな優しい夜が続きます。

それでも、やはり夜間の冷え込みは厳しいものがあって、一夜明けた乗鞍高原はマイナス10℃。寒さになかなか起き上がれない朝を迎えます。昨晩からの積雪は3センチ程度、小雪は止んで東の空には朝日がぼんやりと昇り始めました。ただ、西の空は雲が低く垂れて込んでいて、鳥居尾根のダウンヒルコースすら確認できないほどです。

今日は第47回乗鞍ダウンヒルスラローム大会が開催されます。鳥居尾根クワッドリフトのトップからダウンヒルコースの終点までの全長1500メートル、標高差300メートルのコースに45の旗門が設置され、一気に滑り降りるスキー大会で、今年のエントリー数は昨年より多い135名です。
8時過ぎには大会関係者が鳥居尾根へと向かう様子が見られ、10時からの競技開始に向けた準備が進められます。

リフト営業は通常通り8時30分に始まり、9時前にはツアーコース入口に到達することができました。
9時のツアーコース入口の気温はマイナス10℃、とにかく寒い・冷たい状況が続きます。上空には滲んだ太陽がぼんやり昇っているものの、影すらできないほどの弱さで、日差しの暖かさなんて全く感じられません。西からの風に強さが一段と感じられ、今日はとても森林限界を超えた上部エリアへ向かうことは到底無理な状況が想像されます。

ツアーコース入口付近の新雪は20センチから40センチ程度。低い気温のため、雪質はかなり軽い状況で、また、下地の硬さを感じることもなく、完全に厳冬期のバーンコンディションといっても良いかと思います。しかし、入口急斜面をさらに進むと、普段は見られないシュカブラ(風紋・雪紋)が所々に見られ、強風の影響を受けたことがわかります。それでも、下地の硬い表面が現れていることもなく、シールのグリップを失うこともなく登ることができます。

入口急斜面を登り切った先のツアーコースも、新雪が20〜40センチ程度降り積もっています。もちろん昨日までのトレースは全くありません。時間の経過と共に、風は収まってきたものの、次第に雪の降り方ははっきりとしてきて、ウェアに降り積もるようになってきます。
また、この1週間は降雪と低温の日が続いたこともあり、ツアーコース周辺の木々にも雪が降り積もり、重たそうに頭を垂れる様子があちこちで見られるほどでした。

11時の位ヶ原急斜面の気温はマイナス10℃、今日は気温が上昇する様子は一向になく、登っていても汗ばむどころか、指先や足先が千切れるほどの感覚になる冷たさです。今年は寒い日が多く、本当に春の暖かさを待ち遠しいと感じる状況ですが、今日の寒さは厳冬期に匹敵するもので、そのおかげで軽い雪質に恵まれているわけです。
また、厳冬期の位ヶ原急斜面では雪が軽すぎて風で飛ばされてしまい、積雪量があまり増えませんが、今回はこの1週間で50センチ程度も積雪量が増加していて、真冬並みの冷たい状況が続くものの、積雪量の推移を見る限り、やはり春に少しずつ近づいてきている様子がうかがえます。

ツアーコースから先に進んで森林限界となる位ヶ原に差し掛かると、いつものように冷たい北風が絶え間なく吹き続いています。
正午の位ヶ原の気温はマイナス12℃、雪の降り方はほとんど変化せず、このまま降り続ければ、確実に明日も楽しいパウダーとなることが想像できる状態。ただ、視界は100メートル未満で、所々にシュカブラがあって、視界不良の中でのシュカブラは全くターンできない状況です。

そんな位ヶ原とは裏腹に、下山のツアーコースは適度に積もった軽い新雪が、楽しいパウダースキーへと手招きしています。久しぶりに軽い新雪に恵まれ、登り返して滑りたいと思うほどでした。

午後からは、乗鞍ダウンヒルスラローム大会の表彰式へと向かいました。
年齢や性別ごとに12のクラスがあり、それぞれのクラスで1〜6位までの表彰が行われました。大会ではコースは2つが設置され、鳥居尾根クワッドリフト山頂駅直下からスタートするAコースと(全長1500メートル、標高差300メートル、旗門数45)、スタート地点がAコースより低いところに設置されたBコース(全長1000メートル、標高差190メートル、旗門数35)が設けられ、各クラスごとにそれぞれのコースで実施されました。Aコースで最も早かったのは成年男子3部の選手で、タイムは1分19秒30でした。
なお、大会のリザルトは、松本市公式観光情報ポータルサイト「新まつもと物語」に掲載されます。

明日は午前中はよい天気ですが、次第に冬型へと向かう予報が出ています。天候の急変に十分注意してください。
12月から3月までのウインターシーズンは、今回のように速報のみの掲載となっています。ノリクラ雪渓カレンダー再開は下記の通り予定しておりますのでご了承ください。(2014/03/08 17:00更新)

 【ツアーコースの積雪状況、雪崩状況】 → ※ツアーコースの概要はノリクラガイドマップ (冬〜春スキー版 をご覧ください。
ツアーコース内は久々に軽いパウダーを楽しむことができました。それより上部の位ヶ原はシュカブラ(風紋・雪紋)があって、ホワイトアウト状態になると、バーンのギャップが全くわからず滑走が難しい状況です。

    ・ 3番標識付近の積雪量は、先週より10センチ増加して、昨年より1メートル少ない状況。
    ・ 5番標識付近の積雪量は、先週より50センチ増加して、昨年より1メートル少ない状況。
    ・ 位ヶ原急斜面の積雪量は、先週より50センチ増加して、昨年より1.5メートル以上少ない状況。
    ・ 位ヶ原の積雪量は、先週より50センチ増加して、昨年とほぼ同じ状況です。

なお、乗鞍高原周辺は、路面の凍結積雪があります。特にスキー場前バス停(観光センターから数百メートル先のバス停)から、第3駐車場や休暇村方面は常時凍結していますので、冬用タイヤ、またはタイヤチェーンが必要です。
また、アルピコ交通 新島々駅付近にあったコンビニエンスストア(セブンイレブン波田赤松店)が2月14日に閉店しました。乗鞍地域の最終コンビニエンスストアでしたので、ご利用されていた方はご注意ください。
 

【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】 
2013ノリクラ雪渓カレンダー正式版 は、ノリクラ雪渓カレンダーVol.25<最終号> をもって今シーズンの連載を終了させていただきます。連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
●速報●
2013年11月はお休みさせていただく予定です。ただ、ツアーコースなどの降雪状況によっては一時的にお届けする可能性もあります。
2013年12月から2014年3月までのウインターシーズンについては、週末を中心にトップページの速報のみお届けする予定です。ただし、天候状況などにより、掲載を実施できない週もあります。
2014年3月下旬以降の春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー(プレリリース版・正式版)の取材日に合わせて実施する予定です。
●ノリクラ雪渓カレンダー●
ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2014年3月下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪渓カレンダー正式版は2014年5月中旬頃を予定しております。


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■2014年3月1日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンは雪渓カレンダーの更新はありません)
 

@ 2014/03/01 09:15
明け方から雪が降り始める
(ツアーコース入口)
A 2014/03/01 09:55
硬いバーンにうっすらと積もり始める
(ツアーコース − 1〜2番標識間)

B 2014/03/01 10:45
気温0℃ − ほとんど風もなく暖かい
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2014/03/01 11:25
吹き溜まりとアイスバーンが混在する難しいコンディション
(位ヶ原)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 大雪と極寒の続いた2月が終わって今日から3月...
春は天気の移り変わりの激しい時期ですが、今日ははっきりしない空模様の一日でした。

早朝7時の乗鞍高原は雨の朝を迎えます。気温は4℃と高く、上空の雲は低く垂れ込めているもののそれほど厚くはない様子で、雲の中から位ヶ原方面がぼんやりと見られる状況です。先週は連日のようにマイナス10℃以下の日が続きましたから、本当に暖かさを感じる春の朝です。

気温の高い日が続いても、乗鞍高原周辺は劇的に雪解けが進んでいる様子は見られませんが、2月27日(木)に小雪薙トンネル(こゆきなぎトンネル)付近で雪崩が発生し、一時通行止めになった国道158号線では、小雪薙トンネルから約2km手前にある道の駅 風穴の里から入山トンネル(にゅうやまトンネル)までの区間では、落石防護ネットが押し流された雪で大きく変形するほどの雪崩が各所で発生していて、場所によっては、雪で膨らんだネットが道路側にはみ出しているところあり、まだ油断のできない状況が続いています。

乗鞍高原周辺では雨だった状況も、Mt乗鞍スキー場付近まで標高を上げると雪に変わり、8時過ぎには牡丹雪へと降り方が強くなります。Mt乗鞍 第3駐車場も路面が完全に真っ白になるほどの降り方です。今日もリフト営業は通常通り始まり、9時過ぎにはツアーコース入口に到達することができましたが、ツアーコース入口に訪れる方は皆無...先週の賑わい振りがウソのような状況です。

9時のツアーコース入口の気温は4℃と高い割には、降る雪にそれほど湿り気はなく、昨日までのトレースを少しずつかき消して行きます。早朝からの降り始めですから新雪の積雪量は1〜2センチ程度ですが、降る雪と下地との着雪性は比較的良好で、シールのグリップも良好でした。

ツアーコース入口を過ぎた先もバーンコンディションはそれほど変わりなく、硬めのバーンにうっすらと今日の降雪が降る積もる状況が続きます。天候の方は、一時的に薄日がさしたり青空が見られるタイミングもあったものの、基本的には牡丹雪〜細かな小雪が降る状況に変わりはありません。

ツアーコース最上部の位ヶ原急斜面の11時の気温は0℃。今日は本当に寒さを感じさせない状況です。しかし、気温の高いツアーコース下部を歩いてきたシールは幾らか水分を含んでしまっているため、この付近まで達するとシールが凍り始めて、やや歩きにくい状況となります。この時期は温度差の変化でこのような現象が発生しますので、シールワックスなどの併用も効果があるかもしれません。

穏やかだったツアーコースから、さらに上部の位ヶ原に到達すると、少し風の強い様子が見られるようになって来ました。
12時の位ヶ原の気温はマイナス2℃。下部のツアーコースと比べると、吹き溜まり箇所には柔らかい雪がかなり積もっている反面、硬いところはテカテカのアイスバーンとなっていて、雪面状況に注意を払わないとシールのグリップが一気になくなり、足元を取られる状況が広がります。また、視界は100メートル前後ですから、これ以上視界が悪化すると方向を見失う可能性もあるほどです。
厳冬期は吹雪で視界が低下しますが、これからの春の時期は濃霧で視界が効かない状況となります。濃霧は吹雪以上に視界が悪いことがあり、また、霧は突然立ち込めることもありますので、十分注意してください。

位ヶ原は前述の通り、かなり滑りにくいバーンコンディションですが、ツアーコースは適度に新雪が乗り、比較的滑走しやすいコンディションでした。
明日もはっきりしない天候が続くようですので、ツアーコースより上部の位ヶ原や山頂方面に向かう方は視界状況に十分注意してください。

12月から3月までのウインターシーズンは、今回のように速報のみの掲載となっています。ノリクラ雪渓カレンダー再開は下記の通り予定しておりますのでご了承ください。(2014/03/01 15:15更新)

 【ツアーコースの積雪状況、雪崩状況】 → ※ツアーコースの概要はノリクラガイドマップ (冬〜春スキー版 をご覧ください。
パウダーはありませんが、それなりに滑走しやすい状況です。ただ、今日の午後からの降雪が比較的重たいものがあって、場所によっては重たい雪に足を取られる可能性がありますのでご注意ください。また、位ヶ原は吹き溜まりとアイスバーンが混在する滑りにくい状況です。

    ・ 3番標識付近の積雪量は、先週より5センチ減少して、昨年より1。3メートル少ない状況。
    ・ 5番標識付近の積雪量は、先週とほぼ同じで、昨年より1.8メートル少ない状況。
    ・ 位ヶ原急斜面の積雪量は、先週とほぼ同じで、昨年より2メートル少ない状況。
    ・ 位ヶ原の積雪量は、先週とほぼ同じ状況です。

なお、乗鞍高原周辺は、路面の凍結積雪があります。特にスキー場前バス停(観光センターから数百メートル先のバス停)から、第3駐車場や休暇村方面は常時凍結していますので、冬用タイヤ、またはタイヤチェーンが必要です。
また、アルピコ交通 新島々駅付近にあったコンビニエンスストア(セブンイレブン波田赤松店)が2月14日に閉店いたしました。乗鞍地域の最終コンビニエンスストアでしたので、ご利用されていた方はご注意ください。
 

【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】 
2013ノリクラ雪渓カレンダー正式版 は、ノリクラ雪渓カレンダーVol.25<最終号> をもって今シーズンの連載を終了させていただきます。連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
●速報●
2013年11月はお休みさせていただく予定です。ただ、ツアーコースなどの降雪状況によっては一時的にお届けする可能性もあります。
2013年12月から2014年3月までのウインターシーズンについては、週末を中心にトップページの速報のみお届けする予定です。ただし、天候状況などにより、掲載を実施できない週もあります。
2014年3月下旬以降の春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー(プレリリース版・正式版)の取材日に合わせて実施する予定です。
●ノリクラ雪渓カレンダー●
ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2014年3月下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪渓カレンダー正式版は2014年5月中旬頃を予定しております。


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