【速報バックナンバー 2015年6月分】

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■2015年6月28日(日)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.8

   ※ 山頂方面の積雪状況(6月27日現在)】を本日速報の最後に掲載しております。
   ※ Mt.乗鞍営業終了以降(4月6日(月)以降)の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)を本日速報の最後に掲載しております。

@ 2015/06/28 07:55
気温1℃、濃霧・暴風雨 − これ以上ひどい天気はない!
(畳平)
A 2015/06/28 10:25
剣ヶ峰に行ってきました! − これ以上の苦行はない!
(肩の小屋専用道)

B 2015/06/28 12:05
悪天候にも関わらず大雪渓は大賑わい
(大雪渓)

C 2015/06/28 15:55
夕方になってようやく天候回復
(畳平)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 昨日はひどい天候の一日でしたが、今日はそれを上回る暴風雨の一日でした。

早朝6時のほおのき平駐車場は、小雨の朝を迎えます。気温は11℃で若干冷え込みを感じる状況。昨晩は一旦雨が収まったものの、再び降り始め、視界もあまり芳しくなく、夫婦松付近すら雲に飲み込まれている状況です。6時の畳平の天候は、濃霧小雨で気温は0℃、風速10メートルあって、乗鞍スカイラインはバス・タクシーの通行はできるものの、悪天候のため、自転車は通行不可です。また、シャトルバスは正常時のAダイヤでの運行が始発便から始まります。また、長野県側の乗鞍岳春山バスは、冷泉小屋付近で倒木が道路を塞いだため始発便は運休となりました。なお、重機による撤去作業により、2便より運行開始されました。

今日の雨は小雨と霧雨の中間くらいの降り方。乗鞍スカイラインの森林限界を超えた9kmポスト付近から濃霧に見舞われ、視界は50メートル程度まで低下します。四ッ岳から桔梗ヶ原を過ぎ、風はそこそこ強さを感じましたが、畳平に到着すると猛烈な西風に見舞われます。

8時の畳平の気温は1℃、濃霧と暴風雨で体感的にはさらに寒く、厳冬期以上に着込んでちょうどよい状況。到着したシャトルバスから下りた方々は一目散にバスターミナルに逃げ込みます。また、畳平の建物の一部では屋根のトタンがはがれてしまい、暴風の中で激しく波打つ様子がみられました。このような状況ですから、とても出発できる状況ではなく、畳平バスターミナルでは、天候回復を待つ登山者の方々の姿が何人も見られました。

9時ごろになると少し明るさが感じられ、幾分風が収まって来ましたので、肩の小屋方面に出発します。風が収まったといっても、風に向かって歩くことどころか、息ができないほどのひどい状況が続き、時には背中向きで歩かざるを得ない状況。そんな中、始発便に乗車して、剣ヶ峰まで行ってきたという3人のグループにお会いしました。レインウェアを着てはいますが全身びしょ濡れで、苦行という言い方しか思いつかない状況でした。

そして、肩の小屋・コロナ観測所分岐点から肩の小屋方面に入ると、それまでの暴風雨が少し収まりますが、それでも霧の粒が目で確認できるほどの霧雨が激しく真横に流れて行き、分岐点から大雪渓の様子が全く見えません。そして、肩の小屋に近づくにつれて、再びに西からの暴風雨が始まります。

今日の乗鞍岳春山バス2便は3台運行され、大雪渓ではいつものようにたくさんのスキーヤー・ボーダーの方々がお越しになっています。時間とともに少しずつ明るさが感じられ、雲の中に太陽の輪郭を確認でき、視界は200メートル程度まで回復します。バーンは昨日よりもさらに筍状の三角錐の氷があちこちで見られ、完全に夏の雪渓になっています。ただ、表面だけに関しては昨日よりも柔らかい状況でした。

正午の大雪渓の気温は4℃、時折山頂付近が雲間に見え隠れするようになり、大雪渓全体の輪郭も把握できるようになりますが、午後になっても結局天候に回復は見られませんでした。

午後から畳平お花畑に向かいます。先週までかなりの積雪に覆われていた入口付近は、ほぼ完全に融雪していて、ショウジョウバカマやハクサンイチゲが咲き始めていて、入口付近も急速に開花が始まりました。また、奥のほうではハクサンイチゲが満開状態で、クロユリも見ごろをむかえています。例年よりも2週間前後早い状況ですので、高山植物を楽しみたい方は、お早目にお越し下さったほうがよいでしょう。

そして、16時ごろになって急速に雲が抜けてきれいな青空が一気に広がります。そんな様子に慌ててカメラのシャッターを押す観光客の方々の姿も見られ、もう少し早く天候が回復してくれたならと、少しばかり悔やんでしまうものでした。

県道乗鞍岳線の冬季閉鎖解除は7月1日となっていますが、ここ数年は落石の危険性から解除が遅れていました。しかし、今年は7月1日に予定通り開通する見込みとのことですので、次週末からは、長野県側もシャトルバスの運行が始まると考えられます。

なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.8 は、今週末掲載予定です。今しばらくお待ちください。 (2015/06/28 19:00更新)
 


 
 【山頂方面登山道の積雪状況(6月27日現在)】

D 2015/06/27 08:40
大雪渓〜肩の小屋登山道は全面積雪−誘導ロープに沿って(大雪渓〜肩の小屋登山道)
E 2015/06/27 14:05
朝日岳直下の登山道積雪区間は約70メートル
(朝日岳直下)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

【画像 D】<大雪渓〜肩の小屋登山道>
大雪渓から肩の小屋の登山道は約1km程度の全線が積雪に埋まっています。そのため、ルートを示す誘導ロープがありますので、それに従って登ってください。また、大雪渓登山道入口から180メートルほどの区間(モーグルコースの岩まで)は、斜度があって、滑りやすいバーンになっています。特に今日のような天候の場合は、登りでもスリップしやすい状態ですので、アイゼンの携行をお願いいたします。

【画像 E】<朝日岳方面の積雪状況>
稜線に到達するまで、推定70メートル(※)の積雪区間があります。一歩一歩のステップがついていますので、登りは問題なく進むことが可能ですが、雪に慣れていない方は、下りはアイゼンをお勧めします。(※濃霧のため実測できず、先週の状況からの推定値です。)



【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)】

スキー場営業終了が4月5日(日)で終了します。それに伴い、ツアーコース等の上部エリアへアクセス方法が変わり、時期によっては乗鞍高原から全ての区間が登行となります。下記の情報にご留意の上、計画してください。

  スキー場〜三本滝ゲート
(標高1600〜1800m)
三本滝ゲート〜ツアーコース入口
(標高1800〜2000m)
ツアーコース入口〜位ヶ原
(標高2000〜2500m)
位ヶ原方面〜大雪渓
(標高2500〜2600m)
【終了】4月5日(日)まで リフト乗車 リフト乗車 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
【終了】4月6日(月)〜17日(金)11時 徒歩(休暇村G、スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
【終了】4月17日(金)11時〜24日(金) マイカー(県道乗鞍岳線) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
【終了】4月25日(土)〜5月下旬 マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) 徒歩(スノーシュー等)
5月下旬〜6月30日(火) マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m) ※6月21日(日)は天空マラソンのため運休
【岐阜県】5月15日(金)〜 乗鞍スカイラインシャトルバス(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m)

※ 乗鞍岳周辺の概要は、下記のノリクラガイドマップを参考にして下さい。
● ツアーコースなど − ノリクラガイドマップ冬スキー版   ● 春山滑走エリアなど − ノリクラガイドマップ春スキー 版
● 県道乗鞍岳線 − ノリクラガイドマップ県道乗鞍岳線カーブ番号
  

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■2015年6月27日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.8

   ※ 山頂方面の積雪状況(6月27日現在)】を本日速報の最後に掲載しております。
   ※ Mt.乗鞍営業終了以降(4月6日(月)以降)の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)を本日速報の最後に掲載しております。

@ 2015/06/27 08:15
春山バスの運行はあと3日間 − 7月よりシャトルバスへ
(大雪渓・肩の小屋口バス停)
A 2015/06/27 08:24
縦溝や筍状の氷柱が目立つ − 夏のバーンになってきた
(大雪渓入口付近 − 登山者はアイゼン携行を)

B 2015/06/27 12:55
7月1日オープンに向けて、準備が急ピッチに
(肩の小屋 − アルバイト募集中です)

C 2015/06/27 14:20
下山時もロープの張り直しながら...
(朝日岳直下 − 頂上小屋の方々)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 終日にわたって、濃霧・強風・雨の一日でした。

日付が今日に変わるころの乗鞍高原は、ひどい雨の夜を迎えます。気温は14℃、ほぼ無風でザーザーという雨音が異様にやかましく感じる状況。ただ周囲が煙るほどではなく、深夜2時ごろには雨は収まり、星空がのぞく様子がみられました。

そして、一夜明けた乗鞍高原は、雲間に青空がのぞくまでに天候が回復します。6時の気温は16℃、路面も乾き始めて穏やかな風が吹く状況。雲間から見られる山頂方面は朝日が差し込む様子がみられ、天候の回復が少しばかり期待できそうな雰囲気です。
6時の畳平の天候は、濃霧で気温6℃で風速
7メートルです。乗鞍スカイラインは、バスやタクシーの通行は可能なものの、濃霧のため自転車は通行不可となりました。また、シャトルバスは雨天時のBダイヤで、乗鞍岳春山バスは通常通り大雪渓までの運行が始まります。

この天候ですから、観光センター前駐車場に訪れる人も少な目で、7時を過ぎても20台に満たない状況。そのため、春山バス始発便は1台のみの運行でした。
観光センターを出発して一時的に日差しが差し込むタイミングがありましたが、三本滝を超えたかもしかゲレンデ付近では、目線と同じ高さに鉛色の雲が横たわる様子があり、徐々に風が強まって行きます。だんだん日差しがなくなり、位ヶ原山荘を過ぎたツアーコース入口付近に達すると、いきなり濃霧の中に突入し、そのまま大雪渓に到着します。

8時過ぎの大雪渓の気温は9℃、視界は50メートル前後の濃霧です。バスを降りると肌寒さを感じて、慌ててアウターを着込む様子があり、また、すぐさま避難小屋へ直行される方もいらっしゃいました。大雪渓から肩の小屋への登山口が50メートルほど離れているため、初めての方には少し わかりにくいところがあり、今日もどこから登り始めてよいのか右往左往される登山者がいましたが、もし、そんな様子が見られましたら、登山口を案内差し上げてください。

バーンは徐々に夏の雪渓に近い状態になってきて、スプーンカットがはっきりしてきました。登山者はこのスプーンカットを足掛かりに登って行くとスリップせずに登ることが可能かと思いますが、今日のような天候だと、バーン表面はやや硬く、下りはやはりアイゼンがあったほうがよいでしょう。

雨は9時ごろから降り始めます。それと同時に西からの風が強くなり始め、夏スキーヤーの中には指先の冷たさや全身の冷えを感じる方もいらっしゃいました。そのため、厚手のグローブがあるとよいと考えられます。

風雨は大雪渓上部に向かうにつれてかなり強くなり、お昼前にはほとんど横殴りに近い暴風雨になります。
そんな中、大雪渓の北西端にある肩の小屋では、オープンに向けた準備が始まっていました。今年はスタッフが少なく、準備が若干遅れ気味ではあるものの、7月1日開始を目指して進められていました。また、肩の小屋では夏季のアルバイトスタッフを募集していますので、詳細や応募については乗鞍高原 鈴蘭小屋(0263-93-2001)までご連絡お願いいたします。

正午の肩の小屋の気温は6℃、このころになると、台風が接近しているのではないかと思うほどの暴風雨で、とても屋外にいられるような状況ではありません。それでも、午後になると、雨はほとんど収まって来ました。濃霧と風は相変わらず続きますが、それでも稜線と比べるとまだ弱いほうで、今日は稜線に出た途端、立っていられないほどの猛烈な暴風が荒れ狂っていました。

寒気の影響で明日も不安定で荒れた天候になりそうで、特に朝は気温が低くなる見込みのようですので、雨対策・防寒対策を整えたうえでお越しくださるようお願いいたします。
なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.8 は、今週末掲載予定です。今しばらくお待ちください。 (2015/06/28 19:00更新)



 
 【山頂方面登山道の積雪状況(6月27日現在)】

D 2015/06/27 08:40
大雪渓〜肩の小屋登山道は全面積雪−誘導ロープに沿って(大雪渓〜肩の小屋登山道)
E 2015/06/27 14:05
朝日岳直下の登山道積雪区間は約70メートル
(朝日岳直下)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

【画像 D】<大雪渓〜肩の小屋登山道>
大雪渓から肩の小屋の登山道は約1km程度の全線が積雪に埋まっています。そのため、ルートを示す誘導ロープがありますので、それに従って登ってください。また、大雪渓登山道入口から180メートルほどの区間(モーグルコースの岩まで)は、斜度があって、滑りやすいバーンになっています。特に今日のような天候の場合は、登りでもスリップしやすい状態ですので、アイゼンの携行をお願いいたします。

【画像 E】<朝日岳方面の積雪状況>
稜線に到達するまで、推定70メートル(※)の積雪区間があります。一歩一歩のステップがついていますので、登りは問題なく進むことが可能ですが、雪に慣れていない方は、下りはアイゼンをお勧めします。(※濃霧のため実測できず、先週の状況からの推定値です。)



【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)】

スキー場営業終了が4月5日(日)で終了します。それに伴い、ツアーコース等の上部エリアへアクセス方法が変わり、時期によっては乗鞍高原から全ての区間が登行となります。下記の情報にご留意の上、計画してください。

  スキー場〜三本滝ゲート
(標高1600〜1800m)
三本滝ゲート〜ツアーコース入口
(標高1800〜2000m)
ツアーコース入口〜位ヶ原
(標高2000〜2500m)
位ヶ原方面〜大雪渓
(標高2500〜2600m)
【終了】4月5日(日)まで リフト乗車 リフト乗車 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
【終了】4月6日(月)〜17日(金)11時 徒歩(休暇村G、スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
【終了】4月17日(金)11時〜24日(金) マイカー(県道乗鞍岳線) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
【終了】4月25日(土)〜5月下旬 マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) 徒歩(スノーシュー等)
5月下旬〜6月30日(火) マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m) ※6月21日(日)は天空マラソンのため運休
【岐阜県】5月15日(金)〜 乗鞍スカイラインシャトルバス(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m)

※ 乗鞍岳周辺の概要は、下記のノリクラガイドマップを参考にして下さい。
● ツアーコースなど − ノリクラガイドマップ冬スキー版   ● 春山滑走エリアなど − ノリクラガイドマップ春スキー 版
● 県道乗鞍岳線 − ノリクラガイドマップ県道乗鞍岳線カーブ番号
  

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■2015年6月21日(日)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  第10回乗鞍天空マラソン特集
 

@ 2015/06/21 07:55
エントリー数2202名 − 雨の中を一斉にスタート
(第10回乗鞍天空マラソン − 観光センター前スタートエリア)
A 2015/06/21 09:07
上部悪天候のため、スタート後に急遽折り返し地点を変更
トップは利根川裕雄選手 1時間34分10秒
(第10回乗鞍天空マラソン −位ヶ原山荘先)

B 2015/06/21 10:07
残雪と新緑のコンビネーションが美しい
(第10回乗鞍天空マラソン − 位ヶ原山荘前)

C 2015/06/21 10:30
気温6℃ 冷たい雨 − 暖かいお湯が一番うれしい
(第10回乗鞍天空マラソン − 位ヶ原山荘前)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 今日は第10回乗鞍天空マラソンが実施され、天候悪化のため、折り返し地点を大雪渓から位ヶ原山荘先に急遽変更しての開催となりました。

早朝6時の乗鞍高原は、昨日から降り続く雨が収まり、一時的に朝日の指す曇り空の朝を迎えます。気温は13℃、暑くもなく寒くもないコンディションです。さらには雲間に山頂方面が現れ、思ったほど天候が悪くないと感じられる状況です。

大会会場の観光センターには、続々と選手の方が到着し、屈伸運動などの準備風景があちこちで見られるようになってきます。大会当日は特別な手続きなどはなく、手荷物を預けたらスタートを待つのみ。カッパなど雨対策を施した選手の姿もちらほら見える状況で、「山岳地帯の大会ですから、雨対策は必須です。」と、おっしゃる方や、会場で販売されているカッパを急遽購入される選手もいらっしゃいました。

7時45分になると、スタート地点で開会式が始まります。今回も乗鞍高原出身のシンガーソングライターの高橋あずみさんによる、大会テーマソング「ココロノママニ」を熱唱され、選手の手拍子も大きくなって、会場全体を盛り上げます。

そして、地元 乗鞍アルプホルン愛好会の方々によるアルプホルンの演奏が会場全体に響き渡り、大会長の福島真氏(のりくら観光協会長)の開会宣言へと続きます。
「ようこそ乗鞍高原へお越しになりありがとうございます。今年10回目を迎えました。参加賞Tシャツのデザインにもありますように天空マラソンのTENと10回のTENをかけております。天空マラソンは平成18年に約400人弱から始まり、年々増えております。公に宣伝していませんが、毎年2000人近い方がお越しいただくのは皆様のおかげだと思っております。この大会が20回・30回へとつながるよう頑張っていきたいと思います。今日は大雪渓まで走っていただきますが、例年のごとく、5メートル近くの雪が残っています。日頃の練習の成果をいかんなく発揮していただくよう心からお祈り申し上げております。それでは第10回乗鞍天空マラソンの開会を宣言いたします。」

また、高橋あずみさんからは、この日のために書き下ろした「お山のうた」が披露され、また、大会プロディーサーの三浦 誠司氏からは、レース上の注意点が伝えられ「天候状態によっては、スタート後でも折り返し地点を引き下げる可能性がある」と、おっしゃっていました。

レースは予定通り8時に始まります。開会式が始まった7時30分ごろより降り始めた雨は、選手出走直後から本格的な降り方へと変わります。レース序盤の休暇村付近までは5名程度の先頭集団が形成され、トップが順次入れ替わる状況ですが、5km地点付近では、1位集団の2名と3位の選手という構図になり、第1エイドステーションの三本滝も同じ体制で通過します。その後、トップの選手が2番手の選手を徐々に切り離し、そのまま独走体制で第3エイドのクロイ沢を通過して、位ヶ原山荘へと向かいます。今頃になると、雨の降り方が激しくなり、トップ選手が位ヶ原山荘に到着する少し前に、大雪渓付近の天候状況を勘案して、折り返し地点を大雪渓から、位ヶ原山荘の500メートル程度先に変更され、これにより走行距離は30kmから23kmになりました。

突然の変更で、折り返し地点の設置はトップ選手到着の1分前というギリギリの対応でしたが、何とか間に合いました。トップ通過は河原井 司選手で、2番通過は利根川裕雄選手ですが、下山で順位が入れ替わり、最終的には1位は利根川 裕雄選手、2位は河原井 司選手となりました。

折り返して地点からは、バックに残雪の白と新緑の緑が織りなすコンビネーションが美しい山肌が屏風のように広がるものの、それすら濃霧に見え隠れする状況。雨は次第に収まり、選手の中には来ていたカッパを脱いで下山される様子も見えましたが、10時ごろになると再び雨が強くなり、激変とも言ってよいほど荒れた様子を見せ、気温は8℃へと低下します。

位ヶ原山荘前のエイドステーションでは飲料水しか用意されていませんが、今日は大雪渓のエイドステーションに設置される予定だった地元の山菜やおにぎりなども用意され、雨でびしょびしょになりながらも、おいしそうに口いっぱいにほおばる様子がみられます。そして、通常の飲料水のほかにやかんに沸かされたお湯も提供され、選手の中には、そのお湯を手足にかけてこわばった体をほぐす様子も見られました。

レース終盤になってもこの悪天候は変わらず、折り返し地点が大雪渓から急遽変更されましたが、今日の天候状況から考えると変更されてよかったと感じられました。多くの選手が「雪の壁を見たかった。また来年もリベンジしたい!」とおっしゃりながら下山する様子があって、今年も無事に大会を終えることができたようです。

なお、今回取材の 第10回乗鞍天空マラソンの特集は 7月上旬に掲載予定ですが、掲載時にはトップページでお知らせいたしますので、今しばらくお待ちください。 (2015/06/21 17:50更新)

● 第10回乗鞍天空マラソン入賞選手のリザルト(速報値であるため、大会公式リザルトをご確認ください)
<男子 23km>
 1 利根川 裕雄    1:34:10
 2 河原井 司       1:34:14
 3 田畑 幸司       1:38:59
 4 渡邊 勝也       1:40:11
 5 赤間 比呂志    1:40:59
 6 伊藤 大樹       1:43:25

<女子 23km>
 1 長坂 恵子       2:03:31
 2 中村 久美       2:07:53
 3 表 知史          2:08:35
 4 眞鍋 朋子       2:08:53
 5 色川 富美子    2:08:54
 6 三島 千加子    2:10:22

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■2015年6月20日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.6   第10回乗鞍天空マラソン特集

   ※  剣ヶ峰・蚕玉岳・朝日岳方面の積雪状況、位ヶ原山荘方面の積雪状況(6月20日現在)】を本日速報の最後に掲載しております。
   ※ Mt.乗鞍営業終了以降(4月6日(月)以降)の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)を本日速報の最後に掲載しております。
  ※ 【重要】 明日は天空マラソン開催による通行規制・春山バス運休が実施されます。
 

@ 2015/06/20 08:15
大雪渓は雲の上の晴間に
(乗鞍岳春山バス − 大雪渓・肩の小屋口バス停)
A 2015/06/20 11:30
周期的霧の立ち込める天候へに
(朝日岳直下)

B 2015/06/20 11:55
乗鞍天空マラソン前日はみんなで剣ヶ峰登山!
(大雪渓駐車場)

C 2015/06/20 13:30
大会受付が始まる
(第10回乗鞍天空マラソン − 観光センター)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 今日は早朝の青空から次第に雲がわいて、午後には乗鞍高原では激しい雨降りになり、まるで夏山のような天候の一日でした。

日付が今日に変わるころの乗鞍高原は、ほぼ完全な闇夜の真っ暗な空に覆われています。気温は12℃、暑くもなく寒くもない状況で、さらに本当に静かな夜を迎えています。
そして、一夜明けた乗鞍高原は、きれいな鱗雲が広がる青空の朝を迎えます。6時の気温は10℃、少しひんやりとした空気感があるものの、まぶしい朝日とともに日差しの強さを感じるようになります。今日は天候がめまぐるしく変わる一日でしたが、もうこの時点でその気配が感じられ、先ほどまで見えていた山頂方面が雲にすっぽり覆われて来ます。

6時の畳平は晴で、気温3℃・風速1mと穏やかなものの14km地点より山麓方面は霧に包まれているとのこと。そのため、乗鞍スカイラインはバス・タクシーの通行は可能なものの、自転車は濃霧による視界不良のため、通行不可となりました。また、シャトルバスは通常時のAダイヤで、長野県側の乗鞍岳春山バスも始発便より通常運行が始まります。

明日開催される第10回乗鞍天空マラソンの会場となっている観光センター前駐車場は、南側半分は規制が実施されていて、今日の乗鞍岳春山バスは道路沿いの路線バスの停留所からの発着となります。なお、観光センター駐車場北側部分は通常通り利用可能で、春山バスを利用するスキーヤー・ボーダーの方々への支障はなかったかと思います。

今日の春山バス始発便は2台が運行されました。三本滝までは青空と日差しの降り注ぐ状況でしたが、三本滝ゲートを過ぎて滝上あたりを通過すると周囲に霧が立ち込めるようになります。そして、冷泉小屋付近に達すると完全に濃霧に見舞われてしまいますが、位ヶ原山荘を通過して、ツアーコース入口の11号カーブ付近からは再び雲が抜けてきれいな青空が広がります。大雪渓手前の雪壁は現在4.6メートルで昨年より3メートル程度低い状態ですが、明日の天空マラソンに参加される方々には雪の壁をじかに触ってその感触を楽しむことができるはずです。

春山バス始発便の到着した8時過ぎの大雪渓の気温は10℃、天気予報では「不安定な天候の一日」と言っていたものがうそのような青空です。しかし、それもものの1時間もすると山麓から激しく雲が流れるようになり、周期的に濃霧に見舞われるようになってきます。春山バス始発便を降りた方々の多くは大雪渓での夏スキーヤーの方で、稜線目指す山スキーの方は少数になり、季節の移り変わりをはっきり感じられます。そして、昨年に引き続き、今年も天空マラソン前日は剣ヶ峰登山というグループは、「きれいな青空に恵まれて、メインがマラソンなのか前日の登山なのか、ちょっとわからなくなってきちゃいました!」と、冗談交じりで答えてくれました。

山麓から湧き上がる濃霧が流れるとひんやりとした感覚があるものの、風が収まるとやや蒸し暑さを感じる状況で、冷たい空気と暖かい空気が口語に流れている様子が肌で感じられ、それだけでも天候が不安定であることがわかります。

午後は乗鞍天空マラソン大会会場の観光センターに向かいます。13時の乗鞍高原の気温は17℃、やや厚い雲が流れる状況ですが、エゾハルゼミがやさしく涼しげに鳴いて、天候に不安を感じるほどではありません。大会受付は当初14時だったものの、13時30分に繰り上げられ、定刻とともに、観光センター2階の会場に続々と先週の方々がやってきます。参加される方々の中には、「雪壁が素晴らしいって聞いたので参加してみました」と、おっしゃる初めての方や、6回も出場されている方は「他の大会はそれほどでもありませんが、天空マラソンだけは何としても仕事の都合をつけて出場し続けたいですね。」と、答えてくださり、急勾配のつらさ以上にこの大会には魅力が詰まったものだと実感した次第です。

残念なことに14時30分ごろから、パラパラと雨が降り始め、次第に夕立のような激しい降り方になってきます。選手の方々も建物のひさしに急いで隠れ、30分ほどで小康状態になるものの、その後も降ったりやんだりを繰り返しています。

明日は強い寒気を伴う気圧の谷がやってくるため、不安定な天気となる予報が出ています。特に午前中はあまり芳しくなさそうですので、雨対策の準備は必要かもしれません。
なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.6 は、今週末掲載予定です。また、第10回乗鞍天空マラソンの特集は、7月上旬掲載予定です。掲載時にはトップページでお知らせいたしますので、今しばらくお待ちください。 (2015/06/20 18:50更新)

 
 【剣ヶ峰・蚕玉岳・朝日岳方面の積雪状況(6月20日現在)】

D 2015/06/20 12:00
積雪は6月下旬並みの状況
(剣ヶ峰方面積雪状況)
E 2015/06/20 12:00
登山道積雪区間は85m、朝日岳からの滑走はまだ可能
(朝日岳)

F 2015/06/20 11:35
あと数日で分断されて滑走不能に
(朝日岳→大雪渓 狭小部分)

G 2015/06/20 08:40
大雪渓〜肩の小屋登山道は雪の中 − 誘導ロープに沿って
(大雪渓〜肩の小屋登山道)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

【画像D】<剣ヶ峰・蚕玉岳方面の積雪状況>
積雪量は例年の6月下旬並みの状況です。先週の状況から今週は稜線からの滑走がかなり困難に近い状態と推測しましたが、この1週間の雪解けは思ったほど進んでなく、朝日岳からの滑走は、何とか可能な状況が続いています。
<A−蚕玉岳直下> 丸印の岩場でバーンが分断されています。先週よりも岩の面積が多くなってきましたので滑走不能です。
<B−朝日岳> 登山道上には積雪がありますので、雪に慣れていない方はアイゼンが必要です。詳細は次の画像Fをご覧ください。

【画像E】<朝日岳方面の積雪状況>
朝日岳直下の登山道には 積雪区間85メートルあります。6月下旬並みの状況です。ルートは踏み跡がついているステップが切ってあるものの、雪に慣れていない方はアイゼンを持参してください。朝日岳からの滑走エリアは思ったほど雪解けが進んでいないため、まだ滑走可能な状態が続いています。丸印の狭小部分については、画像Fをご覧ください。

【画像 F】<朝日岳→大雪渓の狭小部分>
ご覧のとおり、場所によってはスキー板1枚分の幅しかなく、スキーを外すか、横滑りさせながら通過する必要があります。おそらく、明日以降は岩の頭が雪の中から出てくると思いますので、朝日岳からの滑走はこの週末が最後となると思います。

【画像G】<大雪渓〜肩の小屋登山道>
ほぼ完全に雪の下に埋まっていますので、ご覧のような緑色のロープが敷設されました。このロープにしたがって登って行ってください。特に画像のモーグルコースの岩の右側は、現時点では問題ないものの、今後雪解けが進むとハイマツ帯に行く手を阻まれます。そのため、画像のようにバツ印のポールが設置されています。

【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)】
スキー場営業終了が4月5日(日)で終了します。それに伴い、ツアーコース等の上部エリアへアクセス方法が変わり、時期によっては乗鞍高原から全ての区間が登行となります。下記の情報にご留意の上、計画してください。

  スキー場〜三本滝ゲート
(標高1600〜1800m)
三本滝ゲート〜ツアーコース入口
(標高1800〜2000m)
ツアーコース入口〜位ヶ原
(標高2000〜2500m)
位ヶ原方面〜大雪渓
(標高2500〜2600m)
【終了】4月5日(日)まで リフト乗車 リフト乗車 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
【終了】4月6日(月)〜17日(金)11時 徒歩(休暇村G、スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
【終了】4月17日(金)11時〜24日(金) マイカー(県道乗鞍岳線) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
【終了】4月25日(土)〜5月下旬 マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) 徒歩(スノーシュー等)
5月下旬〜6月30日(火) マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m) ※6月21日(日)は天空マラソンのため運休
【岐阜県】5月15日(金)〜 乗鞍スカイラインシャトルバス(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m)

※ 乗鞍岳周辺の概要は、下記のノリクラガイドマップを参考にして下さい。
● ツアーコースなど − ノリクラガイドマップ冬スキー版   ● 春山滑走エリアなど − ノリクラガイドマップ春スキー 版
● 県道乗鞍岳線 − ノリクラガイドマップ県道乗鞍岳線カーブ番号
  

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■2015年6月14日(日)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.6

   ※  剣ヶ峰・蚕玉岳・朝日岳方面の積雪状況、位ヶ原山荘方面の積雪状況(6月13日現在)】を本日速報の最後に掲載しております。
   ※ Mt.乗鞍営業終了以降(4月6日(月)以降)の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)を本日速報の最後に掲載しております。
 

@ 2015/06/14 07:55
早朝はきれいな青空が広がる
(乗鞍スカイライン − 桔梗ヶ原)
A 2015/06/14 09:40
例年より2週間早く高山植物開花−遊歩道除雪が急ピッチ
(畳平お花畑 − 2〜3日以内にはオープンへ)

B 2015/06/14 12:05
気温12℃ − ひんやりとした空気が漂う
(朝日岳直下)

C 2015/06/14 13:30
大雪渓エリアは今日も盛況
(雪渓下部 − ボーダーの方々)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 若干、どんよりとした天候でしたが、ひんやりとした空気に包まれ、過ごしやすい一日を送ることができました。

早朝6時のほおのき平駐車場は、鰯雲の広がる朝を迎えます。気温は16℃で暑くもなく寒くもない状況です。ほおのき平駐車場から望む猫岳方面はモヤに隠れてその輪郭がはっきりしません。そして、畳平の天候は曇りで気温は4℃、風速は4メートルと穏やかなコンディション。そのため、乗鞍スカイラインは通常通り7時に開門され、自転車も問題なく通行可能となりました。

シャトルバス始発便を待つ間、雲間から朝日が時折のぞき まずまずの天候へ。そんな天候に誘われるように乗り場の列は徐々に長くなって行きます。その大半が登山者で、一般観光客やスキーヤーはやや少な目でした。始発便は1台で、39名の方を乗せて畳平へと出発します。

乗鞍スカイラインからの遠景の様子は、途中までは槍ヶ岳や笠ヶ岳の頂がほんのわずかに見え隠れするまででしたが、7時30分ごろになると、その全景が雲の中から姿を現し、上空には筋状のきれいな雲が流れ始めます。そんな天候に包まれた桔梗ヶ原は、ハイマツをベースになんとも形容しがたい美しい光景が広がります。

シャトルバス始発便が到着した8時ごろの畳平の天候は曇りで気温は7℃。空気の流れにひんやりとした心地よさがあって、寒さは感じません。畳平バスターミナル周辺ではイワツバメが勢いよく飛び交う様子がみられ、そんな季節がやってきたものと感じさせてくれます。それと同時に、そろそろ高山植物の開花が始まり、鶴ヶ池周辺ではキバナシャクナゲ、ハクサンイチゲが咲き始め、例年よりも2週間程度早い状況です。

また、畳平お花畑でも雪解けが早かった奥のほうでは、ハクサンイチゲやミヤマキンバイの開花が始まっていて、例年よりも2週間ほど早い状況。そのため、積雪の多い入口から遊歩道前半部分にかけて、昨日から除雪作業が開始されました。深いところで1メートルほどの積雪が残っていて、スコップや雪掻き機を使って終日作業が行われました。その結果、あと2〜3日でオープンできると担当者の方はおっしゃっていました。

その後はいつものように山頂方面へと向かいます。
11時の肩の小屋・コロナ観測所分岐点の気温は10℃、大雪渓方面は山麓から湧き上がる霧で霞んでいて、山頂方面は完全に霧に包まれています。そして、ひんやりとした空気が山麓から舞い上がってきて、その冷涼感の心地よさはこの上ない感覚です。そんな霧の向こうの大雪渓には今日もたくさんの方がお越しになっていて、「夏の大雪渓風景」を作り上げています。今日は稜線へ登る方々よりも大雪渓で繰り返しトレーニングする夏スキーヤーのほうが圧倒的に多い状態でした。

正午の稜線の気温は12℃。朝日岳直下にはシールで登ってきたスキーヤーが訪れ、そろそろ終盤となりつつある稜線からの滑走を楽しんでいらっしゃいました。
そして、夏山シーズンが近づくにつれて、登山者の姿も多くなってきました。朝日岳直下の積雪箇所は100メートルの積雪が残っていますので、雪上を歩くためのアイゼンの携行に加え、ストックをもって登ることをお勧めします。特に積雪箇所の下山ではストックの有無が大きく影響してきます。

一時的にどんよりとした天候となり、雨が降り始めるのではないかと思ったものの、今日はこれ以上の天候の変化はなく、雨に降られずに今日一日を過ごすことができました。

なお、次週末の6月21日(日)は、長野県側の乗鞍高原から大雪渓にかけて第10回乗鞍天空マラソンが開催されます。当日は乗鞍岳春山バスが全4便運休となり、また、大会2日前から観光センター前駐車場・三本滝レストハウス前駐車場の規制が実施されます。詳細は昨日6月13日発行の「お知らせ−6月21日開催の第10回乗鞍天空マラソンに伴う通行規制<春山バス・県道乗鞍岳線・観光センター・三本滝>」をご覧ください。なお、岐阜県側の乗鞍スカイラインについては通常通りの運行です。

本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.6 は、今週末掲載予定です。今しばらくお待ちください。 (2015/06/14 17:55更新)


 
 【剣ヶ峰・蚕玉岳・朝日岳方面の積雪状況(6月13日現在)】

D 2015/06/13 08:45
積雪は6月下旬並みの少なさ
(剣ヶ峰方面積雪状況)
E 2015/06/13 08:45
登山道積雪区間は100m、朝日岳から滑走はまだ可能
(朝日岳)

F 2015/06/13 13:10
登山道積雪区間 − 下りはスリップ注意、アイゼン携行
上部から滑走のスキーヤーは登山者に注意を
(朝日岳)

G 2015/06/13 13:05
バーン分断箇所 − 板を外して降りる必要があります
(蚕玉岳滑走コース)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

【画像D】<剣ヶ峰・蚕玉岳方面の積雪状況>
積雪量は例年の6月下旬並みの少なさです。先週の状況から、今週は稜線からの滑走がかなり困難に近い状態と推測しましたが、この1週間の雪解けは思ったほど進んでなく、蚕玉岳、朝日岳からの滑走は、ほぼ問題なく可能な状態が続いています。
<A− 剣ヶ峰直下> 一部で積雪が途切れてしまい滑走不能な状態です。
<B−蚕玉岳直下> 丸印の岩場でバーンが分断されています。詳細は【画像G】をご覧ください。また、バーン上端は登山道より1メートルほど下がったところにあり、今後はさらに後退しますので、あと数日で滑走できない状態になると考えられます。
<C−蚕玉岳〜朝日岳稜線> 稜線直下の滑走エリアの積雪が完全になくなりました。隣の「<D> 朝日岳」に移動して滑走することになります。
<D−朝日岳> 問題なく滑走可能です。大雪渓に滑り降りる箇所で狭くなっていますが、現時点では問題ありません。丸印の大雪渓エリアに入る部分でクレパスが多数発生していますのでご注意ください。

【画像E】<朝日岳方面の積雪状況>
朝日岳直下の登山道には 積雪区間100メートルあります。6月下旬並みの状況の少なさで、登山道のつづら折れ箇所が一部で出ていて、先週よりも積雪区間が40メートルも短くて済むようになっています。ルートはステップが切ってあるものの、今日は比較的緩んだ雪質であっても、下りでスリップする方が多数いましたので、アイゼンは必要と考えられます。詳細は【画像F】を参照してください。
また、大雪渓に滑り降りる所の狭小部分は、思ったほど雪解けが進んでいないため、今週も問題なく滑走できますが、次週末には分断すると考えられます。

【画像 F】<朝日岳 登山道積雪箇所>
ステップが切ってあって、登りはツボ足で問題ありませんが、下りは苦労されている様子が結構見られましたので、アイゼンの携行を忘れないようお願いいたします。

【画像 G】<蚕玉岳滑走コース>
ご覧のようにバーンが分断されました。まだごく一部ですので、板を外して降りることで対応可能です。ただし、この付近は急斜面で、今後さらに雪解けが進むとブーツで岩を降りることは危険が考えられますので、あと数日で滑走困難な状態となります。また、先ほど申し上げたように、上端部分は今日現在の段階で登山道より1メートル程度下がったところですが、今後は急速に雪解けが広がり、上端はかなり後退することと推測され、やはりこちらもブーツで積雪箇所まで歩いて降りることは難しくなり、あと数日で滑走困難となります。

【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)】
スキー場営業終了が4月5日(日)で終了します。それに伴い、ツアーコース等の上部エリアへアクセス方法が変わり、時期によっては乗鞍高原から全ての区間が登行となります。下記の情報にご留意の上、計画してください。

  スキー場〜三本滝ゲート
(標高1600〜1800m)
三本滝ゲート〜ツアーコース入口
(標高1800〜2000m)
ツアーコース入口〜位ヶ原
(標高2000〜2500m)
位ヶ原方面〜大雪渓
(標高2500〜2600m)
【終了】4月5日(日)まで リフト乗車 リフト乗車 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
【終了】4月6日(月)〜17日(金)11時 徒歩(休暇村G、スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
【終了】4月17日(金)11時〜24日(金) マイカー(県道乗鞍岳線) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
【終了】4月25日(土)〜5月下旬 マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) 徒歩(スノーシュー等)
5月下旬〜6月30日(火) マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m) ※6月21日(日)は天空マラソンのため運休
【岐阜県】5月15日(金)〜 乗鞍スカイラインシャトルバス(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m)

※ 乗鞍岳周辺の概要は、下記のノリクラガイドマップを参考にして下さい。
● ツアーコースなど − ノリクラガイドマップ冬スキー版   ● 春山滑走エリアなど − ノリクラガイドマップ春スキー 版
● 県道乗鞍岳線 − ノリクラガイドマップ県道乗鞍岳線カーブ番号
  

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■2015年6月13日(土)         (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.6

   ※  剣ヶ峰・蚕玉岳・朝日岳方面の積雪状況、位ヶ原山荘方面の積雪状況(6月13日現在)】を本日速報の最後に掲載しております。
   ※ Mt.乗鞍営業終了以降(4月6日(月)以降)の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)を本日速報の最後に掲載しております。
 

@ 2015/06/13 08:15
雪壁は高さ5メートル − 春山バスより高い!
(乗鞍岳春山バス始発便 − 大雪渓下4号カーブ)
A 2015/06/13 08:25
気温9℃、さわやかな空気
(大雪渓入口)

B 2015/06/13 10:20
今年も「名物コブ作り」が始まりました
(大雪渓下部 − モーグルコース)

C 2015/06/13 13:05
雪がある限りはまだまだ通いますよ!
(朝日岳直下 − 滑走可能)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 6月8日(月)に梅雨入りして最初の週末。しかし、今日は梅雨とは思えないようなさわやかな一日を送ることができました。

日付が今日に変わるころの乗鞍高原は、上空にうっすらとした雲がたなびくものの、きれいな星空の夜を迎えています。気温は15℃、東からの弱い風が流れるものの、暑さとか寒さとか暖かさといった温度感を感じないコンディションで、静かな穏やかな夜が続いて行きます。

そして、一夜明けた乗鞍高原は、綺麗な青空の朝を迎えました。6時の気温は9℃、ひんやりとした雰囲気の空気に包まれますが、寒いといった感覚ではなく、さわやかさに包まれた朝と言ってよい状態です。日が高くなるにつれて青空ははっきりしますがノリクラの峰々は夏のように若干霞んだ雰囲気、そして、周辺の林の中からは、エゾハルゼミの合唱が始まり、まさに「初夏の高原」を満喫させる状態です。

今朝の畳平は晴で気温2℃、風速7メートルとやや風が強いものの、天候に問題はなく、乗鞍スカイラインは7時に開門されました。また、乗鞍岳春山バスに関しても、始発便から大雪渓まで運行されることが決まりました。7時近くになると観光センター前駐車場には40台近くのマイカーが訪れ、いつものように春山バス始発便に乗車する方々が集まってきました。

今日の乗鞍岳春山バス始発便は2台で、定刻通り大雪渓に向けて出発します。位ヶ原山荘を過ぎたあたりから、風の強さを感じるようになってきます。森林限界を超えると真っ青な空に乗鞍の峰々がそびえる姿が車窓に広がり、また、雪壁も手に取ることができそうな距離で楽しむことができます。例年もっとも高い雪壁として知られる大雪渓下の4号カーブの雪壁は高さ5メートルで、昨年よりも3メートル以上も低い状態ですが、まだまだバスよりも高い雪壁を楽しむことができます。

春山バス始発便が到着した8時過ぎの大雪渓の気温は9℃、少し肌寒さを感じる状態で、バスを降りた方の中にはアウターを着込む様子も見られます。しかし、流れる風にさわやかさがあって、気持ちの良さを感じる状態です。バスを降りた方々の半数はシールを装着して稜線方面に向かう山スキーヤーの方々で、残りの半数はスキー板を両手に持ってブーツで登る夏スキーヤーの方々。今日もショートポールやコブで繰り返し練習を続ける様子がみられました。その中には、スコップでコブを掘り進めるコブ管理人の姿もあって、訪れたモーグラーも、「久しぶりに滑りやすいラインに巡り合えた」と、嬉しそうに何度も滑り返していました。

綺麗に晴れあがった天候も、10時過ぎから雲が多くなり、無風に近い状態になると、さわやかさが一変して蒸し暑い状態になり、モーグラーの方々もいささかバテ気味の様子でした。ただ、この状態も肩の小屋まで登ると西からの風が感じられるようになり、若干暑さが収まってきます。

正午の肩の小屋の気温は14℃、この時間帯になると雲間に青空がのぞく状態で、日差しもかなり弱くなってきて、汗が引いてくる感覚が見られます。肩の小屋から山頂に向かう登山道は、朝日岳直下まで完全に積雪がありません。訪れる方も、登山者というよりも観光客に近いスタイルの方も見られますが、やはり、朝日岳からの積雪を前に引き返す様子もありました。積雪区間は100メートルしかないものの、結構な急斜面ですので、アイゼンなどそれなりの装備が必要です。

13時の朝日岳直下の気温は14℃、朝一番のようなさわやかさはありませんが、日差しの強さとか暑さは感じられなくなります。バーンは所々で縦溝が激しくうねっているところがあるものの、場所を探せばほぼフラットに近い状態のところもあって、常連のテレマーカーの方は颯爽と朝日岳を滑り降りて行きます。そろそろシーズン終盤の山スキーですが、「雪がある限りはまだまだ通いますよ!」と、言い残して常連のテレマーカーは滑り降りて行きました。この1週間の雪解けは思ったほど進んでなく、稜線方面からの滑走はまだ可能な状態が続いています。

午後になっても天候はほとんど変わらず、今日は梅雨入りを全く意識させない一日を送ることができました。
なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.6 は、今週末掲載予定です。今しばらくお待ちください。 (2015/06/13 18:50更新)


 
 【剣ヶ峰・蚕玉岳・朝日岳方面の積雪状況(6月13日現在)】

D 2015/06/13 08:45
積雪は6月下旬並みの少なさ
(剣ヶ峰方面積雪状況)
E 2015/06/13 08:45
登山道積雪区間は100m、朝日岳から滑走はまだ可能
(朝日岳)

F 2015/06/13 13:10
登山道積雪区間 − 下りはスリップ注意、アイゼン携行を
(朝日岳)

G 2015/06/13 13:05
バーン分断箇所 − 板を外して降りる必要があります
(蚕玉岳滑走コース)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

【画像D】<剣ヶ峰・蚕玉岳方面の積雪状況>
積雪量は例年の6月下旬並みの少なさです。先週の状況から、今週は稜線からの滑走がかなり困難に近い状態と推測しましたが、この1週間の雪解けは思ったほど進んでなく、蚕玉岳、朝日岳からの滑走は、ほぼ問題なく可能な状態が続いています。
<A− 剣ヶ峰直下> 一部で積雪が途切れてしまい滑走不能な状態です。
<B−蚕玉岳直下> 丸印の岩場でバーンが分断されています。詳細は【画像G】をご覧ください。また、バーン上端は登山道より1メートルほど下がったところにあり、今後はさらに後退しますので、あと数日で滑走できない状態になると考えられます。
<C−蚕玉岳〜朝日岳稜線> 稜線直下の滑走エリアの積雪が完全になくなりました。隣の「<D> 朝日岳」に移動して滑走することになります。
<D−朝日岳> 問題なく滑走可能です。大雪渓に滑り降りる箇所で狭くなっていますが、現時点では問題ありません。丸印の大雪渓エリアに入る部分でクレパスが多数発生していますのでご注意ください。

【画像E】<朝日岳方面の積雪状況>
朝日岳直下の登山道には 積雪区間100メートルあります。6月下旬並みの状況の少なさで、登山道のつづら折れ箇所が一部で出ていて、先週よりも積雪区間が40メートルも短くて済むようになっています。ルートはステップが切ってあるものの、今日は比較的緩んだ雪質であっても、下りでスリップする方が多数いましたので、アイゼンは必要と考えられます。詳細は【画像F】を参照してください。
また、大雪渓に滑り降りる所の狭小部分は、思ったほど雪解けが進んでいないため、今週も問題なく滑走できますが、次週末には分断すると考えられます。

【画像 F】<朝日岳 登山道積雪箇所>
ステップが切ってあって、登りはツボ足で問題ありませんが、下りは苦労されている様子が結構見られましたので、アイゼンの携行を忘れないようお願いいたします。

【画像 G】<蚕玉岳滑走コース>
ご覧のようにバーンが分断されました。まだごく一部ですので、板を外して降りることで対応可能です。ただし、この付近は急斜面で、今後さらに雪解けが進むとブーツで岩を降りることは危険が考えられますので、あと数日で滑走困難な状態となります。また、先ほど申し上げたように、上端部分は今日現在の段階で登山道より1メートル程度下がったところですが、今後は急速に雪解けが広がり、上端はかなり後退することと推測され、やはりこちらもブーツで積雪箇所まで歩いて降りることは難しくなり、あと数日で滑走困難となります。

【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)】
スキー場営業終了が4月5日(日)で終了します。それに伴い、ツアーコース等の上部エリアへアクセス方法が変わり、時期によっては乗鞍高原から全ての区間が登行となります。下記の情報にご留意の上、計画してください。

  スキー場〜三本滝ゲート
(標高1600〜1800m)
三本滝ゲート〜ツアーコース入口
(標高1800〜2000m)
ツアーコース入口〜位ヶ原
(標高2000〜2500m)
位ヶ原方面〜大雪渓
(標高2500〜2600m)
【終了】4月5日(日)まで リフト乗車 リフト乗車 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
【終了】4月6日(月)〜17日(金)11時 徒歩(休暇村G、スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
【終了】4月17日(金)11時〜24日(金) マイカー(県道乗鞍岳線) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
【終了】4月25日(土)〜5月下旬 マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) 徒歩(スノーシュー等)
5月下旬〜6月30日(火) マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m) ※6月21日(日)は天空マラソンのため運休
【岐阜県】5月15日(金)〜 乗鞍スカイラインシャトルバス(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m)

※ 乗鞍岳周辺の概要は、下記のノリクラガイドマップを参考にして下さい。
● ツアーコースなど − ノリクラガイドマップ冬スキー版   ● 春山滑走エリアなど − ノリクラガイドマップ春スキー 版
● 県道乗鞍岳線 − ノリクラガイドマップ県道乗鞍岳線カーブ番号
  

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■2015年6月7日(日)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.5

   ※  剣ヶ峰・蚕玉岳・朝日岳方面の積雪状況、位ヶ原山荘方面の積雪状況(6月7日現在)】を本日速報の最後に掲載しております。
   ※ Mt.乗鞍営業終了以降(4月6日(月)以降)の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)を本日速報の最後に掲載しております。
 

@ 2015/06/07 08:45
快晴のノリクラは気持ちいい!
(畳平 − 鶴ヶ池雪渓に向かうモーグラー)
A 2015/06/07 11:30
周期的に霧・雲が湧き上がる夏のような天候
(朝日岳直下)

B 2015/06/07 12:45
オーダーごとに淹れるドリップコーヒーでお待ちしてます
(乗鞍岳頂上小屋 − 本日より今シーズン営業開始)

C 2015/06/07 13:45
大雪渓は夏スキーヤー・夏ボーダーでにぎわう
(大雪渓下部)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 昨日よりも良い天気でしたが、周期的に雲や霧が流れ、はっきりしない天候の一日でした。

早朝6時のほうのき平駐車場は、若干雲量の多い青空の朝を迎えます。気温は12℃、朝のひんやりした感覚はありません。また、畳平の天候は晴で、マイナス1℃、風速5メートルと穏やかな状況で、乗鞍スカイラインは7時に開門が予定され、シャトルバスはAダイヤでの運行、自転車通行も可能です。そして、6時30分ごろになると、上空の雲は完全になくなり、快晴の空が広がります。この天候に誘われて、シャトルバス乗り場には始発便を待つ方々の列が目立つようになってきました。

今日のシャトルバス始発便は26名を乗せて畳平へ出発します。乗鞍スカイラインは視界には全く問題ないものの、周辺の山々は完全に雲の帯に遮られ、どの山も確認することができない状況。それでも頭上にはきれいな青空があって、天候の心配は全くない状況でした。

シャトルバスが到着した8時過ぎの畳平の気温は5℃、見事な晴天がひろがります。今日は鶴ヶ池雪渓に向かう夏の常連の方々がたくさんお越しになり、中には今シーズン初めてのノリクラとおっしゃる方も見えました。鶴ヶ池雪渓は例年6月末まで滑走可能で、現時点では問題なく滑走できますが、今後、滑走バーンに向かう途中の雪渓でハイマツ帯が大きくなってルートがとぎれてしまうと、滑走エリアに向かうことができなくなり、滑走禁止の措置が取られます。

畳平から肩の小屋・コロナ観測所分岐点に向かうと、眼下にある大雪渓や位ヶ原からは絶えず霧が流れ込む様子があって、時折視界が奪われることもあります。今日の乗鞍岳春山バス始発便は4台も運行されましたが、どうやら、山頂・稜線まで登る山スキーヤーよりも、大雪渓下部でコブを作るモーグラーやゲートを設置したボーダーの方々のほうが圧倒的に多くなり、季節は1ヶ月近く早取りしているかの状況です。

その後も周期的に濃霧が立ち込める状態が続き、正午の稜線の気温は12℃、霧とともに空気の流れが遣ってくると、ひんやりとクールダウンさせてくれるものですが、風がなくなるとムシムシとした感覚となり、モクモクと山麓から湧き上がる雲の流れなどは、まさに夏の高山特有の天候の変化を見せてくれました。そして、朝日岳には多くの山スキーヤーがお越しになり、春スキーシーズン終盤となり、名残惜しそうに滑る様子がみられました。例年なら6月末まで山頂・稜線方面からの滑走は可能ですが、今年は積雪量が少ないため、山頂・稜線方面からの滑走は、
次週末あたりが最後になる可能性が高いと考えられます。詳細は下記の【剣ヶ峰・蚕玉岳・朝日岳方面ン尾積雪状況】をご覧ください。

乗鞍岳主峰 剣ヶ峰の直下になる頂上小屋では、今日から今シーズンの営業が始まりました。缶ビールなどの飲料やお土産の販売に加え、今年はオーダーを受けてから淹れるドリップコーヒーもメニューに加え、山頂登山の帰りにはぜひともお立ち寄りくださいとのことでした。頂上小屋の営業は10月末まで毎日行われます。

午後になると、雲量がさらに多くなり、ほぼ曇りに近い状態になりますが、それ以上の天候の変化はなく、梅雨入り前の貴重な好天での春スキー・夏スキーを楽しむことができました。
なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.5 は、今週末掲載予定です。今しばらくお待ちください。 (2015/06/07 17:45更新)


 
 【剣ヶ峰・蚕玉岳・朝日岳方面の積雪状況(6月7日現在)】

D 2015/06/07 14:15
積雪は6月下旬並みの少なさ−丸印の積雪はあと数日ほど
(剣ヶ峰方面積雪状況)
E 2015/06/07 14:15
登山道上の積雪区間は140m−寒い日はアイゼン必要
(朝日岳山頂)

F 2015/06/07 09:30
コロナ観測所分岐から肩の小屋まで除雪
(コロナ観測所・肩の小屋分岐点 )

G 2015/06/07 12:35
スキーブーツで歩く際、登山道を壊さないよう歩いてください
(蚕玉岳〜剣ヶ峰登山道)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

【画像D】<剣ヶ峰・蚕玉岳方面の積雪状況>
積雪量は例年の6月下旬並みの少なさです。丸印(岩の頭、バーン狭小部分)は、今後の雪解けであと数日で途切れると考えられ、その場合は、A 蚕玉岳直下、C朝日岳の滑走ができなくなり、山頂・稜線方面から滑走する春スキーは終了することとなります。実質的に次週末あたりが最後になる可能性が高いと考えられます。
@ 剣ヶ峰直下 − 一部で積雪が途切れてしまいました。全体的にかなり狭くなっていますので滑走は困難に近い状態です。
A 蚕玉岳直下 − 問題なく滑走可能です。丸印の部分で岩の頭が多くなってきました。先週からの雪解けはあまり進んでいない模様です。
B 蚕玉岳〜朝日岳稜線 − 稜線直下の滑走エリアの積雪が完全になくなりました。隣の「C 朝日岳」に移動して滑走することになります。
C 朝日岳 − 問題なく滑走可能です。大雪渓に滑り降りる箇所で狭くなっていますが、現時点では問題ありません。丸印の大雪渓エリアに入る部分でクレパスが多数発生していますのでご注意ください。

【画像E】<朝日岳方面の積雪状況>
朝日岳直下の登山道には 積雪区間140メートルあります。6月中旬並みの状況の少なさで、ステップが切ってあるものの、今日は比較的緩んだ雪質であっても、下りでスリップする方が多数いましたので、アイゼンは必要と考えられます。

【画像 F】<コロナ観測所分岐点から肩の小屋方面の積雪状況>
分岐点から肩の小屋方面は除雪が実施され、急斜面トラバースの必要がなくなりました。この区間はアイゼンは不要ですが、前述のとおり、朝日岳直下の登山道に積雪がありますので、引き続きアイゼン携行は必要です。また、この区間の除雪により、朝日岳直下の積雪箇所までは登山靴のみで歩くことが可能です。

【画像 G】<スキーブーツで登山道を歩く際の注意点・お願い>
スキーブーツで雪のない登山道を歩く際、ブーツの衝撃で登山道の石が掘り起こされて、登山道が壊れてしまうケースが散見されているとのことです。スキーブーツで剣ヶ峰山頂などに向かう場合は、石が移動しないよう静かに歩くようお願いいたします。

【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)】
スキー場営業終了が4月5日(日)で終了します。それに伴い、ツアーコース等の上部エリアへアクセス方法が変わり、時期によっては乗鞍高原から全ての区間が登行となります。下記の情報にご留意の上、計画してください。

  スキー場〜三本滝ゲート
(標高1600〜1800m)
三本滝ゲート〜ツアーコース入口
(標高1800〜2000m)
ツアーコース入口〜位ヶ原
(標高2000〜2500m)
位ヶ原方面〜大雪渓
(標高2500〜2600m)
【終了】4月5日(日)まで リフト乗車 リフト乗車 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
【終了】4月6日(月)〜17日(金)11時 徒歩(休暇村G、スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
【終了】4月17日(金)11時〜24日(金) マイカー(県道乗鞍岳線) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
【終了】4月25日(土)〜5月下旬 マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) 徒歩(スノーシュー等)
5月下旬〜6月30日(火) マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m) ※6月21日(日)は天空マラソンのため運休
【岐阜県】5月15日(金)〜 乗鞍スカイラインシャトルバス(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m)

※ 乗鞍岳周辺の概要は、下記のノリクラガイドマップを参考にして下さい。
● ツアーコースなど − ノリクラガイドマップ冬スキー版   ● 春山滑走エリアなど − ノリクラガイドマップ春スキー 版
● 県道乗鞍岳線 − ノリクラガイドマップ県道乗鞍岳線カーブ番号
  

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■2015年6月6日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.5

   ※  剣ヶ峰・蚕玉岳・朝日岳方面の積雪状況、位ヶ原山荘方面の積雪状況(6月6日現在)】を本日速報の最後に掲載しております。
   ※ Mt.乗鞍営業終了以降(4月6日(月)以降)の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)を本日速報の最後に掲載しております。
 

@ 2015/06/06 05:50
レンゲツツジが見頃に − 昨年より1週間程度早い
(乗鞍高原 − 一の瀬園地)
A 2015/06/06 07:45
天候が不安定 − 山麓〜中腹では雲が激しく沸き立つ
(三本滝 − かもしかゲレンデ)

B 2015/06/06 08:50
終日濃霧 − 山頂は一日中ほとんど見えない
(大雪渓入口)

C 2015/06/06 14:55
こんな天気でもみんなで滑れば楽しい
(朝日岳山頂)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 天気予報に反して、大雪渓より上部の山頂方面は終日濃霧に見舞われたあいにくの一日でした。

日付が今日に変わるころの乗鞍高原は、梅雨末期を思わせるような激しい雨が降っています。気温は7℃、吐く息が白くなって肌寒さを感じる夜です。この日(前日の6月5日)の畳平では、11時45分に気温3℃が観測されて雪が降り始め、その後、気温が低下すると同時に雪の降り方も強くなり、14時には気温マイナス1.5℃まで低下し、吹雪になり巻いた。そして、次第に路面に積雪が生じるようになり、乗鞍スカイラインは15時25分に通行止めとなりました。その雪が山麓の乗鞍高原では冷たい雨となっているわけです。

そして、一夜明けた乗鞍高原は、雲間から山頂方面が見え隠れする朝を迎えます。6時の気温は8℃、昨日から降り続く雨は夜明け前の4時ごろには収まり、時折青空がのぞくものの、7時過ぎには完全に曇り空になって山頂方面は全く確認できない状況になります。
雲間から確認されたノリクラの山肌を見ると、雪が積もっている様子はなく、いつもの状況とほとんど変わりありません。
6時の畳平の天候は小雨・霧でプラス1℃で、風は穏やかな状況。昨晩は雪ではなく雨だったようで、夕方までに積もった雪はこの雨で溶けてしまい、乗鞍スカイラインは、7時から通常開門され、また、長野県側の春山バスも運行に支障となる状況はなく、始発便から大雪渓まで運行されます。

いつもの観光センターなら、出発の準備をするスキーヤー・ボーダーばかりですが、今日は雷鳥研究の第一人者、信州大学名誉教授 中村浩志先生を初め、上野動物園、環境省の方々がお集まりになっていました。すでに報道各社からのニュースでご存じの方が多いかと思いますが、絶滅が危惧されるニホンライチョウの保護のため、環境省では人工繁殖による飼育の事業が進められていて、昨日、乗鞍岳において雷鳥の卵を5個採取し、本日、上野動物園に搬送されます。上野動物園と富山市ファミリーパークでは、近縁種であるスバールバルライチョウの人工飼育の実績があり、今後、両施設でのニホンライチョウの人工飼育が行われます。。環境省の担当者の話では「自然界で絶滅してしまったトキやコウノトリの経験を、ニホンライチョウの保全に生かして行きたい。」とおっしゃっていました。

今日の乗鞍岳春山バス始発便は2台、その大半は観光センターから乗車された方で、三本滝の乗客は10名程度でした。観光センター付近ではどんよりとした天候も、三本滝までやってくると、次第に青空が広がり、かもしかゲレンデから望む乗鞍高原や白樺峠方面はダイナミックに激しく雲が湧き上がる様子がみられ、その雲にきらびやかに朝日が上がると、山全体が燃え上っているごとく感じられたものです。
しかし、位ヶ原山荘を過ぎたあたりから霧が立ち込めるようになり、視界は100〜200メートルで、森林限界を超えたロケーションも残念ながら霧の中、沿道の雪壁は先週からあまり雪解けが進んでなく、最も高い4号カーブで先週より30センチ低い5.5メートルにとどまっています。

乗鞍岳春山バス始発便が到着した8時過ぎの大雪渓は濃霧で気温は4℃と低く、冬に近い寒さを感じる状況。そのため、バスを降りて避難小屋に直行する方々もいらっしゃるほどです。指先が悴む感覚があって、いつもよりも少し着込んだほうがよい状態であることは間違いありません。さらに9時30分ごろになると霧雨が降るようになり、北〜西風が冷たく吹き抜けて、天候の回復は全く期待できない状態。大雪渓に到着してから一度も山頂が確認できない状態が続きます。

12時の肩の小屋の気温は2℃。雨は収まって時折空が明るくなるものの、濃霧と西からの冷たい風は相変わらず吹き続けます。午後になると空が明るくなるタイミングが長くなるものの、一向に変わる気配はありません。そんな中でも、今シーズンの最後をノリクラで締めくくろうというグループが朝日岳山頂まで登り、濃霧の中にも関わらず、元気よく斜面に飛び込んで行く様子がみられました。バーンは縦溝が気になる箇所がありますが、雪質そのものは柔らかく、問題となる箇所は少ないと考えられます。

14時の稜線の気温は6℃。風も収まり寒さが収まってきて、激しく流れる雲間に青空や山頂方面が確認できますが、今日はそれ以上の天候の回復はありませんでした。
明日は、晴れマークが並ぶ予報が出ていますので、明日に期待したいところです。

なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.5 は、今週末掲載予定です。今しばらくお待ちください。 (2015/05/05 19:30更新)

  【剣ヶ峰・蚕玉岳・朝日岳方面の積雪状況(6月6日現在)】

 

D 2015/06/06 15:45
積雪は6月下旬並みの少なさ
(剣ヶ峰方面積雪状況)

E 2015/06/06 15:55
登山道上の積雪区間は140m−寒い日はアイゼン必要
(朝日岳山頂)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

【画像D】<剣ヶ峰・蚕玉岳方面の積雪状況>
積雪量は例年の6月下旬並みの少なさです。
@ 剣ヶ峰直下 − 一部で積雪が途切れてしまいました。全体的にかなり狭くなっていますので滑走は困難に近い状態です。
A 蚕玉岳直下 − 問題なく滑走可能です。丸印の部分で岩の頭が多くなってきました。先週からの雪解けはあまり進んでいない模様です。

【画像E】<朝日岳方面の積雪状況>
朝日岳直下の登山道には 積雪区間140メートルあります。6月中旬並みの状況の少なさで、ステップが切ってありますが、冷え込んだ日は下山時にアイゼンが必要でしょう。
B 蚕玉岳〜朝日岳稜線 − 稜線直下の滑走エリアの積雪が完全になくなりました。隣の「C 朝日岳」に移動して滑走することになります。
C 朝日岳 − 問題なく滑走可能です。大雪渓に滑り降りる箇所で狭くなっていますが、現時点では問題ありません。丸印の大雪渓エリアに入る部分でクレパスが多数発生していますのでご注意ください。

【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)】
スキー場営業終了が4月5日(日)で終了します。それに伴い、ツアーコース等の上部エリアへアクセス方法が変わり、時期によっては乗鞍高原から全ての区間が登行となります。下記の情報にご留意の上、計画してください。

  スキー場〜三本滝ゲート
(標高1600〜1800m)
三本滝ゲート〜ツアーコース入口
(標高1800〜2000m)
ツアーコース入口〜位ヶ原
(標高2000〜2500m)
位ヶ原方面〜大雪渓
(標高2500〜2600m)
【終了】4月5日(日)まで リフト乗車 リフト乗車 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
【終了】4月6日(月)〜17日(金)11時 徒歩(休暇村G、スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
【終了】4月17日(金)11時〜24日(金) マイカー(県道乗鞍岳線) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
【終了】4月25日(土)〜5月下旬 マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) 徒歩(スノーシュー等)
5月下旬〜6月30日(火) マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m) ※6月21日(日)は天空マラソンのため運休
【岐阜県】5月15日(金)〜 乗鞍スカイラインシャトルバス(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m)

※ 乗鞍岳周辺の概要は、下記のノリクラガイドマップを参考にして下さい。
● ツアーコースなど − ノリクラガイドマップ冬スキー版   ● 春山滑走エリアなど − ノリクラガイドマップ春スキー 版
● 県道乗鞍岳線 − ノリクラガイドマップ県道乗鞍岳線カーブ番号
  

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