【速報バックナンバー 2016年2月分】

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◎ 2月

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■2016年2月27日(土)        (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンの掲載はありません)
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参 加されることをお勧めします。 ツアーコースマップ → ノリクラガイドマップ 冬スキー 版<対象時期:12月末〜4月末> )  
 

@ 2016/02/27 09:45
朝は晴天
(ツアーコース入口)
A 2016/02/27 10:20
今日も固いバーン − 転倒者続出
(ツアーコース − 入口急斜面)

B 2016/02/27 11:45
先週同様、この辺りからパウダーらしい感触が
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2016/02/27 12:15
午後から横殴りの吹雪になる
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについ て

 ▼ 今日は天気予報通りの天候推移...春霞のかかったような朝の晴天から次第に悪化し、午後には横殴りの吹雪になり、この雪が積雪量増加につながってくれればと期待したいところです。

早朝7時の乗鞍高原は、雲一つない快晴の朝を迎えます。気温はマイナス10℃、昨日からの降雪がうっすらと路面に積もり、アスファルトは黒と白がまだらになった状況ですが、凍結部分はなく、スタッドレスタイヤであれば、積雪を意識することなく走行できる状態です。快晴の青空なんですが、真冬のくっきりしたものではなく、霞のかかった春のような青空で、指先がしびれる朝の冷たさも、日差しが高くなるにつれて、冷たさが感じられなくなり、季節が次へと急いでいるように感じます。

<Mt乗鞍スキー場のゲレンデ状況>本日も鳥居尾根コース以外はすべて滑走可能ですが、夢の平クワッドリフトが点検整備のため、運転開始が9時30分まで延期されました。そのため、ツアーコース方面に向かう方は、第3駐車場まで下山したのち、道路を歩いて休暇村ゲレンデまで移動された方が多かったようです。ゲレンデは昨日の降雪がうっすらとかぶっている状態。ただ、下地が固い箇所があり、例年よりも積雪量が少ない状態です。来週から3月に入ってしまいますが、今後はまとまった大雪がない限り、大幅な積雪量の増加は見込まれないと考えられ、シーズン終盤の積雪量が気になるところです。また、積雪量が少ないことから、やまぼうしレストハウス前などでは、入口付近を中心にアイスバーンになっていて、スタッフの方々は、雪面にスリップ防止の溝を切る作業を行っていました。

<ツアーコースの状況>9時30分のツアーコース入口の気温はマイナス4℃、青空に雲がミックスしてきて、少し風が感じられる状況になってきました。夢の平クワッドリフトの運転開始が遅れた影響から、ツアーコースに向かう方々の出足が今日は遅く、10時近くになってようやく多くなってきました。今日のツアーコース入山者は40名ほどで、まずまずの状況だったと思います。

ツアーコース入口急斜面は、固めの下地に新雪が5〜10センチが乗っている状態。そのため、シールで登るスキーヤーはスリップして転倒者続出しました。中にはスキー板を外してツボ足で登る方もいらっしゃる状態。おそらく、今後、まとまった降雪がない限り、この状態はしばらく続くことと思います。
入口急斜面を登り切った先もバーンコンディションは変わりません。そして、10時30分ごろになると、青空はほとんどなくなり、先ほどまで見えていた剣ヶ峰と高天ヶ原は完全に姿を失い、小雪が舞い始めます。ただ、風はなくほとんど寒さは感じられず、アウターなしでも問題ない状態です。

正午の位ヶ原急斜面の気温はマイナス6℃。急斜面の上端が確認でき、視界は悪くありません。そして、新雪は20〜40センチに増加し、ようやくパウダーゾーンらしい状況になってきました。なお、ツアーコース全般のバーンコンディションは先週とほとんど変わらない状況です。雪の降り方は正午ごろから激しくなり、アウターが真っ白になるほどの着雪性のある横殴りの吹雪になってきました。


<森林限界以降>ツアーコースを登り切った先の位ヶ原は、視界100〜200メートルほど。位ヶ原の地形を把握している方なら問題なく登行することが可能ですが、そうでない方は行動不能な状態でしょう。足裏に感じる柔らかさは先ほどの位ヶ原急斜面と同じ状態で、積雪量は先週から20センチも増加していますので、そろそろ、森林限界以降も積雪量が増加する時期に差し掛かってきた模様です。
午後は西または北からの激しい吹雪で、時々、足元さえ確認できない状況になってきました。このまま、降り続けば、ある程度の積雪量が期待できるのではないかと考えられます。なお、速報を書く17時現在の乗鞍高原では、若干吹雪に近い降雪が続いています。

<ツアーコースの積雪>
・3番標識付近の積雪量は、先週より7センチ増加して、昨年より58センチ少ない状況。
・5番標識付近の積雪量は、先週より5センチ増加して、昨年より130センチ少ない状況。
・位ヶ原急斜面の積雪量は、先週より10〜20センチ増加して、昨年より2メートルほど少ない状況。
・位ヶ原の積雪量は、先週より20センチ増加しました。

積雪量は昨年よりもかなり少なく、入口急斜面などツアーコース下部は、今後まとまった降雪があまり期待できない時期に入ってきますので、今後の雪不足が懸念されます。また、ツアーコース中間から上部は、昨年より少ないものの、一昨年と比べるとそれほど少ない状況ではありません。6番標識付近の谷はかなり埋まってきたものの、下山滑走時には転倒の危険性がありますので十分注意してください。

なお、ツアーコース上部・位ヶ原・大雪渓方面は、これから積雪が増加する時期を迎えます。今週は位ヶ原で20センチ増加していますので、そろそろ増加する時期に差し掛かってきたと見られます。今後の積雪量の増加の程度がまだわかりませんので、現時点の積雪量で今後の春スキー・夏スキーの時期の積雪状態を推測することはまだできないと考えらます。

12月から3月までのウインターシーズンは、今回のように速報のみの掲載となっています。ノリク ラ雪渓カレンダー再開は下記の通り予定しておりまのでご了承ください。(2016/02/27 17:30更新)

 

【2月27日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連 載再開の予定】 
2015ノリクラ雪渓カレンダー正式 版 は、前回取材分のノリ クラ雪渓カレンダーVol.25(2015/10/31〜25)<最終号>をもって2015シーズンの連載 を終了させていただ来ました。2016シーズンの連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性 もありますので、あらかじめご了承ください。

2015年 2016年
11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月
速報 ×
ノリクラ
雪渓カレンダー
× × × × プレリリース版
<3月下旬〜5月上旬>
プレリリース版
<3月下旬〜5月上旬>
プレリリース版<上旬終了>
正式版<中旬開始>
 

●速報●
<2015年11月> お休みさせていただく予定です。ただ、ツアーコースなどの降雪状況によっては一時的にお届けする 可能性もあります。
<2015年12月〜2016年3月> ウインターシーズンは、週末を中心にトップページの速報のみお届けする予定です。ただし、天候状 況などにより、掲載 を実施できない週もあります。
<2016年3月下旬以降> 春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー(プレリリース版・正式版)の取材日に合わせて実施す る予定です。
●ノリクラ雪渓カレンダー●
ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2016年3月下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪 渓カレンダー正式版は2016年5月中旬頃を予定しております。


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■2016年2月20日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンの掲載はありません)
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 ツアーコースマップ → ノリクラガイドマップ 冬スキー 版<対象時期:12月末〜4月末>)  
 

@ 2016/02/20 09:10
30名以上が入山 − 他より雪の確率が高いノリクラに集中
(ツアーコース入口)
A 2016/02/20 09:40
薄い新雪の下はアイスバーン − シールが効かずツボ足で
(ツアーコース − 入口急斜面)

B 2016/02/20 12:20
新雪感が感じられるのは位ヶ原急斜面から
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2016/02/20 11:30
南西から吹雪、いつもと風向きが違う − 天候は徐々に悪化
(位ヶ原)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 二週連続で悪天候に見舞われた週末となりましたが、今日は降り始めから雪で、事前の天気予報ほどの悪い天候にはなりませんでした。

早朝7時の乗鞍高原は、曇り空の朝を迎えます。気温は0℃、鉛色の空が広がるものの、ノリクラの峰々はくっきりとしていて、ほぼ無風で天候の悪化を感じさせるものはありません。周辺の山肌を見ると、いつもなら真っ白になっているものの、完全に積雪のない山肌があちこちで見られ、例年よりもかなり積雪が少ない状況です。この1週間はきれいな新雪を楽しむことができたり、真っ青な快晴に恵まれたり、天候が目まぐるしく変化する様子は例年以上に激しい状況です。昨日からの積雪はゼロで、路面の積雪凍結はほとんどない状態です。

<Mt乗鞍スキー場のゲレンデ状況>先週14日(日)の大雨で、今週は一部ゲレンデが閉鎖され、特に14日はやまぼうしゲレンデより上部はすべて閉鎖という状況でした。1週間経過し、ゲレンデコンディションはかなり改善され、今日は鳥居尾根コースのみが閉鎖され、そのほかは通常営業されました。固めの雪質ですが、アイスバーンではなく、滑りやすいコンディションです。また、それまで見えていたノリクラの峰々は8時30分ごろから雲に隠れて見えなくなり、次第に小雪が舞い始めます。

<ツアーコースの状況>9時のツアーコース入口の気温はマイナス2℃。この天気にも関わらず、すでに20名以上がお越しになり、出発の準備を始めています。数名の方からお話を聞くと、「今日の天候だと低い山は雨になってしまい、標高の高いノリクラなら雪だと思って来ました。」とのことで、雪の確率の高いノリクラに多くの方が集まって来られた模様です。ツアーコース入口急斜面の新雪は数センチ程度で、その下地は固いアイスバーンになっています。そのため、スキーヤーの中にはシールのグリップが効かず転倒者が続出する状態。やむなくスキーを外してツボ足で登る様子を何度も拝見いたしました。
急斜面を登り切った先も、バーン状態はほとんど変わらず、新雪数センチの下地は固いバーンです。ただ、入口急斜面以降は緩い斜面のため、シールで全く問題ない状態です。

10時30分頃より降雪がやや強くなってきます。朝6時から登り始めたというスキーヤーのグループと下山滑走する途中で出合いましたが、天候が悪くて摩利支天岳東斜面(通称:すべり台)の途中で引き返してこられたとのこと。いつもはかなりハードなバックカントリースキーをするグループですから、途中で撤退せざるを得ないとは、よほどひどい状況であることがわかります。また、ツアーコースは全区間にわたって、新雪数センチ+下地アイスバーンの状態が続きますが、最後の位ヶ原急斜面あたりから、足裏に新雪感を感じることができるようになってきました。

11時の位ヶ原急斜面の気温はマイナス4℃、急斜面上端まではっきりと確認でき、それほど荒れた天候ではありません。新雪は10センチ程度。パウダーと呼べるほどではないものの、足裏に柔らかさが感じられ、おそらく、パウダー感を味わえる唯一のエリアだったと考えられます。

<森林限界以降>ツアーコース位ヶ原急斜面を登り切った先は、森林限界の位ヶ原に到達します。視界は200メートル程度あって、地形・地理を熟知している方なら行動可能な状態ですが吹雪がひどく、今日はこの先に進んだ方はほとんどいらっしゃらなかった模様です。今日の吹雪は南西からの氷の粒のような吹雪で、いつもの北風とは方角が異なり、太平洋側を進む低気圧の影響をダイレクトに感じさせる状況でした。正午の気温はマイナス4℃で今日はほとんど気温に変化はありませんでしたが、その後、風雪がかなり強くなり、天候はさらに悪化傾向となりました。

ツアーコース下山後、14時のかもしかゲレンデ付近は乾いた雪、第3駐車場付近も湿雪で、路面は完全に真っ白になってきました。しかし、15時過ぎからまとまった降り方の雨へと変わり、この雨は明け方まで続く予報で、上部は降雪と思われますが、雪崩などには十分注意してください。

<ツアーコースの積雪>
・3番標識付近の積雪量は、先週より15センチ減少して、昨年より45センチ少ない状況。
・5番標識付近の積雪量は、先週より20センチ減少して、昨年より150センチ少ない状況。
・位ヶ原急斜面の積雪量は、先週とほぼ同じで、昨年より2メートルほど少ない状況。
・位ヶ原の積雪量は、先週より10センチ減少して、昨年より75センチ少ない状況。

積雪量は昨年よりもかなり少なく、入口急斜面などツアーコース下部は、今後まとまった降雪があまり期待できない時期に入ってきますので、今後の雪不足が懸念されます。また、ツアーコース中間から上部は、昨年より少ないものの、一昨年と比べるとそれほど少ない状況ではありません。また、6番標識付近の谷はかなり埋まってきたものの、下山滑走時には転倒の危険性があり、本日も転倒したスキーヤーの姿がありましたので、十分注意してください。
なお、ツアーコース上部・位ヶ原・大雪渓方面は、これから積雪が増加する時期を迎えますので、現時点の積雪量が今後の春スキー・夏スキーに影響があるのかないのか、まだわからない状況です。


12月から3月までのウインターシーズンは、今回のように速報のみの掲載となっています。ノリクラ雪渓カレンダー再開は下記の通り予定しておりまのでご了承ください。(2016/02/20 17:50更新)

 

【2月20日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】 
2015ノリクラ雪渓カレンダー正式版 は、前回取材分のノリクラ雪渓カレンダーVol.25(2015/10/31〜25)<最終号>をもって2015シーズンの連載を終了させていただ来ました。2016シーズンの連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

2015年 2016年
11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月
速報 ×
ノリクラ
雪渓カレンダー
× × × × プレリリース版
<3月下旬〜5月上旬>
プレリリース版
<3月下旬〜5月上旬>
プレリリース版<上旬終了>
正式版<中旬開始>
 

●速報●
<2015年11月> お休みさせていただく予定です。ただ、ツアーコースなどの降雪状況によっては一時的にお届けする可能性もあります。
<2015年12月〜2016年3月> ウインターシーズンは、週末を中心にトップページの速報のみお届けする予定です。ただし、天候状況などにより、掲載 を実施できない週もあります。
<2016年3月下旬以降> 春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー(プレリリース版・正式版)の取材日に合わせて実施する予定です。
●ノリクラ雪渓カレンダー●
ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2016年3月下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪渓カレンダー正式版は2016年5月中旬頃を予定しております。


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■2016年2月13日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンの掲載はありません)
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 ツアーコースマップ → ノリクラガイドマップ 冬スキー 版<対象時期:12月末〜4月末>)  
 

@ 2016/02/13 07:45
明け方から雨 − 気温はプラス4℃で4月上旬並みの暖かさ
(Mt乗鞍 事務所前)
A 2016/02/13 09:05
小雨の中、出発の準備
(ツアーコース入口)

B 2016/02/13 12:25
バーンは湿雪 − この付近から雨が雪に変わる
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2016/02/13 11:50
本日ノリクラデビュー、天気の良い日にリベンジしてね!
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 2月中旬というハイシーズンにも関わらず、今日は終日雨...この時期なら、終日マイナス10℃以下という日も珍しくないノリクラで、終日プラスの気温という状況は、4月上旬並みの暖かさで、山麓の乗鞍高原のみならず、ツアーコースも春のような重い湿雪となってしまいました。

早朝7時の乗鞍高原は、6時30分ごろから降り始めた小雨の朝を迎えます。気温はプラス4℃を示し、もちろん、寒さなんて全く感じません。周辺の道路も凍結している箇所はほとんどありませんが、夜間凍結には注意が必要です。冒頭にも申し上げたように、乗鞍高原で明け方の気温がプラスになるのは4月上旬のことで、このところの目まぐるしい気温の変化は、「三寒四温」という春の気候をあらわすことわざがまさにピッタリな状況...本格的な春はまだ先ですが、もしかすると、春がもう足踏みを始めているのかもしれません。

<Mt乗鞍スキー場のゲレンデ状況>本日も8時30分にリフト運行が開始され、第3駐車場はこの天候にも関わらず、朝早くから多くの方が訪れています。バーンコンディションは最上部のかもしかゲレンデから山麓ゲレンデまで全山湿雪。雨は降ったりやんだりを繰り返し、夢の平付近では若干霧がかかるものの、滑走に支障となるものではありません。ただ、かもしかゲレンデ中央の道路が横切るところでは、一部地肌が出ている箇所がありますが、注意すれば問題ない状態です。

<ツアーコースの状況>9時のツアーコース入口の気温は4℃、小雨がパラパラと降り続き、入口急斜面は昨日までのトレースがそのまま残っている状態。重たい湿雪ですが、アイスバーンの箇所はなく、
シールのグリップも普段以上に良い状態です。10時を過ぎるころになると、雨はいったん収まるものの、10時30分くらいからまとまった降り方となり、アウター・レインウエアが脱げない状態になります。ただ、プラスの気温の中での登行では、アウターを脱ぎたくなる暑さですが、この雨の中ではそれもできず、ペースを落として暑さを調節するなどの対応となります。今シーズン初めての雨の中の登行でしたが、ウエア表面から雫が落ちるほどの激しい降り方ではなかったのが幸いでした。

雨が雪に変わり始めるのはツアーコース最上部の位ヶ原急斜面あたりになってからですが、バーンコンディションは相変わらず湿雪。重たい新雪が10〜20センチ降り積もっている状態です。その位ヶ原急斜面では、今日は始めたノリクラにお越しになった方とお会いしました。引率されたお連れの方の話では「バックカントリーも初めてですが、今日みたいな日にデビューしたら、どんな日でも対応可能ですよ(笑)」と、おっしゃっていました。今度は天候の良い日を見計らい、ぜひともリベンジにお越しください。

ツアーコースの先の位ヶ原に到達しても、気温は0℃とまったく下がりません。風がやや強く、視界は100メートルほど。ホワイトアウトに近い状態で、今日は10名ほどしか入山しませんでしたが、すべての方が位ヶ原までで引き返された模様です。位ヶ原でも湿雪で、しかも場所によっては大きなシュカブラ(風紋)があって、重たい雪質でターンがままならない状態に加えて、視界不良でシュカブラに足を取られてしまうほどでした。

明日はさらに天候が荒れる見込みで、週明けから再び厳しい冷え込みが予想されます。天候・気候の劇的な変化により、今後は雪崩発生の危険性が高まってきます。過去の雪崩箇所は、ノリクラガイドマップ冬スキー版 をぜひともご確認くださり、雪崩発生場所には立ち入らないなどの安全対策をお願いいたします。

<ツアーコースの積雪>
・3番標識付近の積雪量は、先週より13センチ減少して、昨年より30センチ少ない状況。
・5番標識付近の積雪量は、先週と同じで、昨年より130センチ少ない状況。
・位ヶ原急斜面の積雪量は、先週と同じで、昨年より2メートル近く少ない状況。
・位ヶ原の積雪量は、先週と同じで、昨年より45センチ少ない状況。

昨年よりもかなり少ない状況ですが、一昨年と比べるとそれほど少ない状況ではありません。また、ツアーコース上部・位ヶ原・大雪渓方面は、これから積雪が増加する時期ですので、現時点の積雪量が今後の春スキー・夏スキーに影響があるのかないのか、まだわからない状況です。

12月から3月までのウインターシーズンは、今回のように速報のみの掲載となっています。ノリクラ雪渓カレンダー再開は下記の通り予定しておりまのでご了承ください。(2016/02/13 18:00更新)

 

【2月13日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】 
2015ノリクラ雪渓カレンダー正式版 は、前回取材分のノリクラ雪渓カレンダーVol.25(2015/10/31〜25)<最終号>をもって2015シーズンの連載を終了させていただ来ました。2016シーズンの連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

2015年 2016年
11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月
速報 ×
ノリクラ
雪渓カレンダー
× × × × プレリリース版
<3月下旬〜5月上旬>
プレリリース版
<3月下旬〜5月上旬>
プレリリース版<上旬終了>
正式版<中旬開始>
 

●速報●
<2015年11月> お休みさせていただく予定です。ただ、ツアーコースなどの降雪状況によっては一時的にお届けする可能性もあります。
<2015年12月〜2016年3月> ウインターシーズンは、週末を中心にトップページの速報のみお届けする予定です。ただし、天候状況などにより、掲載 を実施できない週もあります。
<2016年3月下旬以降> 春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー(プレリリース版・正式版)の取材日に合わせて実施する予定です。
●ノリクラ雪渓カレンダー●
ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2016年3月下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪渓カレンダー正式版は2016年5月中旬頃を予定しております。


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■2016年2月6日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンの掲載はありません)
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 ツアーコースマップ → ノリクラガイドマップ 冬スキー 版<対象時期:12月末〜4月末>)  
 

@ 2016/02/06 10:20
凍った下地に新雪10センチ − クリップの効かないバーン
(ツアーコース入口急斜面 − 大阪府山岳連盟の皆さん)
A 2016/02/06 11:40
新雪20センチ − パウダーが楽しい
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

B 2016/02/06 12:25
森林限界以降はホワイトアウト
(位ヶ原)

C 2016/02/06 13:20
位ヶ原山荘、本日より営業再開(2月6日から10月末まで)
(位ヶ原山荘 − 薪ストーブを囲んで)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今日は小雪が降る一日で、ツアーコースはアイスバーンに新雪、位ヶ原急斜面より先はパウダーに恵まれ、特に屋根板は何度も登り返して滑りたいほどの上質のパウダーに恵まれました。

早朝7時の乗鞍高原は小雪の朝を迎えます。気温はマイナス4℃、ただ、この降雪も夜明け前から降り始めたもので、この時点では積雪数センチで、フロントガラスにうっすらと積もっている程度です。路面も楢ノ木坂の手前までは積もっているといえるほどではなく、楢ノ木坂を登り切った鈴蘭地区に入ってから圧雪状態の路面へと変わってきました。今日の雪は吹けば飛ぶような軽い雪で、走り抜ける車は細かな雪煙を上げながら走り去って行きます。

<Mt乗鞍スキー場のゲレンデ状況>先週はバーンコンディション悪化のため、鳥居尾根コースが閉鎖されていましたが、今日は主だったコースはすべてオープン。明け方からの降雪のため、圧雪整備されたバーンの上にうっすらと新雪が乗っている状態。かもしかゲレンデはプチパウダー状態で、リフト運行開始と同時にパウダー狙いのスキーヤーがお越しになっていました。今日はツアーコースに向かう登山者の方々が多く、かもしかリフトで回収した一回券は90枚にも達し、おそらく、100名近くの方がツアーコースに入山されたものと考えられます。

<ツアーコースの状況>9時のツアーコース入口の気温はマイナス6℃、小雪が舞う状況が続き、すでに50名以上の登山者・スキーヤーの方々が出発準備に取り掛かっています。今日は大阪府山岳連盟の冬山講習会が開催され、40名近い参加者がお越しになっています。テント泊での雪上訓練に合わせて、山岳指導員の資格検定会も実施されるとのことでした。入口急斜面では、地図・コンパスの使い方の説明や、雪上の歩き方の指導などが行われていましたが、今日のツアーコースは固いアイスバーンに軽い新雪が10センチほど降り積もったコンディション。ツボ足ではかなり滑りやすい状態で、そんな場面に差し掛かったリーダー役の方はアイゼンを装着すべきか、装着せずにルートを変更してクリアすべきかなどの状況に迫られ、山岳指導員としての適切な判断が求められる一幕もありました。

今週はまとまった降雪がなく、ツアーコースは最上部の位ヶ原急斜面まで、コンディションがほとんど変わらず、固い下地と軽い新雪10センチの状況が続きました。しかし、位ヶ原急斜面から下地の固さが少なくなり、新雪は20センチ程度まで増えてパウダーゾーンへと変化し、滑り降りるスキーヤーの方々は歓声を上げながら粉雪をまき散らしながら楽しんでいらっしゃいました。
12時の位ヶ原急斜面の気温はマイナス8℃、時折、高天ヶ原の山すそがうっすらと見える程度の視界がありますが、このような状況では、方向を見失う可能性があるため、地理に慣れていない方は、ここで引き返すことをお勧めします。

<森林限界以降の状況>13時の位ヶ原の気温はマイナス13℃、時折、雲間に青空がのぞき、屋根板に降りる5号カーブからは、摩利支天岳東斜面(通称すべり台)中間にある3号カーブがかろうじて見えるため、視界は200〜300メートルほどです。位ヶ原は全体的に10センチ程度の新雪でしたが、屋根板に入ると一気に積雪量が増加し20〜30センチ程度あって、それもスピードが乗る軽い新雪で、かなりゴキゲンなパウダーゾーンとなっていました。
屋根板の積雪量も増加して、ツリーランではほとんどターンに苦労しない状況となり、地形のうねりもほとんどなく、雪不足ながらもハイシーズンに近い状況となりました。

また、屋根板を滑り降りたところにある標高2350メートルの位ヶ原山荘は、1月11日(月・祝)で年末年始営業を終えて、いったん休業していましたが、本日2月6日(土)より、営業を再開しました。今日は営業再開を待ちわびていた常連のスキーヤー・ボーダーが何人も押し寄せ、お目当てのうどんをすすりながら、薪ストーブを囲む様子がありました。位ヶ原山荘の営業は10月末まで連日行われ、バックカントリーの厳冬期から春スキー、そして、夏の登山・ヒルクライムのシーズンはもちろんのこと、秋の紅葉シーズンまで続けられます。

<ツアーコースの積雪>
・3番標識付近の積雪量は、先週より12センチ増加して、昨年より13センチ少ない状況。
・5番標識付近の積雪量は、先週より5センチ増加して、昨年より80センチ少ない状況。
・位ヶ原急斜面の積雪量は、昨年より2メートル近く少ない状況。
・位ヶ原の積雪量は、先週より5センチ増加しました。

12月から3月までのウインターシーズンは、今回のように速報のみの掲載となっています。ノリクラ雪渓カレンダー再開は下記の通り予定しておりまのでご了承ください。(2016/02/06 18:30更新)

 

【2月6日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】 
2015ノリクラ雪渓カレンダー正式版 は、前回取材分のノリクラ雪渓カレンダーVol.25(2015/10/31〜25)<最終号>をもって2015シーズンの連載を終了させていただ来ました。2016シーズンの連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

2015年 2016年
11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月
速報 ×
ノリクラ
雪渓カレンダー
× × × × プレリリース版
<3月下旬〜5月上旬>
プレリリース版
<3月下旬〜5月上旬>
プレリリース版<上旬終了>
正式版<中旬開始>
 

●速報●
<2015年11月> お休みさせていただく予定です。ただ、ツアーコースなどの降雪状況によっては一時的にお届けする可能性もあります。
<2015年12月〜2016年3月> ウインターシーズンは、週末を中心にトップページの速報のみお届けする予定です。ただし、天候状況などにより、掲載 を実施できない週もあります。
<2016年3月下旬以降> 春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー(プレリリース版・正式版)の取材日に合わせて実施する予定です。
●ノリクラ雪渓カレンダー●
ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2016年3月下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪渓カレンダー正式版は2016年5月中旬頃を予定しております。


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