【速報バックナンバー 2016年4月分】

Top-page > Sokuhou-Index > 2016-04


 

◎ 4月

<<Back(2016-03)   Sokuhou-Index   Next(2016-05)>> 

■2016年4月30日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版Vol.7<最終編>
 

●ご注意 :今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアー コース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 ツアーコースマップ → ノリクラガイドマップ 冬スキー 版<対象時期:4月末〜6月末>

●ご案内 :  Mt.乗鞍営業終了以降(4月6日(月)以降)の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)を本日速報の最後に掲載しております。

 

@ 2016/04/30 09:20
本日の始発便は5台運行
(乗鞍岳春山バス − 位ヶ原山荘下)
A 2016/04/30 09:30
春山バス到着直後は大賑わい
(位ヶ原山荘)

B 2016/04/30 10:05
夏まで待てない夏スキーヤー、続々と春山デビュー!
(屋根板入口)

C 2016/04/30 13:20
午後から悪天候・降雪 − 急いで下山
(肩の小屋)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今日も午後を中心に春の嵐に見舞われ、快晴の朝とは裏腹に午後は降雪に見舞われるあいにくの一日でした。なお、連休前半の速報は本日で終了し、連休後半の速報は5月3日(火)を予定しております。

<乗鞍高原・三本滝レストハウス前駐車場・春山バス始発便>
早朝6時の乗鞍高原は、マイナス2℃、快晴無風の朝を迎えます。観光センター前駐車場には約40台ほどのマイカーがお越しになり、くっきりと晴れあがった青空をバックに真っ白に輝くノリクラの眺望をカメラに収める様子があちこちで見られます。ノリクラの峰々は一昨日・昨日の降雪で春の汚れた雪面が新雪で覆い隠され、厳冬期並みの白さに輝いています。出現し始めたハイマツに積もる積雪状況を見ると、降雪はそれほどではなかった模様です。なお、お越しになったマイカーの大半が乗鞍岳春山バスに乗車するスキーヤー・ボーダーの方々で、ツアーコース下山滑走ができなくなったため、三本滝よりも観光センターから乗車の方が増えてきました。

観光センターから約2.5kmほど離れた一の瀬園地では、水芭蕉が見頃を迎えています。例年なら、ゴールデンウィーク後半あたりに見頃を迎えますが、今年はかなり早い状況です。そして、まいめの池では、朝の静寂な湖面に写る「逆さノリクラ」と取り入れながら、咲き始めた水芭蕉を写真に収めるカメラマンが絶えずお越しになっています。まいめの池に通じる遊歩道は、びっしりと霜柱が立っていて、昨晩の冷え込みを物語っています。

7時の三本滝レストハウス前駐車場は、日差しの暖かさが感じられるようになり気温はプラス3℃、舗装部分に約30台のマイカーがお越しになっています。先ほど申し上げたように、観光センターから乗車の方が多くなり、8時を過ぎても、未舗装部分に10台程度が止まっているにすぎず、例年のような混雑は全くありません。7時30分頃、乗鞍岳春山バスの早朝パトロールの結果、今日も始発便から通常運行がきまり、乗車券の販売が始まります。本日も約3分の1程度の方が片道券を購入された模様ですが、その多くが登山者で、下山はツアーコースを歩いてくるとのこと。なお、昨日の速報でも申し上げたように、ツアーコースの下山滑走は、かなり困難な状況になってきましたので、特別な事情がない限りは、乗鞍岳春山バス下り便にて下山されることをお勧めします。

<春山バス位ヶ原山荘へ・屋根板・県道乗鞍岳線の除雪>
乗鞍岳春山バス始発便は三本滝が1台、観光センター4台で、合計250名ほどが乗車されました。例年よりも雪の壁が低いものの、冷泉小屋を過ぎてからは車窓には雪景色が広がるようになり、雪見を目的とした観光客の方々にも十分楽しんでもらえるものと思われます。

始発便が到着した9時過ぎの位ヶ原山荘の気温は0℃、快晴が続くものの、少し風があって冷たさを感じる状況です。250名もの乗客が一斉に降り立った位ヶ原山荘前は、春山入山計画書を記入するため、人の波がごった返す状況。休日・週末の始発便はこのような状況になりますので、事前に春山入山計画書に必要事項を記入したものを位ヶ原山荘に投函するだけにしておくのもよいでしょう。

入山口の屋根板入口は、日差しで少しバーンが緩んで来ました。一斉に山頂方面目指して進むスキーヤーの中には、夏の大雪渓に通う夏スキーヤーが今日も春山初デビューを飾る様子があり、「本当にどこも雪がないんです...こんなことでもないと、春のノリクラに来ることがないから、今回初めてやってきました。」と、借りてきたアイゼンを装着して出発します。昨日も同様の方がお越しになっていましたが、夏スキーヤーの方もこの時期のノリクラにお越しいただきたいと思います。夏のガタガタバーンとは異なって、広大なバーンを思う存分滑走できる楽しさを体験してしまうと、ノリクラの見方が変わってくるはずです。

寒さが緩んできたと思ったものつかの間で、屋根板から森林限界の位ヶ原に到達すると、4℃もあった気温が11時にはマイナス2℃まで急速に低下します。このころになると、山頂方面に向かう稜線付近にはすでに登山者などの姿がみられるようになりますが、風が強くなってきて、青空に雲が流れるようになってきます。そして、バーンが再び締まり始めてきました。

県道乗鞍岳線の除雪は、位ヶ原山荘から約1.6km先の位ヶ原9号カーブまでで、一般観光客の方もここまでなら歩いて雪景色を楽しむことができます。雪壁は例年より低いものの、バスの背丈以上あり、早期に大雪渓への延長運行開始を期待したいところです。

<大雪渓・肩の小屋・山頂方面>
正午の大雪渓の気温は0℃、山頂方面が時折雲に隠れるタイミングがみられ、天候は曇りに近い状態。山頂方面に向かう方より、肩の小屋へ向かう方のほうが多くなり、固めのバーンにシールのグリップが不安定になり、強風と寒さで山頂方面を断念する判断をされたのだと思います。天候はさらに悪化し、肩の小屋周辺ではシールのグリップが効かないうえに、強風でバランスを崩す状況もあって、それ以上、山頂方面に向かうことがかなり困難な状況となりました。13時の肩の小屋の気温はマイナス4℃、ただ、猛烈な西風は気温以上の寒さがあって、厳冬期並みの状況だったといえます。この時点では肩の小屋周辺の視界は良好でした。なお、山頂方面に向かったスキーヤーの話では、朝日岳〜蚕玉岳の稜線下のバーンには若干のパウダーがみられたものの、稜線は猛烈な風で、午後は特にひどくなってきたとおっしゃっていました。また、肩の小屋から先は、シール単独では対応困難で、クトー・アイゼンが必要だったとのことでした。

お昼過ぎからパラパラと雪らしいものが降っていたものの、13時以降からはっきりと降雪だとわかる状況になり、この降雪は16時時点で、三本滝ゲート上まで続いていました。春山バスが通る県道乗鞍岳線には現時点では降雪による積雪はありませんが、ウエット状態になってきましたので、夜間の冷え込みで路面凍結が発生する懸念があり、乗鞍岳春山バスは始発便の時間帯になっても、路面凍結があれば運休となりますのでご注意ください。

<ツアーコースの状況(4月29日(金)現在)>
今シーズンのツアーコース下山滑走は終了の時期と考えれます。春山バス下山を強くお勧めします。

3番標識付近までは、ほとんど問題なく滑走できますが、それより下部では滑走しにくく、画像Dの2番標識〜1番標識は、見た目以上にターンしにくい状況になっています。そして、画像Eの1番標識より下では、バーンが途切れる場面もあって、入口急斜面上部までは、それでも何とか滑走可能です。
 

今シーズンのツアーコース下山滑走は終了の時期と考えられます(春山バス下山を強くお勧めします)
D 2016/04/29 14:25
2番標識付近から滑りにくい
(ツアーコース − 2番標識下)
E 2016/04/29 14:40
1番付近から見るも無残なバーンに
(ツアーコース − 1番標識した)

F 2016/04/29 14:45
上端は完全分断 − 下山滑走無理!
(ツアーコース − 入口急斜面最上部)

G 2016/04/29 15:25
コース脇も積雪がなく、藪漕ぎで体力・時間の浪費
(ツアーコース入口急斜面)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

そして、一番の難関である、画像Fの入り口急斜面最上部は、積雪がとぎれてしまいました。この場合でも、例年なら隣の樹林帯などに迂回することが可能ですが、今年はそちらも雪不足状態で、慎重に降りなければならないため、迂回せずに、板を外して降りてもあまり時間が変わりません。結構、斜度がある場面もあって、慣れていないと下山にかなりの時間がかかる状況です。

その下の画像Gの入口急斜面は、一応、積雪がつながっているものの、ターンはかなり困難で、上端部分で一旦スキーを外してしまったら、そのまま歩いてもあまり変わらない状況です。その先のかもしかゲレンデ最上部は先週の段階で滑走困難になっていますので、歩いて下山となりますが、こちらも、例年なら、隣の樹林帯の積雪をつなぎながらある程度まで下山滑走できるものの、今回はそれも途中までで、少しルートを間違えると、その先は完全に背丈以上のクマザサの藪漕ぎとなります。

したがって、今シーズンのツアーコース下山滑走は、終了の時期に来た模様と考えられ、特別な事情がない限りは、位ヶ原山荘から春山バスにて下山することを強くお勧めします。

・3番標識付近の積雪量は、先週より20センチ減少して、昨年と同じ状況。
・5番標識付近の積雪量は、先週より20センチ減少して、昨年より1メートル少ない状況。
・位ヶ原急斜面の積雪量は、先週より20センチ減少して、昨年より2メートル少ない状況。
・位ヶ原の積雪量は、先週より15センチ減少して、昨年より25センチ少ない状況。

なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版Vol.7 は、次週末掲載予定です。(2016/04/30 18:30更新)

 

【4月30日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)】

次週末でMt乗鞍スキー場の営業が終了します。それに伴い、県道乗鞍岳線の除雪、乗鞍岳春山バスの運行開始などにより、ツアーコース入口や大雪渓・山頂方面へのアクセス方法が変わってきます。下記を参照のうえ、入山されるようお願いいたします。
特にスキー場営業が終わってから、県道乗鞍岳線の休暇村〜三本滝開通までの間。4月4日(月)〜4月15日(金)までは、休暇村から全山自力で登行することとなりますので、ご注意ください。
  スキー場〜三本滝ゲート
(標高1600〜1800m)
三本滝ゲート〜ツアーコース入口
(標高1800〜2000m)
ツアーコース入口〜位ヶ原
(標高2000〜2500m)
位ヶ原方面〜大雪渓
(標高2500〜2600m)
4月3日(日)まで リフト乗車 リフト乗車 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月4日(月)〜15日(金)11時 徒歩(休暇村G、スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月15日(金)11時〜22日(金) マイカー(県道乗鞍岳線) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月23日(土 )予定〜5月下旬 マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) 徒歩(スノーシュー等)
5月下旬〜6月30日(木) マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m) ※6月19日(日)は天空マラソンのため運休
【岐阜県】5月15日(日)〜 乗鞍スカイラインシャトルバス(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m)


| 速報バックナンバー | TOP |
 

■2016年4月29日(金)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版Vol.7<最終編>
 

●ご注意 :今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアー コース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 ツアーコースマップ → ノリクラガイドマップ 冬スキー 版<対象時期:4月末〜6月末>

●ご案内 :  Mt.乗鞍営業終了以降(4月6日(月)以降)の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春 山バス、乗鞍スカイライン)を本日速報の最後に掲載しております。

 

@ 2016/04/29 09:10
気温−4℃、強風、雲が激しく流れる
(乗鞍岳春山バス、位ヶ原山荘に到着)
A 2016/04/29 10:00
夏スキーまで待てない − 雪がなくノリクラしか行く所がない!
(屋根板入口)

B 2016/04/29 11:00
昨日の降雨・降雪が樹氷に変身
(位ヶ原)

C 2016/04/29 12:25
午後から荒れた天候へ − 今すぐ撤退を
(大雪渓避難小屋前)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今日からゴールデンウィークが始まります。三連休が二つあって、今年は休みの並びがよく、連休中、一度ぐらいは外出しようと考えている方も多いことと思います。ただ、今日のノリクラは完全に厳冬期モード。冷たく冷え込み荒れ狂った強風と、午後の位ヶ原・大雪渓は急激に立ち込める濃霧と降雪で、いち早く撤退しなければならない状況でした。

<三本滝レストハウス前駐車場・春山バス始発便>
早朝6時の乗鞍高原は、轟々と周囲の木々が鳴り響く強風の朝を迎えます。気温は3℃、晴れているものの、山頂付近は絶えず雲が激しく流れ、その様子をうかがうことができません。桜前線がそろそろ楢ノ木坂をあがってこようとしていて、いつもより季節の移ろいが若干早い模様、そのため、一の瀬園地の水芭蕉も見頃となり、ゴールデンウィークにお越しの方々を待っています。

7時の三本滝レストハウス前駐車場は、0℃まで冷え込み、所々で昨晩の降雪がみられます。今日は天気予報で荒模様との発表があり、お越しになっているマイカーは10台ほど...大型連休初日の割にはかなり寂しい状況です。

昨日の乗鞍岳春山バスは、土砂崩れ箇所から水がしみだしている状況から、午後の運行を取りやめました。しかし、今日は路面凍結もなく、土砂崩れ箇所の異常も見当たらなかったため、始発便から通常運行されることが決まりました。それと同時に、乗車券の販売もはじまり、全体の3分の2程度は往復券、残りが片道券を購入されました。先週もお伝えしましたが、ツアーコースは下山滑走困難な状況であるため、往復券を購入して、春山バスで下山することをお勧めします。(下記の<ツアーコースの状況>を参照)

<春山バス位ヶ原山荘へ・屋根板・大雪渓>
今日の春山バス始発便は三本滝乗車が1台、観光センター乗車が1台の合わせて2台で、約80名ほどの方が位ヶ原山荘へと向かいます。雪壁などの状況は先週とあまり変わりなく、位ヶ原山荘に到着する直前では、春山バスらしい雪壁が広がっています。9時の位ヶ原山荘の気温はマイナス4℃、周辺は昨晩の降雪が凍りついていて、特に日陰部分はスリップ転倒に注意しなければならないほど。晴天ですが強風が続き、山頂方面は絶えず激しく雲が流れる状況。そのため、通常なら、屋外で春山入山計画書(登山届)を記入するものの、あまりの強風で、今回は屋内で記入されていました。

位ヶ原山荘から数百メートル先の屋根板入口では、出発の準備をする光景がいつものごとく見られますが、その足元にはうっすらと新雪が積もっていて、さらにその下は固めバーンとなっています。そのため、ツボ足でもステップさえ切れば登って行けますが、登山者の多くはスタートからアイゼンを装着されていました。そして、いつもなら夏の大雪渓でお会いするアルペンレーサーの方々などが、早々にノリクラ入りされ、「他のスキー場は雪不足でゴールデンウィークまで持たなかったのでノリクラに来ました。これから10月までの長いトレーニング生活が始まります。」と、久々に固めのバーンからの足裏感覚に喜んでいらっしゃいました。

屋根板下部を登って、屋根板上部に差し掛かると、ダケカンバなどの木々の枝が樹氷状態。さらに登った位ヶ原はしっかりと着雪していて、青空をバックになかなか幻想的な光景でした。しかし、11時過ぎあたりから、雲量が多くなり、周囲の視界が妨げられる状況になってきました。

正午の大雪渓の気温はマイナス6℃、これに加えて、濃霧強風が荒れ狂っていて、大雪渓の避難小屋・トイレ周辺にたくさんの方が集まっていました。多くの方がここで引き返すか、肩の小屋まで向かって戻って来られたという方ばかりです。視界は50メートル程度まで低下すると、白一色の世界では、方向感覚がわからなくなってきます。そんな中、雷鳥が激しく鳴き交わす様子があちこちで聞こえ、そろそろ、縄張り争いの季節が始まった模様です。大雪渓の新雪は数センチ程度で吹き溜まりで10センチ。下地は固いため、滑り降りるスキーヤー・ボーダーの方々は、けたたましいエッジ音を響かせながら滑走して行きました。

午後はさらに天候が激しくなり、降雪も強くなってきて、大半の方が位ヶ原山荘へと急いで下山されて行きました。今日は終日にわたって、荒れた天候が続きました。明日は若干収まるとのこ予報があり、明後日は再び崩れるとのことですから、貴重な好天を無駄なく楽しみたいものです。


<ツアーコースの状況>
今シーズンのツアーコース下山滑走は終了の時期と考えれます。春山バス下山を強くお勧めします。

3番標識付近までは、ほとんど問題なく滑走できますが、それより下部では滑走しにくく、画像Dの2番標識〜1番標識は、見た目以上にターンしにくい状況になっています。そして、画像Eの1番標識より下では、バーンが途切れる場面もあって、入口急斜面上部までは、それでも何とか滑走可能です。

今シーズンのツアーコース下山滑走は終了の時期と考えられます(春山バス下山を強くお勧めします)
D 2016/04/29 14:25
2番標識付近から滑りにくい
(ツアーコース − 2番標識下)
E 2016/04/29 14:40
1番付近から見るも無残なバーンに
(ツアーコース − 1番標識した)

F 2016/04/29 14:45
上端は完全分断 − 下山滑走無理!
(ツアーコース − 入口急斜面最上部)

G 2016/04/29 15:25
コース脇も積雪がなく、藪漕ぎで体力・時間の浪費
(ツアーコース入口急斜面)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

そして、一番の難関である、画像Fの入り口急斜面最上部は、積雪がとぎれてしまいました。この場合でも、例年なら隣の樹林帯などに迂回することが可能ですが、今年はそちらも雪不足状態で、慎重に降りなければならないため、迂回せずに、板を外して降りてもあまり時間が変わりません。結構、斜度がある場面もあって、慣れていないと下山にかなりの時間がかかる状況です。

その下の画像Gの入口急斜面は、一応、積雪がつながっているものの、ターンはかなり困難で、上端部分で一旦スキーを外してしまったら、そのまま歩いてもあまり変わらない状況です。その先のかもしかゲレンデ最上部は先週の段階で滑走困難になっていますので、歩いて下山となりますが、こちらも、例年なら、隣の樹林帯の積雪をつなぎながらある程度まで下山滑走できるものの、今回はそれも途中までで、少しルートを間違えると、その先は完全に背丈以上のクマザサの藪漕ぎとなります。

したがって、今シーズンのツアーコース下山滑走は、終了の時期に来た模様と考えられ、特別な事情がない限りは、位ヶ原山荘から春山バスにて下山することを強くお勧めします。

・3番標識付近の積雪量は、先週より20センチ減少して、昨年と同じ状況。
・5番標識付近の積雪量は、先週より20センチ減少して、昨年より1メートル少ない状況。
・位ヶ原急斜面の積雪量は、先週より20センチ減少して、昨年より2メートル少ない状況。
・位ヶ原の積雪量は、先週より15センチ減少して、昨年より25センチ少ない状況。

なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版Vol.7 は、次週末掲載予定です。(2016/04/29 19:30更新)

 

【4月29日(金)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)】

次週末でMt乗鞍スキー場の営業が終了します。それに伴い、県道乗鞍岳線の除雪、乗鞍岳春山バスの運行開始などにより、ツアーコース入口や大雪渓・山頂方面へのアクセス方法が変わってきます。下記を参照のうえ、入山されるようお願いいたします。
特にスキー場営業が終わってから、県道乗鞍岳線の休暇村〜三本滝開通までの間。4月4日(月)〜4月15日(金)までは、休暇村から全山自力で登行することとなりますので、ご注意ください。
  スキー場〜三本滝ゲート
(標高1600〜1800m)
三本滝ゲート〜ツアーコース入口
(標高1800〜2000m)
ツアーコース入口〜位ヶ原
(標高2000〜2500m)
位ヶ原方面〜大雪渓
(標高2500〜2600m)
4月3日(日)まで リフト乗車 リフト乗車 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月4日(月)〜15日(金)11時 徒歩(休暇村G、スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月15日(金)11時〜22日(金) マイカー(県道乗鞍岳線) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月23日(土 )予定〜5月下旬 マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) 徒歩(スノーシュー等)
5月下旬〜6月30日(木) マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m) ※6月19日(日)は天空マラソンのため運休
【岐阜県】5月15日(日)〜 乗鞍スカイラインシャトルバス(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m)


| 速報バックナンバー | TOP |
 

■2016年4月23日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版Vol.6(後編)
 

●ご注意 :今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアー コース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 ツアーコースマップ → ノリクラガイドマップ 春スキー 版<対象時期:4月末〜6月末>

●ご案内 :  Mt.乗鞍営業終了以降(4月6日(月)以降)の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春 山バス、乗鞍スカイライン)を本日速報の最後に掲載しております。

 

@ 2016/04/23 09:20
本日より乗鞍岳春山バス運行開始−始発便は5台、210名
(位ヶ原山荘前)
A 2016/04/23 09:45
稜線目指して出発!
(屋根板入口)

B 2016/04/23 13:40
気温4℃、雪は稜線まで柔らかく、シールでOK
(朝日岳〜蚕玉岳稜線)

C 2016/04/23 14:30
柔らかくターンしやすくギャップもない − 最高の春スキー
(蚕玉岳直下)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 本日より乗鞍岳春山バス運行。いよいよ、本格的な春山シーズンを迎えることになりました。天候もよく雪質もよく、まさに春山日和の一日でした。

<三本滝レストハウス前駐車場・春山バス始発便>
早朝6時の乗鞍高原は、ほぼ快晴の朝を迎えます。気温は6℃と暖かく、乗鞍高原から三本滝までの県道乗鞍岳線も凍結箇所は全くありませんでした。そして、6時30分の三本滝レストハウス前駐車場は、舗装部分に30台ほどのマイカーがおこしになっています。春山バス始発便は夜間凍結の懸念から、5月8日までは1時間遅い運行で、三本滝出発は8時45分とまだ2時間以上あります。そのため、結構な数のスキーヤーがかもしかゲレンデを歩いて登って行く様子もありました。そして、バス会社による早朝パトロールが行われ、位ヶ原山荘まで凍結などなく、始発便から運行されることが決まりました。

駐車場は7時30分時点で舗装・未舗装合わせて7割ほどの駐車率で、8時過ぎにはほぼ満車に近い状態となりました。もちろん、バス停には続々とスキーヤー・ボーダーの方々が列を作る状況。乗車券を販売する係りの方も大童で、用意したチケットがなくなってしまうほどでした。

そして、8時40分、春山バス1台が三本滝停留所に入線。その後、観光センターから乗客を乗せた後続の3台も入線しましたが、とても乗り切れる状態ではなく、30名ほどを残して、4台が定刻前に位ヶ原山荘へ出発し、すぐに1台が折り返して残りの乗客対応を行いました。始発便は4台プラス1台の合計5台で210名の方が乗車になりました。また、この日は一般観光客の方は少なく、全4便を合わせても230名程度だったとのことです。車窓からの風景に「雪がすくないなぁ〜」のつぶやきが車内から聞こえますが、山頂方面はそれほど少なくないという情報が浸透しているようで、あまり驚く様子は見られませんでした。

<位ヶ原山荘に到着・屋根板・大雪渓>
春山バス始発便が到着した9時の位ヶ原山荘は快晴が続き、気温6℃。到着と同時に春山入山計画書を山荘にある専用投函箱に入れます。また、仮設トイレが男女それぞれ2つあるものの、結構な列ができていました。位ヶ原山荘から先の車道は除雪作業が進められているため、立ち入り禁止となっていて、大半のスキーヤーは位ヶ原山荘の数百メートル先の屋根板入口から山頂方面を目指します。10時時点で、雪面はやわらかく、シールのグリップを失って転倒するスキーヤーの姿もありましたが、屋根板から位ヶ原に登ると、少しひんやりとした心地よい風が吹き、汗も引く感覚。暑くなく寒くもない状況が続き、バーンも幾分締まってきました。

大雪渓・山頂方面は、先日木曜日の雨でハイマツがやや目立つ状況になっています。大雪渓から朝日岳稜線に向かうルートではすでにハイマツ帯が見える状態になっていて、例年の5月中旬〜下旬並みの積雪状態です。また、雪面は稜線まで柔らかく、シールで問題なく登ることができました。

正午の大雪渓の気温は6℃、午後から天候はゆっくりと下り坂、鰯雲が広がるようになってきます。それでも穂高などの遠景の山並みははっきり確認できる状態でした。

<稜線方面>
13時の稜線の気温は4℃、西から風がやや強くなるものの、視界も良く、多くの方が山頂を目指す様子がありました。そして、稜線からの大滑走が歓声とともに始まりますが、厳冬期のパウダーとは異なった春スキー特有のまったりとした雪質に酔いしれるように滑る姿があちこちで見られました。その後、15時以降になると、西から稜線を超えて雲が流れ込むようになり、時折、視界が低下する状況も見られました。

<ツアーコースの状況>
そろそろ、ツアーコースでの下山滑走は、タイムリミットが近づいています。上から順番に説明しますが、位ヶ原急斜面のブッシュが目立つようになって来ましたが、現時点では問題ではありません。それより下部はブッシュはなく、5番付近から再び少しずつみられるようになり、3番からは切り株のようなブッシュがあちこちで目立つようになってきました。現時点ではバーンが 分断されるような場所はありません。
 

D 2016/04/23 15:30
3番標識より下部はブッシュ点在
(2番標識付近)
E 2016/04/23 15:50
入口急斜面上端部は厳しくなってきた − あと1週間程度
(入口急斜面上端部)

F 2016/04/23 15:55
入口急斜面全体はあと1週間、長くて2週間
(入口急斜面)

G 2016/04/23 15:55
ゲレンデトップ − この先は歩いて下山
(かもしかゲレンデ最上部)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

問題の入口急斜面では、画像Eのとおり、積雪部分がかなり狭くなっていて、下山滑走が厳しくなってきました。あと1週間ほどで滑走不能となる可能性がかなり高いです。また、入口急斜面全体も画像Fのとおり、切り株・ブッシュが目立つため、あと1週間、長くて2週間といったところです。そして、画像Gのとおり、かもしかゲレンデは歩いて下山することになります。三本滝駐車場まではゆっくり歩いて30分程度かと思います。

・3番標識付近の積雪量は、先週より15センチ減少して、昨年より10センチ多い状況。
・5番標識付近の積雪量は、先週より30センチ減少して、昨年より90センチ少ない状況。
・位ヶ原急斜面の積雪量は、先週より50センチ減少して、昨年より2メートル少ない状況。
・位ヶ原の積雪量は、先週より30センチ減少して、昨年より25センチ少ない状況。

なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版Vol.6(後編) は、次週末掲載予定です。(2016/04/23 19:40更新)

 

【4月23日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)】

次週末でMt乗鞍スキー場の営業が終了します。それに伴い、県道乗鞍岳線の除雪、乗鞍岳春山バスの運行開始などにより、ツアーコース入口や大雪渓・山頂方面へのアクセス方法が変わってきます。下記を参照のうえ、入山されるようお願いいたします。
特にスキー場営業が終わってから、県道乗鞍岳線の休暇村〜三本滝開通までの間。4月4日(月)〜4月15日(金)までは、休暇村から全山自力で登行することとなりますので、ご注意ください。
  スキー場〜三本滝ゲート
(標高1600〜1800m)
三本滝ゲート〜ツアーコース入口
(標高1800〜2000m)
ツアーコース入口〜位ヶ原
(標高2000〜2500m)
位ヶ原方面〜大雪渓
(標高2500〜2600m)
4月3日(日)まで リフト乗車 リフト乗車 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月4日(月)〜15日(金)11時 徒歩(休暇村G、スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月15日(金)11時〜22日(金) マイカー(県道乗鞍岳線) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月23日(土 )〜5月下旬 マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) 徒歩(スノーシュー等)
5月下旬〜6月30日(木) マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m) ※6月19日(日)は天空マラソンのため運休
【岐阜県】5月15日(日)〜 乗鞍スカイラインシャトルバス(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m)


| 速報バックナンバー | TOP |
 

■2016年4月20日(水)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版Vol.6(前編−乗鞍岳春山バス試運転編)
 

●ご注意 :今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアー コース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 ツアーコースマップ → ノリクラガイドマップ 冬スキー 版<対象時期:12月末〜4月末>

●ご案内 :  Mt.乗鞍営業終了以降(4月6日(月)以降)の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)を本日速報の最後に掲載しております。

 

@ 2016/04/20 08:35
水芭蕉の季節がやってきた
(乗鞍高原 宮ノ原水芭蕉群生地)
A 2016/04/20 10:45
快晴、気温4℃ − 雪壁の中を試運転バスが行く
(乗鞍岳春山バス試運転 − 位ヶ原山荘下18号カーブ)

B 2016/04/20 10:45
雪の高さは2.3メートル − 例年よりも低い
(乗鞍岳春山バス試運転 − 位ヶ原山荘下18号カーブ)

C 2016/04/20 11:50
試運転の結果、予定通り4月23日(土)より運行開始
(位ヶ原山荘前)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 本日は乗鞍岳春山バス運行開始に先立ち、関係機関の立ち合いのもと、試運転が実施されました。その結果、運行上の安全が確認され、予定通り4月23日(土)より、乗鞍岳春山バスの運行開始が決定されました。

早朝6時の乗鞍高原は、やや薄い雲がかかるもののきれいな快晴の朝を迎えます。気温はマイナス4℃、久しぶりに冬の寒さに逆戻りした感覚です。いつもなら、日が高くにあるにつれて暖かくなるものの、今日は8時過ぎになって急激に気温が上昇してようやく暖かさを感じる状況です。

<乗鞍高原の水芭蕉>さて、そろそろ、見頃を迎えてきたのは乗鞍高原の水芭蕉。その中でも、大野川小中学校近くにある宮ノ原水芭蕉群生地は、現在、満開状態です。滔々と流れるせせらぎの音を耳にしながら、水面は快晴の青空を反射し、今が一番の見頃を迎えています。そして、宮ノ原水芭蕉群生地のほかにも、一の瀬園地のどじょう池や、まいめの池なども水芭蕉で有名ですが、こちらはようやく水面に芽が出てきた状態で、見頃はゴールデンウィーク頃と見込まれます。

また、ゴールデンウィークには、のりくら観光協会主催で、地元ガイドが案内する「乗鞍高原 水芭蕉ガイドツアー」が実施され、地元ガイドならではの、とっておきのスポットを案内してもらえる企画が実施されますので、そちらのほうにも参加されてみてはいかがでしょうか?

<乗鞍岳春山バス試運転>10時の観光センターの気温は12℃、早朝からの快晴が穏やかに続き、アウターなしでちょうど良い気温。試運転バスが観光センターに到着し、関係者の乗車ののち、位ヶ原山荘に向けて出発します。試運転バスは実際に春山バスとして運行される大型観光バスで行います。

今年は近年いなく積雪が少なく、三本滝ゲートまでの道路わきはほとんど積雪のない状態。三本滝ゲートを通過した後も、雪壁が低く、道路幅も十分あるため、例年のように雪解けとともに道路に張り出す木の枝がほとんどなく、試運転バスのハンドルを握る運転手さんも「夏のシャトルバスとほとんど変わらない感覚です。」と、おっしゃっていました。

ただ、昨年12月上旬の大雨で、29号カーブ先の直線箇所(摩利支天バス停の約1km上)では道路脇が崩落し、また、4月上旬の大雨で、三本滝ゲートの300メートル先では道路を横切るほどの土砂崩れが発生し、乗鞍岳春山バスの運行が危ぶまれましたが、片側通行にするなどの応急措置が施され、大型車両の通行が確保されました。なお、この2箇所の復旧工事については、7月1日の冬季閉鎖解除までには完了させる予定とのことです。

さて、乗鞍岳春山バスの見どころである雪壁ですが、荒田沢橋を過ぎて冷泉小屋付近までやってくると、ようやく道路両脇にみられるようになってきます。冷泉小屋付近で高さ1.5メートルで、位ヶ原山荘に向かうヘアピンカーブを登るにつれて50センチ程度ずつ高くなり、位ヶ原山荘直前では画像Bのとおり、2.3メートルの雪の壁がみられます。例年なら、バスの背丈以上の雪壁ですから、今年はかなり低い状況といえます。

<位ヶ原山荘にて意見交換>11時の位ヶ原山荘の気温はプラス4℃、快晴の中、真っ白な屋根板・山頂方面が屏風のごとく広がります。年によっては、かなり肌寒い状況ですが、今日は屋外でちょうど良いコンディション。そして、位ヶ原山荘から続く大雪渓方面へと除雪作業が今日も進められ、重機が唸るエンジン音がこだましていました。

この後、道路を管理する松本建設事務所、環境省、中信森林管理署、長野県地方事務所環境課などの行政関係者をはじめ、地元の民宿組合・旅館組合・のりくら観光協会の方、そして、除雪を実施した金多屋建設、春山バスを運行するアルピコ交通、今回の試運転を取りまとめる松本市の方々など30名ほどが位ヶ原山荘にて、今回の試運転を振り返って意見交換を行います。その中で地元の旅館組合の方からは「今年は雪不足でスキー客の落ち込みが激しく、雪壁を望む春山バスと乗鞍高原の水芭蕉をセールスポイントにして行きたい」という意見や、スキー客の安全対策ため、ツアーコース近隣のコース間違い防止のロープ設置と、位ヶ原山荘敷地内に仮設トイレを、22日までに実施するとの報告もありました。

今回の意見交換で、大きな問題点はなく、予定通り4月23日(土)より、乗鞍岳春山バスの運行が開始されることが決定されました。乗鞍岳春山バスは1日4便で、4月23日から6月30日まで毎日運行されます(6月19日(日)は乗鞍天空マラソン開催のため全便運休)。ただ、当日の天候状況によって運休となる場合がありますので、ご注意ください。

<補足−三本滝駐車場、トイレ、ツアーコースの状況(その他の画像の「追加画像」参照)>すでに4月16日(土)の速報ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版Vol.5(2016/04/16) Aでもお伝えしておりますが、三本滝駐車場は舗装部分・未舗装部分ともに駐車可能で、未舗装部分は16日(土)の段階ではまだ積雪がのこっていましたが、本日はほとんどなくなっていますので、例年よりも余裕がある状態です。また、三本滝レストハウス横の公衆トイレも16日(土)の段階で使用可能になっていて、レストハウス入口の自動販売機も利用できます。
また、春山バス終点の位ヶ原山荘の仮設トイレは22日設置予定です。その先の大雪渓トイレは利用できませんので、出発前に位ヶ原山荘の仮設トイレを利用されることをお勧めします。

ツアーコースは入口急斜面まで滑走可能ですが、それより下のかもしかゲレンデは滑走できませんので、歩いて三本滝駐車場まで下山することになります。また、乗鞍岳春山バスにて位ヶ原山荘から下り線に乗車することも可能です。

三本滝駐車場・かもしかゲレンデ・ツアーコース入口急斜面の様子は、下記の「その他の画像」の「追加画像」をご覧ください。

なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版Vol.6 は、次週末掲載予定です。(2016/04/20 16:15更新)

 

【4月20日(水)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】

【追加画像 (2016/04/20 19:00追加)】


【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)】

次週末でMt乗鞍スキー場の営業が終了します。それに伴い、県道乗鞍岳線の除雪、乗鞍岳春山バスの運行開始などにより、ツアーコース入口や大雪渓・山頂方面へのアクセス方法が変わってきます。下記を参照のうえ、入山されるようお願いいたします。
特にスキー場営業が終わってから、県道乗鞍岳線の休暇村〜三本滝開通までの間。4月4日(月)〜4月15日(金)までは、休暇村から全山自力で登行することとなりますので、ご注意ください。
  スキー場〜三本滝ゲート
(標高1600〜1800m)
三本滝ゲート〜ツアーコース入口
(標高1800〜2000m)
ツアーコース入口〜位ヶ原
(標高2000〜2500m)
位ヶ原方面〜大雪渓
(標高2500〜2600m)
4月3日(日)まで リフト乗車 リフト乗車 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月4日(月)〜15日(金)11時 徒歩(休暇村G、スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月15日(金)11時〜22日(金) マイカー(県道乗鞍岳線) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月23日(土 )予定〜5月下旬 マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) 徒歩(スノーシュー等)
5月下旬〜6月30日(木) マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m) ※6月19日(日)は天空マラソンのため運休
【岐阜県】5月15日(日)〜 乗鞍スカイラインシャトルバス(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m)


| 速報バックナンバー | TOP |
 

■2016年4月16日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版Vol.5
 

●ご注意 :今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアー コース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 ツアーコースマップ → ノリクラガイドマップ 冬スキー 版<対象時期:12月末〜4月末>

●ご案内 :  Mt.乗鞍営業終了以降(4月6日(月)以降)の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春 山バス、乗鞍スカイライン)を本日速報の最後に掲載しております。

 

@ 2016/04/16 07:25
今日はかもしかゲレンデからスタート!
(4/15 三本滝まで冬季閉鎖解除)
A 2016/04/16 09:50
昨年より2〜3週間程度早い雪解け
(ツアーコース入口)

B 2016/04/16 13:00
メロウな雪質に優雅にターン
(位ヶ原)

C 2016/04/16 14:25
本日、位ヶ原山荘まで除雪完了 − ここ数年で最速
(位ヶ原山荘)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 快晴〜晴天の一日でしたが、春特有の淡い青空の一日で、そんなパステルトーンに合わせるかのように、今日の雪質はまったりとメロウな味わいで、「あぁ〜春スキーだなんぁ〜」と、体の中にしみいるような雰囲気の一日でした。

早朝6時の乗鞍高原は、快晴の朝を迎えます。気温は0℃、少しひんやりとした雰囲気が漂い、肌寒さを覚えます。今朝は雲一つない快晴なのに何かぱっとしない...空の色は春特有のパステルトーンな淡い青空。けだるささえおぼる状況です。

<県道乗鞍岳線 休暇村〜三本滝、三本滝レストハウス前駐車場>昨日4月15日(金)午前11時より、休暇村〜三本滝ゲート間の冬季閉鎖が解除され、マイカーで三本滝レストハウス前駐車場に向かうことが可能になりました。例年なら、道路の一部で積雪が残っていたり、道路わきに残る残雪から染み出た雪解け水が夜間凍結してスリップしやすい箇所があるものの、今年は残雪がかなり少なく、道路に染み出るほど残っていないため、路面は完全にドライ。三本滝までお越しになった常連スキーヤーは「これなら夏タイヤに履き替えてもいいかも」と、おっしゃっていました。

6時30分時点の三本滝レストハウス前駐車場には30台ほどのマイカーがお越しになり、すでにかもしかゲレンデを登って行く様子がみられます。今年は駐車場の積雪が少なく、除雪をしなくてもアスファルト部分の積雪はほとんど残っていない状態でした。そして、アスファルト部分が満車になったのは7時30分ごろで、昨年よりも少し早く満車となりました。例年だと、除雪されたアスファルト部分しか停められないものの、今年は隣の砂利部分もほとんど積雪がないため、駐車スペースに困ることはありませんでした。また、レストハウス外の公衆トイレと三本滝レストハウス入口の自動販売機は利用可能です。

<かもしかゲレンデ〜ツアーコースの状況>かもしかゲレンデ下部は全体の半分くらいの面積が雪解けしたものの、登行や下山滑走にはまだ大きな影響はなく、その先のツアーコース入口につながるかもしかゲレンデ上部は一部で積雪がありません。昨年より2〜3週間早い雪解けで、おそらく、次週末には滑走不能となる可能性が高い状況です。

そして、ツアーコース入口付近はクマザサが先週よりも勢力を増していて、迂回しながら登って行く必要があります。また、入口急斜面は、切り株が目立ち、中には人の背丈ほどのものも出現しています。昨年と比べると2〜3週間早い雪解けで、ゴールデンウィークに下山滑走可能かどうか微妙な状況です。入口急斜面を登り切った先でも所々でブッシュ・切り株が目立ち、特に下山滑走では3番標識より下部では、バーンがコブ状になり、切り株なども目立つことから、やや滑りにくい状況です。その先は先週とほとんど変わらない状況といってよいでしょう。ツアーコースのバーンコンディションは表面が適度に柔らかい雪質です。

正午の位ヶ原急斜面の気温は10℃、汗ばむことはなく、また、アウターを着用までもないという適度な気温。まさに春らしいコンディションといえます。そして、少し空の青さが白っぽくなり、遠景の山並みがはっきりしない状況ですが、天候悪化を感じさせるものではありません。最上部の位ヶ原急斜面でも雪質は全く変わることはありません。また、バーン全体に言えますが、樹林帯からのヤニなどでバーンはひどく汚れていますので、シールで歩く際にはできるだけきれいな部分を選んだほうがよいでしょう。

<森林限界以降>13時の位ヶ原の気温は5℃、ツアーコースから登ると急激に低下するものの、いつもと比べて寒さに柔らかさを感じる状態。バーンコンディションは下部のツアーコースとほとんど同じで、山頂方面から滑り降りてきたスキーヤーは、「今日は本当に滑りやすくて最高!」と、春らしい柔らかな雪質に酔うようにターンを繰り替えていました。また、山頂方面は午前中はやや硬めの雪質で、朝日岳のトラバースなどはアイゼンがないとやや不安な状態だった模様ですが、お昼近くになるとバーンも緩んでシールで問題なく登ることができたようで、今日の剣ヶ峰山頂はかなりの賑わいとなった模様です。そのほか、摩利支天岳・すべり台、富士見沢も同様に柔らかくメロウなバーンが夕方近くになっても味わうことができました。

<県道乗鞍岳線の除雪、乗鞍岳春山バス運行開始の予定>本日、お昼頃、乗鞍岳春山バスの終点の位ヶ原山荘まで除雪が完了しました(観光センターから約15km地点)。例年だと4月20日以降ですので、今年はかなり早いペースでの除雪が進み、除雪ドーザーのオペレーターの方の話では、「積雪は昨年よりも4メートル近く少なく、氷の層がほとんどなかったため、かなり早く位ヶ原山荘に到達できました。来週は道幅の狭いところなどを修正し、4月23日(金)の乗鞍岳春山バス開通に間に合わせたい。」と、おっしゃっていました。

なお、乗鞍岳春山バスの運行開始の正式決定は、関係機関による試運転の結果次第となります。当WebSiteでは、正式発表がありましたら、お知らせいたします。

<ツアーコースの積雪>
・3番標識付近の積雪量は、先週より15センチ減少して、昨年より5センチ少ない状況で、ほぼ昨年並み。
・5番標識付近の積雪量は、先週より20センチ減少して、昨年より110センチ少ない状況で、3週間早い雪解け
・位ヶ原急斜面の積雪量は、先週より10センチ減少して、昨年より1メートル少ない状況。
・位ヶ原の積雪量は、先週より15センチ減少して、昨年より20センチ多い状況で、1週間程度遅い雪解け。

なお、本文でも記したように、かもしかゲレンデの下山滑走はあと1週間程度、ツアーコースの下山滑走のカギを握る入口急斜面の下山滑走はあと2〜3週間で、ゴールデンウィークも下山滑走できるかどうか微妙なところです。ツアーコースでの下山滑走不能となった場合は、位ヶ原山荘から乗鞍岳春山バスにて下山してください。

なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版Vol.5 は、次週末掲載予定です。(2016/04/16 19:30更新)

 

【4月16日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)】

次週末でMt乗鞍スキー場の営業が終了します。それに伴い、県道乗鞍岳線の除雪、乗鞍岳春山バスの運行開始などにより、ツアーコース入口や大雪渓・山頂方面へのアクセス方法が変わってきます。下記を参照のうえ、入山されるようお願いいたします。
特にスキー場営業が終わってから、県道乗鞍岳線の休暇村〜三本滝開通までの間。4月4日(月)〜4月15日(金)までは、休暇村から全山自力で登行することとなりますので、ご注意ください。
  スキー場〜三本滝ゲート
(標高1600〜1800m)
三本滝ゲート〜ツアーコース入口
(標高1800〜2000m)
ツアーコース入口〜位ヶ原
(標高2000〜2500m)
位ヶ原方面〜大雪渓
(標高2500〜2600m)
4月3日(日)まで リフト乗車 リフト乗車 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月4日(月)〜15日(金)11時 徒歩(休暇村G、スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月15日(金)11時〜22日(金) マイカー(県道乗鞍岳線) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月23日(土 )予定〜5月下旬 マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) 徒歩(スノーシュー等)
5月下旬〜6月30日(木) マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m) ※6月19日(日)は天空マラソンのため運休
【岐阜県】5月15日(日)〜 乗鞍スカイラインシャトルバス(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m)


| 速報バックナンバー | TOP |
 

■2016年4月9日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版Vol.4
 

●ご注意 :今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアー コース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 ツアーコースマップ → ノリクラガイドマップ 冬スキー 版<対象時期:12月末〜4月末>

●ご案内 :  Mt.乗鞍営業終了以降(4月6日(月)以降)の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春 山バス、乗鞍スカイライン)を本日速報の最後に掲載しております。

 

@ 2016/04/09 07:35
先週でリフト営業が終了し、今日は全山登行!
(休暇村ゲレンデ)
A 2016/04/09 08:55
ナイ!ナイ!! ゲレンデに雪がない!
(休暇村ゲレンデ)

B 2016/04/09 11:45
固めのバーン − 登山者の大半がスタートからアイゼン
(ツアーコース − 3番標識付近)

C 2016/04/09 13:50
位ヶ原にハイマツ出現 − 昨年より遅いが例年より早い
(位ヶ原)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 先週でリフト営業が終了したため、今日は休暇村ゲレンデから全山登行が強いられます。そのため、例年ならお越しになる方が少なくなるものの、今日は良い天候にめぐまれていることもあって、50名近い方がお越しになりました。

早朝6時の乗鞍高原は、快晴の朝を迎えます。気温は6℃、北からのやや冷たさを感じる風が強めに吹き、木々が大きく左右に揺さぶられています。日の出直後は若干薄い雲がかかっていたものの、次第に雲が抜けます。これまでなら、日が高くなるにつれて、空の青さがくっきりとしてくるものの、今日はベールのような雲が抜けてもはっきりとした青さにはならず、春特有の淡い青空でした。

先週でリフト営業が終了し、今回は休暇村ゲレンデから全山歩いて登ることになります。7時の時点の休暇村駐車場では、すでに出発の準備を始める登山者やバックカントリーの方々が出発の準備を始めています。この時点ですでに20名近い方々がお越しになっています。来週になれば、三本滝までマイカー通行可能になるため、全山登行を強いられるのは今週のみで、例年なら、1週間控えて次週にされる様子が多かったものの、今回は最終的に50名程度の方が入山されたと思われます。

<休暇村〜かもしかゲレンデ、三本滝レストハウス前駐車場・県道乗鞍岳線除雪>休暇村ゲレンデは先週まで営業していたとは思えないほど、激しく雪解けが進んでいて、スタート地点の積雪は駐車場から数十メートル先となっています。スタートしてからも、数か所でスキーを外して歩かないといけない場所がありました。

休暇村ゲレンデの先にある三本滝レストハウス前駐車場もほとんど積雪はなく、すでにアスファルトの一部が見えている状態。来週からこちらにマイカーを停めてかもしかゲレンデからツアーコースに入りますが、おそらく、4月15日(金)午前11時の冬季閉鎖解除(※)までには自然融解してしまうのではと思うほどの少なさです。(※休暇村〜三本滝間)
その県道乗鞍岳線ですが、現在、観光センターから11kmほど先の荒田沢橋まで進んでいます。例年の工程よりも早い様子がみられます。

かもしかゲレンデも雪解けがかなり早い状態ですが、それでも板を外さなければ、登行・下山滑走できないところは、まだ少ない状況ですが、昨年と比べて1ヶ月ほど雪解けが早いといってよい状況です。

<ツアーコースの状況>10時のツアーコース入口の気温は6℃、もちろん快晴が続いています。こちらでも強めの風が時折吹き抜けています。アウターを脱げば、強風で寒さを感じ、歩き出すとアウターが不要になる微妙な状況。こちらでも積雪量の少なさは顕著で、ありとあらゆるところからブッシュが起き上がってきています。場所によっても異なりますが、昨年より2〜3週間ほど早い雪解け・積雪量とみられ、ゴールデンウィークまで滑走できるか心配な状況です。
お昼前になると、バーン表面が緩み始めるものの、グサグサになるほどの状況ではなく、バーンを踏み抜いてしまう登山者は皆無に近い状態でした。

ツアーコース最後の位ヶ原急斜面もバーンコンディションは全く変わりません。12時30分の位ヶ原急斜面の気温は6℃、午前中はほとんど気温の変化がなく、風も少し収まりを見せるようになってきました。

<森林限界以降>ツアーコースの先の位ヶ原に到達すると、風は再び強くなるものの、気温はそれほど変わらず13時で5℃です。アウターなしでもなんとか対応可能な状態。そして、先週までは見られなかったハイマツが姿を現し、昨年よりも1週間遅いものの、例年よりも2週間以上早い状況です。摩利支天岳・すべり台方面は、南向きのバーンのため、楽しく滑走できたものの、剣ヶ峰方面はバーンが固かった模様で、肩の小屋からアイゼンが必要です。また、富士見沢は本日は滑走した形跡がなく、バーン状態は不明ですが、付近の状況から、すべり台よりも固い状況ではなかったかと思われます。


<ツアーコースの積雪>
・3番標識付近の積雪量は、先週より25センチ減少して、昨年より15センチ少なく、1週間早い雪解け。
・5番標識付近の積雪量は、先週より25センチ減少して、昨年より90センチ少なく、1ヶ月早い雪解け。
・位ヶ原急斜面の積雪量は、先週より20センチ減少して、昨年より1メートル少ない状況。
・位ヶ原の積雪量は、先週より30センチ減少して、昨年より25センチ多く、1週間遅い雪解け。

下山滑走は、ツアーコースはまだ問題ありませんが、かもしかゲレンデは、積雪箇所が狭くなっている所があり、休暇村ゲレンデは、所々で板を外す必要があります。

なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版Vol.4 は、次週末掲載予定です。(2016/04/09 19:10更新)

 

【4月9日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)】

次週末でMt乗鞍スキー場の営業が終了します。それに伴い、県道乗鞍岳線の除雪、乗鞍岳春山バスの運行開始などにより、ツアーコース入口や大雪渓・山頂方面へのアクセス方法が変わってきます。下記を参照のうえ、入山されるようお願いいたします。
特にスキー場営業が終わってから、県道乗鞍岳線の休暇村〜三本滝開通までの間。4月4日(月)〜4月15日(金)までは、休暇村から全山自力で登行することとなりますので、ご注意ください。
  スキー場〜三本滝ゲート
(標高1600〜1800m)
三本滝ゲート〜ツアーコース入口
(標高1800〜2000m)
ツアーコース入口〜位ヶ原
(標高2000〜2500m)
位ヶ原方面〜大雪渓
(標高2500〜2600m)
4月3日(日)まで リフト乗車 リフト乗車 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月4日(月)〜15日(金)11時 徒歩(休暇村G、スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月15日(金)11時〜22日(金) マイカー(県道乗鞍岳線) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月23日(土 )予定〜5月下旬 マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) 徒歩(スノーシュー等)
5月下旬〜6月30日(木) マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m) ※6月19日(日)は天空マラソンのため運休
【岐阜県】5月15日(日)〜 乗鞍スカイラインシャトルバス(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m)


| 速報バックナンバー | TOP |
 

■2016年4月2 日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版Vol.3
 

●ご注意 :今回の記事はバックカントリー経験者を対象としたもので、ツアー コース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 ツアーコースマップ → ノリクラガイドマップ 冬スキー 版<対象時期:12月末〜4月末>

●ご案内 :  Mt.乗鞍営業終了以降(4月6日(月)以降)の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春 山バス、乗鞍スカイライン)を本日速報の最後に掲載しております。

 

@ 2016/04/02 09:25
今日も大入満員 − 120名以上がお越しになる
(ツアーコース入口)
A 2016/04/02 10:10
気温10℃ 暑い! − 穏やかな春の陽気
(ツアーコース − 1番標識付近)

B 2016/04/02 12:35
今日は全山滑りやすい湿雪
(位ヶ原)

C 2016/04/02 14:15
雲が柔らかく流れ続ける
(大雪渓)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今日は完全に春モード全開!暑いくらいのコンディションでバーンは全山湿雪。位ヶ原以降の森林限界はほぼ無風。お昼前から雲が流れ込むものの、天候の変化はなく、過ごしやすい一日でした。

早朝6時の乗鞍高原は、ほぼ快晴の朝を迎えます。気温は0℃、アウターなしでも全く寒さを感じさせません。日の出が早く5時過ぎには空が明るくなり始め、5時30分過ぎには日の出が始まります。ただ、今日は東の空に雲が横たわり、その雲の中からの日の出だったため、朝焼けは見られませんでした。日の出とともに空の青さがくっきりとしてきますが、厳冬期と比べて、青さに若干の締まりがありません。そんなところにも季節感がはっきりと感じれるようになってきました。また、若干ではあるものの、黄砂の影響からか、ノリクラの山肌がくすんだ色合いの場所がみられます。

4月に入り、昨日から県道乗鞍岳線の除雪が休暇村ゲートから始まりました。除雪担当の方の話によると、昨年の3分の1程度しか積雪がなく、半日で休暇村から三本滝ゲート手前まで除雪の先頭が入ることができたとのこと。なお、休暇村ゲート〜三本滝ゲート間の開通は4月15日(金)午前11時ですから、ツアーコース方面へは、4月4日(月)から4月15日までは、休暇村ゲレンデから全山登行となりますのでご注意ください。(下記の「Mt.乗鞍営業終了以降(4月6日(月)以降)の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春 山バス、乗鞍スカイライン)」を参照ください。)

<Mt乗鞍スキー場のゲレンデ状況>Mt乗鞍スキー場の営業は明日で終了。滑走不能のコースがあるものの、よくぞ最終日までこのゲレンデコンディションを保持することができたと思わせるほど。コース整備にはかなり苦労されているものと思われます。8時の気温は4℃で日差しの暖かさを十分感じられる状態。そのため、バーンはリフト営業開始時点ですでに湿雪状態です。それでも、足を取られるほどのグサグサ状態ではなく、比較的スムーズにターンできる状態です。

<ツアーコースの状況>9時のツアーコース入口の気温は6℃で、やや雲量が多くなってきたもののきれいな青空が続きます。すでに40名ほどの方がお越しになっていて、出発の準備を始めます。そして、リフトが利用できる最終駆け込み需要でしょうか、最終的には120名以上の方が入山されました。強い日差しにアウターを脱いでザックに押し込む様子があちこちで見られ、じりじりと焼き付ける日差しに、日焼け止めクリームを丹念に塗布するた模様も目立ちました。
入口急斜面からすでに湿雪状態。ただ、踏み抜くほどのひどい状態ではなく、ツボ足でも比較的歩きやすい状態。入口急斜面最上部も表面が緩んで、いつものようなシールのグリップが失われることはありません。10時30分ごろから雲量が多くなり、青空よりも雲のほうが多い状態になりますが、日差しがなくなっても冷え込みはほとんどなく、丁度良い気候と言えます。

バーンコンディションは最上部の位ヶ原急斜面でも変わらず湿雪です。ただ、今日は午後になっても冷え込みはなく、ツアーコースの下山滑走は、若干重たい雪がまとわりつくものの、パックやアイスバーンから比べたら格段に滑りやすい状態でした。

<森林限界以降>正午の位ヶ原の気温は4℃、ツアーコースよりも気温の低下を感じさせますが、アウターなしでも全く問題ない状態。今日も肩の小屋・剣ヶ峰山頂方面に向かう登山者やスキーヤーが多く、下山されてきた登山者の話では、朝日岳のトラバース部分はアイゼンがなくてもかろうじて登ることができたようですが、その先の稜線から山頂方面はアイゼンが必要だったとのこと。また、摩利支天岳・すべり台や富士見沢方面はバーンが緩んでいて、普段はアイスバーンになっている吹きさらしの場所もシールで問題なく登ることができるほどでした。
また、3月28日(月)あたりに降雪があり、大雪渓付近では新たな雪が10センチ以上積もっている状態で、真っ白な雪面がまぶしく感じられました。

<ツアーコースの積雪>
・3番標識付近の積雪量は、先週より10センチ減少して、昨年より20センチ少ない状況で、昨年より1週間早い雪解け。
・5番標識付近の積雪量は、先週と同じで、昨年より100センチ少ない状況で、昨年より1ヶ月早い雪解け。
・位ヶ原急斜面の積雪量は、先週とほぼ同じで、昨年より1メートル少ない状況。
・位ヶ原の積雪量は、先週より5センチ減少して、昨年より15センチ多い状況で、昨年より1週間遅い雪解け。

なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版Vol.3 は、次週末掲載予定です。(2016/04/02 18:10更新)

 

【4月2日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)】

次週末でMt乗鞍スキー場の営業が終了します。それに伴い、県道乗鞍岳線の除雪、乗鞍岳春山バスの運行開始などにより、ツアーコース入口や大雪渓・山頂方面へのアクセス方法が変わってきます。下記を参照のうえ、入山されるようお願いいたします。
特にスキー場営業が終わってから、県道乗鞍岳線の休暇村〜三本滝開通までの間。4月4日(月)〜4月15日(金)までは、休暇村から全山自力で登行することとなりますので、ご注意ください。
  スキー場〜三本滝ゲート
(標高1600〜1800m)
三本滝ゲート〜ツアーコース入口
(標高1800〜2000m)
ツアーコース入口〜位ヶ原
(標高2000〜2500m)
位ヶ原方面〜大雪渓
(標高2500〜2600m)
4月3日(日)まで リフト乗車 リフト乗車 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月4日(月)〜15日(金)11時 徒歩(休暇村G、スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月15日(金)11時〜22日(金) マイカー(県道乗鞍岳線) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等) 徒歩(スノーシュー等)
4月23日(土 )予定〜5月下旬 マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) 徒歩(スノーシュー等)
5月下旬〜6月30日(木) マイカー(県道乗鞍岳線) 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m) ※6月19日(日)は天空マラソンのため運休
【岐阜県】5月15日(日)〜 乗鞍スカイラインシャトルバス(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m)


| 速報バックナンバー | TOP |



Copyright (C)   乗鞍大雪渓WebSite

Top ||   <<Back(2016-03)   Sokuhou-Index   Next(2016-05)>>