【速報バックナンバー 2016年6月分】

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◎ 6月

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■2016年6月26日(日)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダーVol.7
 
 

@ 2016/06/26 08:15
気温6℃、濃霧、小雨 − 天気が良くなるはずだったのに
(乗鞍岳春山バス始発便、大雪渓到着)
A 2016/06/26 11:35
雨なんて関係ないっ! − コーチが根をあげるほど元気
(雪渓上部 − スキーレッスン)

B 2016/06/26 13:00
この青空を待っていた!
(雪渓下部 − モーグルコース)

C 2016/06/26 13:55
午後のティータイム − 山小屋とは思えない雰囲気に
(畳平鶴ヶ池畔 乗鞍白雲荘 − 本日より営業開始)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 昨日に引き続き悪天候...本格的な梅雨シーズンとなり、この状況に耐えしのぐことができると、梅雨明け後の夏スキーが一層楽しくなるはずです...

<乗鞍高原、春山バス始発便>
早朝6時の乗鞍高原は、雲間に少しだけ青空が広がる朝を迎えます。気温は12℃、観光センター前駐車場には40台ほどの車がすでにお越しになっています。天気予報では天候が回復すると発表され、それに期待をかけてお越しになった方が多い模様。昨晩はまとまった降雨があったものの、日付が変わるころにはすでに収まり、少し日差しが差し込むタイミングもあって、天候回復が期待できそうな雰囲気です。ただ、昨晩の降雨のため、岐阜県側の乗鞍スカイラインは通行止め。しかし、7時30分には通行止めは解除されました。7時頃にになると、霧雨が降り始め、春山バスで大雪渓に向かおうか迷うスキーヤーもいらっしゃり、はっきりとしない雲行きが続きます。

今日の春山バス始発便は3台が運行され、定刻通り、大雪渓に向けて出発します。
三本滝付近で濃霧の帯があり、さらにかもしかゲレンデ付近から先に再び濃霧の帯、位ヶ原山荘付近は視界が良かったものの、森林限界を超えて再び濃霧の中と、目まぐるしく視界状況が変化し霧雨が続きます。

<大雪渓>
春山バス始発便が到着した8時過ぎの大雪渓の気温は6℃、視界が30〜50メートルの濃霧...そこまでは昨日とほぼ同じですが、今日はそれに加えて冷たい雨...これが結構つらいもので、春山バスを降りたスキーヤー・ボーダーの一部は、すぐさま避難小屋へ直行し、避難小屋は満員御礼状態。スマホで雨雲レーダーを確認したり、中には読書を始めるモーグラーもいて、天候回復をじーっと待つ様子がみられました。

午前中は残念ながら天候の回復はなく、それどころか気温は少しずつ低下し、11時の大雪渓の気温は2℃まで低下します。本当は10時54分の春山バス下り便で下山の予定だったというスキーレッスンのコーチは、生徒さんからもっと滑りたいとのリクエストに13時24分の次便まで滑り続けざるを得ない状況。途中で休憩を入れると体が冷え切って動けなくなることが必至で、コーチのほうが根をあげるほど元気な生徒さんでした。

正午の気温は2℃、今日は天候の回復は見込めないと思っていたところ、13時頃には綺麗な青空が広がり始め、避難小屋で待機していたモーグラーの方も、「この天候を待っていた!」と嬉しそうでした。雪渓下部のモーグルコースは昨日まで2本でしたが、その間にもう1本作成されてかなりの人気ぶり。長さも20コブ前後あって、十分な滑走距離が残っています。おそらく次週末にはかなり短くなってくると考えられ、20コブ以下になると少し物足らなく感じるモーグラーも多いのではないかと思います。雪渓下部の積雪がなくなると、雪渓上部左側のモーグルラインに移動しますが、急斜面で上級者のみの滑走となっています。

また、本日より、グリーンサポートスタッフのパトロール活動が始まりました。登山道の誘導ロープの整備や登山者への啓もう活動を目的とする営林署のスタッフです。今日も大雪渓から肩の小屋へ向かう登山道の誘導ロープの整備が行われ、これから10月中旬ごろまで活動されます。

<畳平、乗鞍白雲荘営業開始>
午後からは畳平へ移動します。13時の畳平は完全濃霧で視界は数十メートルしかありません。そんな中、畳平入口にある乗鞍白雲荘が本日より営業開始しました。正式には昨日6月25日(土)が営業開始日でしたが、昨日は乗鞍スカイラインが終日通行止めだったため、実質的に本日は今シーズン初日です。昨年リニューアルした館内は、山小屋とは思えない落ち着きのある雰囲気で、シナモンパイとシナモンティーで午後をゆっくりくつろぐお客様は「畳平で営業していると聞いて、わざわざお茶しにやってきました。」と、おっしゃっていて、薪ストーブの揺らぎを眺めながらの午後のひと時は、気温1.5℃の真冬のような屋外を忘れさせる暖かさがありました。白雲荘は今日から連日営業が始まり、天気の良い日は満天の星空が広がり、周囲に街路灯などのない標高2702メートルは天体愛好者に人気で、連泊して天体観測を楽しむ方もいらっしゃるとのことでした。

さて、畳平お花畑は、ハクサンイチゲがほぼ満開状態になり、ミヤマクロユリも大半がつぼみをつけています。例年の7月中旬並みの状況です。ハクサンイチゲの見頃は1〜2週間は続くと思いますが、早めにお越しいただく必要があります。

なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダーVol.7 は、次週末掲載予定です。(2016/06/26 19:30更新)

 

【6月26日(日)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


 【▼Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)(クリックで展開)】


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■2016年6月25日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダーVol.7
 
 

@ 2016/06/25 08:20
濃霧、気温9℃ − 全く見えない
(大雪渓・肩の小屋口バス停)
A 2016/06/25 11:20
天候が悪くても、何が何でも滑ります。
(雪渓下部、アルペンボーダー)

B 2016/06/25 12:35
一瞬だけ視界が回復 − 今日はほとんど五里霧中
(雪渓上部左側)

C 2016/06/25 12:35
ひとり黙々とコブを掘る − 明日来場のモーグラーのために
(雪渓上部左側、コブ管理人)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ どうやら本格的な梅雨シーズンに突入した模様で、今日は終日濃霧に加え、強風と雨に見舞われた一日でした。

<乗鞍高原、観光センター>
早朝6時の乗鞍高原は、昨晩の激しい雨が収まり、曇〜雨の朝を迎えています。気温は16℃、夜明けごろはほとんど風はなかったものの、時間とともに北風が強くなってきます。雲は足早に流れ、時折、東の空に日差しが差し込む状況。しかし、その後、雨が降ったりやんだりを繰り返し、天候は悪化傾向となります。岐阜県側の乗鞍スカイラインは昨晩の激しい雨のため、6時の段階で24時間雨量が100mmに達し、基準値を超えたため今朝7時の開門が行われず、今日は終日通行止めでした。また、長野県側の乗鞍岳春山バスは今日も通常通りの運行が始まります。6時時点では観光センター前駐車場には10台ほどしか車がなかったものの、その後、いつものように多くマイカーがお越しになり、春山バス始発便は2台が運行されました。

<乗鞍岳春山バス>
観光センターから三本滝まではさほど大きな変化はないものの、三本滝を過ぎると道路上には木の枝や小石が散乱しています。昨晩の雨で山の斜面から流れ出したもので、おそらく、早朝までは道路が川のようになっていたものと思われます。そして、荒田沢橋から冷泉小屋に向かう途中では、雨の時にしか見られない「まぼろしの滝」が激しく流れ、霧の中でもその様子がはっきりと確認できるほどです。そして、標高2350メートルの位ヶ原山荘に到着する手前からひどい濃霧となり、周辺の様子は全く確認できないようになり、森林限界を超えた位ヶ原から先は、道路以外はほとんど確認できません。
そして、先週は高さ5.1メートルあった4号カーブの雪壁が、今朝は3.7メートルまで縮小し、1週間で1.4メートルもの雪解けはかなり激しい状況で、この1週間の降雨の激しさを物語っています。

<大雪渓>
春山バス始発便が到着した8時過ぎの大雪渓の気温は9℃、やや強めの北風が吹き、視界は50メートルに満たない状況。春山バスから降りたスキーヤーはあまりの寒さに、アウターを羽織る様子があります。雨はパラパラと降っている程度で、滑走する分にはほとんど問題ありません。視界が悪いため、どの程度の雪解けなのかはっきりしない状況ですが、8月上旬〜中旬並みまで雪解けが進んでいるところが目立ちます。ただ、雪渓下部のモーグルコースは14コブと19コブの2レーンは健在で、まだまだ滑走可能です。

10時頃になると、一時的に視界が開けるタイミングがみられますが、それと同時に風もつよくなり、アルペンボードの方などは、バーンを登る際にボードが風にあおられて、バランスを崩す様子も見られます。そして、気温も低くなり、正午の大雪渓の気温は4℃まで低下しました。

雪渓上部左側では、コブ管理人がコブ整備を行うものの、訪れたモーグラーはゼロ...明日は朝一番から滑走可能な状態に仕上げていました。先週と比べて、ゴール付近い岩場が出てきたため上部にレーンを伸ばし、20コブ程度の滑走距離を確保されていました。

また、大雪渓の全体的なバーン状況は、縦溝はあまり見られませんが、雪渓中段から下部にかけて、再氷結によって発生する氷柱(たけのこ)が目立ってきました。現時点ではそれほど大きなものではありませんが今後は成長すると思われ、まさに「雨後の筍」となって行くはずですので、7月以降、スキーキャンプなどを計画されている方は、鍬等を用意されたほうがよいかと思います。

午後になっても天候は回復せず、15時頃からまとまった降雨となり、大雨といってもよい状態で風もひどく、荒れた状況になって来ました。

明日もあまり芳しくない天気予報が出ています。特に乗鞍スカイラインは今後の降雨により、通行止めが継続される恐れがありますので、ご注意ください。

<大雪渓〜肩の小屋登山道の積雪状況>
 

D 2016/06/25 08:45
積雪区間は40〜50メートルで、アイゼン必要
(大雪渓〜肩の小屋登山道)

E 2016/06/25 08:45
大雪渓から肩の小屋への登山道、モーグルコースの岩の左へ
(大雪渓)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

稜線方面の積雪はなくなりましたので、今週からは積雪の残る大雪渓〜肩の小屋登山道の様子のみお伝えします。

登山道入口から数十メートル進むと、ご覧のような積雪区間があります。今週から登山道を示す誘導ロープが設置されていますので、それに従って、モーグルコースの左側に向かってください。誤って右側に進むと行き止まりになりますので、必ず、赤線ルート(積雪区間40〜50メートル)を進んでモーグルコースの岩の左側を進むようにしてください。ここを通過すると再び登山道があらわれ、この先はほぼ雪解けが完了しています。

なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダーVol.7 は、次週末掲載予定です。(2016/06/25 17:40更新)

 

【6月25日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


 【▼Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)(クリックで展開)】


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■2016年6月19日(日)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  第11回乗鞍天空マラソン特集
 
 

@ 2016/06/19 07:50
エントリー数1710名 − 3年ぶりの好天
(第1
回乗鞍天空マラソン − 観光センター前スタートエリア)
A 2016/06/19 09:16
1位は四辻 剛選手 − 後続と大差をつけて初出場・初優勝
(第
11回乗鞍天空マラソン − 大雪渓下4号カーブ)

B 2016/06/19 10:20
上りの目標タイムをクリアできました − あとは下るだけ
(第11回乗鞍天空マラソン − 大雪渓折返し地点)

C 2016/06/19 11:25
11時頃から雨 − やっぱり天空マラソンらしい天候に
(第11回乗鞍天空マラソン − 下山も楽しい)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今日は第11回乗鞍天空マラソンが3年ぶりの好天のもとで開催されました。なお、乗鞍天空マラソン特集は、現在編集中で、掲載は7月上旬予定です。今しばらくお待ちください。

<開会式前>
早朝6時の乗鞍高原はうろこ雲が広がる晴〜曇の朝を迎えます。気温は14℃、暑くもなく寒くもないほど良い状態です。時折、日差しが差し込むタイミングがあるものの、日差しに暑さはほとんど感じません。そして、観光センターには徐々に選手が集まり始め、チームのメンバーとの談笑を楽しむ方、初めての参加で完走できるか不安でいっぱいという選手などさまざま...昨日の予報よりもやや天候は悪化傾向で、暑さよりも寒さ対策が必要になると予測した選手の中には、ビニール袋タイプの合羽をポケットに忍ばせる様子も見られました。また、下りの膝への負担から入念にテーピングを施す様子もありました。

<開会式>
7時頃には再び青空が戻るものの、開会式が始まる7時45分には再び曇り空。乗鞍出身のシンガーソングライター 高橋あずみさんが歌う、大会テーマソング「ココロノママニ」の熱唱から開会式が始まります。

そして、大会長であるのりくら観光協会会長 福島 真氏より大会のあいさつが始まります。
「全国各地からご参加いただきまして心から歓迎申し上げます。去年・一昨年とちょっと天気が悪くて、今年の参加人数がちょっと減ってしまいました。昨日の受付で1500名ほどになってしまいました。昨年までは2000人を超えていたんですが、天候のせいもあると思いますけども、11回の大会を迎えまして、この大会も何か少し変わっていかなければならなと、考えています。
そこで、私共考えておりますのは、コレ、フルマラソンにしたいとちょっと考えております。(会場から笑い・ざわめき・どよめき・拍手)
これだけ過酷な大会でさらに距離を延ばすのかという声も聞かれると思いますが、コース取り・大会の運営の方もちょっと考え直して、それが可能なのかどうかぜひ皆さんにもご意見をお伺いしたいと思います(ほぼ原文)。」

<競技開始>
8時にレースが始まります。エントリー数1710名、そして、先ほどの大会長の話では1500名程度の出場の模様。レース開始直後からトップ選手が独走体制。約2km地点の休暇村で2位の選手と1分近くの差があって、4km地点でその差が2分とさらに広がる一方。第1エイド・第2エイドともに給水を受け、荒田沢橋から冷泉小屋の急勾配でもスピードを落とすことなく登り切ります。天候はほぼ曇り空で日差しはなく、第3エイドの標高2350メートルの位ヶ原山荘で気温15℃でしたので、暑いというほどではなかったものの、各エイドでの補水は必ず行っていました。位ヶ原山荘を過ぎて空気の薄い森林限界にさしかかてもペースは変わらず、折り返し地点へと向かいます。
折り返し地点手前500メートルのところにある雪壁は5.1メートルと昨年の4.6メートルよりも高い状態で、その雪壁に到達したトップ選手は2位との差が8分とさらに広がり、最終的には10分近い大差でとなりました。

男子1位は四辻 剛選手、同じチームのメンバー(女子優勝の杉浦 美由紀選手)に誘われて初出場で初優勝されました。そして、女子1位は、杉浦 美由紀選手で、3度目の優勝でした。

そして、折り返し地点のエイドでは、地元の山菜の煮物をはじめ、おにぎり・バナナなどが提供され、タイム計測中であることを忘れて、何度もほおばる様子がみられました。訪れた選手の方は、「下は暑かったけど、ここまで来て涼しく、走りやすかった。これまでの天空マラソンで一番走り安かったのではないかと思います。」と、おっしゃっていました。

ただ、この天候も、10時頃から気温が10℃まで低下し、その後、11時頃から雨となり、やはり雨が付きまとう大会となってしまいましたが、多くの選手はそんな雨にもめげずに三本滝までゴールされ、また来年も出場したいと大きな声で答えてくれる選手もいらっしゃいました。

なお、今回取材の 第11回乗鞍天空マラソンの特集は 7月上旬に掲載予定ですが、掲載時にはトップページでお知らせいたしますので、今しばらくお待ちください。 (2016/06/19 18:50更新)

● 第11回乗鞍天空マラソン入賞選手のリザルト(速報値であるため、大会公式リザルトをご確認ください)

<男子>
1 四辻 剛             1:55:43
2 田畑 幸司          2:05:15
3 曽根 新             2:11:09
4 木村 裕一          2:16:45
5 依田 光央          2:17:40
6 松村 優作          2:18:29

<女子>
1 杉浦 美由紀      2:31:38
2 椎名 永果         2:35:07
3 長坂 恵子         2:39:14
4 青木 雅子         2:39:43
5 木邨 愛実         2:42:37
6 武田 典子         2:46:39

 

【6月19日(日)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】



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■2016年6月18日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダーVol.6    第11回乗鞍天空マラソン特集
 
 

@ 2016/06/18 08:45
明日は乗鞍天空マラソン − 完走を願って願掛け登山
(大雪渓〜肩の小屋登山道)
A 2016/06/18 09:20
快晴微風、気温14℃ − 夏の爽やかさに包まれる
(雪渓下部 − モーグルコース)

B 2016/06/18 10:15
この絶景を独り占め − 夏スキーヤー特権
(雪渓上部 − モーグルコース)

C 2016/06/18 14:40
乗鞍天空マラソン受付後は、特設トレイルコースへ
(観光センター前)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ このところ、週末になると天候に恵まれる日が続いていますが、今日はその記録を塗り替えるほど気持ちの良い天候の一日でした。

<乗鞍高原・一の瀬園地レンゲツツジ>
すでに、
お知らせ−6月19日開催の第10回乗鞍天空マラソンに伴う通行規制<春山バス・県道乗鞍岳線・観光センター・三本滝> にてご案内した通り、明日の乗鞍天空マラソン開催に伴い、観光センター前駐車場は南側半分が規制され、春山バスも観光センター内に入ることができないため、車道上にある路線バスの停留所での発着です。7時を回るころになると、寒さは完全になくなり、日差しの強さを少しずつ感じるようになってきます。それでもエゾハルゼミがまだ鳴き出していませんので、暑いというほどの状況ではありません。また、観光センター前駐車場は一部規制されていて、この時点では問題なく駐車できますが、その後はほぼ満車状態が続きました。公式発表では、駐車場の規制は観光センターと三本滝レストハウス前のみですが、実際には鈴蘭橋駐車場や休暇村の駐車場も規制が実施されていました。

さて、一の瀬園地のレンゲツツジですが、そろそろ見頃の時期が過ぎつつあります。先週もお伝えしたように、枯れてしまったもの、咲いているもの、まだつぼみのものが混在していて、まだまだ楽しめるとは思いますが、全体的には終了に近づきつつある状態です。

春山バス始発便、位ヶ原山荘〜大雪渓の積雪状況・登山道状況
今日の春山バス始発便は3台が運行されました。空のくっきり感は完全に初夏を思わせるような雰囲気。緑と青のコントラストは、これまで見られた雪の白と空の青のコントラストとは異なり、爽やかさを伴った別の美しさがあります。そして、大雪渓手前にある雪壁は最大5.1メートル。昨年よりも高い状態が保たれていて、明日の大会では多くの選手に堪能してもらえることと思います。

春山バス始発便が到着した8時の大雪渓の気温は11℃、見るものすべてがくっきりと映し出され、梅雨明け直後の安定した夏の状況に近いものがあります。風がなくなると、日差しの暑さがじりじりと感じられますが、雪渓から流れてくるひんやりとした空気の流れは、何とも言えず心地よいもの。「絶対に下界では生活できないですよね〜」と、常連の方々が互いにおっしゃるほどの心地よさです。

大雪渓の積雪は全体的にみて、7月中旬〜下旬並みの状況で、下部・中段・上部ともに滑走可能で、下部には2本のモーグルコース、上部左側には1本のモーグルコース、上部右側にはアルペンボーダーのゲート、アルペンスキーヤーのポールがみられ、練習に励む様子がみられました。また、大雪渓から肩の小屋に向かう登山道は、ほとんどが雪解け完了するものの、登山道入口からの急斜面で58メートルほど積雪が残っていますので、アイゼンなどが必要と考えられます(下の<山頂方面・大雪渓〜肩の小屋登山道の積雪状況>を参照)。

<第11回乗鞍天空マラソン受付>
明日の大会本番に先だって、13時30分より観光センター2階において、大会受付が行われました。
13時の観光センター前は入道雲がもくもくと湧き上がる夏空が広がります。気温は22℃と高くはないものの、日差しがかなり強く、とにかく暑い!の一言です。例年だと、受付開始直前に多くの方が並び、一斉に受付作業が始まるものの、今回は全く混雑はなく、スムーズに実施されました。お越しになった選手の中には「一回は出てみたいと以前から思っていたんです。でも、登りがかなり大変なんですよね〜」と、不安そうな方や、「今年で3年目ですが、明日はようやく晴れた大会になりそうで、この日を待っていました。」と、雨の大会が続いた中でも、出場し続けた選手には、あすの大会は最高のご褒美になりそうです。

出店ブースでも、サンバイザーやボトルをたくさん収納できるトレランザックなどに注目が集まっていて、明日のレースは暑さへの対応も念頭に置く選手が多くみられ、過去の大会とは勝手の異なる状況になりそうです。それでも、高さ5.1メートルの雪壁と、森林限界の別世界が爽やかな空気感で迎えてくれるはずです。

明日は8時に観光センター前をスタートします。「天空マラソン」の名の通りの天候を祈りたいものです。なお、今回取材の 第11回乗鞍天空マラソンの特集は 7月上旬に掲載予定ですが、掲載時にはトップページでお知らせいたしますので、今しばらくお待ちください。

<山頂方面・大雪渓〜肩の小屋登山道の積雪状況>
 

D 2016/06/18 09:05
蚕玉岳の稜線滑走は不能になりました
(剣ヶ峰・蚕玉岳方面)
E 2016/06/18 09:05
登山道上の積雪はかなり縮小
(朝日岳方面 − 画像Fもご覧下さい)

F 2016/06/18 09:05
積雪区間は15メートルで、アイゼンはほぼ不要
(登山道積雪区間)

G 2016/06/18 08:35
大雪渓から肩の小屋への登山道、モーグルコースの岩の左へ
(大雪渓)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

【画像D】 蚕玉岳の滑走ラインはご覧のとおり、積雪がほとんどなくなり、今週は滑走不能になりました。

【画像E】 肩の小屋から稜線への登山道では、これまで積雪箇所があって、アイゼンが必要な状況でしたが、積雪箇所がかなり縮小して、アイゼンは不要になりました。詳細は画像Fをご覧下さい。

【画像F】 積雪箇所の拡大画像です。ご覧のように積雪区間は15メートルに縮小しました。よほどのことがない限り、アイゼンは不要と考えられます。おそらく数日以内には登山道上の積雪は完全になくなると考えられます。

【画像G】 こちらは大雪渓から肩の小屋への登山道です。入口から数十メートル進むと、ご覧のような積雪区間があり、登山道が隠れてしまい、誤って赤線のルートで進む方がいらっしゃいます。この先は行き止まりになりますので、必ず、青線ルート(積雪区間58メートル)を進んでモーグルコースの岩の左側を進むようにしてください。ここを通過すると再び登山道があらわれ、この先はほぼ雪解けが完了しています。

なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダーVol.6 は、次週末掲載予定です。なお、今回取材の 第11回乗鞍天空マラソンの特集は 7月上旬に掲載予定ですが、掲載時にはトップページでお知らせいたしますので、今しばらくお待ちください。 (2016/06/18 19:25更新)

 

【6月18日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】



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■2016年6月12日(日)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダーVol.5
 
 

@ 2016/06/12 10:15
高山植物の季節が始まる
(キバナシャクナゲ − 肩の小屋前)
A 2016/06/12 11:00
雪の上は慎重に − アイゼン携行をお勧めします
(登山道 − 朝日岳下)

B 2016/06/12 13:35
雪渓上部にもモーグルラインができました
(雪渓上部左側 22コブ×81メートル)

C 2016/06/12 13:50
雪渓下部のモーグルラインもまだまだ滑走可能
(雪渓下部)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ ほぼ終日曇天で、ひんやりとした風が流れて汗しらずの一日を過ごすことができました。

<ほおのき平駐車場、乗鞍スカイライン、畳平>
早朝6時のほおのき平駐車場は、雲間に青空がのぞく天候で気温は16℃です。激しく燕が行き交う朝を迎えています。駐車場には10台程度の車しか見られませんが、シャトルバス始発便の定刻が近づくにつれて増え、20名程度の方が乗車され、畳平へと出発します。

今日のスカイラインは残念ながら、遠方の視界は雲に覆われて確認することができません。残雪はほとんどなくなり、森林限界を超えた四ッ岳カーブ付近に残るのみ。土俵ヶ原を超えた平湯温泉への登山口付近に到達すると穂高の山並みが確認でき、日差しも若干差し込んで天候は少しよい方向へと進んでいるようです。

7時30分の畳平の気温は8℃、薄着でも全く寒さを感じさせない状況。岐阜県側滑走指定地の鶴ヶ池雪渓が5月末で閉鎖され、訪れたスキーヤーは長野県側の大雪渓へ移動する必要があります。大雪渓までは1.5km程度歩く必要があり、スキーブーツとは別にスニーカーなどの靴を用意されることをお勧めします。

畳平お花畑は先週6月4日(土)に一般開放されました。遊歩道部分はほぼ全面積雪がなく、ハクサンイチゲの新芽がいたるところで青々としてきました。遊歩道の奥の方ではすでに開花しているハクサンイチゲも数多くみられるようになり、7月を待たずに見頃を迎えてしまうのではないかと予測します。このほか、ショウジョウバカマやミヤマキンバイなども咲き始めました。

<稜線方面>
肩の小屋周辺はいたることで、キバナシャクナゲが満開を迎えています。雪解けが1ヶ月以上早い中、例年よりも若干早い程度です。高山植物の中では、比較的大型の花ですから、探さなくても簡単に見つけることができます。そして、稜線方面へ向かう登山道は昨日よりもさらに雪解けが進んで、登山道の積雪区間は60メートルありますが、45メートル進んで方向を変えて右上に15メートル進む状況ですが、右上15メートルが雪解けで消滅しかけていました。それでも、雪の上でバランスを崩しながら登る登山者の様子もあり、少なくとも下山はアイゼンがあったほうがよいと考えらます。そして、登山道から30メートルほど先に雷鳥の姿がみられ、多くの登山者が足を止めてシャッターを切っていました。

9時過ぎから山麓かr雲が湧き上がるようになり、夏山の天候が始まります。周期的に雲が流れ込むことはあっても、それ以上の変化は見られません。ただ、涼しい風が収まるとむしむしとした感覚が戻りました。11時の稜線の気温は10℃、西からひんやりとした空気が流れ込み、山麓からは雲が斜面を駆け上がる様子があって、両者の空気の層が上空で押し合いへし合いする様子がみられました。

<大雪渓>
アルペンボーダーの方々が今日も訪れ、タイムレースを行っていました。肩の小屋周辺で実施されていました。ハイクアップが必要なボードキャンプでありながら、40名前後の方が参加されるのは、おそらく他の競技では見られないことと思います。そして、昨日から雪渓上部左側でコブ管理人が新たなコブを作成していました。ただ、雪渓下部のコブはまだ十分滑走可能で、多くのモーグラーは雪渓下部のラインで滑走されていました。

来週6月19日(日)には乗鞍天空マラソンが開催され、春山バス運休などの規制が実施されます。一部の規制は17日(金)から開始されます。詳しくは、
お知らせ−6月19日開催の第10回乗鞍天空マラソンに伴う通行規制<春山バス・県道乗鞍岳線・観光センター・三本滝> をご覧ください。

<山頂方面・位ヶ原山荘方面の積雪状況(6月11日現在)>
 

D 2016/06/11 11:05
剣ヶ峰・稜線方面積雪状況 − 詳細は下段の画像を参照

E 2016/06/11 11:05
剣ヶ峰・蚕玉岳 − 蚕玉岳下はかろうじて滑走可(岩の頭注意)
=蚕玉岳下の滑走はあと数日=

F 2016/06/11 11:05
蚕玉岳〜朝日岳稜線下 − 滑走不可
=登山道の急斜面区間60mはアイゼンを=
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

【画像D】 こちらは全景画像で、画像Eで蚕玉岳の滑走ラインの状況。画像Fで、肩の小屋から稜線までの登山道の積雪状況をお伝えします。
【画像E】 先週の段階で岩の頭が多数出ている箇所は幅が4メートル程度しかなかったため、今週は滑走不能かと思われましたが、何とかバーンはつながっています。ただ、実際には最も狭い場所でスキー板1台分(2枚分)しかなく、板を脱いで歩いて降りることになります。それより上部の稜線直下は岩の頭が目立つものの、滑走上の支障はありません。また、岩の頭箇所から下部は現時点では全く問題ありません。おそらく、完全に途切れるのは時間の問題で、次週は間違いなく滑走不能になると思います。
【画像F】朝日岳方面で滑走できる場所はすでにありません。登山道上に積雪が残るのは赤線で示す60メートルの区間です。トレースがしっかりしていて、雪が緩んでいて歩きやすい状態で、下りもアイゼンなしで下山される方が多く見えました。しかし、用心して下りだけアイゼン着用する方もいらっしゃり、できれば、アイゼン携行をお勧めします。


なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダーVol.5 は、次週末掲載予定です。(2016/06/12 19:15更新)

 

【6月12日(日)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】



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■2016年6月11日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダーVol.5
 
 

@ 2016/06/11 06:00
一の瀬のレンゲツツジも見頃を迎えた
(一の瀬つつじ園)
A 2016/06/11 10:40
雪壁最大8メートル − 全体的に例年の半分程度
(県道乗鞍岳線 − 大雪渓下 4号カーブ)

B 2016/06/11 11:50
積雪区間60メートル − 下りも登りも慎重に...
(朝日岳下)

C 2016/06/11 13:45
今日も大盛況
(モーグルコース)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 朝一番はまさに「五月晴れ」でしたが、次第に曇って来たものの、暑くもなく寒くもない過ごしやすい一日でした、

<乗鞍高原・一の瀬園地レンゲツツジ>
早朝6時の乗鞍高原は雲一つない快晴の朝を迎えます。気温は10℃、少しひんやりとした雰囲気です。観光センター前駐車場は30台程度とやや少な目。それでも、7時近くになって続々とお越しになり、春山バス始発便はいつもと変わらず3台運行されました。そして、早朝のひんやりとした感覚はすでになくなって、真夏を思わせるような強い日差しになって来たと同時に、エゾハルゼミが涼しげに鳴きはじめて、暑さを和らげてくれます。

さて、乗鞍高原一帯でレンゲツツジが満開を迎える中、一の瀬園地のつつじ園も見頃に差し掛かってきました。全体的には5〜7割程度の開花状況で満開とは言えませんが、残雪の残るノリクラをバックに撮影でき、今日も朝早くからカメラ
を携えた方々がかわるがわる訪れていました。全体を見るとすでに枯れてしまったもの、まだつぼみが固いものなど、昨年よりも進捗にばらつきがあるように感じます。

春山バス始発便、位ヶ原山荘〜大雪渓の積雪状況・登山道状況
春山バスが向かう大雪渓までの沿道は、新緑を通り越して初夏のような雰囲気。それでも冷泉小屋より先では、これから芽吹きが始まるダケカンバも見られて、針葉樹の深い緑と新緑の浅い緑のコントラストが美しく感じます。そして、位ヶ原山荘を過ぎてからの森林限界の風景は真っ青な空がいっぱいに広がって、梅雨とは思えない清々しい光景です。そして、大雪渓到着手前の4号カーブ付近に残る雪壁は、高さ5.7メートルあり、まだまだ迫力満点です。

春山バス始発便が到着した8時の大雪渓の気温は10℃、真っ青な快晴の中、ひんやりとした空気に包まれています。訪れたスキーヤー・ボーダーの大半が大雪渓でトレーニングを繰り返すスキーヤー・ボーダーの方々で、稜線に向かうバックカントリーの方はほとんどいらっしゃらない状況。先週の段階では蚕玉岳からの滑走ラインは終了してしまうかと思ったものの、まだかろうじてつながっていて、バックカントリースキーヤーも何とか延命でき、ほっとした状況です。

大雪渓の積雪は全体的にみて、7月中旬〜下旬並みの状況で、バーンは7月以降によく見られる全体的に縦溝の大きなウェーブが広がっています。そのままでは滑走困難なため、ポールを張るアルペンスキーヤーやゲートを設置するアルペンボードの方々は、バーンを整地するところから今日の練習が始まります。また、モーグルコースは、いつもと変わらず大盛況。雪渓下部に作られている2本のラインは先週とほとんど変わりません。そして、コブ管理人が雪渓上部に新たなラインを作成されました。ただ、雪渓下部で十分滑走できる状態がまだ続いています。

この天候も9時頃になると山麓から霧が沸いてきて、真っ青な青空ともお別れとなってしまいました。

<稜線方面、頂上小屋の越冬酒蔵出し模様>

肩の小屋から向かう稜線方面はかなり雪解けが進んで、積雪が残っているのは実質的には朝日岳直下の約60メートルほどです。雪が緩んでツボ足でも充分歩くことが可能な状態ですが、下山はアイゼンがあったほうが安全でしょう。その先の稜線・山頂方面は部分的に残っているものの、ほぼ夏の登山道と変わらないと考えてよいでしょう。

そして、今日は頂上小屋で一冬寝かせていた日本酒の蔵出しが行われました。日本酒は低温で貯蔵すると味がまろやかになるといわれ、各地で雪中貯蔵が盛んにおこなわれていますが、頂上小屋では高山市の酒蔵から昨年10月に四合瓶×300本が搬入されました。今日はワンゲル部の大学生ボランティアが背負子に2ケース、約25kgを背負って登山道を歩いておろしました。途中の雪上部分では、足を滑らせることもありましたが無事に下山完了。今後は、高山市内の蔵元で販売されるとのことでした(高山市 舩坂酒造店)。

お昼近くになると、山麓から激しく雲が湧き上がり、夏山の天候推移に近い状態。それでも、正午の稜線の気温は12℃までしか上がらず、今日は気温の変化がありませんでした。14時過ぎから雲が暑くなり、春山バス最終便が出発する頃にはお湿り程度の雨が降りました。

梅雨とはいえども、前半はそれほどひどい天候の日は少なく、今日のような晴れ間も見られることもありますので、梅雨を敬遠せずにお越しください。

<山頂方面・位ヶ原山荘方面の積雪状況>

D 2016/06/11 11:05
剣ヶ峰・稜線方面積雪状況 − 詳細は下段の画像を参照

E 2016/06/11 11:05
剣ヶ峰・蚕玉岳 − 蚕玉岳下はかろうじて滑走可(岩の頭注意)
=蚕玉岳下の滑走はあと数日=

F 2016/06/11 11:05
蚕玉岳〜朝日岳稜線下 − 滑走不可
=登山道の急斜面区間60mはアイゼンを=
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

【画像D】 こちらは全景画像で、画像Eで蚕玉岳の滑走ラインの状況。画像Fで、肩の小屋から稜線までの登山道の積雪状況をお伝えします。
【画像E】 先週の段階で岩の頭が多数出ている箇所は幅が4メートル程度しかなかったため、今週は滑走不能かと思われましたが、何とかバーンはつながっています。ただ、実際には最も狭い場所でスキー板1台分(2枚分)しかなく、板を脱いで歩いて降りることになります。それより上部の稜線直下は岩の頭が目立つものの、滑走上の支障はありません。また、岩の頭箇所から下部は現時点では全く問題ありません。おそらく、完全に途切れるのは時間の問題で、次週は間違いなく滑走不能になると思います。
【画像F】朝日岳方面で滑走できる場所はすでにありません。登山道上に積雪が残るのは赤線で示す60メートルの区間です。トレースがしっかりしていて、雪が緩んでいて歩きやすい状態で、下りもアイゼンなしで下山される方が多く見えました。しかし、用心して下りだけアイゼン着用する方もいらっしゃり、できれば、アイゼン携行をお勧めします。


なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダーVol.5 は、次週末掲載予定です。(2016/06/11 18:30更新)

 

【6月11日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】



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■2016年6月5日(日)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダーVol.4
 

 

@ 2016/06/05 09:40
稜線滑走が不能になり、摩利支天岳急斜面が人気
(摩利支天岳直下)
A 2016/06/05 11:05
次第に秋のようなきれいな空へ
(蚕玉岳)

B 2016/06/05 12:50
今日もゲートキャンプ無事終了
(大雪渓下部 − アルペンボードの皆さん)

C 2016/06/05 13:25
モーグルコースは最終便まで滑りまくる
(大雪渓下部 − モーグルコース)
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 ▼ 昨日、東海地方が梅雨入りし、今日は関東甲信地方も梅雨入りして、ノリクラは全山梅雨入りしました。しかし、今日は一時的に小雪が舞って終始肌寒く、季節が逆戻りしたような一日でした。

<ほおのき平駐車場、乗鞍スカイラインシャトルバス>
早朝6時のほおのき平駐車場は、昨晩から降り続いた雨が収まり、曇り空の朝を迎えます。気温は10℃、さほど寒いと感じさせない状況で、猫岳中腹を横切る乗鞍スカイランもはっきりと確認でき、次第に薄日が差して天候の回復を実感します。休日にも関わらず、今朝のほおのき平駐車場には10台程度の車しかありません。それでも、シャトルバス始発便には10名程度の方が乗車して畳平へと向かいます。今朝6時の畳平の天候は、小雨濃霧・気温0℃・風速2〜3メートルで、畳平付近は視界50メートルですが、今日は自転車も通行可能で、シャトルバスは正常時のBダイヤです。

乗鞍スカイライン起点の平湯峠には、いつもならヒルクライムに出発される方の車がみられますが、7時の段階ではゼロ。予報では天候が芳しくないと発表されていましたので無理もないこと。曇天が続きますが視界は良く、北アルプス山並みははっきりと確認できます。そして、広葉樹の新緑が色濃くなってまぶしく輝き、針葉樹の深い緑とのパッチワーク模様を作り上げています。曇っているものの明るさはあって、天候に不安を感じさせるような状況ではありません。

<畳平、お花畑は昨日より一般開放>
7時30分の畳平の気温は2℃、曇天が相変わらず続きますが、とにかく寒い!シャトルバスが降りたスキーヤーは急いでアウターを着込むほど。そして、雪解けが例年以上に進んだお花畑は、遊歩道の大半で雪解けが進み、一部残っていた箇所は除雪を行って、昨日6月4日(土)に一般開放されました。例年なら、融雪順序にしたがって、奥の方から順番にハクサンイチゲの生育がみられますが、今年は全エリアで一斉に芽吹きが始まっています。また、遊歩道の一番奥では、つぼみをつけたハクサンイチゲがすでに見られる状態で、例年より1ヶ月近く早い生育状況を見せています。このほか、キバナシャクナゲなどの高山植物も開花が始まり、魔王岳ではコマクサもつぼみを見せ始めるなど、とにかく、高山植物も急いで生育しようと一生懸命のようです。なお、畳平お花畑の一般開放は、例年より1ヶ月程度早い状況です。

<稜線方面>
稜線方面の滑走が難しくなってきた一方、摩利支天岳の急斜面は一部で岩の頭が見え始めたものの、綺麗な一枚バーンの積雪はちゃんと残っていて、スキーヤー・ボーダーの方が何度も挑戦する様子がみられました。ただ、縦溝のうねりがみられ、やや滑りにくい状態でしたが、急斜面が好きな人にとっては貴重なバーンといえます。

肩の小屋から稜線に向かう登山道は、まだ積雪が残っていて、雪上を歩くことに慣れていない方が、アイゼンの傾向が必要です。そして、北からの冷たい風が絶えず吹き抜けますが、10時30分ごろから雲間に青空が広がるようになり、秋空を思わせるようなきれいな雲が流れます。ただ、今日の登山道はあまり人影見られません。

正午の稜線の気温は4℃、青空が一層深くなり、雲の絵筆が見事な描画を見せてくれます。その後、この秋空のような風景も次第に雲が優勢となり、山頂付近の濃霧に包まれるようになってきました。

<大雪渓>
今日も大雪渓ではアルペンボードの方々のゲートバーン、アルペンスキーのポールバーン、そして、コブのラインなど様々な滑走模様が確認できます。コブのラインは昨日増設されて2レーン。大半の方が13時24分の春山バス下り便で下山する中、コブのラインは夕方まで滑り続ける様子がみられました。

なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダーVol.4 は、次週末掲載予定です。(2016/06/05 18:20更新)

 

【6月5日(日)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】



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■2016年6月4日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダーVol.4
 

 

@ 2016/06/04 08:20
大雪渓の積雪は例年の7月中旬〜下旬並み
(大雪渓入口)
A 2016/06/04 09:35
長さ20コブ×85メートル − 今日は2レーンに
(大雪渓下部 − モーグルコース)

B 2016/06/04 12:30
5年振りのノリクラ − 親子水入らず
(蚕玉岳)

C 2016/06/04 13:15
最後までまずまずの天候
(剣ヶ峰山頂付近)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 雲が多いものの落ち着いた天候の一日でした。しかし、蒸した空気と冷たい空気が交互に流れ込み、暑かったり寒かったり微妙な気候がみられ、何ともはっきりしない状況でした。

<乗鞍高原・一の瀬園地レンゲツツジ>
早朝6時の乗鞍高原は、若干薄い雲がかかるものの快晴の朝を迎えます。気温は7℃、この時期としては肌寒さを感じる状況です。先週は「これで今シーズンのノリクラは終了」と宣言されたスキーヤー・ボーダーの方々が多かったため、訪れる方が少ないかと思いましたが、7時近くになって観光センター前駐車場は50台程度まで増え、乗鞍岳春山バス始発便は3台運行されて、今日もまずまずの人出となりました。

そして、一の瀬園地のレンゲツツジですが、つぼみが膨らみ始め、おそらく次週末あたりには見事な開花を見せてくれると思います。昨年より1週間遅く、例年とほぼ同じ状況です。

春山バス始発便、位ヶ原山荘〜大雪渓の積雪状況・登山道状況
標高2100メートルの荒田沢橋付近まではすでにしっかりとした新緑となり、少しずつ新緑前線が上昇しつつありますが、今週は冷え込んだ日が多かったためか、芽吹きがやや止まっている状況。それでも、摩利支天付近のウラジロナナカマドは、白い花が差し始めました。標高2350メートルの位ヶ原山荘の先にある屋根板付近はかなり雪解けが進んできて、先週まではかろうじて大雪渓から位ヶ原山荘まで下山滑走した常連の方も、「今週はもうあきらめる」とおっしゃったほどですので、誤って大雪渓から位ヶ原山荘へ下山滑走しないようお願いいたします。また、逆に位ヶ原山荘から大雪渓方面の登山道は、まだ積雪が残っていて、踏み抜く危険性があるため、登山道の利用はお勧めできません。

森林限界を超えて、宝徳霊神バス停付近の5号カーブから雪壁がみられます。その先にあるもっとも高い4号カーブの雪壁は、最大6.5メートルで、昨年より1メートル高く、一昨年より2.3メートル少ない状況です。

<大雪渓・稜線方面>
8時の大雪渓の気温は6℃で、少しずつ曇ってきました。昨晩は冷え込んだせいか、大雪渓で一部凍った個所がみられました。春山バスから降りたスキーヤー・ボーダーは全体の3割が稜線に向かうバックカントリーの方で、7割は大雪渓でのトレーニングを目的とした夏スキーヤー・ボーダーの方々でした。大雪渓の積雪状況は例年の7月中旬〜下旬並みで、1ヶ月以上も積雪が少ない状況で、週の頭にまとまった降雨があった影響から、縦溝が目立つようになってきました。ただ、再氷結した氷部分はあまり見られず、モーグルコースを作成するボーダーの方々もかなり掘りやすい状況でした。
先週のモーグルラインの長さは、20コブ×85メートルと変わりませんが、若干、上側に伸ばした模様で、今日は2レーン目が作成されました。

このほか、ポール練習するアルペンレーサーのグループ、ゲートを設置したアルペンボーダーのグループなどが、雪渓下部を中心にコース整備して練習されてました。

<稜線方面>
11時の肩の小屋・コロナ観測所分岐点の気温は6℃、このころになると、時折山頂に雲がかかるようになります。そして、大雪渓や位ヶ原を眼下に眺められるビューポイントに立った林間学校の高校生のグループは、しきりに「すごい!」の連発で、よき思い出になったことともいます。

稜線方面は、大雪渓にから登ってくるバーンが一部雪解けしてしまい、肩の小屋からの登山道を利用しないと稜線まで登ることができませんが、中には雪解け部分を歩いて直登るする方がいらっしゃいました。現時点では雪解け部分が小さいものの、今後、さらに雪解けが進んだ場合は、植生保護のため、肩の小屋からの登山道をご利用ください。

正午の稜線の気温は8℃、稜線を超えて流れる冷たい空気が途絶えると、蒸した空気に包まれ、暑かったり寒かったり微妙な状況。そんな中、「いつもWebSite見てます。冬の速報もしっかり見てます!」と、声をかけてくださった青年...最初は誰なのかわからなかったのですが、5年ぶりに再会したボーダー親子の息子さんでした。5年もノリクラにお越しになれなかったにも関わらず、それまで、ずーっとご覧いただいたことに感謝申し上げます。

時折、雲が稜線に流れ込むことがあってもほとんど変わらず、少し低めの雲がちょうど目線の高さに浮かんでいて、微妙な天候ではあったものの、まずまずの一日となりました。

<山頂方面・位ヶ原山荘方面の積雪状況>

D 2016/06/04 11:05
剣ヶ峰・稜線方面積雪状況 − 詳細は下段の画像を参照

E 2016/05/28 11:05
剣ヶ峰・蚕玉岳 − 蚕玉岳下は滑走可(岩の頭注意)
=蚕玉岳下の滑走は今週いっぱいと推測=

F 2016/05/28 11:05
蚕玉岳〜朝日岳稜線下 − 滑走不可
=登山道の急斜面区間70mはアイゼン必要=
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

【画像D】 これまで滑走可能だった箇所は、@剣ヶ峰直下(頂上小屋下)、A蚕玉岳直下、B蚕玉岳〜朝日岳稜線下ですが、本日滑走できるのはA蚕玉岳直下のみです。

【画像E】@番の剣ヶ峰直下は、×印の部分で積雪が途切れてしまい、滑走不能状態です。
A番の蚕玉岳直下は、○印の部分で岩の頭が多くなってきて、バーンが狭くなってきましたが滑走可能です。横幅は4〜20メートルほどで、もしかすると最も狭い所は明日にでも途切れる可能性がありますが、滑走は今週いっぱいと推測されます。

【画像F】B番の蚕玉岳〜朝日岳稜線下は完全に分断し、こちらで滑走する方はほとんどなく、A番の蚕玉岳直下に移動する方が大半でした。また、登山道上には積雪が残っていて、急斜面箇所の積雪は70メートルほど続いています。トレースがあるため登りは問題なくても、道を譲ったり下りではアイゼンが必要ですので、必ず携行してください。

なお、本日取材分の ノリクラ雪渓カレンダーVol.4 は、次週末掲載予定です。(2016/06/04 18:15更新)

 

【6月4日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】



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