ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.13(2003/08/16) A
【高山植物】
モミジカラマツ |
大雪渓エリアではミヤマキンバイ、チングルマなど夏を代表する高山植物より少し遅れて咲き始めるモミジカラマツ。このモミジカラマツが盛りを迎える頃になると逆にチングルマなどはチングルマらしい姿に「変身」し始め、季節の移り変わりを少しずつ感じ始めます。
以前にもご紹介したと思いますが、花はカラマツソウ、葉はカエデ(モミジ)に似ているところからモミジカラマツと呼ばれています。大雪渓のいたるところで見かけることができ、特に湿ったところを好むようで、大雪渓エリアの中でも小川が流れているようなところでは群生しています。
花が終わり秋になると再びこのモミジカラマツの季節がやってきます。その名のとおり「モミジ...」というほどですので、秋には黄〜橙色の紅葉を見せてくれます。しかし、その発色は年によって出来・不出来があり、ひどい時は単なる枯葉にしか見えない年も多くあります。鮮やかなオレンジ色の紅葉が見られたらラッキーだと思ってもいいくらいです。
クロマメノキ |
図鑑などでは6月くらいから咲き始めてもおかしくないとされているクロマメノキ。いつも観察しているクロマメノキが遅いだけなのか、やっとキレイなピンク色の花を見せ始めました。画像では花が良くわかるように少し近づいて撮影していますが、小さな木にこれまた小さな(5ミリ程度)の花が葉に隠れるように下向きに咲いています。
クロマメノキも、先ほどのモミジカラマツとは違った意味で秋になると人気の高山植物です。「クロマメ...」という名前のとおり、たわわに実る濃い紫色の実ができる頃になると、ノリクラも秋が深まって来ているはずです。
ミヤマキンバイ |
高山植物も少しずつ秋の気配を感じさせ始めていますが、それでも夏を代表するミヤマキンバイは健在です。このミヤマキンバイ、雪渓からの雪融けのせいなのかもしれませんが、花の時期が他の高山植物と比べて長く咲いているため、訪れる人々を多少時期がずれても間違いなく楽しませてくれるのもありがたいものです。
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