ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.21(2004/10/03) C
【雪渓上部 U】
大岩の滑落箇所より更に左側。雪渓全体の中では一番左端に位置します。縦の長さは20メートルくらいはありますので、滑走できなくはありませんが、ご覧のとおり左の部分の雪解けが進んできていますので、横幅が取れない状態です。
左端部分の上端 |
左端部分の上端部分は先週と比べるとかなり雪解けが激しく、上端は5メートルほど下がっていると思います。
砂地に乗った大岩 |
今年は雪解けが激しく、おそらくこの岩も姿を現したのは数年ぶりだと思います。岩の下は完全に砂地で、傍から見る限り、画像の手前に見える小さめの岩でかろうじてその身を固定しているようです。この付近一帯はアリ地獄のような砂地で、登るにも登れないほど不安定な場所です。
この岩もいつ滑落してもおかしくない状態で、9月11日のような滑落があってもまったく不思議でないエリアであることを容易に想像させられます。
もう少し雪の多い時期なら、体育の日あたりまで結構訪れる人の多い大雪渓も、今年はこの1〜2週間は訪れる人はまったくいません。滑走できないことはありませんが、はやり常連さんでも敬遠するほどの小ささになっています。
さて、冒頭で今年の初氷は昨年より1日遅い10月1日と申し上げましたが、これは例年より5〜7日程度遅い記録だと思います。これまでの初氷・初雪の記録を見てみると...
年度 | 初氷観測日(鶴ヶ池) | 初雪観測日(山頂・畳平付近) |
2000年 | 9月28日 | 9月26日 |
2001年 | 9月23日 | 9月21日 |
2002年 | 9月24日 | 10月8日 |
2003年 | 9月30日 | 10月8日 |
2004年 | 10月1日 | − |
と、初氷はすべて9月下旬に観測されています。ですからやはり今年は冬の到来は若干遅いことが予測されます。
初雪に関してはだいぶばらつきがあり、9月下旬に降った年と、10月に入ってから降雪があった年があり、2週間以上の開きがあるようです。それでもうそろそろ初雪の便りが届いてもよさそうなんですが、今年はこの週末にかけてまた台風がやってくるようで、せっかくの3連休がまた台無しになりそうです。
さて、今年は初雪はいつ訪れるのでしょうか?
【昨年の今ごろは?】
昨年のこの時期はちょうど摩利支天〜冷泉小屋付近が見ごろだったようで、ようやく今年の紅葉は昨年と同じペースになってきたようです。9月上旬くらいから始まった今年の紅葉はかつてないほど息の長いシーズンだといえるでしょう。
また、昨年は気温3℃で、トイレ前のドラム缶の水が凍っていました。
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