ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.12(2004/08/01) E
【雪渓上部 U】
雪渓上部左側 |
こちらは雪渓上部左側。大きな変化は感じられませんが、こちらもはやり雪融けは進んでいます。
雪渓上部左側 上端部 |
左側の画像の中央手前に見える岩は先週まで見られませんでした。今回はその岩のあたりをスタートにフリーのバーン。その左側にはコブのラインができています。また、左の画像の雪渓上端は先週と比べ5メートルほどは下方に移動しています。
フリー滑走のスタート地点 |
こちらはフリー滑走のスタート地点。雪渓上部左側の中で一番右端に位置しています。
滑走距離も、よい幅もまだ十分あります。今回はかなりバーン状態がよく滑走しやすい状態でしたがかなりの急斜面ですので、これからノリクラデビューを果たそうする方には雪渓上部左側での滑走はオススメできません。
コブラインのスタート地点 |
更に左側にはコブのラインがあります。
積雪量は2メートルほど |
この付近の積雪量は2メートルほどで、これに関しては先週とほぼ同じ感じです。
完成まで2時間半 | 氷の塊 |
このコブライン、自然にできたものではなく、2時間半かけて作成したもののようです。こんなに陽射しがきつい状態でもやはり雪の中には凍った部分があり、作業がなかなか大変なようです。
一旦作ったあと、他の人に一度滑ってもらい悪いところを手直しします。
17ターン |
まだそれほど深いラインではなくどちらかと言うと少し振り気味ですが、この急斜面での滑走は岩場がめがけて滑り込んでいく感じですので、安全面に留意すれば振り気味にしておかないといけないかもしれません。特に雪渓上部左側では滑走性を意識した滑りよりも安全性を意識した滑りをしなければ、事故に直結してしまいます。そのあたりは大雪渓の他のエリア以上の意識を持つ必要があります。
毎週お届けしているノリクラ雪渓カレンダーも12回目を数え、ちょうど折り返し地点です。半分が過ぎたところでこれまでの状況を振り返ってみると、5〜6月にかけて例年以上に多くのスキーヤー・ボーダーの方がお越しになっていました。特に今年はテレマークの方がかなりお越しになっていたのが印象的です。梅雨入り後は土日のうちのいずれかはノリクラに入ることができない状態がつづき、梅雨明け後もぐずついた天候が続いています。
特記しなければいけないことに今年は異常なほど巨大クレパスがいくつも発生してしまったことがあげられます。幸いクレパスへの滑落などの大きな事故は聞きませんでしたが、クレパスは上部から滑り降りてきた時その存在がかなり見にくい為、手前であわてて急停止するスキーヤーを何人も見かけました。
折り返し地点通過後も、クレパスなど滑走される方が事前に注意いなければならない情報や、行き先を間違えないようしてもらうための登山道の情報などに加え、雪渓に足を踏み入れないとわからない旬の情報をノリクラ雪渓カレンダーではお伝えしていきたいと思っております。これからもお付き合いのほどよろしくお願いいたします。
【昨年の今ごろは?】
昨年はまだ雪渓下部で十分滑走でき、この週になってやっと雪渓上部と過分の分離が始まりました。
Copyright (C) 乗鞍香辛料監視委員会 |