ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.15(2005/08/20) @

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(Update:2005/08/25)

 

【大雪渓】

お盆が終わり、大雪渓エリアは少しずつ秋を感じさせ始めています。これからノリクラは空の高い季節へと移り変わり、大雪渓エリアから望む空の色はほんとにきれいさを増してきます。これまで、一生懸命、雪面ばかり見て滑っていたスキーヤー・ボーダーの方も、ちょっと、足を止めて、雪渓の向こうに見える山なみと、空の青さと、雲の絵筆を眺めてリラックスされてはいかがでしょうか?
日本でもっとも美しい山岳風景のひとつとされているノリクラを、目で楽しむもの、心の糧(かて)には必要でしょう。

さて、20日(土)は午後からキレイな青空が広がり、秋の気配を感じさせました。今回、お届けする画像はすべて20日(土)のものです。しかし、翌日の21日(日)は終日濃霧で、撮影できる天候ではありませんでした。
晴れれば、夏には見られない高い青空ですが、台風や秋雨前線が気になる時期でもあり、周期的に天候が変化する季節でもあります。

 

【雪渓下部 T】

先週までは大雪渓入り口から見えた雪渓下部の雪は見当たりません。2003年と比べて1週間程度早く、2004年と比べて1週間遅い雪解けです。

 

縦1メートル × 横3メートルほど

離れた位置ではまったく見えませんが、近づいてみると、右の画像のとおり、猫の額ほどの雪渓が残っています。縦1メートル×横3メートル。もうなくなったといってもいいくらいの状態で、雪遊びすらできません。

 

ここで1ヶ月前まで多くのスキーヤーが滑走していたことが想像できないほど、ごつごつとした岩だらけのエリアです。

 

【登山道散策】

大雪渓エリアはまだ高山植物が見ごろ

先週もお話しましたが、8月も下旬に近づくと、畳平のお花畑などは高山植物のピークが終わり、開花している花もだいぶ限定されてきます。しかし、大雪渓エリアは雪解けとともに順番に高山植物が開花していきますので、少しずつエリアを変えながら、長い期間、高山植物を楽しむことができます。

特に肩の小屋へ向かう登山道は、同じ花でもすでに終わってしまったものから、まだ開花状態のものまで一緒に観察することができます。ほぼ一斉に雪解けが始まる畳平のお花畑では絶対に観察することができない情景です。

 

登山道散策

スキーヤーの中には、「もう少しノリクラを知りたい。高山植物を観察したい。」という方ももちろんいます。滑走エリアが少しずつ小さくなって、スキーをするのがちょっと難しくなっても、ノリクラはスキー以外に楽しませてくれるものがたくさんあります。

そんなスキーヤーの方が今日は登山道散策に訪れています。

 

あそこの花、なんだろう? あっ!ここにもあるよ!

スキーをしているときなど、普段はあまり気にもとめなかった岩場にたくさんの高山植物が咲いているのを発見します。あちらにも、こちらにも、たくさん咲いているのを改めて発見するのです。

 

そうそう!この花、この花...

そして、発見したらその場で図鑑と照らし合わせて確認します。小さな高山植物たちのちょっとした違いに深くうなづきながら、ページに一つ一つ つけた予習のタグを追っていきます。

ガイドと一緒に登山道などを歩き、「この花は○○ですよ」と、教えてもらっても、大半の方はすぐ忘れてしまいます。このように図鑑を片手に自分で調べながら確認していかないとなかなか覚えられません。高山植物をよく知っている人に見分けのポイントを聞きながら、その場で図鑑で確認すると、より深く高山植物を知ることができるでしょう。

 

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