ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.15(2005/08/20) B

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(Update:2005/08/25)

 

【高山植物】

雪渓の状態も1週間経過するとかなりの変化を見せますが、高山植物も夏のピークを過ぎたものの、晩夏〜秋に咲く花へシフトするこの時期ははやり目の離せないものです。

 

イワオトギリ(花) コウメバチソウ(花)

今、ピークを迎えつつあるのはイワオトギリ、赤いつぼみに黄色い花とまつげのようなおしべがひときわ目立つ存在です。そして、大雪渓エリアでは盆過ぎから(畳平のお花畑ではお盆前から)、咲き始めたのがコウメバチソウ(小梅鉢草)。右の画像ではイワオトギリの葉に隠れて見にくいものの、花茎を下にたどっていくと、茎にまとわりつくような丸い葉が見えます。かなり特徴があるので、間違えることはないでしょう。コウメバチソウは花の形が家紋のひとつである梅鉢に似ているところから命名されているようです。

 

イワギキョウ(花)とチングルマ(実)

ミヤマクロスゲ(花)

エリアによって開花時期がだいぶ異なり、畳平のお花畑や、肩の小屋近くの室道ヶ原では8月上旬にはたくさん開花し始めたイワギキョウ。大雪渓エリアではこれからがシーズンです。紫〜コバルトブルーのこの花は背が低く、スゲ類などに隠れてしまう存在ですが、強烈に目立つ この色のため、多くの人を魅了する存在です。

そして、そんなイワギキョウを隠すように草原などを覆いつくすのが、こちらのミヤマクロスゲ。大雪渓、室道ヶ原、畳平のお花畑などの草原地には至って普通に自生しています。こんな雑草みたいな植物でも立派な高山植物なんです。

 

チングルマ(花)

大雪渓でもほとんど実に成ってしまったチングルマ。しかし、雪解けが終わったエリアではまだこれから咲き始めるチングルマがあります。最初のページの登山道散策のコーナーで、登山道脇では同じ高山植物でも花のピークを迎えたものと、すでに実になっているものを同時に観察できることを申し上げましたが、まさにチングルマが代表格の高山植物で、登山道脇ではご覧のようにしっかり花をつけたものと、風車状態のものを一緒に観察することができます。大雪渓ならではの情景です。

ウラジロナナカマド(実)

こちらは定点で撮影しているウラジロナナカマド。先週と大きな変化はありません。これから少しずつ、実が赤くなっていくと思います。

 

チングルマ(実)

こちらもいつも定点撮影しているチングルマ、先々週の段階ですべてが実となり、先週と比べて大きな変化はありません。

 

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