ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.25(2005/10/30) A

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(Update:2005/11/07)

 

【白樺の小径】

乗鞍高原には三本滝や善五郎の滝方面、そして、一の瀬方面など、いろいろな散策路があります。それほど起伏のない道ですので、気軽に楽しむことができるのも良い点といえます。こちらは通称「白樺の小径(こみち)」で、観光センター付近のペンション街から一の瀬園地に通じる散策路で、途中には、鈴蘭橋や善五郎の滝を経た小大野川を渡り、冬場のスキーのツアーコースを横断して、一の瀬園地に入ります。所要時間は30分程度とほんとに気軽に向かうことができますので、ちょっとした散歩程度に歩いてみるもの良いと思います。

 

ペンション街の車道の行き止まりが、白樺の小径の始まり

県道乗鞍岳線沿いの鈴蘭小屋の脇から入った散策路は、一旦、ペンション街の車道に出ます。そして、ご覧のように、車道の行き止まりのところから、再び散策路に入ります。車道から比べるとかなり細い道ですので、最初は少し戸惑うかもしれません。

 

ミズナラの葉が黄色く光り、周りは黄色一色に

散策路はよく整備されていて、歩きにくいところはほとんどありません。落葉の絨毯を踏みしめながら、歩いてゆきます。雨でいっそう輝きを増した、ミズナラの黄色から光が零れると、寒さを忘れてしまうほどの暖かい雰囲気にさせてくれます。そして、静かな中にも、せせらぎの音が向こうに聞こえています。

 

オルガン橋 小大野川

そして、小大野川にかかるオルガン橋。先ほどの入り口からオルガン橋まではほんとにすぐです。小大野川は三本滝から順番に、いつも紹介している鈴蘭橋をくぐり、善五郎の滝を経て、ここに至り、その後、番所大滝(ばんどころおおたき)へと流れがつながっています。乗鞍高原にはなくてはならない川のひとつなのです。

 

苔むした深い森 タチハイゴケ

小大野川をわたると、苔むした、いかにも深い森の中といった雰囲気のところがあります。右の画像の岩を覆いつくしている苔はタチハイゴケ(立這苔)。亜高山帯〜高山帯に分布し、特に亜高山帯の針葉樹林に多く分布しています。ご覧のように、一般的にイメージしている苔よりもかなりモコモコしていて、タチハイゴケのほかにも大型の苔として知られるイワタレゴケなどは、山林の保水能力に大きく関与していると言われています。

また、タチハイゴケは長野県や国では指定はありませんが、近隣の県では、絶滅危惧U類(三重県)・準絶滅危惧類(愛知県)に指定されているようです。

 

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