【速報バックナンバー 2009年5月分】

(E-mail : WebMaster@norikura.org)

◎ 5月

★速報バックナンバー★ →|  Index

 

■2009年5月31日(日)■      ( 今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー Vol.3

 

@ 2009/05/31 08:10
昨晩からの雨が続きます
(三本滝レストハウス前)
A 2009/05/31 09:50
ツアーコースにも春の訪れ
(ツアーコース入口)

B 2009/05/31 11:50
雪解けとともに森に戻り、濃霧に煙る
(ツアーコース − @〜A番標識中間)

C 2009/05/31 15:10
今日の憂鬱な天候から青空に向かって虹の架け橋
(かもしかゲレンデ)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 朝からまとまった雨が続き、降ったり止んだりを繰り返す憂鬱な天候が続くものの、夕方近くになって広がる青空と虹に、もう少し早く天候が回復してくれたらと思ってしまう一日でした。
早朝6時の乗鞍高原はまとまった雨脚の続く生憎の天候が昨晩から続いています。気温は12℃。低く垂れ込める雲が広がるものの、西の空には高天ヶ原や剣ヶ峰の山肌が見え隠れしています。外に出るのも億劫になってしまうほどの降り方は、春スキーバスが三本滝レストハウスに到着する8時を回っても変わりません。そんな状態でも、三本滝レストハウス前駐車場には10台ほどの車がやってきて、春スキーバス始発便に乗車しようとするスキーヤー・ボーダーの方々が準備を始めています。もちろん、この雨脚ですから合羽を着るところから準備が始まります。
常連のスキーヤーでも出発しようかどうしようかと思案する天候が続く中、三本滝レストハウス前の停留所には春スキーバスの始発便が到着します。今日はこの天候ですから、運行されたバスは1台のみ。それでも始発便が出発する頃になると、雨脚が少し弱くなって、上空も明るさを感じるようになってきます。
春スキーバスの始発便を見送った後、かもしかゲレンデの先にあるツアーコースに向けて出発します。9時のかもしかゲレンデの気温は10℃。今日は終日に渡って10℃前後の変わらない気温が続くものの、雨は周期的に降ったり止んだりを繰り返します。そして、雪解けがほぼ完了したツアーコース入口付近はショウジョウバカマがあちこちに咲き乱れ、積雪がなくなり足元にまとわりつくブッシュが続き、袖から雫が滴り落ちるほどの雨に見舞われる中を歩いていても、そんな小さなアクセントが心を癒してくれるものです。
ツアーコース入口急斜面を登りきった先は濃霧が立ち込め、雪解けが進んで森に戻りつつあるツアーコースは草木の青い香りがゆっくりと流れて行くことに気付かされます。
正午のツアーコースA番付近の気温は10℃。上空の低く覆っていた曇り空も少し明るくなり、太陽の輪郭が見え隠れするようになると、サングラスなしではまぶしさを感じ、周囲が蒸してくる感覚をおぼえます。
13時の位ヶ原急斜面の気温は8℃、雨が止んでウェアーが乾き始めたと思った頃に再び降り始めるという周期的な繰り返しは変わらないものの、この頃になると雲間に青空が見え隠れするようになり、しっかりと太陽が差し込むようになってきます。それでも雨は降ったり止んだりが続き、晴れているのに雨が降る状態となってきます。そんな状態しばらく続き、ツアーコースを下山した かもしかゲレンデではしっかりとした青空が広がり始め、虹の架け橋が大きく浮かび、今日一日の憂鬱な天候から解放され、気持ちの緊張がほぐれる思いをさせてくれました。
森に戻りつつあるツアーコースはこれまでとまた違った趣を楽しませてくれ、歩くことの楽しさを改めて感じさせてくれた一日を送ることができました。
なお、今回取材分の ノリクラ雪渓カレンダーVol.3 は今週末掲載を予定しておりますのでどうぞご覧ください。(2009/05/31 19:00更新)

【ツアーコースの積雪状況(2009/05/31 15時時点)】
ツアーコースは上部では滑走できるエリアが残っているものの、全体的には滑走することができない状況となっています。ほぼ完全に森に戻っていて、下山は位ヶ原山荘前発の春スキーバス下り便をご利用ください。
特にかもしかゲレンデに下りる最後の急斜面はブッシュ・クマザサが全面を覆い尽くし、前に進むことがほとんど困難な状態となっています。
<位ヶ原 → B番標識>
滑走できるのは位ヶ原からD番標識付近まで。それより先は部分的に積雪が残り、滑走できないことはないものの、ブッシュ・切り株の面積のほうが多い状態です。
<B番標識 → A番標識>
ほぼ完全にブッシュ・切り株に覆われています。
<@番標識 → かもしかゲレンデへ降りる急斜面手前>
A番標識下から@番標識の手前付近まで部分的に滑走できるエリアが残るものの、その先は完全に全て歩きとなります。急斜面に降りる部分はぬかるんでいて、かなり滑り易い状態ですので注意が必要です。
<かもしかゲレンデへ降りる急斜面>
部分的に雪があるものの、ほぼ雪解けが完了しています。ただ、ブッシュ・クマザサがひどく、歩くことがほとんど困難な状態です。
<かもしかゲレンデ>
完全に雪解けが完了し、三本滝レストハウスまで全て歩いて降りて行く必要があります。

【位ヶ原山荘行き春スキーバス、肩の小屋口バス停(大雪渓駐車場)への延長運行について(現段階では未定です)】
6月より、春スキーバスは位ヶ原山荘前から肩の小屋口バス停(大雪渓駐車場)まで延長運行される予定ですが、県道乗鞍岳線の除雪が進んでいないため、現段階では延長運行の見通しが立っていません。
5月30日(土)の段階で、県道乗鞍岳線の除雪は大雪渓駐車場手前のヘアピンカーブ(4号カーブ)付近までです。

| 速報バックナンバー | TOP |

■2009年5月30日(土)■      ( 今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー Vol.3

 

@ 2009/05/30 08:50
曇天の朝、空模様を気にしながら出発
(畳平)
A 2009/05/30 11:20
突然 大粒の雨に見舞われます
(肩の小屋)

B 2009/05/30 13:00
午後は周期的な雨と霧の天候が続きます
(蚕玉岳〜朝日岳稜線下)

C 2009/05/30 15:55
夕方には一瞬の青空、不安定な天候の一日でした
(大雪渓)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ お昼前から降りだした雨が、立ち込める霧と交互に周期的な変化を繰り返す、不安定な天候の一日でした。
日付が今日に変わる頃のほおのき平駐車場は、上空に満天の星空と西の空に沈もうとする三日月のコンビネーションが広がる夜を迎えています。三日月の控えめな明るさの中で星が細かく瞬き、両者を同時に楽しむ欲張りな夜空をいつまでも眺めていたいと思うのも、東からのやや強めの風が吹き抜ける感触に心地よさを感じる状態があってこそのことで、初夏に入りつつある証拠かもしれません。
そして、一夜明けた早朝6時のほおのき平駐車場は、どんよりとやや低さすら感じる曇天が広がります。気温は13℃。暑くも寒くもない状態です。今にも泣きそうな空が広がる駐車場には6時をまわっても5台ほどの車しか見られません。この天候ですが今日の乗鞍スカイラインのシャトルバスはAダイヤで運行され、平湯温泉からやってきた始発便は、定刻どおり6時55分にほおのき平バスターミナルを出発します。始発便は平湯温泉からの乗客も含めて5名を乗せて畳平へ向かいます。
乗鞍スカイラインを走るシャトルバスの車窓からは雲間から青空が時折見え、遠景の視界もまずまずの状況。シャトルバスが到着した8時頃の畳平の気温は4℃。曇天であることは間違いありませんが、それでも、時折、青空が見え隠れし、周囲の山々もはっきりとしています。そして、この気温の割にはさほどの寒さを感じない状態です。
それでも、9時を回る頃になると、鶴ヶ沢方面から霧が流れ込むようになり、畳平周辺は周期的に霧に包まれるようになります。この状況は大雪渓方面でも同様で、畳平から肩の小屋へ向かう専用道を進み、コロナ観測所の分岐点に差し掛かると、いつもなら眼下に大雪渓や位ヶ原の大パノラマが広がるこのエリアは完全に濃霧に覆われています。10時の気温は10℃。体感的な気温の変化は畳平とさほど変わらない状況です。濃霧に包まれた大雪渓・位ヶ原方面では、位ヶ原山荘まで春スキーバスでお越しになったスキーヤーの方々が、シールで登るときのビンディングの踵を打ち鳴らす音が高らかに響く状況が耳に届きます。
そんな濃霧も周期的に見え隠れする状態となり、大雪渓方面からは少しばかり冷たい風が山麓から吹きぬけるようになります。そんな状態の中、まるで11時の時報に合わせたかのように大粒の雨が突然降り始めます。この大粒の雨はものの数分間でしたが、その中には霙が混じる状態。その後は降ったり止んだりを繰り返す状態ですが、ウェアーは絶えず袖口から雫が落ちる程度の降り方が続きます。
この先は雨が強くなり始めると周辺の濃霧が抜けて行き、雨が収まって無風に近い状態になると再び山麓から霧が湧き上がり、それが周期的に繰り返される天候が続きます。
正午の肩の小屋の気温は8℃。霧が抜けると山頂付近まではっきりとうかがえる状態で、それ以上の天候の悪化を見せない様子がうかがえます。肩の小屋への専用道では所々で踏み抜くほどの柔らかいバーンコンディションが、肩の小屋から稜線にかけてはしっかりとしてきたのの雨で少し重たさを含む状態です。
13時の蚕玉岳〜朝日岳稜線の気温は6℃。絶えず、権現ヶ池方面から稜線を越えて大雪渓に霧が流れて行きますが、風はほとんどない状態。雨と霧は相変わらず周期的な変化を繰り返し、この状態は夕方までまったく変わることなく続きます。
この天候も16時ごろになると太陽が差し込み、青空が覗くようになるもののそれも一瞬で、今日は不安定な天候のまま、今日一日が終わって行きました。
天候が不安定なときは山頂付近などでは雷への注意を十二分に行い、突然の天候の悪化でシャトルバスの運休にも注意を払いながら行動する必要があります。
なお、今回取材分の ノリクラ雪渓カレンダーVol.3 は今週末掲載を予定しておりますのでどうぞご覧ください。(2009/05/30 19:45更新)

【位ヶ原山荘行き春スキーバス、肩の小屋口バス停(大雪渓駐車場)への延長運行について(現段階では未定です)】
6月より、春スキーバスは位ヶ原山荘前から肩の小屋口バス停(大雪渓駐車場)まで延長運行される予定ですが、県道乗鞍岳線の除雪が進んでいないため、現段階では延長運行の見通しが立っていません。
今日現在、県道乗鞍岳線の除雪は大雪渓駐車場手前のヘアピンカーブ(4号カーブ)付近までです。

| 速報バックナンバー | TOP |

■2009年5月24日(日)■      ( 今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー Vol.2

 

@ 2009/05/24 08:15
小雨の中、春スキーバスは正常どおり運行
(三本滝バス停)
A 2009/05/24 10:25
雪解け完了、背丈以上のクマザサに思うように進めません
(ツアーコース − 入口急斜面)

B 2009/05/24 12:10
滑走できるのはここまで
(ツアーコース − @番標識付近)

C 2009/05/24 13:10
藪漕ぎ覚悟でツアーコースを滑走します
(ツアーコース − C番標識付近)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 小雨が降ったり止んだりを繰り返す生憎の天候が終日続き、生憎の一日となりました。
早朝6時の乗鞍高原はまとまった雨脚が連続して降り続く朝を迎えています。気温は10℃。しとしとと雨が降り続くものの、この気温の割にはほとんど寒さを感じません。また、視界もさほど悪くなく、山頂は雲の中に隠れているものの、高天ヶ原や剣ヶ峰の山肌がはっきりうかがえる西の空が広がっています。
この雨も7時を過ぎる頃になると雨脚が弱まってきて、雲の隙間からは太陽の輪郭が見え隠れするようになります。夜半過ぎから降り続いた雨のため、三本滝レストハウス前駐車場にやってきた車は6台しかなく、準備を始める姿もまばらな状態。雨は降ったり止んだりを繰り返し、そんな中、8時18分の春スキーバス始発便は観光センターから乗車した方も含め、18名を乗せて三本滝バス停を出発しました。この雨も畳平付近では霙となり、岐阜県側の乗鞍スカイラインは通行止めの措置が取られていましたが、8時30分から通行できるようになりました。
春スキーバスの出発を見送った後、ツアーコースに向けて出発します。9時のかもしかゲレンデの気温は12℃。この頃になるとほぼ完全に雨はやんで薄日が差し込み路面に影ができるほどまで回復します。ただ、それも一時的で、ツアーコース入口急斜面の上部には霧がかかり、定期的に降ったり止んだりを繰り返します。
正午のツアーコース急斜面の気温は10℃。ツアーコース入口急斜面はほぼ完全に雪解けが完了し、背丈以上のクマザサがほぼ全面を覆い尽くし、ザックに背負ったスキー板やストックが干渉し、思うように進むことができません。また、急斜面を登りきる最後の部分は柔らかい粘土質の斜面に一歩一歩慎重に進む必要があり、積雪期の倍近い時間を要する状態です。急斜面を登りきった先も積雪エリアが途切れ途切れとなり、そろそろツアーコースのスキーシーズンは終了と考えられます。
午後も降ったり止んだりの周期的な天候の変化は変わらず、霧も定期的に流れて、高天ヶ原の山肌が見え隠れしています。そんな周期的な変化を見せる天候でも今日はほとんど風がなく、雨が収まったときはスキーヤー・ボーダーの方々が訪れることのなくなったツアーコースは本当に何も音のない世界が広がります。
積雪が急激になくなったツアーコースの行き来はかなり苦労させられましたが、ひどく濡れてしまうほどの雨にみまわれることが避けられて、辛い思いをせずに済みました。
ツアーコースの登行や滑走ができるシーズンがそろそろ終了となり、一つ楽しみが減ってしまう点が残念ですが、それも季節の移り変わりと享受しなければなりません。
なお、今回取材分の ノリクラ雪渓カレンダーVol.2 は今週末掲載を予定しておりますのでどうぞご覧ください。(2009/05/24 19:00更新)

【ツアーコースの積雪状況(2009/05/24 15時時点)】
部分的に板の着脱が必要な箇所があるものの、位ヶ原から@番標識付近までは何とか滑走可能です。ただ、その先の藪漕ぎや徒歩での下山に要する時間や、バーン全体のコンディションから、ツアーコースでの滑走は積雪期と比べて倍以上の時間が必要となり、この時期のツアーコースに慣れていない場合はお勧めできません。下山は位ヶ原山荘前発の春スキーバス下り便をご利用ください。
特にかもしかゲレンデに下りる最後の急斜面はブッシュ・クマザサが全面を覆い尽くし、前に進むことがほとんど困難な状態となっています。
<位ヶ原 → B番標識>
位ヶ原からC番標識付近までは所々にブッシュが出始めましたが問題なく滑走できます。C番標識付近で一旦板をはずす必要があり、その先はブッシュ・切り株の面積のほうが多い状態ですが何とか滑走できます。
<B番標識 → A番標識>
ブッシュ・切り株のほうが多い状態が続き、A番標識手前では完全に積雪がなくなり、ここで一旦板をはずして歩き、A番標識を過ぎた所から再び滑走できます。
<@番標識 → かもしかゲレンデへ降りる急斜面手前>
滑走できるのは@番標識まで、その先は完全に全て歩きとなります。急斜面に降りる部分はかなり滑り易い状態ですので注意が必要です。
<かもしかゲレンデへ降りる急斜面>
部分的に雪があるものの、ほぼ雪解けが完了しています。ただ、ブッシュ・クマザサがひどく、歩くことがほとんど困難な状態です。
<かもしかゲレンデ>
完全に雪解けが完了し、三本滝レストハウスまで全て歩いて降りて行く必要があります。

| 速報バックナンバー | TOP |

■2009年5月23日(土)■      ( 今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー Vol.2

 

@ 2009/05/23 08:00
落石撤去作業のため、今日の開門は8時
(乗鞍スカイライン − 平湯峠)
A 2009/05/23 08:35
気温4℃、冷たい空気と青空が広がります
(畳平)

B 2009/05/23 12:40
すべり易い雪質に四苦八苦
(朝日岳)

C 2009/05/23 13:40
絶景を巡り会えて...
(蚕玉岳〜朝日岳稜線)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ はっきりとした青空ではなかったものの、綺麗な筋状の雲に覆われ、比較的穏やかな一日を送ることができました。
日付が今日に変わる頃のほおのき平駐車場はようやく雨が止んだばかりの煙った夜を迎えます。そのため、上空はまだ月も星もない闇夜で、道路沿いのナトリウム灯がゆっくりと動く路上の霧をはっきりと照らす情景が日本画の淡い墨絵をイメージさせます。気温は14℃。ゆっくりと流れる空気に生暖かさすら感じる状態です。
そして、一夜明けた6時の気温は14℃。薄曇の上空に太陽が昇り始めます。ほおのき平駐車場には30台ほどの車がやってきて、シャトルバスの始発便に間に合うように準備を始めます。しかし、乗鞍スカイラインは夫婦松の先の3.4km付近で落石が発生し、7時の開門を見合わせることとなり、6時55分の始発便は運休となりました。落石は80センチ×90センチ程度のもので、撤去作業が実施されて、平湯峠にある乗鞍スカイラインのゲートは1時間遅れの8時開門となりました。そのため、ほおのき平バスターミナルからは7時45分に2台のシャトルバスに80名の方が乗車して出発します。
平湯峠に差し掛かると濃霧に見舞われますが、その霧も次第に収まり、夫婦松付近からは若干筋状の雲が広がる青空に包まれるようになります。そして、標高を上げて行くと同時に気温が一気に低下し、シャトルバスが到着した8時30分ごろの畳平は4℃と芯から冷え込む気温となります。それでもシャトルバスから下車したスキーヤー・ボーダーは山頂方面・大雪渓や鶴ヶ池雪渓などそれぞれのフィールドに出発します。
畳平から肩の小屋への専用道を進むと徐々に冷たい風が強く吹き始めます。ザックにくくりつけたスキー板がその風を受けてかなり煽られるほどの状態です。それでも上空に広がる綺麗な筋状の雲には動きがなく、青空が広がって力強い太陽が昇るものの、アウターを着て登っていても一向に暖かさを感じることのないほどです。
肩の小屋・コロナ観測所の分岐点に差し掛かると大雪渓・位ヶ原が一望できるポイントに差し掛かります。先週と比べて雪解けが進みハイマツ帯の唐草模様がはっきりとしてきた雪原には、春スキーバスでやってきたスキーヤー・ボーダーの方々が山頂を目指して蟻の行列のごとく登って行く様子がうかがえます。10時の分岐点付近の気温は6℃。綺麗な筋状の雲が広がる天候は変わらず、絶えず強い北風に煽られ続けます。それでも先ほどと比べて風の冷たさは幾分おさまってきます。
風が冷たくても雪面は比較的緩んだ状態。踏み抜くほどでもないものの、ツボ足でもほとんど問題のコンディションが稜線まで続きます。ただ、シールの場合は稜線直下の急斜面などのトラバースでは表層の緩んだ雪に足元をすくわれ、四苦八苦しながら登って行くスキーヤーの姿もありました。
正午の朝日岳直下の気温は5℃。風に暖かさを感じるようになってきて、先ほどまでの風が収まってきます。太陽の日差しを感じ始めるようになると稜線付近は踏み抜くほどまで雪面が緩んできます。
今日は比較的遠景の様子をはっきりとうかがうことができる状態で、稜線まで登り切って振り返ると穂高連峰など北アルプスの山並みが鳥瞰図のように浮かんでいる光景が目に飛び込んできます。真冬のような透明感とまでは行かないものの、苦労して登ってきたご褒美に感激するスキーヤーやボーダーの姿が稜線には絶える事がありませんでした。
午後はほぼ無風状態となり、薄曇の青空はいつまでも続き、夕方にはアウターを着て登っていると少しばかり汗ばんでくるような穏やかな天候・気候の下、今日一日が終わって行きます。 まさに春スキー中盤の穏やかなノリクラを楽しむことができた一日でした。
なお、今回取材分の ノリクラ雪渓カレンダーVol.2 は今週末掲載を予定しておりますのでどうぞご覧ください。(2009/05/23 19:30更新)

| 速報バックナンバー | TOP |

■2009年5月16日(土)■      ( 今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.1

 

@ 2009/05/16 08:20
曇天の朝 − 春スキーバスに乗って
(三本滝バス停)
A 2009/05/16 10:50
ツアーコースはここまで滑走可能 − 後は歩いて下山
(ツアーコース − 入口急斜面)

B 2009/05/16 12:35
場所によっては1ターン分の幅しかありません
(ツアーコース − A番標識付近)

C 2009/05/16 13:50
ツアーコース上部は吹雪
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今日は曇から雨、そして、上部はひどい吹雪に見舞われて、辛い一日となりました。
6時の乗鞍高原はすこしばかり濃淡のある雲が広がる朝を迎えています。太陽の輪郭が何とか確認できる程度の雲の広がり方です。視界ははっきりしていて、西の空にはいつものようにノリクラの山並みがはっきりと並んでいます。気温は8℃、さほどの寒さは感じない状態です。
三本滝レストハウス前の駐車場には今日も春スキーバスに乗車しようとされるスキーヤー・ボーダーの方々が準備を始めています。駐車場には7時30分の時点で15台ほどの車がやってきて、まだまだ十分な余裕がある状態。今日は悪化傾向の天気予報が出ていることもあって訪れる方も少な目です。
準備を整えバスを待つスキーヤー・ボーダーの方々は、アウターを着ている方と着ていない方が半々といった所。それでもアウターを着ていない方は腕組みして少しばかり身を縮め、若干寒さを感じている様子が見受けられます。
そして、8時を少し過ぎた頃、春スキーバスの始発便がやってきます。今日は観光センターから乗車した方々を含めて、2台で運行され、いつものように板の積み込みを終えて、位ヶ原山荘に向けて出発します。
春スキーバスの出発を見届けた後、ツアーコースに向けてかもしかゲレンデを登ります。10時のかもしかゲレンデは12℃。雲がゆっくりと東へ動いて行き、先ほどまでしっかりしていた太陽の輪郭が薄くなって、風が流れるようになってきます。その風にクマザサがざわめき始め、雨風を感じさせる状態です。
かもしかゲレンデ最上部から広がる背丈ほどのクマザサを掻き分けて、シールで登行することができる箇所に到達した11時前には、パラパラと雨が降り始めます。11時のツアーコース急斜面入口付近の気温は12℃。降雨とともにどんより雲の動きが早くなってきます。
積雪より切り株部分の方が多くなってきたツアーコース入口急斜面を登りきると、雨に霙が混ざる降り方となってきます。正午の@番標識付近の気温は7℃。高天ヶ原はまだはっきりとしているものの、剣ヶ峰の頂には雲がかかり始め、霙交じりの雨は降ったり止んだりを繰り返しています。
この天候も12時30分ごろから連続した降り方となり、それまでアウターの表面はそれほどの濡れを見せなかった状態から袖口などから雫が落ちるほど。雨の中の登行で、一番辛いコンディションとなってきます。
この霙交じりの雨もツアーコース最上部の位ヶ原急斜面付近に達するとしっかりとした雪に変化し、周囲の木々が唸りをあげるほどの吹雪へと悪化します。13時の気温は2℃。急激に冷たい空気に覆われ、びしょ濡れになったウェアに着雪が始まるひどい天候となってきます。
そして、ツアーコースの先の位ヶ原では、前を向いて歩くことができないほどの横殴りの吹雪。14時の気温は0℃とさらに低下し、汚れた春雪は再び綺麗に雪化粧が施され始めてきました。
この降雪のため、昨日、オープンしたばかりの岐阜県側の乗鞍スカイラインは、14時から登り向きが通行止めとなり、15時30分から登り・下りとも全面通行止めの措置が取られました。
今日は雨から吹雪と辛い一日となってしまいましたが、この時期はまだまだ降雪に見舞われることも良くありますので、乗鞍スカイラインのシャトルバスを利用して現地入りされる方は、降雪・凍結による通行止めによる運休には十分注意して行動されることをお勧めします。
なお、今回取材分の ノリクラ雪渓カレンダー正式版 Vol.1 は今週末掲載を予定しておりますのでどうぞご覧ください。(2009/05/16 19:00更新)

【ツアーコースの積雪状況(2009/05/16 15時時点)】
スキー場最上部の急斜面の途中まで滑走できますが、全体的にバーンのうねりが見られ、位ヶ原山荘前発の春スキーバス下り便を利用することをお勧めします。
<位ヶ原 → B番標識>
B番標識付近に一部切り株が出始めましたが問題ありません。
<B番標識 → A番標識>
B番標識下など少し急斜面になった所でバーンがコブ状になり、また、A番標識付近では雪解けが激しく、1ターン分の幅しかない所もあります。
<@番標識 → かもしかゲレンデへ降りる急斜面手前>
@番標識から急斜面手前まで切り株がかなり多くなってきました。滑走できる部分が少なくなり、バーンはコブ状になっています。ゆっくり滑走すれば問題ありませんが滑りにくい状態です。
<かもしかゲレンデへ降りる急斜面>
急斜面に降りる箇所で部分的に積雪が途切れています。樹林帯から迂回するかスキー板をはずして歩く必要があります。急斜面には積雪があって滑り降りることは可能ですが、斜度が緩くなり始めた部分から切り株で思うようにターンすることが出来ない状況。積雪は緩斜面になった所で終わり、その先は背丈ほどのクマザサを掻き分けながら歩いて降りることになります。
<かもしかゲレンデ>
部分的に積雪が残る所がありますが、三本滝レストハウスまで全て歩いて降りて行く必要があります。
【ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版の終了と、正式版の連載開始予定について】

2009シーズン ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版 の連載は  ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版 Vol.6 をもって終了させていただきます。そして、今回取材分より、ノリクラ雪渓カレンダー正式版 のリリースします。

| 速報バックナンバー | TOP |

■2009年5月15日(金)■      ( 今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー 正式版Vol.1

 

@ 2009/05/15 09:30
乗鞍スカイラインシャトルバス運行開始
(四ッ岳カーブ)
A 2009/05/15 10:40
乗鞍岳山開き祭 − 樽開き
(畳平)

B 2009/05/15 12:00
日中は薄い雲に覆われる
(魔利支天岳 − 肩の小屋・コロナ観測所分岐点)

C 2009/05/15 14:35
夕方近くになって綺麗な青空に包まれる
(蚕玉岳)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 週末を中心に速報をお届けしておりますが、今回は1日前倒ししてお届けします。
日付が今日に変わる頃のほおのき平は満天の星空が広がり、その一つ一つがはっきりと瞬く真冬のような済んだ夜空が広がっています。気温は3℃。東からゆっくりと流れる空気にやや冷たさが感じられるものの、芯から冷え込むほどの状態ではなく、夜空の星を十分楽しむことができる穏やかな夜です。
そして、一夜明けたほおのき平は早朝5時前にうっすらと雲がたなびくものの、はっきりとした青空の朝を迎えます。そして谷間にあるほおのき平にも6時を過ぎる頃になるとよようやく明るい日差しが差し込むようになります。気温は3℃、ひんやりとした雰囲気は太陽の日差しに暖かさを感じるようになってきます。
今日は乗鞍スカイラインの開通日。例年、初日は凍結・積雪で通行止めとなることが多かったものの、今日は始発の6時55分発のシャトルバスは通常通り運行され、平湯温泉から8名、ほおのき平駐車場から19名の方が今シーズン最初のシャトルバスに乗車されました。大半の方が登山に出向くスタイルで、中にはわざわざオープン初日を狙ってお越しになった方もいらっしゃいます。また、本日は雨の心配もないことから通常ダイヤ(Aダイヤ)での運行です。
シャトルバスの運行が始まり、一般の乗客の方々がバスへの乗車が行われる中、ほおのき平駐車場ではシャトルバス出発式が8時30分から執り行われ、各方面の来賓の方々によるテープカットが行われた後、正面に花輪で飾り付けられた3台のバスは関係者を乗せて、8時50分にほおのき平を出発し畳平へと向かいます。
9時のほおのき平の気温は13℃。この頃になると上空は薄い雲に覆われるようになり、シャトルバスが畳平に到着する頃にはほぼ完全に曇り空へ変化します。
10時の畳平の気温は6℃。曇り空となるものの薄日が差し、アウターさえ着ていれば寒さを感じることはありません。そして、ほおのき平のシャトルバス発車式に引き続き、畳平では10時から安全祈願際など乗鞍岳山開き祭が執り行われ、樽開きの後は一般の方々への振舞い酒がありました。
畳平から肩の小屋方面の専用道は大半が雪に覆われていますが、強い日差しがないこともあって踏み抜くほど緩まず、ツボ足で歩いてもほとんど苦にならない状態。しかし、肩の小屋・コロナ観測所分岐点から先は急斜面のトラバースとなり、アイゼンがないために引き返す方もいらっしゃるほどでした。
正午の分岐点の気温は6℃。分岐点では大雪渓や位ヶ原が眼下に広がり、その遠方には中央アルプス・南アルプスが曇天の割にはくっきりと浮かび上がり、その頂は先週よりもやや白くなっているようにも感じます。
肩の小屋から山頂方面に向かいますが、この付近から少しうっすらと積雪があったような状態が見受けられます。そんな積雪部分は少しばかりシールが滑るものの、稜線までシールで問題なく登行することができます。ただ、ツボ足で登って行った方は下山時にアイゼンを装着されているようでした。
午後になると、上空は再び青空が戻ってきて、秋のような筋状の雲がノリクラの頭上を南へ流れて行きます。そんな光景をいつまでも眺めていたいと思いながらも稜線に向かって進むと、14時を過ぎる頃から上空はほぼ快晴の青空となります。空気は少し暖かさすら感じるようになり、稜線で8℃の気温。それでもバーンはフィルムパックが始まり、少しずつ冷え込んで来ているようです。
比較的安定した天候の中での乗鞍スカイラインのオープンは久々のことで、今日は終日穏やかな一日を送ることができました。乗鞍スカイラインのオープンとともに、次のシーズンへとシフトして行きます。
なお、今回取材分の ノリクラ雪渓カレンダー正式版 Vol.1 は今週末掲載を予定しておりますのでどうぞご覧ください。(2009/05/15 19:10更新)

【ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版の終了と、正式版の連載開始予定について】

2009シーズン ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版 の連載は  ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版 Vol.6 をもって終了させていただきます。そして、今回取材分より、ノリクラ雪渓カレンダー正式版 のリリースします。

| 速報バックナンバー | TOP |

■2009年5月9日(土)■     

 

@ 2009/05/09 08:00
春スキーバスは今日もにぎわいます
(三本滝バス停)
A 2009/05/09 10:30
切り株が目立つものの、ツアーコースは全面滑走可能
(ツアーコース − 入口急斜面)

B 2009/05/09 14:00
位ヶ原より上部は湿雪が降り積もる
(位ヶ原)

C 2009/05/09 14:20
剣ヶ峰・蚕玉岳・魔利支天岳など至るところで雪崩
(魔利支天岳雪崩 − 長さ360m×幅10〜20m)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今回は速報・ノリクラ雪渓カレンダーともにお休みの予定でしたが、現地に向かうことができましたので、速報のみお伝えいたします。ノリクラ雪渓カレンダーはお休みさせていただきます。
この数日の荒天を払拭するかのようなしっかりとした青空に包まれ、春真っ只中の一日を送ることができました。
日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は上空にまだらに浮かぶ雲が広がる夜を迎えています。こよみではほぼ満月のはずですが、その明るい月すら全く見えない状況。そして、上部は霧に覆われてノリクラの峰々は全く確認できません。気温は11℃。ほとんど空気の動きがなく、暖かいとか寒いとか全く感じさせず、まるで室内にいるかのようなプレーンな状況です。そんな中、ワサビ沢のせせらぎがしっかりと耳に届く点だけが、一つのアクセントとなっています。
一夜明けた6時の乗鞍高原は8℃。少しばかり薄い雲が上空にたなびくものの、ほぼ快晴の朝から始まります。もちろん力強い朝日が日の出とともに燦々と降り注ぎ、7時を過ぎる頃になると、たなびく雲が完全になくなって、西の空にはノリクラの白と空の青のコントラストが広がります。
そのノリクラの山肌は剣ヶ峰から蚕玉岳、魔利支天岳、富士見岳などいたるところで雪崩の爪跡がはっきりと確認でき、ここ数日間にまとまった降雪があったことを物語っています。
8時の三本滝レストハウス前駐車場は、春スキーバスに乗車されるスキーヤー・ボーダーの方々の車でほぼ満車になり、隣の砂利の駐車場にも車が入り始めています。8時を過ぎる頃には春スキーバスが三本滝バス停に到着し、乗車券の販売、スキー板の積み込みなどがいつものように進められます。強い日差しで気温は18℃まで上昇し、バスに乗り込む姿は、アウターを着込む方よりも薄着の方の方が多いようでした。今日は三本滝乗車分・観光センター乗車分を合わせて4台が運行され、ほぼ満席状態で三本滝ゲートを出発しました。
春スキーバスの発車を見送った後、かもしかゲレンデからツアーコースに向けて出発します。9時のかもしかゲレンデ気温は20℃。小鳥のさえずりが響き渡り、雪解けが進んだゲレンデから一斉に顔を出したふきのとうの青い香りが一面を包む中を進んで行きます。東からのそよ風にクールダウンさせられる感覚は初夏そのものです。
午前中は快晴が続く中をツアーコースを進んで行きます。気温は20℃前後を推移し、吹きぬける風に涼しさを感じ、さほどの蒸し暑さを覚えることはありません。それでもD番標識付近から風に冷たさを感じるようになり、正午の位ヶ原急斜面は8℃まで低下します。アウターを着込むかどうか若干迷う状況です。ツアーコースは完全に春の雪質で、表面が黄砂などで汚れていますが、位ヶ原急斜面付近から湿雪の新雪が降り積もるようになります。
そして、ツアーコースから先の位ヶ原の台地は湿雪の新雪が一面を覆いつくし、上部エリアから滑り降りてくるスキーヤー・ボーダーはストップスノーの中を何とか止まらないように苦労しながら直滑降で滑り降ります。そして、シールで雪面を踏み込むと周囲がググッと地割れする感覚が響き、バーンがかなり不安定であることがはっきりとわかります。そのため、冒頭でもお伝えしたように剣ヶ峰・蚕玉岳・魔利支天岳などいたるところで雪崩が発生し、蚕玉岳の雪崩は長さ340メートル×幅65メートル。魔利支天岳の雪崩は長さ360メートル×幅10〜2メートルで、表層の部分のみがなだれている様子でした。雪崩そのものはそれほど大規模なものではないものの、雪崩のすぐ脇を滑走するスキーヤー・ボーダーの方々も多く、細心の注意が必要であると感じました。
午後になって薄い雲に青空が覆われてきたものの、ほぼ終日快晴の中、ストップスノーに悩まされながらも穏やかな一日を過ごすことができました。
今回はノリクラ雪渓カレンダーはお休みさせていただきますが、次週より正式版を開始する予定ですので、これからもご愛読のほど、よろしくお願いいたします。(2009/05/09 17:50更新)

【ツアーコースの積雪状況(2009/05/09 15時時点)】
ほぼ問題なく全面滑走できますが、上部エリアなど条件のよいところだけにとどめたいという方は、位ヶ原山荘前発の春スキーバス下り便を利用するのも良いでしょう。
<位ヶ原 → B番標識>
B番標識付近に一部切り株が出始めましたが問題ありません。
<B番標識 → A番標識>
B番標識下など少し急斜面になった所でバーンがコブ状になり、また、A番標識付近で一部切り株が出始めましたが問題ありません。
<@番標識 → かもしかゲレンデへ降りる急斜面手前>
@番標識から急斜面手前まで切り株が目立ち、滑走ラインが制限されてバーンがコブ状になってきました。ゆっくり滑り降りれば問題ありません。
<かもしかゲレンデへ降りる急斜面>
急斜面の上半分は全く問題ありません。下半分も切り株が目立ちますが、ターンして滑り降りることができる程度のスペースはあります。急斜面からスキー場最上部付近はクマザサがでて滑走できません。
<かもしかゲレンデ>
上部部分はほとんど滑走できません。歩いて降りることになります。三本滝レストハウスから見える下部のゲレンデは雪があり滑走可能です。
【ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版の終了と、正式版の連載開始予定について】
2009シーズン ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版 の連載は  ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版 Vol.6 をもって終了させていただきます。5月9日(土)・5月10日(日)は、速報・ノリクラ雪渓カレンダーともに一旦お休みさせていただき、その次の週末より、ノリクラ雪渓カレンダー正式版のリリースを予定しております。

| 速報バックナンバー | TOP |

■2009年5月2日(土)■      ( 今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版Vol.6

 

@ 2009/05/02 09:00
春スキーバス、運行開始
(位ヶ原山荘)
A 2009/05/02 09:20
山頂目指して出発!
(位ヶ原山荘付近)

B 2009/05/02 12:50
幾重にも重なるシュプールを眺めながらランチタイム
(剣ヶ峰〜蚕玉岳 稜線下)

C 2009/05/02 13:50
稜線から位ヶ原へ重力に任せて飛び込む
(剣ヶ峰下)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今日も終日にわたってほぼ快晴の天候が広がり、肌をジリジリと焼き付ける力強い太陽が燦々と降り注ぐ一日を送ることができました。
早朝6時の位ヶ原山荘の気温はプラス3℃。5時前に夜明けを迎え、青さがはっきりとしつつある東の空に朝日が昇ります。西からは少しばかり冷たさを伴った弱い風が吹きぬけます。それでも野鳥のさえずりがパノラマのように広がり、穏やかなな雰囲気が続きます。日の出の頃から真っ青な西の空には先週末に積もった新雪で真っ白に輝くノリクラの峰々が浮かび上がる中、ハイマツの緑が点在し始めた所が、同じ青と白のコントラストの光景でも、真冬とは趣を異にしています。そして、早朝から燦々と降り注ぐ太陽は高く昇るにつれてその力強さがさらに増して、今日一日の天候を保障してくれるかの安心感を与えてくれます。

4月30日(木)に実施された春スキーバス試運転の結果、予定通り本日(5月2日(土))より、春スキーバスの運行が実施されます。今日の運行に先立って実施されたバス会社のパトロールが6時30分ごろ位ヶ原山荘に到着し、路面状況など本日の運行に支障となる点がないことを確認し、予定通り、春スキーバスが運行されました。
運行ダイヤなど詳細については、お知らせ − 2009シーズン GW〜6月末の位ヶ原山荘行きのバス(春スキーバス)の運行について<1日3往復> をご覧下さい。
本日の春スキーバス第一便はほぼ定刻どおりの8時48分に位ヶ原山荘に到着しました。141名の乗客を乗せた5台のバスが一斉に位ヶ原山荘にやってきます。到着と同時に、次々とスキーヤー・ボーダーの方々が下車を開始し、トランクからスキー板の積み下ろしや、春山スキーの登山届の記入・提出を行います。そして、ザックに板をくくりつけてツボ足で登る方、スキーにシールを張って登る方、スノーシューを履いて登って行くボーダーの方など様々なスタイルで屋根板を登って行きます。それでも共通していることは強い日差しで登り始めるとすぐに汗が吹き出る陽気に、アウターを背負っている板にくくりつけたりして、ほとんど夏スキーと同じような格好で山頂目指して一斉に進んで行くことです。9時の位ヶ原山荘付近の気温は12℃。ジリジリと焼き付ける日差しに、歩き始めからもうザクザクの春雪です。

10時の屋根板の気温は12℃。風がなくなり、日差しの強さだけが燦々と降り注ぎ、バス到着直後の喧騒から再び静か情景に戻りますが、屋根板にはおびただしいほどの足跡が無数に残され、今日の人出の多さを物語っています。それでも完全に緩みきった状態ではなく、シールに雪が張り付くほどではありません。流れる空気に少しばかり冷たさを感じる点が日差しの強さを少しだけスポイルしてくれているようにも感じます。
正午の位ヶ原の気温は6℃。屋根板から位ヶ原に登ると一気に冷たい空気に包まれるようになり、それまでザックにしまいこんでいたアウターを着込んでちょうど良いほどの状態となります。そんな位ヶ原から望んだ剣ヶ峰方面はすでに無数のシュプールが刻まれ、肩の小屋から朝日岳・蚕玉岳へ向かうスキーヤーが登って行く様子がまるで蟻の行列のように長く連なっています。

午後になって、冷たく吹き抜ける風もほとんど収まり、剣ヶ峰〜蚕玉岳の稜線から滑り降りてきたスキーヤーの方々は位ヶ原まで滑り降りずに途中で休憩していても、全く寒さを感じないほど。これまでの季節であれば位ヶ原ですらゆっくりと休憩することのできないほどの冷たい強風に包まれていることを考えると、オープンバーンでゆっくりとたたずみながら過ごすことのできる春スキーの楽しさを十分味わえる状況でした。
その後も、綺麗に晴れ渡った一日を送ることができました。午後には上部まで緩んで、シールだけで稜線まで登ることができる状態となりましたが、天候や出発時間によってはアイゼンなどを考慮する必要があります。

春スキーバスの運行が開始され、本格的な春スキーシーズンを迎えました。なお、4月25日(土)から連載したゴールデンウィーク期間中の速報は本日で終了いたします。
今回取材分の ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版 Vol.6 は、ゴールデンウィークが終了した次週末掲載を予定しており、本号をもってプレリリース版の連載を終了いたします。なお、次週末の5月9日(土)・5月10日(日)は、速報・ノリクラ雪渓カレンダーともに一旦お休みさせていただき、その次の週末より、ノリクラ雪渓カレンダー正式版のリリースを予定しておりますのでどうぞご覧ください。(2009/05/02 17:50更新)

【ツアーコースの積雪状況(2009/05/02 15時時点)】
下山のツアーコースは、@番標識〜ツアーコース入口急斜面にかけて切り株が顔を出し始めましたが、注意して滑走すれば問題になることはありません。ただ、融雪が進むと一気に切り株が多くなることが予測されますので、バーン状況には注意が必要で、日差しの強い日中はストップスノー状態となります。
三本滝レストハウスに続く かもしかゲレンデは三本あるコースのうち、左側の上級コース、中央の中級コースでは車道部分が高い切り通しとなっていて、降りることが困難ですので、右側の初心者コースへ進むことをお勧めします。若干、ブッシュがありますが、現段階では滑走可能です。
【ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版の終了と、正式版の連載開始予定について】
2009シーズン ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版 の連載は 次週末掲載予定の ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版 Vol.6 をもって終了させていただきます。5月9日(土)・5月10日(日)は、速報・ノリクラ雪渓カレンダーともに一旦お休みさせていただき、その次の週末より、ノリクラ雪渓カレンダー正式版のリリースを予定しております。

| 速報バックナンバー | TOP |


| Index | Top-Page |

Copyright (C)  乗鞍香辛料監視委員会