ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.20(2004/09/25) A

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(Update:2004/09/30)

 

【高山植物】

シラタマノキ(実)

今回は大雪渓エリアから少し離れて高山植物を探してみました。こちらはシラタマノキ。ずばりそのまんまの名前です。白い実はやや固めで、先端を中心に5裂に開きかけています。しかしこの外側の部分はガクで、実はその中にあります。5裂に開きかけた隙間からその一部を覗くことができます。そのままでは無臭ですが、実をつぶすとサロメチール臭(いわゆるシップの臭い)が鼻を突きます。

 

オオヒョウタンボク(実)

この時期の高山植物の世界では白い実よりも赤い実がなるもののほうが圧倒的に多いようです。こちらはオオヒョウタンボク。なんともユーモラスな名前ですが、葉の真上あたりに必ずふたつくっついて赤い実が飛び出しています。二つの実がくっついた形がちょうど瓢箪(ひょうたん)に似ているところから瓢箪木(ひょうたんぼく)と呼ばれるようになったのが由来のようです。

書籍によって明記されていたりされていなかったりしますが、オオヒョウタンボクの実は有毒であると記載されているものがあります。口に入れないほうがよいでしょう。

 

タケシマラン(実)

先ほどのオオヒョウタンボクは実が葉の上に飛び出して付いているのに対し、こちらのタケシマランは葉の下に隠れるようになっています。どちらかというと大雪渓エリアよりも少し低いところの針葉樹林の中に自生しているようですので、大雪渓エリア周辺では見つけることはあまりないと思います。

画像のタケシマランは位ヶ原山荘上部の登山道沿いのもので、先ほどのオオヒョウタンボクも一緒に咲いていたりしますので、実の付き方の違いをじっくりと観察できて、それはまた楽しいものです。

 

チングルマ(花茎)

さて、前回のノリクラ雪渓カレンダーでいつでもチングルマはその存在を確認することができると申し上げましたが、チングルマの場合、ご覧のような花茎がずーっと残っています。そしてこの茎は秋から冬までではなく、それ以降の雪融けから次の開花の時期になっても残っています。ですからこの茎を見つければいつでも容易にチングルマだということがわかります。

 

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