ノリクラ 雪渓カレンダー

プレリリース版 Vol.5(2008/04/19〜20) @

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(Update:2008/04/24)

 

【大雪渓】

4月も半ばを過ぎて春スキー本番の時期を迎えるこの時期は天候が不安定であるという要素も持ち合わせています。17日(木)から降り始めた降雨・降雪は19日(土)の早朝にはやみ、時折、晴れ間がのぞくときもあったものの、一日の大半が霧に包まれる天候となり、ツアーコースに降り積もった重たい湿雪は板をひねることもまわすこともできないほどの状況です。濃霧に覆われる中での滑走は平衡感覚が失われ、さらに重い雪に足をとられ、滑り降りるスキーヤーやボーダーはバランスを崩すたびに奇声を発します。もちろん上部エリアは完全にホワイトアウトの世界が広がり、時折雲がちぎれて青空と太陽が顔を出すと位ヶ原エリアはまるで違う表情を見せてくれ、厳しい時とやさしい時のギャップが自然の恐ろしさだと逆に感じてしまうほどです。

そして、20日(日)は午前中は雲が激しく行き交うものの、青空が綺麗にのぞく時間が比較的多く、多くの方が位ヶ原より上部のエリアを目指して登行していきましたが、午後になると完全にホワイトアウト状態となり、身動きがまったく取れない状況となります。このため、上部エリアから降りてくることができない方々もいらっしゃったようで、ツアーコースなどが整備されてアクセス面で比較的安全なエリアと認識されるノリクラではあるものの、位ヶ原・大雪渓は別物と考えなければなりません。

そんな4月19日(土)〜20日(日)の様子をお届けいたします。

◎ 今回の目次

Page-1 : 【4月19日(土)、観光センター】      【休暇村】       【休暇村ゲレンデ】
Page-2 : 【かもしかゲレンデ】       【ツアーコース T】
Page-3 : 【ツアーコース U】       【位ヶ原】
Page-4 : 【位ヶ原山荘】
Page-5 : 【20日(日)もスキーヤーを誘う危険な天候 T】
Page-6 : 【20日(日)もスキーヤーを誘う危険な天候 U】      【雪渓下部】      <編集後記>

  

 

【4月19日(土)、観光センター】

観光センター前駐車場

こちらは観光センター前駐車場。17日から降り続く雨は小雨にはなったものの、まだパラパラと降り続いています。

 

山麓から濃い霧が徐々に降りてきます

いつもなら力強い太陽がのぞく空も完全に雲に覆われます。そして徐々に濃い霧が山麓に降りてくるようになり、早朝にはかろうじて見えていた鳥居尾根のゲレンデが7時過ぎにはもう完全に見えなくなり、観光センター周辺もほとんど視界が効かない状態になってきます。

 

【休暇村】

休暇村駐車場

午前8時、休暇村は完全に濃霧に包まれ、この奥にある休暇村の建物もほとんどわからないほどの状態です。県道乗鞍岳線は休暇村ゲートより先は冬季閉鎖が続き、先週と同様、今回も休暇村からの出発となります。

 

小雨と霧の中でも準備に取り掛かります スノーボードにシールを貼る

霧と同様に小雨も続き、外に出るのも少し億劫になってしまうような状況ですが、ここから上部エリアまでの道程を考えると、さほど時間的な余裕はありません。こちらのボーダーの方々は早速準備に取り掛かります。

スキーヤーならまったく違和感はないと思いますが、ボーダーの方々にとっては右の画像のシールを貼る様子は少しばかり違和感を覚えるかも知れません。

スプレットボード

以前、少しばかりご紹介しましたがこちらはスプレットボード。2枚に分割してにしてスキーと同様シールを貼って登行し、滑走時は1枚のボードにします。登りはスキーのように軽快で、滑りは通常のボードとまったく変わらない一石二鳥の特徴を持っています。

 

中央で分割して... 歩くときは左右を逆にします

左の画像のように中央で分割し、さらに左右を逆にして使用します。

 

今日も富士見岳を目指します

この時期何度もお越しになるこちらの方々は今日も富士見岳を目指して出発します。山麓ではご覧のような濃い霧でも山頂付近は綺麗に晴れ上がることがあります。ノリクラではそのようなパターンに出会うことが結構ありますが、この濃霧の中で上部エリアに向かうにはそれなりの経験と装備などが必要です。

徐々に霧がぬけはじめます

そして、9時を回る頃になると休暇村付近はご覧のように霧がぬけはじめてきます。

 

霧が抜けるのを待っていたかのように準備が始まります

そんな天候をみて休暇村の駐車場では早速準備に取り掛かる様子があちこちで見られるようになります。そして、この天候にもかかわらず、今日は30名ほどの方がツアーコースへ向けて出発されました。

 

それでは休暇村ゲレンデを出発します。

 

【休暇村ゲレンデ】

ゲレンデ内はまだ霧の中 一部出ていますが問題はありません

先々週まで営業されていた休暇村ゲレンデはご覧のように少しずつ地面が見え始めています。それでもまだ一部分だけで登行においても滑走においてもまったく問題ありません。ゲレンデ内はまだ霧に覆われて蒸し暑ささえ感じるほど。

 

しばらくすると青空が見え隠れします

さらに足を進めてゆくと霧が抜け始めて青空が見え隠れするようになってきます。いつもならこの付近からノリクラの頂が見られるものの、今日は完全に雲の中。

 

青空が見えるようになると気分も晴れてくるもの

上空に少しでも青空が見られると精神的にかなり励みになり、途中で引き返そうと思う気持ちを打ち消してくれます。休暇村第2ペアリフトの終点までやってくると休暇村より冬季閉鎖となっている県道乗鞍岳線と合流します。ここまで早い方なら30分、ゆっくり歩いても45分程度の所要時間です。

 

休暇村ゲレンデからかもしかゲレンデへ できれば山頂まで向かいたい

除雪が進んだ車道をまたいでスキー場最上部のかもしかゲレンデへ向かいます。こちらの方々はできれば山頂まで向かいたいとのこと。少しばかり日がさし始めて雪面には影もできるようになって来ましたが、上部エリアが広がるかもしかゲレンデ方面の空ははまだ鉛色が続きます。天候はしっかりとした回復傾向を見せませんので、十分注意してください。 Next

 

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