ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.17(2017/09/02) @

 

 

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(Update:2017/09/07)

 

グリーンシーズンも残すところあと2ヶ月。秋っぽくなってきたかと思うと、いっきに寒気が入り込んで冬の様相がどんどん強くなっていく2ヶ月です。夏とはまた違った雰囲気を見せるノリクラは見る者を魅了させてくれます。もちろん夏が終わってもノリクラは終わりません...

紅葉が本格的に始まるまで、あと2〜3週間かかるものの、これから少しずつ紅葉の雰囲気が感じられるようになってきて、日の出の前の朝焼けではありませんが、前座というか前奏を楽しみながら本座を盛り上げるのがいいんです。

紅葉が始まる前に申し上げますが、紅葉は少し早めにお越しになるのが吉であることをお伝えしておきたいと思います。


◎ 今回の目次

Page-1 : 【9月2日(土)、観光センター前駐車場】       【大雪渓までの沿道の風景】
Page-2 : 【雪渓下部】       【雪渓中段】
Page-3 : 【雪渓上部 T】       【雪渓上部 U、モーグルコース】
Page-4 : 【紅葉情報−大雪渓付近(標高2600〜2700m付近)】       【紅葉情報−宝徳霊神〜位ヶ原付近(標高2500m付近)】       【紅葉情報−冷泉小屋〜摩利支天付近(標高2220〜2000m付近)】       <編集後記>「秋こそヒルクライム!!」

●参考資料●
(紅葉情報) − 紅葉総合INDEX
(周辺地図) − ノリクラガイドマップ(紅葉上部エリア版)ノリクラガイドマップ(紅葉下部エリア)  ノリクラ ガイドマップ (春〜夏スキー大雪渓・山頂版)     ノリクラガイドマップ県道乗鞍岳線版  
(シャトルバス・マイカー規制) − 乗鞍岳マイカー規制・乗り換え駐車場・シャトルバス情報   
 ノリクラガイドマップ(県道乗鞍岳線 シャトルバス乗換駐車場 版)

 

 

 

【9月2日(土)、観光センター前駐車場】

観光センター前駐車場

早朝6時の観光センター前駐車場。

 

夜明けとともに青空が

夜明け前までは山頂も見えない曇り空でした。日の出時刻が近づくとともに、ちょうど山頂方面から雲が抜け始めてきました。夜明け前の畳平の天候は晴・気温10℃・無風でしたから、もともと山頂方面には雲はかかっていなかった模様です。このような時に山頂から見た山麓は雲海となっているはずです。

 

シャトルバス始発便 今日はBダイヤ(2時間に1便)

当初の天気予報では台風15号が本州の東の海上を北上する影響から、昨晩から今日の午前中を中心に雨となる状況でした。しかし、台風の進路が東に逸れたため、天候の悪化はありませんでした。

ただ、シャトルバスの運行ダイヤは、前日の14時の段階での降水確率をもとに判定されますので、今日のシャトルバスは雨天時用のBダイヤ。2時間に1本の減便運行です。(雨天時用Bダイヤ適用の基準は、降水確率40%を元にしています。)

 

タクシー乗り場 「えっ!今日はBダイヤかい!」
=タクシー利用者が増えると予測=

「えっ!今日はBダイヤかい!」と、驚くのはタクシー運転手さん。この天候ですから、Aダイヤと思っても不思議ではないですよね(笑)。この好天気で2時間に1便ですから、次便を待てないお客様も多く、タクシー運転手にとっては稼ぎ時となりますね。シャトルバスが主要な交通手段であることは間違いありませんが、緊急時やきめ細かな対応にはタクシーは欠かせない存在で、今回も自転車転倒事故がありましたが、現場でタクシー運転手が対応に当たった模様です。

 

「このところ天気がパッとしないんですよ〜。」 「冬が近づくのはイヤ〜」

「このところ天気がパッとしないんですよ〜。」と、売店の女将さん。「でも、嫌ですね〜冬が近づくのは。ストーブ使う季節はイヤ〜!」ともおっしゃっていました。標高1500メートルもの高地に定住している地域は、日本全国広しといえども、乗鞍高原くらいしかありません。長野県内では上田地域の菅平周辺が寒いことで有名ですが、乗鞍高原も標高が高いだけに寒いんです。(あぁ〜嫌だ嫌だ冬は...)

 

【大雪渓までの沿道の風景】

それではここからは大雪渓に向かう沿道の様子をお伝えします。

 

2015年の鈴蘭バス停のカエデ
2015ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.18(2015/09/05〜06) @
2016年の鈴蘭バス停のカエデ
2016ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.17(2016/09/03〜04) @
今回の鈴蘭バス停のカエデ
例年より色づきが遅い

ノリクラで一番早く紅葉を始めるのは、鈴蘭バス停のカエデ。今年も2週間ほど前から赤くなってきているものの、例年と比べて色づきが遅い状況です。

 

気候は秋でも、雲行きはまだ夏っぽい

湧き上がる雲で山頂方面が再びくものなかに。気候は秋に近づいても、雲行きはまだ夏っぽさが残っています。

 

道端に目を向けて

もう、山野草の季節は終わりに近づいていると思いますが、それでも目を皿のようにして探してみると...

 

ゲンノショウコ ツリガネニンジン

左の画像はゲンノショウコ。夏の終わりに咲くピンクの小さな花です。漢字で書くと「現の証拠」。煎じて飲めばピタリと収まる下痢止めからその名前が由来しています。そして、右の画像はツリガネニンジン。若葉は食用にできます。また、よく似た植物にソバナがありますが、開花は8月上旬〜中旬で、花弁がラッパ状に広がっているところに違いが見つけられます。

三本滝ゲート − この先マイカー規制 海外からの方が多くなってきている

明日はセンチュリーライドが行われることもあって、海外の方がたくさんお越しになっています。でも、言葉が通じないため、乗鞍スカイライン通行止ということがなかなか伝わらなく、濃霧の中で走行不能に陥ってしまったケースもあるようです。

何かしらの外国語対策が必要なんでしょう。

 

かもしかゲレンデ ヤナギラン・ゴマナ・ヨツバヒヨドリ

ちょうど8時を回るころから、かもしかゲレンデに青空が広がってきました。ヤナギランは花が終わってもピンクのさやが綺麗で、それを取り巻くようにゴマナやヨツバヒヨドリが咲いています。

 

ミヤマハンゴンソウ ハンゴンソウメタマフシ

そんな中、ミヤマハンゴンソウをよく見ると...節々に大きなむしこぶ。こちらはハンゴンソウ。よく見ると茎にはムシコブが...ハンゴンソウメタマフシ。ハンゴンソウメタマバエによって産み付けられる虫こぶで、中には幼虫が1匹入っています。ほぼ、例年並みの出現です。

 

ウラジロナナカマドの部分的な紅葉

ノリクラの紅葉は山麓の乗鞍高原はバリエーション豊かですが、標高が高くなるにしたがって、ウラジロナナカマドとダケカンバの二種類にほぼ限定されます。その中でも、ウラジロナナカマドは、部分的な紅葉が7月頃から見られ、9月に入ると目立って増えてきます。

 

ミヤマトリカブト

夏が終わりに近づくと見られるミヤマトリカブト。

 

マルハナバチ 頭隠して尻隠さず...

そこに訪れたのはマルハナバチ。山野草の種類が少なくなるこの時期は、咲いている花には種類を問わず訪れます。ミヤマトリカブトの花は奥まった所にあるため、ご覧のような状態に...ユーモラスですね。

 

標高2350メートルの位ヶ原山荘。

 

森林限界へ ウラジロナナカマドの実が赤くなってきた

この先から森林限界のエリアへと進みます。ウラジロナナカマドの実がようやく赤くなって来ました。ウラジロナナカマドの実は良いアクセントになって、今の時期のように葉が青いうちは、千両・万両とか南天のような感じで目立ちますし、紅葉が終わって葉がすべて落ちた後もしっかりと残って、すっきりとした秋空によく映えるものです。

 

再び青空 ひんやりした空気感 − 最高の心地よさ

位ヶ原を登って大雪渓に近づくにつれて再びきれいな青空が広がります。ひんやりとした空気感の中のヒルクライムは最高の心地よさ。夏のヒルクライムとはまた違った雰囲気なんです。

 

そして、空を見ていると、すごい勢いで飛び交う鳥が多数いることに気付きます。

 

ホシガラス − ハイマツの身をくわえて飛び交う 中の実を取り出して冬への貯蔵に

それはホシガラス。その口元をよく見ると、ハイマツの実をくわえています。ハイマツの実はいわゆるマツボックリと同じ形状ですから、その中から種(本当の実)をキツツキのように硬い殻を突いて壊して取り出します。

よく見ると頬から喉にかけてかなり膨らんでいるのがおわかりでしょうか?種を喉にため込んで、冬でも雪に閉ざされない場所に貯蔵するのです。冬場に備えた備蓄ですが、時には食べ忘れてしまうものもあって、そんなところから新たなハイマツの芽が育ちます。これも食物連鎖の一つですね。

 

秋は色彩の季節

先ほども申し上げましたが、ウラジロナナカマドの赤い実が青空によく映えています。秋はやっぱり色彩の季節ということがよくわかります。

 

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