ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.9(2005/07/10) B

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(Update:2005/07/14)

 

【高山植物】

ウラジロナナカマド(花)

大雪渓エリアでは誰もが目にすることができるウラジロナナカマド、画像のウラジロナナカマドはノリクラ雪渓カレンダーVol.6(2005/06/18)で紹介したものと同じ個体です。そのときはまだ小さなつぼみでしたが、ご覧のとおり、たくさんの花をつけています。

 

ウラジロナナカマド(つぼみ)

ウラジロナナカマドは大雪渓エリアだけでなく、もう少し山麓の位ヶ原や冷泉小屋でも見られますが、そちらの方はすでに散りかけているものもあるほどです。また逆に画像のものは大雪渓入り口付近のものですが、こちらはまだつぼみです。

ナナカマドにはいろいろな種類があり、山麓で見られる「ナナカマド」のほか、ご紹介しているウラジロナナカマド、そして、少し葉の光沢が強いタカネナナカマドなどがあります。また、それぞれの雑種ができやすいことも知られており、ウラジロナナカマドとタカネナナカマドの雑種をオンタケナナカマド、ナナカマドとウラジロナナカマドの雑種をノリクラナナカマドというそうです。

 

こちらは県道から少し登山道を登ったあたりです。この付近はようやく雪解けがおわり、登山道の脇ではいろんな高山植物が一斉に芽吹いています。

 

シナノキンバイ(つぼみ)

登山道脇では先週お伝えしたショウジョウバカマが花をつけている以外、まだ若葉が出たばかりの高山植物がほとんどですが、こちらのシナノキンバイはショウジョウバマカに続いてつぼみをつけ始めています。あと1〜2週間もすると黄色の花をつけると思います。同系統の色の花にミヤマキンバイなどがありますが、ミヤマキンバイよりもはるかに大きな花ですので、県道沿いからでもその花の様子を観察することができると思います。もし、お越しの際はちょっと注意して登山道脇を眺めてみてください。

 

ミヤマキンバイ(若葉)

そしてミヤマキンバイもだいぶ葉がそろってきました。後ほど、畳平のお花畑のコーナーでご紹介しますが、そちらのほうではもう咲き始めています。高山植物は季節というより、そのエリアの雪解け状況によってだいぶ芽吹き・開花の時期にずれがあります。ちなみに雪解けの早かった昨年はシナノキンバイもミヤマキンバイもどちらもすでにピークを迎えていました。

 

チングルマ(若葉)

こちらは大雪渓内のチングルマ。チングルマは一見、1年ごとに枯れてしまう草にみえますが、落葉小低木です。したがって、毎年同じ場所で生活するわけで、こちらのチングルマは毎年、ノリクラ雪渓カレンダーで定点撮影しているものです。ようやくチングルマの葉だということが認識できる程度に生えそろったところですが、2003年とほぼ同じような感じですので、あと2週間ほどすれば白い花をつけることでしょう。ちなみに昨年はこの時期、すでに枯れていて、開花時期などは雪解けによって大きく影響されます。

 

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