ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.20(2006/09/23) D
【雪渓上部 T】
ご覧のように右側はほぼ完全に見えなくなりました。左側に関してはそれほど変化はなく、先週は3週間ほど遅い状況でしたが、今週は3〜4週間ほど遅い雪解けです。
雪渓上部右側 |
ご覧の画像は雪渓上部右側の上半分で、先週までかろうじて残っていた雪は完全になくなりました。
下半分にはまだ雪渓があります | 長さ60メートル×幅15メートル |
さすがに今週は完全に雪解けしているかと思いましたが、まだあります。先週は長さ65メートル×幅30メートルの一枚バーンでしたが、今週は3つに分かれていますが、全部で長さ60メートル×幅15メートルで、この大きさからもあまり雪解けが進んでいないことがわかります。
昨年と比べて3〜4週間遅い雪解けの状態です。
ハイマツの実 |
ハイマツも松の一種ですから、ご覧のようにマツボックリができます。以前にもお伝えしているかと思いますが、ハイマツの実はこのくらいの時期にでき始め、さらに一冬を越えて、ご覧のようなマツボックリになります。
若い実にはまだ、うろこ状の外見がしっかりとしていませんが、一年過ぎると、一般的に知られているマツボックリと遜色ない状態になります。
ホシガラス−マツボックリで冬支度 |
それを一生懸命むしりとっているのはホシガラス。熟したマツボックリから実を取り出し、一部は、地中に蓄え、冬場の貴重な食料となります。岩場などをよく見るとマツボックリの残骸が放置されているのを見かけますが、どうやら、ホシガラスの仕業のようです。
この作業は本格的な冬が訪れる前に行う必要があり、この時期はハイマツ帯を頻繁に行き交い、また、ひしゃがれた高い音の鳴き声を耳にすることができます。
ホシガラスが埋めたハイマツの種子の一部は発芽して、新たなハイマツ林の形成に一役買っています。マツボックリは、通常、熟しても上に落ちることなく、また、落ちても、硬い殻に守られて、そのままでは発芽することができません。このようにハイマツとホシガラスは切っても切れない関係にあるようです。
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