ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.24(2009/10/24〜25) C

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(Update:2009/10/29)

 

【森林限界を超えると荒涼とした雰囲気に】

そして、位ヶ原山荘を後にして、大雪渓に向けてさらに先に進みます。

 

先週の残雪が残ります −荒涼とした雰囲気

17日(土)の降雪が路肩にまだ残る状況があります。しかし、それ以外は何も変化のない荒涼とした雰囲気。はっきりと浮かぶ高天ヶ原や剣ヶ峰にも白く雪化粧が残っています。

 

冬支度 − 位ヶ原山荘より上部はカーブミラーが撤去

位ヶ原山荘から先は、左の画像のようにカーブミラーがすでに取り外されています。県道乗鞍岳線は11月より冬季閉鎖に入り、それを前にカーブミラーの撤去や、ガードロープの取り外しが行われ、冬支度が少しずつ進みます。大雪渓に近づくにつれて、周辺の残雪や凍結はさらにひどくなり、絶えず、湧き水が流れる岩場はご覧のように、大きな氷結ができています。ただでさえ、寒々とした雰囲気が一層冷え込んでくるほどです。

畳平 鶴ヶ池

そして、こちらは畳平の鶴ヶ池周辺。こちらも長野県側と同様に雪化粧が施されています。

 

乗鞍スカイライン、四ッ岳カーブ − もっとも積雪の多い箇所

長野県側の県道乗鞍岳線ではカーブミラーの撤去などの冬支度が始まっていますが、岐阜県側の乗鞍スカイラインでも同様に冬に向けた準備が進んでいます。こちらは、乗鞍スカイラインの中でも、最も積雪の多い四ッ岳カーブ付近。

 

冬支度 − 春の除雪の目印となるポールが設置

ご覧のように道路の左右にはポールが設置されています。4月に開始される除雪の際には、このポールを目印に重機がすすんで行きます。厳冬期に入ると、完全な雪原となるため、このポールだけが除雪の目印となるわけです。高いポールでは5メートル以上はあるかと思います。

 

【雪渓下部】

ここからは、いつものように雪渓下部の様子をお伝えします。

 

日当たりのよい場所は先週の積雪はありません

18日(日)の朝の段階では、5〜15センチほど積もっていた積雪もほとんどなくなっています。

 

この付近は根雪に

それでも日当たり良くない場所を中心にかなりの残雪が残る状況。おそらく、この部分は根雪となってしまうかと思います。

 

石碑の岩 チングルマ  − 再び姿をあらわす

こちらは雪渓下部の南側にある石碑の岩。ここにある定点撮影のチングルマは、17日(土)の降雪で完全に埋まってしまいましたが、日当たりの良い場所は、雪解けしています。

 

石碑の岩 − プレートが埋め込まれています 昭和31年の中日新聞社取材機の墜落事故にちなんで

さて、この石碑の岩。岩の上部にご覧のようなプレートが埋め込まれています。昭和31年3月23日 南極観測隊の耐寒訓練を取材中の中日新聞社の取材機「若鷹号」が墜落したことにちなんで設立されものです。プレートの設立は翌年の昭和32年ですから、実に50年以上前のものであることがわかります。

 

マイカー規制以来始めて − ノリクラはこんなに静かなところだったんですね

ほとんど人気のない大雪渓エリアでも、ポツリポツリと出会う人に声をかけて見ます。マイカー規制以来、初めてノリクラにお越しになったというこちらの方々。「ノリクラはこんなに静かになったんですね。かつての様子からは想像できないほどです。」と、おっしゃります。

ハイシーズンはマイカーのひどい渋滞が続き、秋になっても、車ばかりで散策する人の姿も少なく、現在のように、のんびりとした雰囲気は、確かにその当時はなかったように感じます。

 

マイカーよりもシャトルバスの車窓のほうが色々なものが見えてきます

マイカー規制が始まって、交通手段はシャトルバスに変わった当時、車窓に流れる風景をしっかりと眺めることができ、マイカーを運転していて気付かない風景がたくさんあることを感じさせてくれたことを思い起こさせてくれます。

シャトルバスよりも自転車。そして、自転車よりも歩くこと。そのスピードが遅くなればなるほど、たくさんの風景に気付くチャンスが多くなります。 Next


■ご注意■

今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。

 

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