ノリクラ 雪渓カレンダー
 
Vol.4(2012/06/02〜03) B

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(Update:2012/06/07)

  

【乗鞍岳春山バス、始発便が大雪渓に到着】

大雪渓駐車場 − 大雪渓・肩の小屋口バス停

こちらは大雪渓駐車場にある「大雪渓・肩の小屋口バス停」。

 

乗鞍岳春山バス始発便 − ようやく大雪渓駐車場まで延長運行

ゴールデンウィークから運行開始された位ヶ原山荘行きの乗鞍岳春山バスが、大雪渓駐車場への延長運行が開始されるのは例年6月頃からです。今年は例年よりも早く5月26日(土)から延長運行が始まったものの、連日に渡って道路の夜間凍結が見られたため、始発便は位ヶ原山荘止まりとなっていました。

そして、昨日(6月1日(金))から、始発便もようやく大雪渓駐車場まで延長運行ができるようになり、今日は延長運行されてからはじめての週末を迎えました。

 

旧:「肩の小屋口バス停」 → 新:「大雪渓・肩の小屋口バス停」

大雪渓駐車場のバス停は、昨年まで「肩の小屋口バス停」でしたが、今年から「大雪渓・肩の小屋口バス停」と名称が変更されました。バス停の表記ももちろんのこと。バス本体の行き先案内表示も「大雪渓・肩の小屋口」となっています。

 

今日の始発便は4台 延長運行開始で利便性が高まる

本日、大雪渓・肩の小屋口バス停に到着した乗鞍岳春山バスは4台。3台が観光センターからの乗客を乗せて、残り1台は三本滝からの乗客です。春山バスが運行され始めたゴールデンウィークは、大半が三本滝からの乗客でしたが、ツアーコースでの下山滑走ができなくなるとその割合が逆転します。

 

春山バス乗務員一同 − 剣ヶ峰をバックに記念撮影

今日のバス乗務員は合計7名。運転手4名と、車掌と先導車の3名の方々です。乗鞍岳春山バスは冬季閉鎖中の道路での運行であり、雪壁の崩落など路上障害の危険性があるため、先導車が誘導して安全確保するケースが多いようです。

 

気温10℃ − アウターを着る人・脱ぐ人それぞれ様々

春山バスが到着した9時の大雪渓駐車場の気温は10℃。前述の畳平よりも気温はかなり上昇しています。それでも体感的にはそれほどの違いはなく、アウターを着たまま出発する方とアウターをザックに押し込んで薄着で出発する方が半々といったところです。

 

出発の準備

出発の準備の光景は、それまでの静かな大雪渓を一変させるにぎやかなもの。

 

「“大雪渓”という文字がついに入りましたねぇ〜」 ほかの常連と合流

「バス停に“大雪渓”という文字がついに入りましたねぇ〜」と、喜ぶノリクラの常連の方。特に7月からのシャトルバスでは、このバス停を利用する大半が大雪渓での夏スキーに訪れる方となるため、バス停表記としてはわかりやすくなりました。

 

今日の登り返しは何本? 力強く登り始める

そして、他のノリクラ常連と合流して一緒に力強く登り始めます。その健脚ぶりは他の常連も認めるところで、「今日は何本行きますか?」という問いに、他の常連がどのように答えたかは定かでありません...

 

シールなんて貼ってませんよ〜 ステップソールで山頂を目指す!

スキーで登るときにはシールを滑走面に貼り付ける必要があります。テールは張り流しの場合もありますが、スキートップはどのシールでもフックで固定します。

このお二方のスキーのトップをご覧ください、フックがありません。いや、フックどころかシールもありません。これまでにもステップソール(うろこ板)のご紹介をしてきましたが、これで山頂まで登るということですから、おそらく結構苦労するはずです。

 

ステップソールでは急斜面はムリ...

「ステップソールでは急斜面はムリがありますから、何度も刻んで登っていきます。たぶん大丈夫ですよ〜」と、おっしゃりながら山頂目指します。

 

大雪渓に残るグループ − ビンディングの調整が悪い...

大半の方が出発してしまった大雪渓入口付近に残るグループの姿があります。どうやらビンディングの調子が悪く、固定レバーを何度も押したり引いたりされています。

 

ビンディングを分解して「小石が入っているのかなぁ〜」 − 山行前には道具のチェックをお忘れなく...

「先週も調子が悪かったんですよ。隙間に小石がはいっているのかなぁ〜」と、ビンディングを分解することに...取材時間の関係上、最後までお付き合いすることができませんでしたが、その後、何とか正常に動作するようになったようです。

月並みな話ですが、山行前には道具のチェックをお忘れなく...

 

【大雪渓下部】

ここからは大雪渓下部の様子をお伝えします。

 

昨年の大雪渓入口
2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2011/06/04〜05) B
先週の大雪渓入口
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2012/05/26〜27) D

今週の大雪渓入口
2007年以降では最も多い積雪量

こちらは大雪渓入口付近。左上の画像が昨年の様子、右上の画像は先週の様子、下の画像は今週の様子です。先週から20センチ程度しか雪解けしていません。昨年よりも積雪量が多いことは一目瞭然ですが、2007年以降の過去5年間と比べても最も多い状態です。

 

先週のスキーヤー専用道と登山道を示す標識
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2012/05/26〜27) D
先週のスキーヤー専用道と登山道を示す標識
一週間で60センチ程度の雪解け

スキーヤー専用道と登山道を示す標識では、この一週間で60センチ程度の雪解けが見られます。しかし、2007年以降の過去5年間は、どの年も標識の支柱根元部分まで雪解けしていました。今年は支柱の上半分しか姿が現れていません。

 

先週の大雪渓入口右側の看板
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2012/05/26〜27) D
今週の大雪渓入口右側の看板
2007年以降では最も多い積雪量

大雪渓入口の右側に「高山植物等の採取は禁止されています」などのお願いの記載された看板があり、先週はその頭が若干見える程度で、この一週間で50センチほどの雪解けです。2007年以降の過去5年間では、2009年と2010年と似た状況ですが、最も多い積雪量を示しています。

 

雪面は車道より60センチほど高い − 例年だとほぼ同じ高さ

例年、この時期は大雪渓の雪面と道路の路面の高さが、ほぼ同じ程度まで雪解けが進みます。しかし、今年は、ガードロープの支柱よりも高く、この部分の雪の高さは60センチほどあります。

 

トイレ付近 位ヶ原山荘への下山滑走

そして、こちらはトイレ付近。位ヶ原山荘への下山滑走はここからスタートします。

 

位ヶ原山荘への下山滑走は例年6月下旬まで可能

午後になって、位ヶ原山荘方面に下山される方が多くなってきます。今日の春山バス最終便の乗車状況では、大雪渓・肩の小屋口バス停から乗車される方よりも位ヶ原山荘から乗車される方が多く、大半の方が大雪渓から屋根板を経由して位ヶ原山荘へと下山滑走されたようです。春山バスが到着するまで、山荘内で休憩することが可能で、早めに山荘に到着してゆっくりされているケースも多いようです。

大雪渓から位ヶ原山荘への下山滑走は、例年6月下旬まで。しかし、6月中〜下旬になると、雪解けが進んでバーンは洗濯板のような縦溝が無数にできて、かなり滑走しにくい状況になります。

 

モーグルコースの岩が現れる − 先週より60センチの雪解け
例年よりもやや遅く、2009年・2008年より一週間ほど遅い雪解け

大雪渓の中で最初に出現する岩があります。7月になるとこの付近にモーグルコースが作成され、多くのスキーヤーが集まることから、モーグルコースの岩と呼称させていただいております。

この一週間の雪解けは60センチ程度で、ほぼ昨年並みの積雪量。2010年はようやく頭を出し始めたところで、2009年・2008年よりも一週間ほど遅い雪解けです。

 

【肩の小屋】

肩の小屋 専用道は除雪 − 道路表面はスケートリンクのごとくツルツル

ここからは肩の小屋周辺の様子をお伝えします。畳平から続く専用道はご覧のように除雪が実施されました。ただし、重機で踏み固められた雪面はスケートリンクのようなツルツル状態ですから、十分注意してください。

 

昨年の肩の小屋周辺
2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2011/06/04〜05) C
今週の肩の小屋周辺
2007年に匹敵する積雪量の多さ
昨年の肩の小屋東側
2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2011/06/04〜05) C
今週の肩の小屋東側
2007年に匹敵する積雪量の多さ

他のエリアと同様、肩の小屋周辺でも例年以上の積雪量を示しています。過去5年間の中では、2007年に次ぐ状態です。

 

昨年の肩の小屋西側
2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2011/06/04〜05) C
今週の肩の小屋西側
2007年に匹敵する積雪量の多さ

前述の東側部分と同様、西側部分でも過去5年間の中では2007年に匹敵する積雪量です。どんなに多い年でも、南面の壁では窓の一部が見えていて、ご覧のように窓どころか換気口すら雪の中です。 Next

 

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