ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版

Vol.4(2014/04/12) B

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(Update:2014/04/17)

 

【ツアーコースT(入口急斜面)】

ツアーコース入口急斜面

ツアーコースは標高2000メートルの入口から、標高2500メートルの位ヶ原までの約2kmの樹林帯を切りとおして作られたバックカントリーコースです。ツアーコースの全容については、ノリクラガイドマップ冬〜春スキー版 をご覧ください。

 

 

 

ノリクラガイドマップ 冬〜春スキー版(別ウインドウ)

この先、ツアーコースの各所についてお伝えいたしますが、ツアーコースの全容が把握できていないと理解できないと思いますので、山麓のスキー場と上部の位ヶ原、大雪渓、山頂方面などの位置的関係をノリクラガイドマップで確認して下さい。

 

バーンはさほど緩まず
ツボ足でも歩きやすい

気温はプラス8℃。気温の割には空気感には冷たいものが感じられ、10時を過ぎてもバーンはさほど緩んでいません。ツボ足でも足元がしっかりしていて、登りやすい状況です。

 

昨年のツアーコース入口急斜面
2013ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.4(2013/04/13) B

先週のツアーコース入口急斜面
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.3(2014/04/05) B

今週のツアーコース入口急斜面

こちらは入口急斜面の全景です。左上は昨年の様子、右上は先週の様子、下段が今週の様子です。積雪量は先週より若干減少しています。また、昨年と比べた場合も、やや少ない様子が見られます。

 

積雪量は昨年より少ない − 下山滑走可能時期が昨年より短くなる可能性も

昨年同時期は、まとまった降雪に見舞われたため、入口急斜面では積雪量が増加しました。今年も同じような降雪が今後全くないとはいえませんが、昨年以上の積雪量になるような降雪は考えにくい状況です。

そのため、今後の雪解け状況にもよりますが、昨年よりも下山滑走できる時期が短くなる可能性も考えられます。なお、昨年は5月第3週まで下山滑走でき、第4週は下山滑走がほぼ困難な状況でした。

 

ツアーコース下山滑走は5月中旬頃まで

ツアーコースの下山滑走可能な時期は、例年、ゴールデンウィーク過ぎの5月中旬ごろまでです。

ツアーコースの中で、最も雪解けが早いのが入口急斜面です。雪解けが進んだ入口急斜面は人の背丈以上のブッシュが起き上がるため、歩いて下山することも困難な状況です。この時期になると、春山バスが位ヶ原山荘まで運行されていますので、ツアーコースでの下山滑走ができなくなれば、春山バスを利用して下山することになります。当WebSiteでは、ツアーコースの雪解け状況も随時提供しておりますので、入山前にはチェックして頂き、ツアーコースで下山するか春山バスで下山するかを判断してください。

 

【ツアーコースU − 1〜6番標識付近】

入口急斜面を登りきった先のツアーコースは、比較的なだらかなルートが続きます。

 

大きな荷物を − 今日はテントで一泊

そこに大きな荷物を背負った方がやってきました。今日は適当なところにテントを張って一泊されるとのこと。それにしても一泊以上の荷物のようにお見受けします。「ゴールデンウィークに雪山を縦走する計画があって、その準備やトレーニングを兼ねてノリクラに来ました。」とのこと...(大きな荷物は縦走のトレーニングのため...なるほど!)

 

早く適当なテント場を見つけて...

とにかく重そう...早く適当なテント場を見つけて身軽になったら、山頂方面まで行ってみるとのことでした。

 

1番標識付近

こちらは1番標識付近。この先、6番まで標識があります。標識の番号の意味はなく、単に位置を表しているだけです。標識の位置は、ノリクラガイドマップ冬〜春スキー版 をご覧ください。

 

強い日差しを受けてもバーンは緩まず

強い日差しを受けてもバーンは緩まず、ツボ足の足跡すらしっかりできないほどです。でも、硬いという状態でもなく、この程度の緩み方が一番適当なんです。これ以上緩んでしまうと、午後になって冷え込むとひどいパックになるか、ガリガリのアイスバーンなってしまうからです。

 

昨年の高天ヶ原
2013ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.4(2013/04/13) B
今週の高天ヶ原
今年のほうが積雪が多い

さて、1番標識付近からは、高天ヶ原と剣ヶ峰が二つ聳え立っています。こちらは高天ヶ原の山頂付近の様子。昨年は前日に降雪があったため、それまで出現していたハイマツ帯が再び雪化粧されています。それでも、今週の画像の方が積雪量が多いように見られます。

 

昨年の3番標識
2013ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.4(2013/04/13) B

今週の3番標識
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.3(2014/04/05) B

今週の3番標識
先週より10センチ減少
昨年より40センチ少ない

こちらはツアーコース中間付近にある3番標識。左上は昨年同時期で右上が先週のものです。先週よりも10センチ減少して、昨年よりも40センチ少ない状況です。これまでは、昨年との積雪量の差が徐々に縮小してきましたが、今週は再び差が大きくなってしまいました。先ほども申し上げたように、昨年は前日にまとまった降雪があって、それが影響しています。

 

2番標識付近

少し行程が前後しますが、2番標識を通過すると再び高天ヶ原と剣ヶ峰の様子が確認できるスポットにやって来ます。

 

2週間前の剣ヶ峰
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.2(2014/03/29) B
今週の剣ヶ峰
積雪にほとんど変化はない

今度は剣ヶ峰の様子を見てみます。先週は視界不良で山頂付近の画像がありませんので、2週間前の画像と比較します。ご覧のように積雪にほとんど変化はなく、むしろ若干増えているように感じられます。森林限界より上部では、ゴールデンウィーク位まで積雪量が増加します。

 

空の青さは厳冬期並み、雪の白さも厳冬期並み

時間と共に薄い雲が上空を覆うようになって来ました。それでも、この時期としては、綺麗な青空で、厳冬期に近い青さがあります。先週の降雪の影響もあってか、春雪特有のくすみを帯びた雪面ではなく、真っ白な雪です。

汚れた雪面は肉眼でははっきりわからない場合でも、画像にすると一目瞭然で、編集段階でモニターを確認して、雪の汚さにがっくりすることもしばしばです。

 

さて、こちらは、ツアーコース内のとある場所...

 

ツアーコース脇にテント設営 − 午後のゆっくりとした時間を楽しむ

ツアーコース脇の林の中に、先ほどの方々が設営されたテントを見つけました。すでに肩の小屋付近まで行って来られたとのことで、午後のゆっくりした時間を思うままに過ごされていました。

今日のように天候が安定している日だと、ごく稀に位ヶ原にテントを設営される方がいらっしゃいます。しかし、どんなに天候が良くても、ご覧のように林の中に設営されたほうが良いと考えられます。遮るものの全くない位ヶ原では、天候の急変に対応することが困難です。

 

昨年の5番標識
2013ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.4(2013/04/13) C

今週の5番標識
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.3(2014/04/05) B

今週の5番標識
先週より10センチ減少
昨年より50センチ少ない

こちらはツアーコース上部付近の5番標識。3番標識の画像と同様に、左上は昨年同時期で右上が先週のものです。先週より10センチ減少して、昨年より50センチ少ない状況です。3番標識と同様に、今週は昨年との差が開いています。

 

静かなノリクラ

全山登行が強いられる割には人出が多い様子が見られましたが、それでも、やはり先週までのリフト営業が行われていた時期と比べれば少ない状況。全く人影を見ることのないタイミングもあって、静かなノリクラが好きな人には最適な一日です。

こんな状態もおそらく次週末までのことと思います。ゴールデンウィークが始まれば、乗鞍岳春山バスの運行と共に、賑やかな雰囲気が一気に吹き込んで来ます。冬の静かなノリクラから一変して、春の息吹を感じさせてくれます。

 

昨年6番標識手前の谷
2013ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.4(2013/04/13) C
今週6番標識手前の谷
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.3(2014/04/05) B

今週の6番標識手前の谷

5番標識を過ぎて6番標識付近に差し掛かると、ウェーブ状になった箇所があります。今週は積雪量がやや減少ました。ウェーブの形は変わりないと思います。
この数週間でウェーブはかなりなくなってきました。しかし、積雪がまだ少ない1月までは、往来するのに苦労するほどの谷になっていて、この谷が埋まるのは2月以降です。そのため、春スキーにしかお越しになったことのない方が、初めて厳冬期のツアーコースにやってくると、必ず閉口する場所で、特に年末年始ごろはここを通過するだけでかなりの時間を必要とするほどです。

 

そして、6番標識を過ぎれば、ツアーコース最後の位ヶ原急斜面へと向かいます。

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■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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