ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.6(2010/06/18〜19) @

Top-page > Index > Page: 1  2  3  4  5  6

(Update:2010/06/24)

 

【大雪渓】

先週までの晴天が続いた週末から一変して、ぐずついた梅雨空が始まってしまいました。今回は20日(日)に開催される第5回乗鞍天空マラソンの関係から、一日前倒しして18日(金)・19日(土)の二日間の様子をお伝えします。

18日(金)の早朝は曇り空が広がります。それでも昨日の晴天の名残を残すかのように雲間に青空が所々にのぞいている状況。それでも視界がさえぎられることはなく、畳平や大雪渓エリアでもしっかりと周辺の様子をうかがうことができます。ただ、天候は悪化傾向であることには間違いなく、雲は厚みを帯びるようになり、午後になると雨が降り出してきました。その雨も降ったり止んだりとさほどではなく、雨が止むとウェアが乾き始める状態で、雨に見舞われたものの、さほど辛い思いをするほどの状況ではありませんでした。

そして19日(土)は、乗鞍高原では昨晩からの雨が早朝には止んだものの、大雪渓付近は終日濃霧が続き、時折小雨も降るあいにくの天候。そして、乗鞍スカイラインは昨晩の雨で連続雨量規制のため、11時20分まで通行止めの措置がとられ、訪れる方もほとんどいない状況でした。

それではいつものように乗鞍スカイライン・畳平周辺と大雪渓・稜線方面の状況をお届けします。なお、6月20日(日)に開催された第5回乗鞍天空マラソンの様子については6月下旬に掲載を予定しております。

◎ 今回の目次

Page-1 : 【6月18日(金)、ほおのき平駐車場】       【乗鞍スカイライン】
Page-2 : 【畳平周辺】       【肩の小屋へ】
Page-3 : 【肩の小屋】       【稜線目指して】
Page-4 : 【稜線】       【剣ヶ峰〜蚕玉岳】
Page-5 : 【雪渓下部】       【雨の中では...】
Page-6 : 【6月19日、大雪渓は濃霧】       【昨年の今ごろは?】       <編集後記>
 

  

 

【6月18日(金)、ほおのき平駐車場】

ほおのき平駐車場

こちらは岐阜県側の乗鞍スカイラインシャトルバス乗り換え駐車場のほおのき平駐車場。

 

早朝までは雲間に青空が残る

早朝6時の気温は18℃。曇り空が広がりますが、その雲間には昨日の晴天の名残を残すように青空がのぞいています。

 

バス乗り場は閑散と...

昨日までの梅雨の晴れ間が過ぎ去って、今日から再び雨模様の天気予報が出ています。そんな影響も関係していると思われますが、シャトルバス始発便を待つバス乗り場には全く人影がありません。

 

平日のAダイヤは毎時1便だけ運行

畳平の気温は6℃。気温差は12℃です。どんよりした天候ではありますが、朝の段階で雨が降っていませんので、通常ダイヤであるAダイヤでの運行です。休日は30分ごとの運行ですが、今日は平日であるため、1時間に1便の運行です。

運行本数の少ないBダイヤは、朝の段階で降雨に見舞われた場合に適用されます。したがって、朝の段階で降雨がなく、その後、雨が降り始めても、最終便までAダイヤで運行されます。

 

乗客がいなくてもシャトルバスは運行 − マイカー規制の代替交通手段

始発便の時刻が近づいても全く人影はありません。休日のように混雑するときも、全く乗客のいないときも同じように運行させなければならないところが、マイカー規制の代替交通手段であるシャトルバスの一つの使命なのでしょう。

 

6月27日(日)の乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム開催のため一部の便が運休

6月27日(日)は第7回乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムが開催されます。そのため一部の便で運休の措置が取られます。運休となるのは、朝一番に畳平からほおのき平・平湯温泉に下る便(畳平発7時50分便)で、大半の方にはほとんど影響はないと考えられます。

 

平湯温泉からシャトルバス始発便が到着します。

 

乗客のいない中、発車時刻まで待機です。

 

6時55分の時刻を確認して、畳平に向けて出発です。

 

【乗鞍スカイライン】

平湯峠 − 乗鞍スカイライン入口

それではここからは乗鞍スカイラインの様子をお伝えします。

 

先週の平湯峠付近
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2010/06/12〜13) @
今週の平湯峠付近
稜線付近まで緑が広がる

こちらはいつもお伝えしている平湯峠付近の様子。先週は山肌全体に萌黄色が広がってきた様子をお伝えしました。今週は標高の高い稜線付近までしっかりと新緑が見られるようになり、緑の色合いがますます濃くなっている様子がわかります。

 

昨年の乗鞍スカイライン(4kmポスト付近)
2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2009/06/19〜20) @
先週の乗鞍スカイライン(4kmポスト付近)
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2010/06/12〜13) @

今週の乗鞍スカイライン(4kmポスト付近)
一週間以上遅い雪解け

マイカー規制前にあった夫婦松料金所を1kmほど進んだ4kmポスト付近の様子。ヘアピンカーブの奥の法面の積雪が完全になくなりました。しかし、ヘアピンカーブの残雪はまだ残っていて、昨年は一週間前にすでになくなってしまいましたので、その点から一週間以上遅い状況と考えられます。また、新緑の芽吹きも昨年よりも遅い状況が見られます。

 

沿道の駐車スペース − マイカー規制前の展望台

北アルプスと乗鞍スカイラインを一望

乗鞍スカイラインはシャトルバスの停留所もなく、途中で足を止めることができない状況ですが、マイカー規制前は各所にある駐車場に停めて、その眺望を楽しむことができました。こちらもかつての駐車場の一つ。現在は利用されていませんが展望台もあって、ここからは笠ヶ岳などの北アルプスをバックに乗鞍スカイラインが急峻な山肌を登って来る様子を一望できるビュースポットです。

 

昨年の乗鞍スカイライン(猫の小屋跡地)
2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2009/06/19〜20) @
先週の乗鞍スカイライン(猫の小屋跡地)
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2010/06/12〜13) @

今週の乗鞍スカイライン(猫の小屋跡地)
ようやく完全に雪解けが完了(一週間ほど遅い状況)

さらに進んで、こちらは標高2000m付近の猫の小屋跡地。昨年は一週間前に雪解けが完全に完了しましたが、今年は今週になってようやく雪解けが終わりました。また、前述の4kmポスト付近のヘアピンカーブと同様、昨年よりも新緑の芽吹きが昨年よりも遅い状況が見られます。

 

森林限界を超える 雲海が広がる

猫の小屋跡地を過ぎてしばらくすると森林限界に到達します。左の画像は8kmポスト付近、正面に猫岳の山裾が映ります。今日は山麓に濃霧がかかっている様子が見られます。この付近からはもっと重厚な雲海が広がる様子が見られる日もあり、そんなときは一面雲海に埋め尽くされた遠方に加賀の白山が頭を突き出していて、まるで雲海の上を歩いて白山までたどり着けるかのような錯覚さえ覚えてしまうほどです。

 

昨年の烏帽子岳
2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2009/06/19〜20) @
今回の烏帽子岳
昨年よりやや早い雪解け
昨年の四ッ岳カーブ
2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2009/06/19〜20) @
今回の四ッ岳カーブ
昨年よりやや早い雪解け

これまでほぼ昨年並みだった烏帽子岳と四ッ岳カーブ付近の積雪状況は、今週まとまった雨が降った影響もあって、雪解けのスピードが速く、昨年よりも一週間近く早い雪解けを見せています。

この後、大雪渓や稜線方面についてもお伝えしますが、今週の雨の影響で雪解けのスピードが速い様子が見られます。

 

桔梗ヶ原

四ッ岳カーブを過ぎて桔梗ヶ原の先にはノリクラの山並みを構成する頂が一望できるようになります。

 

昨年の鶴ヶ池雪渓
2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2009/06/19〜20) @
今回の鶴ヶ池雪渓
滑走エリアは昨年並み、しかし下部はやや早め

畳平の手前にある鶴ヶ池雪渓(岐阜県側のスキー滑走指定地)は魔王岳北斜面にあり、滑走エリアは画像を四分割したときの左上部分となります。滑走エリアにおいては昨年とほぼ変わらない状況ですが、画像の下半分では昨年よりもやや雪解けが早めに推移しています。

 

畳平

鶴ヶ池雪渓を過ぎると、乗鞍スカイライン終点の畳平に到着です。 Next

 

Copyright (C)   乗鞍香辛料監視委員会

Top ||   1  2  3  4  5  6    Next>>